皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
極限状況に置かれた人間が、知恵と勇気を振り絞って生き抜こうとする姿を描くサバイバル小説。その魅力は、なんといっても手に汗握るスリリングな展開と、逆境の中で浮き彫りになる人間の本質です。 日常では味わえない緊迫感を求める読書家にとって、これほど刺激的なジャンルはありません。
一口にサバイバル小説と言っても、その舞台や設定はさまざま。無人島や雪山といった大自然の脅威に立ち向かうものから、文明が崩壊した世界での生存競争、あるいは閉鎖空間での心理戦を描くデスゲームまで、多岐にわたります。自分にぴったりの一冊を見つけるためには、まずどんなシチュエーションに心惹かれるかを考えてみるのがおすすめです。
選ぶ際のポイントは以下の通りです。
これらのポイントを参考に、あなたの読書欲を最高に満たしてくれるサバイバル小説を探してみてください。
お待たせしました!ここからは、『小説ヨミタイ』編集部が厳選したサバイバル小説のおすすめランキングTOP30を発表します。時代を超えて読み継がれる不朽の名作から、手に汗握る現代のエンターテイメント作品まで、幅広くランクインしました。
極限状況に置かれた人間たちのドラマは、私たちに生きる勇気や知恵を与えてくれます。ページをめくる手が止まらなくなるような、スリリングな読書体験があなたを待っているはず。さあ、あなたのお気に入りの一冊を見つけて、物語の世界へ飛び込みましょう!
栄えある第1位は、ノーベル文学賞作家ウィリアム・ゴールディングによる不朽の名作『蠅の王』です。 物語は、戦争から疎開する少年たちを乗せた飛行機が南太平洋の無人島に墜落するところから始まります。 大人がいない世界で、少年たちは当初、協力して生き抜こうとしますが、次第に対立し、原始的な本能がむき出しになっていきます。
食料が豊富で生きるだけなら困らないはずの島で、なぜ彼らは秩序を失い、獣的な行動に走ってしまったのか。 本作は、人間の心に潜む闇や社会の脆さを見事に描き出しており、サバイバルという極限状況が、いかに人間の理性を揺るがすかを読者に問いかけます。 単なる冒険小説ではなく、人間の本質に迫る深いテーマ性を持った傑作です。
本作が炙り出す人間の本性は、社会という檻がいかに脆いかを突きつけてきます。その冷徹な観察眼には戦慄を禁じ得ません。
第2位は、SFの父とも呼ばれるジュール・ヴェルヌの冒険小説『十五少年漂流記』です。 ニュージーランドの寄宿学校に通う8歳から14歳までの少年たちが、手違いで船に乗ったまま大海原へ。 嵐の末に無人島に漂着した15人の少年たちが、力を合わせて2年もの間、たくましく生き抜く姿を描いています。
原題は『二年間の休暇』で、少年たちがそれぞれの知識や個性を活かし、協力しながら困難を乗り越えていく様子が生き生きと描かれています。 リーダーを巡る対立など、集団生活の難しさも描かれていますが、全体的には希望に満ちた冒険譚です。 少年たちの勇気と友情に、胸が熱くなること間違いなしのサバイバル小説の古典的名作です。
少年たちが知恵と勇気で困難を乗り越える姿は、いつ読んでもワクワクするよね!わたしも一緒に冒険したいな。
衝撃的な設定で社会現象を巻き起こした、高見広春の『バトル・ロワイアル』が第3位にランクイン。架空の国家「大東亜共和国」で、毎年無作為に選ばれる中学3年生の1クラスが、最後の1人になるまで殺し合いを強要されるという壮絶な物語です。
孤島という閉鎖空間で、昨日までのクラスメイトが敵になるという極限状況。生徒たちは、支給された様々な武器を手に、生き残るために疑心暗鬼に陥り、裏切り、そして殺し合います。極限状態に追い込まれた少年少女たちの心理描写が巧みで、人間の狂気や愛情、友情が鮮烈に描かれています。エンターテイメント性の高さと、社会への痛烈なメッセージ性を兼ね備えた作品です。
極限状況下における心理描写の解像度の高さは特筆に値します。エンターテイメントの皮を被った、鋭利な社会批評ですね。
『黒い家』や『悪の教典』で知られる貴志祐介による、デスゲーム系サバイバル小説の傑作が4位です。見知らぬ男女9人が、謎の男「神」によって、ルール不明の理不尽なゲームに参加させられます。舞台は、奇妙な深紅色の岩と菌類に覆われた異様な世界。生き残るためには、他者を出し抜かなければなりません。
食料も水も限られた状況で、参加者たちの間には疑心暗鬼と裏切りが渦巻きます。刻一刻と変化する状況と、巧みに張り巡らされた伏線により、読者は息つく暇もなく物語に引き込まれます。人間の醜さと、それでも失われない良心を描ききった、一気読み必至のサバイバル・スリラーです。
ルールがわからないままゲームが始まるなんて怖すぎるよ…。わたしだったら絶対パニックになっちゃう!
