【2025年最新】恋愛小説のおすすめランキングTOP39｜10代・高校生向けの人気作を厳選

10代・高校生の心に響く！今こそ読みたい恋愛小説とは？

思春期の真っ只中を生きる10代・高校生の皆さんにとって、恋愛小説は特別な存在ですよね。 初めての恋、切ない片想い、運命的な出会いなど、思春期だからこそ感じる繊細で純粋な恋心を描いた小説には、特別な魅力があります。 物語の主人公に自分を重ね合わせ、共感しながら読み進めることができます。

恋愛小説の魅力は、なんといっても作中の恋愛を疑似体験できることでしょう。 主人公が高校生など同年代であれば、同じ目線で物語を楽しむことができ、より深く共感できるはずです。 また、小説の世界に浸ることで、登場人物の失敗から恋愛について学んだり、自分自身の恋愛観を見つめ直したりするきっかけにもなります。 キュンキュンするような幸せな恋から、涙なしには読めない切ない恋まで、さまざまな愛の形に触れることで、あなたの世界はもっと豊かになるはずです。

【2025年最新】10代・高校生におすすめの恋愛小説ランキングTOP39

ここからは、10代・高校生の皆さんにぜひ読んでほしい、おすすめの恋愛小説をランキング形式でご紹介します。世代を超えて読み継がれる名作から、映画化やドラマ化で話題になった作品、そして今注目の新作まで、幅広く厳選しました。

感動して涙が止まらなくなる作品、胸がキュンキュンする作品、そして読み終わった後に温かい気持ちになれる作品など、さまざまな魅力を持つ小説がそろっています。 きっと、あなたの心に寄り添ってくれる特別な一冊が見つかるはずです。

1位: 『君の膵臓をたべたい』 住野よる

住野よるさんのデビュー作である『君の膵臓をたべたい』は、衝撃的なタイトルとは裏腹に、瑞々しくも切ない青春が描かれた物語です。高校生の「僕」が、クラスメイトである山内桜良の秘密の日記「共病文庫」を偶然拾ったことから、二人の特別な交流が始まります。膵臓の病を患い、余命いくばくもない桜良と、人との関わりを避けてきた「僕」。正反対の二人が共に過ごす時間の中で、お互いの価値観を変え、成長していく姿が感動を呼びます。

2017年には実写映画化、2018年には劇場アニメ化もされ、大きな話題となりました。単なる恋愛小説ではなく、命の尊さや一日一日を大切に生きることの意味を問いかける本作は、多くの10代・高校生の心に深く刻まれることでしょう。その感動的なストーリーは、読書好きはもちろん、普段あまり本を読まない人にもおすすめです。

2位: 『汝、星のごとく』 凪良ゆう

2023年の本屋大賞を受賞した『汝、星のごとく』は、瀬戸内の島で出会った高校生の男女、暁海（あきみ）と櫂（かい）の15年間にわたる愛の物語です。 閉鎖的な島で、それぞれ複雑な家庭環境を抱えながら生きる二人が、互いに惹かれ、支え合いながら成長していく姿が描かれています。物語は、ただ美しいだけの恋愛ではなく、世間からの偏見や人生の困難といった厳しい現実にも向き合っていきます。

凪良ゆうさんの繊細で美しい文章が、二人の心の機微や島の情景を鮮やかに描き出し、読者を物語の世界へと引き込みます。恋愛の喜びだけでなく、痛みや葛藤も丁寧に描かれているからこそ、その愛の深さが際立ちます。高校生だけでなく、大人の心にも深く響く、まさに現代を代表する恋愛小説の一つと言えるでしょう。

3位: 『桜のような僕の恋人』 宇山佳佑

『桜のような僕の恋人』は、美容師の美咲に恋をした晴人が、ついに彼女と付き合うことになるところから始まる、甘くも切ないラブストーリーです。幸せな日々を送る二人でしたが、美咲は人の何十倍もの速さで年老いてしまう難病「早老症」を発症してしまいます。桜のように儚く、美しい恋の行方に、涙なしではいられません。

