読みやすい小説のおすすめランキングTOP40

概要

今回は、読書初心者の方でも夢中になれる「読みやすい小説」をテーマに、おすすめの40作品をランキング形式でご紹介します。

普段あまり本を読まない方でも、きっと楽しめる作品ばかりを厳選しました。ぜひ、あなたのお気に入りの一冊を見つける参考にしてくださいね。

ランキングの選定基準

当ランキングは、以下の基準をもとに作成しています。

• 読みやすさ：文章が平易で、ストーリーが追いやすいか
• 面白さ：読者を引き込む魅力的なストーリーか
• 人気・評価：世間の評価や売上、受賞歴などを考慮

※ランキングはあくまで一つの指標です。気になる作品があれば、順位に関わらず手に取ってみてください。

読みやすい小説の選び方

読みやすい小説を選ぶポイントは、以下の3つです。

1. ストーリー展開が早い作品を選ぶ
2. 文章表現がシンプルな作品を選ぶ
3. 挫折の心配がない短編集から始める

これらのポイントを意識するだけで、挫折せずに読書を楽しめるようになりますよ。

それでは、ランキングを見ていきましょう。

読みやすい小説のおすすめランキングTOP40

1位: 『成瀬は天下を取りにいく』 宮島未奈

あらすじ

2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。日々全力で我が道を突き進む成瀬から、きっと誰もが目を離せない。

おすすめポイント

2024年の本屋大賞を受賞した話題作。主人公・成瀬あかりの我が道を突き進む姿が爽快で、読むと元気をもらえます。連作短編集なので、テンポよく読み進められるのも大きな魅力です。

2位: 『かがみの孤城』 辻村深月

あらすじ

学校での居場所をなくし、部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然、部屋の鏡が光り出し、吸い込まれるように中に入ると、そこには不思議なお城と見ず知らずの中学生6人がいた。さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。

おすすめポイント

2018年の本屋大賞を受賞した、ファンタジーミステリーの傑作。思春期の繊細な心理描写が巧みで、登場人物たちに深く感情移入してしまいます。見事な伏線回収の先には、大きな感動が待っています。

3位: 『君の膵臓をたべたい』 住野よる

あらすじ

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。

おすすめポイント

衝撃的なタイトルと、その意味がわかった時の感動で大ベストセラーとなった住野よるのデビュー作。正反対の性格の「僕」と桜良が織りなす、切なくも美しい物語に涙が止まりません。予想を裏切る結末も必見です。

4位: 『コンビニ人間』 村田沙耶香

あらすじ

36歳未婚、彼氏なし。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。これまで「普通」がわからず、周囲に馴染めなかった彼女は、マニュアル通りに動けばいいコンビニという世界で、初めて世界の部品になれたと感じていた。しかし、婚活目的の新入り男性・白羽が、そんな彼女の日常をかき乱していく。

おすすめポイント

第155回芥川賞を受賞し、世界中で翻訳された話題作。「普通」とは何か、「常識」とは何かを鋭く問いかけます。主人公の独特な価値観を通して見る世界は、少し不気味で、どこか滑稽。読後に自分の価値観が揺さぶられる一冊です。

5位: 『そして、バトンは渡された』 瀬尾まいこ

あらすじ

森宮優子、17歳。父親が3人、母親が2人。親の再婚や死別で、彼女は様々な親の間をリレーされてきた。しかし、彼女は「全然不幸ではない」と言う。血の繋がらない親たちから、たくさんの愛情というバトンを受け取ってきたからだ。そして、物語の最後には、驚きの真実が明かされる。

おすすめポイント

2019年の本屋大賞を受賞し、映画化もされた感動作。血の繋がりを超えた家族の愛の形に、心が温かくなります。登場人物がみんな優しく、読後は幸せな気持ちに包まれること間違いなし。物語の巧みな仕掛けも見事です。

6位: 『博士の愛した数式』 小川洋子

あらすじ

私の仕事は家政婦。新しい派遣先は、交通事故の後遺症で記憶が80分しか持たない元大学教授の「博士」の家だった。博士が愛したのは、美しい数式だけ。しかし、私の10歳の息子が加わったことで、彼の生活に変化が訪れる。博士は息子を、頭の形が√（ルート）に似ていることから「ルート」と呼び、愛情を注ぐようになる。