5位は、科学的な知識を駆使して絶望的な状況を打破していく、新しいタイプのSFサバイバル小説『火星の人』。火星での有人探査中、嵐に巻き込まれて死亡したと思われた宇宙飛行士マーク・ワトニー。しかし彼は奇跡的に生きていたのです。残された機材と植物学者としての知識を総動員し、火星で生き延びようと奮闘します。
「科学の力でクソみたいな状況を打開してやる」というワトニーの前向きな姿勢とユーモアが、物語を明るく牽引します。絶望的な状況でも決して諦めない主人公の姿に、勇気をもらえること間違いなし。科学的な考証に基づいたリアリティと、エンターテイメント性が見事に融合した作品です。
科学の力ってすごいんだね!絶望的な状況でもユーモアを忘れないワトニーが最高にかっこいいよ。
6位は、実話を基にした感動のサバイバル記録『無人島に生きる十六人』です。明治時代、帆船「龍睡丸」が嵐で難破し、船長以下16人の乗組員が、アホウドリしかいない絶海の孤島に漂着します。水も食料もほとんどない過酷な状況で、彼らはどのようにして生き延びたのでしょうか。
この物語の素晴らしい点は、極限状況にありながらも、乗組員たちが規律と希望を失わず、互いに協力し合ったことです。リーダーである船長の的確な判断と、それに応える乗組員たちのチームワークが、絶望を希望に変えていきます。実際に起きた出来事だからこその、圧倒的な説得力と感動が胸を打つ一冊です。
実話だなんて信じられないよ…。みんなで力を合わせて生き抜いたなんて、本当にすごい。感動しちゃうな。
サバイバル小説の原点ともいえる不朽の名作、ダニエル・デフォーの『ロビンソン・クルーソー』が7位にランクイン。船が難破し、たった一人で無人島に流れ着いた主人公ロビンソン・クルーソーが、28年もの長きにわたって生き抜く姿を描いた物語です。
座礁した船から物資を運び出し、住居を建て、麦を育ててパンを作り、ヤギを飼育するなど、創意工夫を凝らして島の生活を切り開いていく過程は、まさにサバイバルの醍醐味。 孤独と絶望に苛まれながらも、信仰と理性によって困難を乗り越えていくクルーソーの姿は、多くの読者に感銘を与えてきました。全てのサバイバル小説の基礎となった、必読の一冊です。
28年も無人島で暮らすなんて想像もつかないな。でも、自分で生活をゼロから作るのはちょっと楽しそうかも。
8位は、ピューリッツァー賞を受賞したコーマック・マッカーシーの傑作『ザ・ロード』。原因不明の大災害によって文明が崩壊し、灰色の雪が降り積もる世界が舞台です。父と息子が、わずかな食料を積んだカートを引きながら、生き残るために南を目指して旅を続けます。
極限の飢えと寒さ、そして人肉を食らう集団の脅威に怯えながら、父は息子に「善き人間」であることを教え続けます。絶望的な世界の中で描かれる父子の愛情が、胸に深く突き刺さる物語です。美しくも厳しい文体で綴られる、魂を揺さぶるサバイバル文学の金字塔です。
こんな世界、悲しすぎるよ…。でも、お父さんの愛情が唯一の希望なんだね。涙なしには読めないな。
冒険小説の巨匠、デズモンド・バグリィによる山岳サバイバル小説の傑作『高い砦』が9位です。元空軍パイロットのオハラが操縦する旅客機がハイジャックされ、極寒のアンデス山中に不時着します。 生き残ったのは、オハラを含む男女9人。 救助を待つか、それとも自力で下山するか。意見が対立する中、彼らは生き残るための決断を迫られます。
極限の寒さと飢え、高山病、そして生存者たちの間に渦巻く疑念と対立。次々と襲いかかる困難に、登場人物たちが知恵と体力を振り絞って立ち向かう姿がスリリングに描かれます。手に汗握る展開と、人間の強さ、弱さが巧みに描かれた冒険エンターテイメントの傑作です。
ひえー、極寒の雪山なんて想像しただけで凍えそう!こんな状況で生き残れるなんて信じられないよ。
ブッカー賞を受賞したヤン・マーテルの『パイの物語』が10位にランクイン。日本の貨物船が太平洋で沈没し、ただ一人生き残ったインド人の少年パイ。彼が乗った救命ボートには、なんとシマウマ、ハイエナ、オランウータン、そして一頭のベンガルトラが同乗していました。
絶望的な状況の中、パイはトラとの奇妙な共存関係を築きながら、227日間もの漂流を生き抜きます。しかし、物語の最後には、この壮絶なサバイバル劇の真実を揺るがす、驚愕の展開が待っています。 生きること、信じることの意味を問いかける、幻想的で哲学的なサバイバル小説です。