2022年には中島健人さん主演で映画化され、大きな話題を呼びました。愛する人が日に日に老いていくという過酷な現実を前に、二人がどのような選択をするのか、その切ない運命に胸が締め付けられます。感動的な恋愛小説を読みたい10代・高校生に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。

4位: 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 七月隆文

京都の美大に通う学生・南山高寿が、電車の中で一目惚れした女性・福寿愛美に声をかけたことから始まる物語。意気投合した二人は付き合うことになりますが、彼女には信じられないような大きな秘密がありました。ファンタジックな設定と、切ない恋の物語が融合した、感動的なラブストーリーです。

2016年に福士蒼汰さんと小松菜奈さんの主演で映画化され、大ヒットを記録しました。物語の仕掛けが明らかになったとき、もう一度最初から読み返したくなること間違いなしです。甘い恋愛だけでなく、少し不思議で泣ける物語を読みたい高校生におすすめの作品です。

5位: 『今夜、世界からこの恋が消えても』 一条岬

『今夜、世界からこの恋が消えても』、通称「セカコイ」は、眠るとその日の記憶をすべて失ってしまう「前向性健忘」を患う少女・日野真織と、彼女を献身的に支える同級生・神谷透の切ないラブストーリーです。毎日記憶がリセットされる真織のために、透は日記をつけ、毎日「初めまして」から恋を始めます。

2022年に道枝駿佑さんと福本莉子さんの主演で映画化され、10代を中心に大きな反響を呼びました。一日限りの恋を積み重ねていく二人の姿は、ひたむきで、あまりにも切実です。記憶というテーマを通して、愛すること、生きることの意味を問いかける感動作。涙を流したい気分の時にぴったりの一冊です。

6位: 『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦

風変わりな大学生たちの、奇妙で愛らしい恋愛模様を描いたファンタジー小説です。 主人公の「先輩」は、同じクラブの後輩である「黒髪の乙女」に想いを寄せていますが、なかなか告白できずにいます。彼は彼女の気を引くため、「なるべく彼女の目に留まる」という作戦、名付けて「ナカメ作戦」を実行し、京都の街で彼女を追いかけます。

森見登美彦さん特有のリズミカルでユーモラスな文体と、奇想天外なストーリー展開が魅力の作品です。 第20回山本周五郎賞、2007年本屋大賞2位を受賞し、2017年にはアニメ映画化もされました。 普通の恋愛小説とは一味違った、ユニークで面白い作品を読みたい高校生にぴったりです。

7位: 『世界の中心で、愛をさけぶ』 片山恭一

2000年代に「セカチュー」ブームという社会現象を巻き起こした、恋愛小説の金字塔です。 高校2年生の松本朔太郎と、彼の恋人である廣瀬亜紀の純粋で切ない愛の物語が描かれています。白血病に侵され、日に日に弱っていく亜紀と、彼女を支え続ける朔太郎。二人の愛の行方は、多くの読者の涙を誘いました。

映画化、ドラマ化もされ、累計発行部数は320万部を超える大ベストセラーとなりました。 最愛の人を失うとはどういうことか、そして愛の尊さについて深く考えさせられる作品です。 世代を超えて読み継がれる感動の名作に、10代のうちに触れてみてはいかがでしょうか。

8位: 『君は月夜に光り輝く』 佐野徹夜

第23回電撃小説大賞で大賞を受賞した、佐野徹夜さんのデビュー作です。 大切な人の死をきっかけに投げやりな毎日を送っていた高校生の岡田卓也は、クラスメイトの渡良瀬まみずのお見舞いに行くことになります。彼女は、月光を浴びると体が淡く光る不治の病「発光病」を患っていました。

余命わずかな彼女の「死ぬまでにやりたいこと」を代わりに実行する「代行体験」を頼まれた卓也。代行体験を通して、二人の間には特別な感情が芽生えていきます。生きることの意味を問いかける、切なくも美しいラブストーリー。心を震わせる感動的な物語を読みたい中学生や高校生におすすめです。