おすすめポイント

記念すべき第1回本屋大賞受賞作。記憶を失っても、心で通じ合える人々の絆を描いた、静かで美しい物語です。数学が苦手な人でも、博士の言葉を通して語られる数式の世界は、まるで詩のように心に響きます。

7位: 『アルジャーノンに花束を』 ダニエル・キイス

あらすじ

32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員、チャーリイ・ゴードン。「頭がよくなりたい」と願う彼は、白ネズミのアルジャーノンで成功した脳手術を受ける。手術は成功し、チャーリイは天才へと変貌を遂げるが、知性を手に入れたことで、これまで見えなかった人間の悪意や、自身の孤独な過去と向き合うことになる。

おすすめポイント

世界中で読み継がれるSF小説の不朽の名作。主人公チャーリイの知能の変化に合わせて、彼が書く報告書の文章も変化していくという手法が圧巻です。「知性は人を幸せにするのか」という普遍的なテーマを問いかけ、涙なしには読めません。

8位: 『変な家』 雨穴

あらすじ

オカルト専門ライターの「私」は、知人からある中古一軒家の間取り図を見せられる。一見ごく普通に見えるその家には、しかし、よく見ると「謎の空間」が存在していた。知り合いの設計士に相談すると、彼はその間取りに隠された奇妙な違和感を次々と指摘し始める。この家に隠された秘密とは一体何なのか。

おすすめポイント

YouTubeの動画から火が付き、映画化もされた大ヒット不動産ミステリー。間取り図の謎を解き明かしていくという斬新な設定で、ページをめくる手が止まらなくなります。会話形式で進むため、普段本を読まない人でもサクサク読めるのが魅力です。

9位: 『六人の嘘つきな大学生』 浅倉秋成

あらすじ

成長著しいIT企業「スピラリンクス」の最終選考に残った6人の大学生。当初の課題は「最高のチームを作り上げること」で、全員での内定を目指し協力していた。しかし、本番直前に課題は「6人の中から1人の内定者を決める」ことに変更される。さらに、議論の場にはそれぞれの過去を暴く「告発文」が置かれていた。仲間からライバルへ、彼らの心理戦が始まる。

おすすめポイント

2022年本屋大賞にノミネートされた、就活を舞台にしたミステリー。二転三転する展開と、終盤の鮮やかな伏線回収が見事です。「伏線の狙撃手」の異名を持つ著者ならではの構成力に、読み終わった後は必ずもう一度読み返したくなります。

10位: 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 七月隆文

あらすじ

京都の美大に通う高寿は、通学電車で出会った愛美に一目惚れする。二人は付き合い始めるが、初めてのことがあるたびに、彼女はなぜか涙を流す。不思議に思いながらも幸せな日々を過ごす高寿だったが、ある日、彼女から衝撃の秘密を明かされる。それは、二人の時間の流れが互いに逆方向に進んでいるという、あまりにも切ない運命だった。

おすすめポイント

160万部を超えるベストセラーとなった恋愛小説。彼女の秘密が明かされた時、物語のすべての伏線が繋がり、タイトルの本当の意味に涙が止まらなくなります。一度読み終えた後、もう一度最初から読むと、全く違う景色が見えてくる、二度泣ける作品です。

11位: 『桜のような僕の恋人』 宇山佳佑

あらすじ

美容師の美咲に恋をした晴人。彼女に認めてもらいたい一心で、一度は諦めたカメラマンの夢を再び追い始める。そんな晴人に美咲も惹かれ、二人は恋人同士になる。しかし、幸せな時間は長くは続かなかった。美咲は、人の何十倍もの速さで年老いるという難病を発症してしまう。

おすすめポイント

泣ける恋愛小説としてTikTokなどで話題となり、映画化もされた作品。桜のように儚く、美しい恋の物語に涙が止まりません。恋人や家族など、大切な人の存在を改めて考えさせられる一冊です。

12位: 『コーヒーが冷めないうちに』 川口俊和

あらすじ

とある町の、とある喫茶店。その店には、ある席に座ると、望んだ時間に戻れるという不思議な噂があった。ただし、そこには「過去に戻っても、現実の人間関係は変わらない」「戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ」など、いくつかのルールが存在した。今日もその噂を聞きつけた人々が、店を訪れる。