トラとボートで二人きりなんて普通は無理だよね。でもこの物語は、信じることの意味を問いかけてくるんだ。
人気作家・東野圭吾が描くSFサバイバル、『パラドックス13』が11位です。ある午後1時13分、突如として世界から人々が消え、東京は廃墟と化します。偶然その場に居合わせた13人の男女は、崩壊した都市で生き残るために協力し始めますが、次々と不可解な現象や災害が彼らを襲います。
なぜ世界は変わってしまったのか?この世界の謎と、極限状況で試される人間性が巧みに描かれています。それぞれの過去や秘密を抱えた登場人物たちが、どのように行動し、変化していくのかが見どころ。エンターテイメント性と深い人間ドラマが融合した、東野圭吾ならではの一冊です。
いきなり周りから人がいなくなるなんて怖すぎる!何が起こっているかわからないままサバイバルなんてパニックだよ。
12位は、桐野夏生が人間の欲望と狂気を描く衝撃作『東京島』。クルーザーの事故で無人島に漂着した、23人の男たちと1人の女・清子。後に6人の中国人も加わり、島での生活が始まる。島で唯一の女性である清子をめぐり、男たちの間には嫉妬や対立が生まれ、やがて島の社会は歪んだ秩序を形成していきます。
食料や住居を確保するサバイバル生活と並行して描かれるのは、むき出しの性欲と支配欲。極限状況下で、人間がいかに脆く、そして残酷になれるのかを容赦なく描き出します。人間の本質に迫る、強烈な読書体験を約束する一冊です。
閉鎖空間における集団心理と権力構造の変遷は、社会の縮図として極めて興味深い。人間の本質を冷徹に描き出す筆致には圧倒されます。
史実を基にしたノンフィクション小説の名手、吉村昭による『漂流』が13位。 江戸時代、悪天候で船が難破し、土佐の漁師・長平は仲間たちと火山島の無人島に漂着します。 水も食料も乏しい過酷な環境で仲間が次々と命を落とす中、長平はたった一人で12年もの歳月を生き抜きます。
アホウドリを捕らえて食料にし、雨水を溜めて飲み水とするなど、その壮絶なサバイバル生活が、徹底した取材に基づいて淡々と、しかし圧倒的なリアリティで描かれます。 絶望的な状況でも希望を捨てず、規則正しい生活を送る長平の強靭な精神力に胸を打たれます。 事実は小説より奇なり、という言葉を実感させられる傑作です。
たった一人で12年も…。想像を絶する孤独と戦いながら生き抜いた長平さんの精神力に感動するよ。
ミステリーの女王アガサ・クリスティーの代表作『そして誰もいなくなった』が14位にランクイン。孤島に集められた互いに面識のない10人の男女が、童謡の歌詞になぞらえて一人、また一人と殺されていきます。外部との連絡手段は絶たれ、嵐で島から出ることもできません。
犯人は誰なのか?この島にいる10人の中にいるのか?疑心暗鬼にかられながら、生存者たちは生き残るために必死に犯人を探します。閉鎖された空間で繰り広げられる究極の心理戦は、サバイバル小説としても一級品。ミステリーとサバイバルの要素が見事に融合した、歴史的傑作です。
一人ずつ殺されていくなんて怖すぎるよ!犯人がこの中にいるかもって思ったら、誰も信じられなくなっちゃう。
15位は、貴志祐介が壮大なスケールで描くSF大作『新世界より』。舞台は、人類が「呪力」と呼ばれる超能力を身につけた1000年後の日本。一見、平和に見える管理社会の裏には、血塗られた歴史と恐るべき秘密が隠されていました。
主人公の渡辺早季は、仲間たちと共に、この世界の謎に迫っていきますが、それは人類の存亡をかけた過酷な戦いの始まりでした。異種族との戦闘や、仲間との離別など、サバイバル要素も満載。圧倒的な世界観と、予測不能なストーリー展開に、ページをめくる手が止まらなくなること間違いなしの傑作です。
1000年後の日本が舞台なんてワクワクするね!呪力っていうのも面白そう。壮大な物語にどっぷり浸りたいな。
日常に潜む謎を描く名手、米澤穂信によるデスゲーム・ミステリー『インシテミル』が16位。時給11万2千円という破格のバイト料に惹かれて集まった12人の男女。彼らは「暗鬼館」という施設に隔離され、7日間の心理実験に参加します。しかし、2日目に死者が出て事態は一変。これは、殺人事件を解決するか、犯人を見つけられないまま生き残るかという命がけのゲームだったのです。