9位: 『図書館戦争』 有川ひろ

公序良俗を乱す表現を取り締まる「メディア良化法」が施行されてから30年後の日本を舞台にした、SF要素のある恋愛小説です。 高校時代に出会った図書隊員に憧れ、自身も図書隊に入隊した主人公・笠原郁。鬼教官である堂上篤の指導のもと、厳しい訓練に励む日々の中で、二人の関係は少しずつ変化していきます。

アニメ化や実写映画化もされた大人気シリーズで、ミリタリーやアクションの要素と、甘酸っぱいラブコメディが見事に融合しています。 まっすぐで元気なヒロインと、厳しくも優しい上官の恋愛模様は、多くの読者をキュンキュンさせてきました。 SFやアクションが好きな人にもおすすめできる、エンターテイメント性の高い作品です。

10位: 『ノルウェイの森』 村上春樹

村上春樹さんの代表作であり、日本だけでなく世界中で読み継がれている恋愛小説の金字塔です。 物語は、主人公のワタナベが、かつて愛した女性・直子との思い出を回想するところから始まります。高校時代に親友を亡くしたワタナベと直子、そして大学で出会った奔放で魅力的な緑。三人の関係を通して、生と死、そして愛とは何かを深く問いかけます。

思春期特有の揺れ動く感情や、喪失感を抱えながらも懸命に生きようとする登場人物たちの姿が、多くの読者の共感を呼んでいます。 10代の多感な時期に読むからこそ、心に深く響くものがあるはずです。少し大人びた、文学的な恋愛小説に挑戦してみたい高校生におすすめの一冊です。

11位: 『陽だまりの彼女』 越谷オサム

新人営業マンの奥田浩介が、仕事先で中学時代の同級生・渡来真緒と10年ぶりに再会するところから物語は始まります。かつていじめられっ子だった真緒は、信じられないほど素敵な女性に変身していました。再会をきっかけに恋に落ち、結婚する二人ですが、真緒には誰にも言えない不思議な秘密があったのです。

ファンタジー要素が織り交ぜられた、心温まるラブストーリーで、読み手によって結末の受け取り方が変わるのも魅力の一つです。 2013年には松本潤さんと上野樹里さんの主演で映画化もされました。途中からの予想できない展開に、きっと驚かされるはず。ハッピーエンドの恋愛小説を読みたい人におすすめです。

12位: 『いま、会いにゆきます』 市川拓司

妻に先立たれ、6歳の息子と二人で暮らす主人公・巧のもとに、亡くなったはずの妻・澪が梅雨の時期に戻ってくるという、奇跡のような出来事を描いたファンタジー恋愛小説です。ただし、彼女は過去の記憶をすべて失っていました。再び家族としての日々を送り始める三人ですが、梅雨が明ければ澪は去ってしまう運命にありました。

映画化やドラマ化もされ、日本中に感動の涙を誘った大ベストセラーです。 夫婦の愛、そして親子の愛が丁寧に描かれており、読み終わった後には温かい気持ちに包まれるでしょう。切ないけれど、心に残る感動的な物語を求めている10代・高校生にぴったりの一冊です。

13位: 『阪急電車』 有川ひろ

兵庫県を走る片道15分のローカル線「阪急今津線」を舞台に、偶然乗り合わせた人々の人生が交差する様子を描いた群像劇です。婚約者を後輩に奪われたOL、恋人のDVに悩む女子大生、気の合わない姑との関係に疲れた主婦など、さまざまな悩みを抱える登場人物たちが、電車内でのささやかな出会いをきっかけに、少しだけ前に進む勇気をもらいます。

有川ひろさんならではの温かい視点で描かれる人間模様が心地よく、読後には爽やかな感動が広がります。 直接的な恋愛だけでなく、人と人との繋がりや優しさを感じられる物語です。短編がつながっていく形式なので、普段あまり本を読まない高校生でも読みやすいでしょう。