おすすめポイント

シリーズ累計発行部数が450万部を突破し、映画化もされた心温まる物語。4つの短編からなる連作短編集で、どの話も心にじんわりと響きます。後悔を抱える登場人物たちが、過去に戻って本当に伝えたかった想いを届ける姿に、優しさと勇気をもらえます。

13位: 『羊と鋼の森』 宮下奈都

あらすじ

北海道の田舎で育った青年・外村は、高校でピアノの調律師・板鳥と出会う。彼が調律したピアノの音に魅せられた外村は、自らも調律師の道を志す。専門学校を卒業し、板鳥のいる楽器店で働き始めた外村は、調律師として、そして人として成長していく。

おすすめポイント

2016年の本屋大賞を受賞した、静かで美しい成長物語。ピアノの調律という専門的な世界を、繊細で美しい文章で描いています。主人公・外村のひたむきな姿や、彼を取り巻く人々との温かい交流に、心が洗われるような一冊です。

14位: 『舟を編む』 三浦しをん

あらすじ

出版社の営業部で働く馬締光也（まじめ みつや）は、その真面目さと独特の言語感覚を買われ、辞書編集部に引き抜かれる。新しい辞書『大渡海（だいとかい）』の編纂に、個性豊かな編集部のメンバーたちと共に情熱を注いでいく。

おすすめポイント

2012年の本屋大賞を受賞し、映画化、アニメ化もされた作品。一つの辞書が完成するまでの、十数年にもわたる人々の奮闘を描いています。言葉の奥深さや、何かを成し遂げることの素晴らしさを教えてくれる、温かい物語です。

15位: 『図書館戦争』 有川ひろ

あらすじ

西暦2019年、「メディア良化法」という法律が施行され、不適切とされた書籍は「メディア良化隊」によって狩られるようになった日本。そんな時代に、本を読む自由を守るために立ち上がった組織が「図書隊」だった。高校時代、ある図書隊員に助けられた笠原郁は、彼に憧れて図書隊に入隊する。

おすすめポイント

シリーズ累計600万部を超える大人気作品で、アニメ化、映画化もされています。「本を読む自由」という普遍的なテーマを、恋愛やアクションを交えながらエンターテインメントとして描いています。郁と教官・堂上のじれったい恋模様にも胸がキュンとします。

16位: 『阪急電車』 有川ひろ

あらすじ

舞台は、兵庫県を走る片道わずか15分のローカル線「阪急今津線」。婚約者を後輩に奪われたOL、DV癖のある彼氏と別れられない女子大生、気の合わない姑のいる主婦。偶然同じ電車に乗り合わせた人々の人生が、少しずつ交差し、影響を与え合っていく。

おすすめポイント

映画化もされた、心温まる連作短編集。電車という日常的な空間で起こる、小さな奇跡の物語です。登場人物たちの悩みや葛藤がリアルで、読んでいるうちに誰かに感情移入してしまうはず。読後は、きっと優しい気持ちになれます。

17位: 『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦

あらすじ

クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋をした「先輩」。彼は「なるべく彼女の目に留まる」という作戦、名付けて「ナカメ作戦」を実行すべく、日々彼女を追いかける。しかし、天真爛漫な彼女は、奇妙な人々が巻き起こす騒動に次々と巻き込まれていく。

おすすめポイント

2007年の本屋大賞2位、山本周五郎賞を受賞し、アニメ映画化もされた人気作。京都を舞台に繰り広げられる、奇妙で愉快な恋愛ファンタジーです。森見登美彦ならではの独特な文体と世界観が癖になります。

18位: 『ペンギン・ハイウェイ』 森見登美彦

あらすじ

小学4年生の「アオヤマ君」は、毎日世界について勉強し、その内容をノートに記録している。そんな彼の住む郊外の町に、ある日突然ペンギンが現れた。海もないこの町になぜペンギンが？アオヤマ君は、歯科医院の「お姉さん」と共に、この謎を解き明かすための研究を始める。

おすすめポイント

日本SF大賞を受賞し、アニメ映画化もされた作品。少年の一夏の冒険を、瑞々しく、そして少し不思議に描いています。謎が謎を呼ぶ展開にワクワクし、アオヤマ君の大人びた語り口にクスリとさせられます。

19位: 『氷菓』 米澤穂信

あらすじ

「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」をモットーとする省エネ主義の高校生、折木奉太郎。彼は姉の命令で、廃部寸前の「古典部」に入部する。そこで出会ったのは、好奇心の塊のような少女、千反田えるだった。彼女の「わたし、気になります！」の一言で、奉太郎の穏やかな日常は一変する。