疑心暗鬼に陥る参加者たちの心理描写と、巧みに張り巡らされた伏線が見事。誰が犯人なのか、そしてこの実験の目的は何なのか。ミステリーとしての謎解きの面白さと、閉鎖空間でのサバイバルの緊張感が同時に味わえる、エンターテイメント性の高い一冊です。
高額報酬には裏があるという状況設定ですが、展開される心理戦と論理の応酬は非常に知的。人間の行動原理を観察する上で優れたテクストですね。
『ファイト・クラブ』で知られる鬼才チャック・パラニュークの『サバイバー』が17位。物語は、旅客機のトイレに立てこもった男が、ブラックボックスに向かって自身の半生を語り続けるという異色の形式で進みます。彼は、集団自殺で全滅したカルト教団の最後の生き残りだったのです。
カルト教団での異常な生活、そこから逃げ出した後の社会での混乱、そしてなぜ彼が飛行機をハイジャックするに至ったのか。現代社会の狂気や虚無を、ブラックユーモアと痛烈な皮肉を込めて描きます。予測不能な展開と衝撃の結末が待ち受ける、唯一無二のサバイバルストーリーです。
カルト教団の生き残りなんて、壮絶な人生だね…。ブラックユーモアが好きなら、ハマっちゃうかもしれないな。
国民的作家・宮部みゆきが描くサスペンス大作『レベル7』が18位。記憶を失ったまま見知らぬ部屋で目覚めた若い男女。腕には「レベル7」という謎の刺青が。部屋には拳銃と大金が残されていました。自分たちが誰なのか、なぜここにいるのかを探るうち、二人は巨大な陰謀に巻き込まれていきます。
一方、カウンセラーの女性のもとには、行方不明の娘を探してほしいという依頼が舞い込みます。全く無関係に見えた二つの物語がやがて交錯し、衝撃の真実が明らかになる構成は見事。記憶喪失という状況で、生き残りをかけて奔走する主人公たちの姿から目が離せません。
記憶がないままなんて不安でいっぱいになっちゃうよ!自分を信じていいのかもわからないなんて、究極のサバイバルだね。
19位は、裕福な家庭に生まれながら、全てを捨ててアラスカの荒野でサバイバル生活を試み、そして命を落とした若者クリス・マッカンドレスの足跡を追ったノンフィクション『荒野へ』。大学を優秀な成績で卒業したばかりの若者が、なぜ文明社会を捨て、死の危険が伴う荒野を目指したのか。
著者は、クリスが残した日記や手紙、そして彼が出会った人々の証言を丹念に取材し、その短い生涯と内面に迫ります。社会の物質主義に反発し、純粋な生き方を求めた青年の姿は、読む者の心に深く問いを投げかけます。自然の美しさと厳しさ、そして人間の生きる意味を考えさせられる一冊です。
自分の信念のために全てを捨てるなんて、すごい覚悟だよね。彼の生き方は、色々考えさせられるなあ。
大人気ゾンビ漫画『アイアムアヒーロー』のノベライズ版が20位にランクイン。謎の感染症によって人々が「ZQN(ゾキュン)」と呼ばれるゾンビへと変貌していく中、平凡な漫画家アシスタントの鈴木英雄が、必死に生き延びようとする姿を描きます。
この小説版では、漫画では描かれなかった看護師・小田つぐみの視点から、パンデミック発生初期の病院での壮絶なサバイバルが語られます。次々とZQNに変わっていく同僚や患者たち。極限の恐怖と混乱の中で、彼女はどう生き延びたのか。原作ファンはもちろん、未読の人でも楽しめる、緊迫感あふれるパニックホラーです。
パンデミック初期の医療現場という閉鎖空間におけるパニック描写は、極めて高い緊張感を生み出しています。日常が崩壊していく過程の記録として興味深い。
21位は、全世界で大ヒットしたヤングアダルト向けSFサバイバル小説『メイズ・ランナー』。記憶を失った少年トーマスが、高い壁に囲まれた謎の巨大な迷路(メイズ)に送り込まれるところから物語は始まります。そこには、彼と同じように記憶をなくした少年たちがコミュニティを作って暮らしていました。
迷路は夜になると構造を変え、恐ろしい怪物が徘徊します。少年たちは、迷路の謎を解き、脱出することができるのか。次々と現れる謎と、スリリングなアクションシーンが満載で、ページをめくる手が止まらなくなること間違いなし。友情、裏切り、そして世界の秘密が絡み合う、壮大な物語の幕開けです。
巨大な迷路からの脱出ゲームなんて、ハラハラドキドキが止まらないね!仲間と力を合わせて謎を解くって最高に面白そう!