14位: 『植物図鑑』 有川ひろ

OLのさやかが、ある夜、マンションの前で倒れている青年・樹（いつき）を拾うところから始まる、心温まるラブストーリーです。樹は「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか」という不思議な言葉をさやかに投げかけます。こうして始まった二人の同居生活は、野草狩りと美味しい料理を通じて、ゆっくりと愛を育んでいきます。

2016年には岩田剛典さんと高畑充希さんの主演で映画化もされました。樹が作る美味しそうな野草料理の数々や、二人の穏やかで優しい恋模様に、心がほっこりすること間違いなしです。 甘くて幸せな気持ちになれる恋愛小説を読みたい高校生に、ぜひおすすめしたい一冊です。

15位: 『パラレルワールド・ラブストーリー』 東野圭吾

人気ミステリー作家・東野圭吾さんが描く、恋愛とSFミステリーが融合した異色の作品です。主人公・崇史が目覚めると、そこは二つの異なる世界が混在するパラレルワールドでした。一つの世界では、親友の恋人であった麻由子が自分の恋人として存在し、もう一つの世界では、麻由子は親友の恋人のまま。一体どちらが現実の世界なのか？崇史は混乱しながらも、真実を追い求めます。

恋愛の甘美さと、記憶が揺らぐ恐怖が見事に描かれており、読者は最後まで予測不可能な展開に翻弄されます。 ただの恋愛小説では物足りない、ミステリーやSFが好きな高校生にぴったりの一冊。東野圭吾さんならではの巧みなストーリーテリングに、夢中になること間違いなしです。

16位: 『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』 汐見夏衛

周囲の空気を読み、優等生を演じてきた高校生・丹羽茜と、自由奔放で絵を描くことが好きなクラスメイト・深川青磁の恋を描いた青春ラブストーリーです。最初は青磁のことが苦手だった茜ですが、彼の率直な言葉や美しい絵に触れるうちに、次第に惹かれていきます。そして、彼もまた茜の隠された一面に気づいていました。

2023年にJO1の白岩瑠姫さんと久間田琳加さんのW主演で映画化され、話題となりました。本当の自分を隠して生きる茜が、青磁との出会いを通じて自分らしさを取り戻していく姿に、多くの10代が共感するでしょう。爽やかで、胸がキュンとする王道の青春恋愛小説を読みたい人におすすめです。

17位: 『花束みたいな恋をした』 坂元裕二

2021年に公開され大ヒットした映画『花束みたいな恋をした』の脚本家・坂元裕二さん自身によるノベライズ作品です。東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然出会った大学生の山音麦と八谷絹。好きな音楽や映画が嘘みたいに一緒で、二人はあっという間に恋に落ちます。大学を卒業し、フリーターをしながら同棲を始める二人ですが、社会に出ていく中で、少しずつ価値観がすれ違っていきます。

カルチャー好きの二人ならではの会話や、日常の些細な出来事がリアルに描かれており、まるで自分たちの恋愛を見ているかのような共感を呼びます。 恋愛の始まりの輝きと、終わりの切なさを繊細に描いた、ビターで美しいラブストーリーです。

18位: 『秒速5センチメートル』 新海誠

『君の名は。』や『天気の子』で知られる新海誠監督の同名アニメーション映画を、監督自身が小説化した作品です。小学校の卒業と同時に離れ離れになった遠野貴樹と篠原明里。二人の間の距離と時間の変化を、「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の3本の連作短編で描いています。

会えない時間が募らせる想いや、心のすれ違いが、新海誠さんならではの美しい情景描写とともに繊細に綴られています。 誰もが経験するかもしれない、初恋の切なさやもどかしさが詰まった物語。美しい文章で描かれる、少しビターな恋愛小説を読んでみたい高校生におすすめです。

19位: 『恋空 ―切ナイ恋物語―』 美嘉

2000年代にケータイ小説として絶大な人気を博し、女子中高生を中心に社会現象を巻き起こした作品です。ごく普通の高校生だった美嘉が、同級生のヒロと運命的に出会い、激しい恋に落ちていく様子が描かれています。幸せな日々だけでなく、いじめや妊娠、そして病気といった過酷な試練が二人を襲います。