おすすめポイント

アニメ化もされた大人気「古典部シリーズ」の第1作。高校の古典部を舞台に、日常に潜むささやかな謎を解き明かしていく青春ミステリーです。キャラクターたちの魅力的な掛け合いと、鮮やかな謎解きが楽しめます。

20位: 『十角館の殺人』 綾辻行人

あらすじ

九州の孤島に建つ、奇妙な十角形の館「十角館」。かつてこの島では、凄惨な四重殺人が起きていた。大学のミステリ研究会に所属する7人は、この島を訪れるが、やがて一人、また一人と殺されていく。一方、本土では、研究会の元メンバーに謎の手紙が届いていた。

おすすめポイント

日本のミステリー史に「新本格」というジャンルを確立した、記念碑的な作品。巧みな叙述トリックと、衝撃の結末は、今読んでも色褪せません。ミステリー好きなら一度は読んでおきたい、伝説の一冊です。

21位: 『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティー

あらすじ

イギリスの孤島「兵隊島」に、互いに面識のない10人の男女が集められた。しかし、招待主であるオーエン夫妻の姿は見えない。やがて、童謡「テン・リトル・ソルジャーズ」の歌詞になぞらえて、招待客が一人ずつ殺されていく。嵐で島は孤立し、誰も逃げ出すことはできない。犯人は、この10人の中にいるのか？

おすすめポイント

「ミステリーの女王」アガサ・クリスティーの代表作であり、世界で最も有名なミステリー小説の一つ。孤島という閉鎖された空間で、一人ずつ人が消えていくという「クローズド・サークル」の傑作です。極限状態に追い込まれた人々の心理描写と、完璧なプロットに圧倒されます。

22位: 『カラフル』 森絵都

あらすじ

生前の罪により、輪廻のサイクルから外された「ぼく」の魂。しかし、天使業界の抽選に当たり、自殺を図った少年・小林真の体にホームステイして、再挑戦のチャンスを与えられる。真として生きる中で、「ぼく」は家族や友人との関係を通して、生きることの素晴らしさや、世界の色彩に気づいていく。

おすすめポイント

産経児童出版文化賞を受賞し、アニメ映画化、実写映画化もされた不朽の名作。思春期の少年の心の揺れ動きを、温かく、そして時にユーモラスに描いています。人生に悩んだり、生きるのが辛いと感じたりした時に、希望を与えてくれる一冊です。

23位: 『しゃばけ』 畠中恵

あらすじ

江戸有数の薬種問屋の一人息子、一太郎は、生まれつき体が弱く、外出もままならない若だんな。しかし、彼には不思議な力があった。それは、人間には見えないはずの「妖（あやかし）」を見ることができること。一太郎は、兄やの手代として働く妖たちと共に、江戸で起こる不思議な事件を解決していく。

おすすめポイント

シリーズ累計1000万部を超える大人気時代ファンタジー。病弱だけど心優しい若だんなと、個性豊かな妖たちのやり取りが、ほのぼのとしていて癒されます。ミステリー要素もあり、江戸の風情を感じながら、謎解きも楽しめる作品です。

24位: 『逆ソクラテス』 伊坂幸太郎

あらすじ

「敵は、先入観だ。」小学生の安斎は、転校してきたばかりの草壁が、先生から理不尽な扱いを受けるのを見て、そう確信する。安斎は、草壁の無実を証明し、先生の先入観を覆すための「作戦」を立てる。表題作を含む、5つの短編が収録された一冊。

おすすめポイント

伊坂幸太郎らしい、伏線とユーモアに満ちた短編集。子供たちの視点から、大人の世界の理不尽さや、思い込みの怖さを描いています。どの話も読後感が爽やかで、小さな勇気をもらえるような物語ばかりです。

25位: 『ゴールデンスランバー』 伊坂幸太郎

あらすじ

首相公選パレードの最中、首相が暗殺された。元宅配便ドライバーの青柳雅春は、旧友から「お前、オズワルドにされるぞ」と警告を受ける。身に覚えのない罪を着せられ、巨大な陰謀に巻き込まれた青柳は、警察からの逃走を決意する。