ディストピア小説の傑作として世界的な人気を誇る『ハンガー・ゲーム』が22位。独裁国家パネムでは、支配下の12の地区から毎年男女1人ずつの少年少女が選ばれ、最後の1人になるまで殺し合いをさせられる「ハンガー・ゲーム」がテレビ中継されます。主人公のカットニスは、妹の身代わりにプレイヤーとして選ばれてしまいます。
生き残るためには、他のプレイヤーを殺さなければならないという過酷なルール。しかし、カットニスは持ち前の狩りの技術と強い意志で、この理不尽なゲームに立ち向かっていきます。格差社会への批判や、メディアの暴力性といったテーマも盛り込まれた、エンターテイメント性と社会性を両立させた作品です。
殺し合いをテレビ中継するなんてひどすぎるよ…。でも、そんな理不尽に立ち向かうカットニスは本当にかっこいい!
23位は、ゾンビ戦争の終結から10年後、世界各地の生存者たちの証言を集めたオーラル・ヒストリー(口述歴史)というユニークな形式で描かれる『ワールド・ウォーZ』。中国で発生した謎の疫病が、いかにして世界中に広まり、人類を滅亡の危機に陥れたのか。その壮絶な戦いの記録が、兵士、政治家、医師、そして一般市民など、様々な人々の視点から語られます。
リアルな軍事描写や、各国の政治的・文化的な対応の違いなどが詳細に描かれており、まるで本当に起きた戦争の記録を読んでいるかのような没入感を味わえます。単なるゾンビパニック小説ではなく、パンデミック発生時の社会の動きをシミュレートした、壮大なスケールの一冊です。
いろんな人の視点から語られるって面白いね。一つの出来事でも、立場によって見え方が全然違うんだろうな。
新本格ミステリーの幕開けを告げた記念碑的作品、『十角館の殺人』が24位。大学のミステリ研究会に所属する7人が、半年前に凄惨な四重殺人が起きた孤島・角島を訪れます。島に建つ奇妙な十角形の館で合宿を始めた彼らを、連続殺人の魔の手が襲います。
嵐によって本土との交通が遮断されたクローズド・サークルで、一人、また一人と殺されていく仲間たち。犯人はこの中にいるのか?それとも…。ミステリーとしての完成度の高さはもちろん、孤立した状況で疑心暗鬼に陥っていく学生たちの心理描写は、サバイバルホラーとしても一級品です。そして、読者を待ち受ける最終行の衝撃は、決して忘れられません。
クローズド・サークルという古典的状況設定の中で、ロジックと叙述トリックを極限まで追求した構造は芸術的です。計算され尽くした構成には感嘆しますね。
25位は、実際に起きた世界最大級の山岳遭難事故を基にした、新田次郎のノンフィクション小説『八甲田山死の彷徨』。明治35年、日露戦争を目前に控えた日本陸軍が、雪中行軍の訓練中に記録的な寒波に遭遇。210名中199名が死亡するという未曾有の大惨事となりました。
なぜ彼らは、吹雪の八甲田山で命を落とさなければならなかったのか。自然の恐ろしさと、組織の意思決定の過ち、そして極限状況における人間の無力さが、圧倒的な迫力で描かれます。自然の猛威の前では、人間の計画や精神論がいかに脆いものであるかを痛感させられる、壮絶な記録文学です。
実際にこんな悲しい事故があったなんて…。自然の厳しさと、人間の判断の重要さを考えさせられるね。胸が痛くなるよ。
26位は、ソール・ユーリックの『生存者』(原題:The Warriors)。ギャングの大集会でリーダーが暗殺され、その濡れ衣を着せられた主人公たちのギャングが、敵だらけのニューヨークを横断し、自分たちの縄張りであるコニーアイランドを目指す一夜の逃走劇を描きます。都市というコンクリートジャングルを舞台にした、スリリングなサバイバル・アクションです。
一晩中ギャングから逃げ続けるなんて、心臓が持たないよ!都会の夜って、こんなに危険な場所になるんだね…。
SF小説の二大巨頭、ヒューゴー賞とネビュラ賞をダブル受賞した不朽の名作『エンダーのゲーム』が27位。異星生命体との戦争が続く未来、人類を救うための天才的な司令官を育成する宇宙基地「バトル・スクール」に、一人の少年エンダーが送り込まれます。
エンダーは、無重力空間での模擬戦闘訓練(バトルゲーム)を通じて、類まれな才能を開花させていきますが、それは過酷な訓練と仲間からの嫉妬、そして孤独との戦いでもありました。戦争という極限状況で、天才少年が背負う重圧と葛藤を描いた、感動的なヒューマンドラマでもあります。
天才少年が地球を救うなんて、王道だけどやっぱり燃える展開だね!バトルゲームのシーン、すごく面白そう!
