皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
ルース・スタイルス・ガネットといえば、世界中で愛され続ける『エルマーのぼうけん』シリーズが有名です。1948年にアメリカで出版されてから70年以上、日本でも1963年の翻訳開始から半世紀以上にわたり、多くの子どもたちの心を掴んできました。
物語の主人公は、9歳の少年エルマー。ある日、どうぶつ島で動物たちに捕らえられているかわいそうなりゅうの子どもの話を聞き、助けるための大冒険に出発します。この物語の最大の魅力は、なんといってもエルマーの勇気と知恵。リュックに詰めたチューインガムやキャンディなど、身近なものを使って次々と現れる猛獣たちをユーモラスに退治していくのです。
また、物語全体に流れる友情や思いやりといった普遍的なテーマも、色褪せない魅力の一つ。親子で一緒にハラハラドキドキしながら楽しめるので、世代を超えて読み継がれているのも頷けます。
『エルマーのぼうけん』シリーズを生み出したルース・スタイルス・ガネットは、1923年にアメリカ・ニューヨークで生まれました。父はジャーナリスト、母も記者という家庭環境で、幼い頃から物語を考えるのが大好きな少女だったそうです。
意外なことに、大学では化学を専攻。卒業後は研究所で働いていましたが、22歳のとき、スキー場のロッジでのアルバイト中に退屈しのぎで書き始めたのが、あの『エルマーのぼうけん』だったのです。まさか出版されるとは思っていなかったそうですが、家族の応援もあり1948年に本として世に出ることになりました。
この作品は、出版されるやいなや高い評価を受け、数々の賞を受賞しました。物語を彩る魅力的な挿絵は、ガネットの義理の母であるルース・クリスマン・ガネットが描いています。家族ぐるみで作り上げたからこそ、世代を超えて愛される温かい物語が生まれたのかもしれません。
ルース・スタイルス・ガネットの小説といえば、なんといっても「エルマーのぼうけん」シリーズは外せません。このシリーズは3部作で構成されており、幼年童話の最高峰として今も世界中の子どもたちに愛されています。
どの作品も、主人公エルマーの勇気と知恵、そしてりゅうの子との心温まる友情が描かれており、一度読み始めたら止まらない面白さです。ここでは、そんな魅力あふれる「エルマーのぼうけん」シリーズを、物語の順番に沿ってランキング形式でご紹介します。
記念すべきシリーズ第1作目。すべての冒険はここから始まりました。主人公のエルマーは、ある日出会ったのらねこから、遠い「どうぶつ島」でりゅうの子どもが動物たちに捕まっているという話を聞きます。りゅうを助け出すと決心したエルマーは、たった一人で冒険の旅に出るのです。
どうぶつ島にはライオンやトラ、ワニといった恐ろしい動物がたくさん。しかしエルマーは少しも怯みません。リュックに詰めてきたチューインガムや歯ブラシ、リボンといった身の回りのものを使い、知恵を働かせてピンチを切り抜けていきます。そのユニークな発想には、大人も子どももワクワクさせられること間違いなしです。
身近なものでピンチを切り抜けるなんて最高!わたしもエルマーのアイデアを真似したいな。
どうぶつ島を脱出し、りゅうの子どもを助けることに成功したエルマー。シリーズ第2作の『エルマーとりゅう』は、その帰り道から始まる新しい冒険の物語です。
家に帰る途中、エルマーとりゅうは嵐に巻き込まれ、カナリヤたちが住む島へたどり着きます。そこで彼らが出会ったのは、「知りたがり病」という不思議な病気。島に隠された宝箱の中身が気になって仕方がないというこの病気を治すため、エルマーとりゅうがまたもや大活躍します。
前作のハラハラドキドキの冒険とは少し趣が異なり、りゅうとの友情や、困っているものを助けるエルマーの優しさがより深く描かれているのが本作の魅力です。
エルマーとボリスのコンビが大好き!困っている人を助ける優しさも素敵だね。
エルマーの冒険物語、ついに完結編です。『エルマーと16ぴきのりゅう』では、エルマーと別れて故郷の「そらいろこうげん」に帰ったりゅうを、新たな困難が待ち受けています。
なんと、りゅうのお父さんやお母さん、たくさんの兄弟たちが人間によって洞窟に閉じ込められてしまったのです。友だちの家族の危機を知ったエルマーは、もちろん黙っていません。再び知恵と勇気を振り絞り、りゅうの家族を助け出すための冒険に出発します。
シリーズの集大成にふさわしく、エルマーの機転が光る作戦と心躍る結末が用意されています。友情のために何度でも立ち上がるエルマーの姿に、胸が熱くなることでしょう。
友情のためにまた冒険に出るなんて…!物語が終わるのは寂しいけど、最高のラストだったよ。
「エルマーのぼうけん」シリーズは全3部作で物語が続いているため、ぜひ刊行順に読んでみてください。それぞれの物語の魅力を簡単にご紹介します。
どの巻から読んでも楽しめますが、順番に読むことでエルマーとりゅうの成長や絆の深まりをより感じられますよ。
長く愛されている『エルマーのぼうけん』シリーズには、いくつかの種類が出版されています。用途に合わせて選べるのが嬉しいポイント。それぞれの特徴を比較してみましょう。
種類 | 特徴 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
通常版(ハードカバー) | 図書館などでもおなじみの、丈夫でしっかりした作りの本です。 | 自宅でじっくり読みたい、長く大切に保管したい方。 |
ポケット版(ソフトカバー) | 日本語版刊行60周年を記念して復刊された、コンパクトで軽いハンディサイズの本です。 持ち運びに便利で、装丁も特別なデザインになっています。 | お出かけ先にも持っていきたい、気軽に読みたい方。 |
愛蔵版(セット) | シリーズ3冊が専用の箱に入ったセットです。 | プレゼントとして贈りたい、シリーズまとめて揃えたい方。 |
ポケット版は限定復刊なので、気になる方は早めにチェックするのがおすすめです。まずは1冊試してみたい方は通常版やポケット版の単巻を、物語の世界にどっぷり浸りたい方は3冊セットを選んでみてはいかがでしょうか。
ルース・スタイルス・ガネットが描く『エルマーのぼうけん』シリーズは、出版から70年以上経った今もなお、世界中の子どもたち、そして大人たちの心を掴んで離しません。その魅力は、時代を超えて共感を呼ぶ「友情」「勇気」「知恵」といった普遍的なテーマにあります。
主人公エルマーが困難に立ち向かう姿は子どもたちに勇気を与え、「自分だったらどうするだろう?」と想像力をかき立てます。リュックサックに詰めた何気ない道具で危機を乗り越える場面は、身の回りにあるものの新たな可能性に気づかせてくれるでしょう。
この物語に、難しい教訓やお説教は一切ありません。あるのは、ただ純粋な冒険の楽しさと心温まる友情の物語です。親子で一緒にページをめくれば、きっとエルマーとりゅうの冒険の世界に夢中になるはず。ぜひこの不朽の名作を手に取り、家族で素敵な読書の時間をお過ごしください。