おすすめポイント

2008年の本屋大賞を受賞し、映画化もされた傑作エンターテインメント小説。絶体絶命の状況でも、ユーモアと人の善意を信じて逃げ続ける主人公の姿に、ハラハラしながらも引き込まれます。散りばめられた伏線が繋がっていく様は圧巻です。

26位: 『ボッコちゃん』 星新一

あらすじ

とあるバーに、美人で聞き上手なロボットの「ボッコちゃん」がいた。彼女目当てに、毎夜多くの客が訪れる。しかし、彼女は客の話に相槌を打つだけで、その言葉の意味を理解してはいない。そんな彼女に、一人の青年が本気で恋をしてしまう。表題作を含む、50のショートショートが収録されている。

おすすめポイント

「ショートショートの神様」星新一の代表作の一つ。数ページで読める短い物語の中に、鋭い風刺や、ブラックユーモア、そして未来への洞察が詰まっています。どの話から読んでも楽しめ、読書が苦手な人でも、スキマ時間にサクッと読めるのが魅力です。

27位: 『赤と青とエスキース』 青山美智子

あらすじ

メルボルンの若き画家が描いた一枚の「エスキース（下絵）」。その絵は、持ち主を転々としながら、様々な人々の人生に寄り添っていく。日系人の青年と恋に落ちた女子大生、オークションハウスで働く女性、そして画家の過去を知る老人。一枚の絵が繋ぐ、切なくも心温まる愛の物語。

おすすめポイント

2022年の本屋大賞で2位に輝いた連作短編集。物語の構成が非常に巧みで、それぞれの短編が、最後の章で美しく一つに繋がります。読み終わった後、もう一度最初から読み返したくなること間違いなし。優しい感動に包まれる一冊です。

28位: 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』 汐見夏衛

あらすじ

親や学校、すべてにイライラしていた現代の女子高生・百合。ある日、母親と喧嘩して家を飛び出し、近所の防空壕跡で眠ってしまう。目を覚ますと、そこは1945年、戦時中の日本だった。偶然通りかかった特攻隊員の彰に助けられ、彼と過ごすうちに、百合は彰に惹かれていく。しかし、彼は特攻隊員として、いずれ死にゆく運命だった。

おすすめポイント

TikTokで話題となり、シリーズ累計発行部数120万部を突破した大ヒット作。戦争という過酷な時代を背景に、二人の切ない恋を描いています。当たり前の日常がどれだけ幸せなことか、平和の尊さを改めて考えさせられる、涙なしには読めない物語です。

29位: 『薬屋のひとりごと』 日向夏

あらすじ

中世の東洋を思わせる大国。花街で薬師として働いていた少女・猫猫（マオマオ）は、人さらいにあい、後宮で下働きをすることになる。薬と毒の知識を活かし、目立たぬように過ごしていたが、帝の御子たちが次々と謎の病にかかったことをきっかけに、美形の宦官・壬氏（ジンシ）の目に留まってしまう。

おすすめポイント

シリーズ累計4000万部を超える大人気ライトノベル。アニメ化もされ、大きな話題を呼んでいます。薬と毒の知識で事件を解決していくミステリー要素と、猫猫と壬氏のじれったい関係性が魅力。中華風の世界観も美しく、物語にぐいぐい引き込まれます。

30位: 『本好きの下剋上』 香月美夜

あらすじ

現代日本で本好きの女子大生だった麗乃は、念願の図書館への就職が決まった日に、本の下敷きになって死んでしまう。次に目を覚ますと、そこは中世ヨーロッパ風の異世界。しかも、病弱な平民の少女マインの体になっていた。識字率が低く、本が貴重品であるこの世界で、マインは「本がないなら、作ればいいじゃない！」と決意する。

おすすめポイント

シリーズ累計1000万部を超える大人気ビブリア・ファンタジー。アニメ化もされています。本が好きな人なら、主人公マインの本への情熱に共感すること間違いなし。知識を活かして次々と新しいものを生み出していく展開は、読んでいて爽快です。

31位: 『海の見える理髪店』 荻原浩

あらすじ

海辺の町にある、一軒の古い理髪店。店主は、客の身の上話を聞きながら、巧みにハサミを動かす。結婚式の前日に訪れた青年、かつての栄光を忘れられない老人。様々な客が訪れるこの店で語られる、それぞれの人生の物語。表題作を含む、6つの短編が収録されている。