日本のライトノベルから、ハリウッドでも映画化された傑作SF『All You Need Is Kill』が28位にランクイン。謎の異星生命体「ギタイ」との戦争が続く世界で、主人公のキリヤ・ケイジは初出撃であっけなく戦死します。しかし、次の瞬間、彼は出撃前日に戻っていました。死ぬたびに同じ一日を繰り返す「ループ」に囚われてしまったのです。
絶望的な状況の中、彼は幾度となく死を繰り返しながら戦闘技術を磨き、最強の兵士へと成長していきます。同じくループの中にいるという伝説の女性兵士リタ・ヴラタスキとの出会いを経て、彼はループから脱出できるのか。ゲームのような設定と、スピーディーな展開が魅力のSFアクションです。
死んだらやり直しって、まるでゲームみたいだね。でも、何度も死ぬのは辛いだろうな…わたしなら心が折れちゃうかも。
インテリジェンス小説の第一人者、手嶋龍一による『スギハラ・サバイバル』が29位。第二次世界大戦中、リトアニアで多くのユダヤ難民に「命のビザ」を発給した外交官・杉原千畝。彼の偉業は有名ですが、この小説は、その後の彼の知られざる諜報活動と過酷なサバイバルを描いています。
ナチス・ドイツとソ連という二大勢力に挟まれながら、情報を武器に生き抜こうとする杉原の姿がスリリングに描かれます。歴史の裏側で繰り広げられたインテリジェンス戦争のリアルと、極限状況下での家族愛が胸を打つ、新しいタイプのサバイバル小説です。
杉原千畝さんって、ビザを発給しただけじゃなかったんだね。情報を武器に戦うっていうのも、かっこいいサバイバルだなあ。
ランキングの最後を飾るのは、なんと紀元前に書かれたサバイバル戦記の古典、『アナバシス』です。 紀元前401年のペルシア帝国で、ギリシア人の傭兵部隊が雇い主の戦死によって敵地の真ん中に取り残されてしまいます。 指揮官となったクセノポン(本書の著者でもある)は、1万人の兵士を率いて故郷ギリシアを目指す、長く困難な撤退行に挑みます。
敵との戦闘、部隊内の対立、そして厳しい自然環境など、数々の苦難を乗り越えていく様が、臨場感あふれる筆致で描かれています。 2000年以上も前に書かれたとは思えないほど、リーダーシップや組織論など、現代にも通じる教訓に満ちています。全てのサバイバルストーリーの原点ともいえる、歴史的傑作です。
紀元前の話が今でも読まれてるってすごいことだよね!リーダーシップとか、現代でも役立つことが書いてあるなんて、読んでみたいな!
サバイバル小説おすすめランキングTOP30、いかがでしたでしょうか?古典的な冒険譚から、SF、ミステリー、ノンフィクションまで、多種多様な作品が揃いました。気になる一冊は見つかりましたか?
極限状況に置かれた登場人物たちの姿は、私たちに生きることの厳しさと素晴らしさを教えてくれます。ハラハラドキドキするだけでなく、読み終えた後に、日常が少し違って見えるかもしれません。ぜひ、お気に入りの一冊を手に取って、非日常のスリルと興奮に満ちた読書体験を味わってみてください。