2007年には映画化もされ、大ヒットを記録しました。 喜びも悲しみも、すべてがまっすぐに描かれたストーリーは、当時の若者たちの心を強く掴みました。恋愛のキラキラした部分だけでなく、痛みや切なさも知りたいという10代に、今なお読み継がれる伝説的な一冊です。

20位: 『クジラの彼』 有川ひろ

『図書館戦争』や『空の中』など、自衛隊を舞台にした作品で人気の有川ひろさんによる、恋愛短編集です。表題作の「クジラの彼」では、潜水艦乗りの自衛官と、彼に恋する聡子の遠距離恋愛が描かれます。なかなか会えない彼からの、海の中から届くロマンチックな手紙に、胸がキュンとすること間違いなしです。

このほかにも、不器用な男女の様々な恋愛模様が6編収録されています。有川ひろさん作品ならではの、甘くて心温まるストーリーが満載で、読めばきっと恋がしたくなるはず。サクッと読める短編集なので、通学中の読書などにもおすすめです。

21位: 『余命10年』 小坂流加

数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知った20歳の茉莉。未来に対する希望を失い、恋だけはしないと心に決めていた彼女でしたが、地元の同窓会で和人と出会い、その決心は揺らぎ始めます。生きることに執着しないように、淡々と日々を過ごしていた茉莉の世界が、和人との出会いで色づき始めます。

2022年に小松菜奈さんと坂口健太郎さんの主演で映画化され、その感動的なストーリーが大きな話題となりました。作者である小坂流加さんが、自身の難病と闘いながら執筆したことでも知られています。命の期限を意識しながらも、懸命に恋をし、生きようとする主人公の姿に、心を揺さぶられる一冊です。

22位: 『ジョゼと虎と魚たち』 田辺聖子

大学生の恒夫が、坂道を転がり落ちてきた乳母車に乗った少女・ジョゼと出会うところから始まる、少し変わったラブストーリーです。足が不自由なジョゼは、ほとんど家から出たことがなく、本の世界だけが彼女のすべてでした。恒夫はそんな彼女を外の世界へ連れ出し、二人は次第に惹かれ合っていきます。

2003年に実写映画化、2020年にはアニメ映画化もされるなど、時代を超えて愛され続けている名作です。 恋愛の美しい部分だけでなく、現実の厳しさや関係性の変化も描いた、ビターで味わい深い物語。甘いだけではない、少し大人な恋愛小説を読んでみたい高校生におすすめです。

23位: 『きみはポラリス』 三浦しをん

『舟を編む』で本屋大賞を受賞した三浦しをんさんによる、様々な愛の形を描いた恋愛小説の短編集です。 片思い、同性愛、禁断の愛など、世間の常識や形にとらわれない、多彩な「好き」という感情が11の物語で綴られています。 誰かを大切に思うときに放たれる「恋」という名の光を、様々な角度から見つめることができます。

三浦しをんさんの巧みな筆致で描かれる登場人物たちは、皆どこか不器用で、だからこそ愛おしい。サクッと読める短編集でありながら、一つ一つの物語が深く心に残ります。 「愛」とは何かを改めて考えさせてくれる、高校生の心にも響く一冊です。

24位: 『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』 浅原ナオト

ゲイであることを隠して生きる高校生・安藤純と、BL（ボーイズラブ）好きの同級生・三浦紗枝の交流を描いた、異色の青春恋愛小説です。純は、紗枝がBL好きであることを知った上で、彼女と付き合うことになります。しかし、それは「普通の男」として幸せな人生を送りたいという純の願いと、複雑な感情が入り混じったものでした。

恋愛の多様性や、セクシュアルマイノリティが抱える葛藤をリアルに描き出し、大きな話題を呼んだ作品です。 単なる恋愛小説ではなく、自分らしさとは何か、理解とは何かを深く問いかけます。現代を生きる10代・高校生にこそ読んでほしい、メッセージ性の強い一冊です。

