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インタービュー

vol.5 市民が四国徳島情報をタブレット出版

「タブレット片手に、四国で楽しく迷子になろう!」
みんなで創る阿波国(あわのくに)徳島の情報メディア

みんなの本棚

情報格差・教育格差を越えて、四国コンテンツを本州へ。そして海外へ――。 2015年6月にオープンした四国徳島特化型電子書店「みんなの本棚/徳島」。開店するやいなや、書店別アクセスランキング1位に輝いた注目書店です。そこで今回は、DTP制作会社「四国写研」経営の傍らで同書店を立ち上げた徳島市民 渡部圭さんに、四国における電子出版の現状と同書店の今後について伺いました。

みんなの本棚/徳島
『みんなの本棚/徳島』とは?
2015年6月に正式オープンした、四国徳島特化型電子書店。
四国徳島の書籍のDTP制作会社と、ご縁のある地元の出版社、ライター、デザイナー、カメラマンをはじめとする、地域情報の発信に意欲的な徳島市民〈みんな〉が集まって開設。
「みんなで創る」をコンセプトに、四国以外の日本中に届きづらい四国・徳島情報を、タブレットに最適化した電子書籍として制作し発信しています。
◇ 企業サイト http://ourshelf.wook.jp/
――  この書店の特徴を教えてください。
私達の母体である制作会社はもちろん〈みんなの本棚/徳島〉はコンテンツを生み出すことに関わっている人間の集合です。けれども「自らが制作に携わったもののみをアップしたり、印刷物があってそれを単に電子化する」ということはしないつもりです。徳島から良質な情報を発信するライブラリーを目指したいと思っています。徳島に関する沢山のコンテンツから限られた本棚にみなさんに読んで欲しい本をおすすめする優秀な書店員を目指すつもりです。
――  wookには西日本の書店さんが多いですが、四国エリア発は珍しいんですね。渡部さんが徳島市発書店を立ち上げたキッカケを教えてください。
2015年5月にJEPA(日本電子出版協会)で開かれた学研さんのwookセミナーがきっかけでした(セミナー動画は以下よりご確認いただけます)。2020年はオリンピックイヤーだと思っていたのですが、「一人一台情報端末の実現」「教育のICT化の推進」の目標年であることもセミナーで知りました。
――  そこから書店OPENまで猛スピードでしたね。
5月20日のセミナー、翌週にお問い合わせをさせていただいてトライアルを申し込みました。あっという間にトライアル期間は過ぎて、見切り発車のように翌月6月半ばには立ち上げました。 2020年までにデジタルコンテンツをどうやって作り、どうやって配信するのか、どこに問題があって、どうやって乗り越えるのかというノウハウを蓄積する為には、すぐ始めるしかないと思い、wookが比較的ハードルが低いと判断して決断しました。
――  専門書店を立ち上げた後の課題は?
電子書籍は漠然と認知されていますが、私達の書店をどうやって知ってもらえるようにするかですね。勿論口コミ、SNSは利用していますが(笑)、書店の認知度を上げるのには時間がかかると思っています。
――  四国は、出版やメディアに関わる仕事をしている人達の間でも、電子書籍には懐疑的な方々がまだ多いかもしれませんね。
インフラが整備され、知りたいと思えばウェブ上で格差はないはずなのに、「地方の情報格差」はさらに広がっている印象があります。電子書籍のメリット、webページの閲覧との差や、ましてや他のシステムとの差を簡単にご理解いただけるレベルには達していないと感じています。思ったより従来の印刷物での情報伝達をファーストチョイスされている方が多いです。
――  メタデータ付の電子書籍にすることで、googleやYahoo!の検索エンジンに引っかかりやすくなることの重要さがまだ知られていないと。そんな中、『みんなの本棚/徳島』さんは開店してすぐにwookの週刊アクセスランキング1位に輝きましたね。
地域間の情報格差はあるかもしれないけれど、希少性の高い郷土コンテンツを求める読者は全国にいるんだ、と手ごたえを感じました。企画してすぐに専用書店やライブラリーを立ち上げて、独自コンテンツを発信し続けるメリットは大きいなと。郷土コンテンツと電子書籍による情報発信とのベストな関係は、これから生まれるような気がします。ぜひ援護射撃をお願いします。
――  イチオシコンテンツを教えてください。
立ち上げたばっかりですが(笑)、「四国で迷子になろう」 ですね。
◇ 四国で迷子になろう http://wook.jp/book/detail.html?id=240817

従来の印刷物は7対10の紙面に余白を取って組まれているんですが、この作品はタブレット閲覧用のフォーマットで作ったコンテンツです。タブレットで読みやすい2対3、見開きの場合4対3の画面を意識しました。写真もPCで見るより綺麗なので、タブレットで読んでいただきたいコンテンツ第一号です。 本場徳島の阿波おどり「えっとぶり」もオススメですよ。
◇ えっとぶり http://wook.jp/book/detail.html?id=240801
――  これから、どういったコンテンツを発表していきたいですか?
単に今までの印刷物を電子化するだけではなく、9:16の画面をもつスマートフォンや見開き4:3の画面のタブレットに最適化して組まれた電子書籍を追い求めいきたいと考えています。 更に地元企業様には、特産品のカタログの電子化や多国語化を提案させていただき、徳島から世界に良質な情報を発信して、お役に立ったり徳島に興味を持っていただけるようになりたいです。夢は大きくストア契約をさせていただいておりますので(笑)。
――  本州では手に入りづらい徳島市の郷土資料、絶版になってしまった公共性の高い出版物などが簡単に読めるようになるといいですね。徳島市の文化伝承も視野に入れた地域コンテンツアーカイブとしても期待しています。最後に、wook読者へのメッセージをお願いします。
来るICT教育元年に備えて、ICT教育に使われるデジタル端末に最適化した教材を作るお手伝いをしたいとも考えています。サイトを是非訪れていただいて、ファンページをチェックしていただければと思います。応援、いいね!よろしくお願いいたします。
みんなの本棚/徳島サイト画像

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