25位: 『僕は何度でも、きみに初めての恋をする。』 沖田円

ある出来事がきっかけで、一日の記憶しか保てなくなってしまった少女・花織（かおり）と、彼女に想いを寄せるクラスメイトの「僕」の切ないラブストーリーです。花織は、眠ると前日の記憶をすべて忘れてしまいます。「僕」は、そんな彼女に毎日恋をし、毎日告白し、毎日恋人として過ごすことを決意します。

記憶障害という切ない設定ながらも、二人のひたむきな恋は、読者の心を温かくします。 毎日が初対面だからこそ生まれる、新鮮でピュアな恋愛模様に胸がキュンとします。切ないけれど、前向きな気持ちになれる感動的な物語を読みたい高校生におすすめです。

26位: 『マチネの終わりに』 平野啓一郎

クラシックギタリストの蒔野聡史と、海外の通信社に勤務するジャーナリスト・小峰洋子。東京、パリ、ニューヨークと、世界を舞台に活躍する二人が出会い、恋に落ちる大人のラブストーリーです。出会ったときにはすでにお互いに婚約者がおり、さまざまな障害が二人を阻みます。

2019年には福山雅治さんと石田ゆり子さんの主演で映画化もされました。高校生にとっては少し背伸びした大人の恋愛かもしれませんが、知的な会話や、すれ違いながらも深まっていく二人の絆に、新しい恋愛小説の魅力を発見できるはずです。 文学的な香りの高い、美しい物語に触れてみたい人におすすめです。

27位: 『いちご同盟』 三田誠広

1980年代に出版されて以来、多くの若者に読み継がれてきた青春小説の金字塔です。主人公の良一は、野球部のエースで成績も優秀な人気者。しかし、彼の心の中はどこか満たされていませんでした。そんな彼が、クラスでも目立たない存在の徹也と、病気で入院している少女・直美と出会い、「いちご同盟」を結成します。

生と死、友情、そして淡い恋。10代の少年少女が抱える繊細な心の揺れ動きを、瑞々しい筆致で描いています。 青春時代のきらめきと、その裏側にある切なさや痛みが、読者の胸に深く響きます。いつの時代も変わらない、思春期の普遍的なテーマを描いた名作です。

28位: 『レインツリーの国』 有川ひろ

『図書館戦争』シリーズに登場する架空の小説が、実際に書籍化されたことで話題となった作品です。主人公の向坂伸行は、中学生の頃に読んで大好きだった小説「フェアリーゲーム」の感想サイトで、ひとみという女性と出会います。メールでのやり取りを通じて惹かれ合った二人は、実際に会う約束をしますが、彼女はなかなか会おうとしません。実は、彼女にはある秘密があったのです。

顔も知らない相手とのメールから始まる、現代的な恋愛模様が描かれています。障害を乗り越えながら、ゆっくりと心を近づけていく二人の姿が、とても温かい気持ちにさせてくれます。ピュアで心温まるラブストーリーを読みたい高校生にぴったりの一冊です。

29位: 『放課後の音符（キイノート）』 山田詠美

大人びた感性を持つ女子高生「わたし」と、彼女を取り巻く友人たちの恋愛模様を8編の短編で描いた作品です。 恋をすることで磨かれていく少女たちの姿を、スタイリッシュで洗練された文章で綴っています。 甘酸っぱい青春の恋愛というよりは、少しビターで大人びた雰囲気が漂います。

山田詠美さんならではの独特な世界観と、心に刺さる言葉の数々が魅力です。 10代の少女たちの、大人でも子供でもないアンバランスな時期の感情が、リアルに描き出されています。 他の恋愛小説とは一味違った、おしゃれで文学的な作品に触れてみたい高校生におすすめです。

30位: 『君に恋をするなんて、ありえないはずだった』 筏田かつら

地味で目立たない高校生・飯島靖貴と、クラスの人気者でスクールカースト最上位の女子・北岡恵麻。全く接点のないはずの二人でしたが、靖貴はひょんなことから恵麻の秘密の趣味を知ってしまいます。それをきっかけに、二人の距離は急接近。住む世界が違う二人の、王道の青春ラブストーリーです。

登場人物の感情が丁寧に描かれており、共感しやすいのが魅力です。 「切なさと甘さが心地よく、2人を応援したくなる！」と、多くの読者の心を掴んでいます。 胸がキュンとする甘酸っぱい青春小説を求めている高校生に、間違いなくおすすめできる一冊です。

31位: 『交換ウソ日記』 櫻いいよ

高校2年生の黒田希美が、学校一のモテ男子・瀬戸山潤から「好きだ」と書かれた手紙をもらうところから物語は始まります。しかし、その手紙は、希美の親友宛てのものでした。勘違いから始まった交換日記でしたが、希美は本当のことを言い出せないまま、瀬戸山とのやり取りを続けてしまいます。ウソから始まった恋の行方はどうなるのでしょうか。

2023年には高橋文哉さんと桜田ひよりさんの主演で映画化され、話題となりました。勘違いとウソから始まる、ドキドキの展開に引き込まれること間違いなしです。胸キュン要素たっぷりの、甘酸っぱい青春ラブストーリーが読みたい高校生にぴったりの作品です。

32位: 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』 汐見夏衛

現代の女子中学生・加納百合が、1945年の戦時中の日本にタイムスリップしてしまう物語です。そこで出会ったのは、特攻隊員の佐久間彰。彰の誠実さや優しさに惹かれていく百合ですが、彼はやがて特攻隊として出撃する運命にありました。戦争という過酷な現実の中で育まれる、切ない恋が描かれています。

TikTokで話題となり、2023年には福原遥さんと水上恒司さんのW主演で映画化もされました。恋愛の切なさだけでなく、戦争の悲惨さや平和の尊さについても深く考えさせられる作品です。涙なしでは読めない、感動的な物語を求めている10代・高校生にぜひ読んでほしい一冊です。

33位: 『イニシエーション・ラブ』 乾くるみ

一見すると、1980年代の静岡と東京を舞台にした、大学生の甘酸っぱい恋愛小説。しかし、最後の2行で、それまでの物語がすべて覆されるという衝撃のどんでん返しが待っています。この巧みな構成が話題を呼び、ミステリー小説としても高く評価されている作品です。

2015年に松田翔太さんと前田敦子さんの主演で映画化され、その結末が大きな話題となりました。「必ず二回読みたくなる」というキャッチコピーの通り、真相を知った後にもう一度読むと、全く違う物語が見えてきます。恋愛小説とミステリーが好きな、好奇心旺盛な高校生におすすめです。

34位: 『百瀬、こっちを向いて。』 中田永一

冴えない高校生の相原ノボルが、ある日、学年一の美少女・百瀬陽と付き合っている「フリ」をすることから始まる、切ない青春恋愛小説です。この奇妙な関係は、ノボルの幼なじみで、学校の人気者である宮崎先輩が、本命の彼女との関係を隠すために仕組んだものでした。嘘の恋人関係を続けるうちに、ノボルの心には本物の感情が芽生え始めます。

思春期特有の自意識や劣等感、そして初恋の痛みが、リアルに描かれており、多くの読者の共感を呼びます。表題作を含む4つの短編が収録されており、どれも少しビターで心に残る物語です。甘いだけじゃない、切ない青春の物語を読みたい高校生にぴったりの一冊です。

35位: 『ずっとあなたが好きでした』 歌野晶午

ミステリー作家として知られる歌野晶午さんが描く、恋愛をテーマにした短編集です。しかし、そこはミステリーの名手。一筋縄ではいかない、驚きの仕掛けやどんでん返しが各編に用意されています。一見すると普通の恋愛物語に見えて、読み進めていくうちに「あれ？」という違和感を覚え、最後の最後で衝撃の事実が明らかになります。

甘い恋愛小説を期待して読むと、良い意味で裏切られることでしょう。 恋愛のドキドキと、ミステリーのハラハラを同時に味わえる、お得な一冊です。普通の恋愛小説に飽きてしまった、刺激を求める高校生におすすめです。

36位: 『半分の月がのぼる空』 橋本紡

入院中の高校生・戎崎裕一が、同じ病院に入院している少女・秋庭里香と出会うところから始まる物語です。心臓に病を抱え、手術を繰り返す里香は、とてもわがままで気難しい性格。裕一はそんな彼女に振り回されながらも、次第に惹かれていきます。限られた時間の中で、二人が育む恋と絆を描いた、切なくも心温まるラブストーリーです。

ライトノベルレーベルから刊行された作品ですが、その文学的な内容と感動的なストーリーは、多くの読者の心を打ち、アニメ化やドラマ化、映画化もされました。命と向き合いながら懸命に生きる二人の姿は、涙なしには読めません。感動的な純愛物語を読みたい高校生に、ぜひ手に取ってほしい名作です。

37位: 『うさぎパン』 瀧羽麻子

パン作りが好きな高校2年生の優子と、彼女の家にホームステイすることになった、うさぎの着ぐるみを着た留学生・ルル。言葉も通じない、不思議な留学生との交流を通じて、優子が自分の夢や恋に向き合い、成長していく姿を描いた、心温まる青春小説です。優子が作る美味しそうなパンの描写も、物語の魅力の一つです。

ほんわかとした優しい雰囲気の中で、高校生ならではの悩みや葛藤が丁寧に描かれています。読んだ後、心がほっこりと温かくなるような、優しい物語を求めている人におすすめです。疲れた時に読むと、きっと癒されるはずです。

38位: 『ラビット病』 山田詠美

恋に落ちたときの、どうしようもない高揚感や切なさを「病」として描いた、山田詠美さんによる恋愛短編集です。登場するのは、恋という病にかかってしまった様々な人々。彼らの燃え上がるような感情や、時には狂気的ですらある行動が、官能的でスタイリッシュな文章で綴られています。

思春期の純粋な恋愛とは少し違う、もっと深く、複雑で、どうしようもなく惹かれ合ってしまう大人の恋が描かれています。高校生には少し刺激が強いかもしれませんが、人間の感情の奥深さに触れることができるでしょう。文学的で、少し背伸びした恋愛小説を読んでみたいという知的好奇心旺盛な人におすすめです。

39位: 『伊豆の踊子』 川端康成

ノーベル文学賞作家・川端康成の初期の代表作であり、自身の19歳の時の伊豆旅行での実体験が元になっています。 世間知らずの旧制高校生である「私」が、旅芸人の一座と道中を共にし、その中の一人の踊子・薫に淡い恋心を抱く物語です。身分違いの恋と、その末に訪れる切ない別れが、伊豆の美しい自然を背景に瑞々しく描かれています。

短い物語の中に、青春時代の甘酸っぱさや切なさ、そして旅情が凝縮されています。 日本文学の美しい文章に触れることができるのも、この作品の魅力です。10代のうちに読んでおきたい、日本の古典的名作として、今もなお多くの人に愛されています。

まとめ：心に響く一冊との出会いが、あなたの世界を広げる

ここまで、10代・高校生におすすめの恋愛小説を39作品、ランキング形式でご紹介してきました。気になる作品は見つかりましたか？一口に恋愛小説といっても、胸がキュンとする甘酸っぱい青春ものから、涙なしには読めない切ない物語、そしてあっと驚く仕掛けのあるミステリータッチのものまで、その魅力はさまざまです。

小説を読むことは、他人の人生を疑似体験し、共感力を高める素晴らしい機会です。 特に恋愛小説は、登場人物たちの心の動きを通して、人を愛することの喜びや痛み、そして多様な愛の形を教えてくれます。 このランキングを参考に、ぜひあなたにとっての特別な一冊を見つけて、物語の世界に飛び込んでみてください。心に響く本との出会いが、あなたの世界をより豊かに広げてくれるはずです。