おすすめポイント

第155回直木賞を受賞した、心に染みる短編集。登場人物たちの何気ない日常の中に、人生の哀歓や、家族の絆が丁寧に描かれています。どの話も読後感が温かく、優しい気持ちになれる一冊です。

32位: 『世界の中心で、愛をさけぶ』 片山恭一

あらすじ

高校2年生の朔太郎と、クラスメイトのアキ。二人は、交換日記を通して惹かれ合い、恋に落ちる。しかし、幸せな日々は長く続かなかった。アキは白血病に侵され、次第に衰弱していく。朔太郎は、アキの夢だったオーストラリアのエアーズロック（ウルル）へ彼女を連れて行こうと奔走する。

おすすめポイント

2004年に社会現象を巻き起こした、累計発行部数320万部を超える大ベストセラー恋愛小説。「セカチュー」の愛称で親しまれ、映画化、ドラマ化もされました。透明感のある文章で綴られる、純粋で切ない愛の物語は、今読んでも色褪せません。

33位: 『燃えよ剣』 司馬遼太郎

あらすじ

武州多摩の百姓の子から、幕末の京都で恐れられた新選組の「鬼の副長」へ。土方歳三の激動の生涯を、ダイナミックに描いた歴史小説の金字塔。時代の大きなうねりの中で、己の信念と美学を貫き通した男の生き様とは。

おすすめポイント

歴史小説の大家・司馬遼太郎の代表作の一つ。歴史小説は難しいというイメージがある人でも、本作のエンターテインメント性の高さに引き込まれるはずです。土方歳三という人物の魅力、そして新選組の志士たちの熱い生き様に胸が熱くなります。

34位: 『カラスの親指』 道尾秀介

あらすじ

過去の事件でヤクザに追われる詐欺師のタケと、その相棒のテツ。二人は、ひょんなことから、記憶を失った少女や、猫を連れた姉妹と共同生活を送ることになる。やがて彼らは、人生を賭けた大勝負に挑むことを決意する。

おすすめポイント

日本推理作家協会賞を受賞した、ミステリーと人情ドラマが融合した傑作。冴えない詐欺師コンビと、ワケありの同居人たちが織りなす物語は、ユーモラスで温かいです。しかし、物語の終盤には、あっと驚くどんでん返しが待っています。

35位: 『ハサミ男』 殊能将之

あらすじ

美しい黒髪の女子高生ばかりを狙い、喉をハサミで突き刺して殺害する連続殺人鬼「ハサミ男」。彼は、次のターゲットを決めるが、その少女は別の何者かによって殺害されていた。自分の模倣犯の出現にプライドを傷つけられたハサミ男は、自ら犯人捜しを始める。

おすすめポイント

メフィスト賞を受賞した、叙述トリックミステリーの傑作。殺人鬼が探偵役になるという斬新な設定と、巧みに張り巡らされた伏線が魅力です。ラスト一行で、物語の世界が反転する衝撃をぜひ味わってください。

36位: 『暗いところで待ち合わせ』 乙一

あらすじ

目の不自由なミチルは、ある日、自宅のアパートに誰かが潜んでいる気配を感じる。その正体は、駅で起きた殺人事件の容疑者として追われる青年、アキヒロだった。奇妙な同居生活の中で、孤独な二人の間には、次第に不思議な交流が生まれていく。

おすすめポイント

「黒乙一」と「白乙一」の二つの顔を持つ作家・乙一の、「白乙一」の代表作。切なさと優しさに満ちた、静かな感動を呼ぶ物語です。孤独を抱える二人が、少しずつ心を通わせていく様子が丁寧に描かれており、読後は温かい気持ちになれます。

37位: 『ハリー・ポッターと賢者の石』 J.K.ローリング

あらすじ

幼い頃に両親を亡くし、意地悪な叔父一家のもとで育った少年ハリー・ポッター。11歳の誕生日、彼のもとに一通の手紙が届く。それは、ホグワーツ魔法魔術学校への入学許可証だった。自分が魔法使いであることを知ったハリーは、未知なる魔法界へと足を踏み入れる。

おすすめポイント

世界中で社会現象を巻き起こした、ファンタジー小説の金字塔。緻密に作り込まれた魔法の世界観、魅力的なキャラクターたち、そして友情と勇気の物語は、大人も子供も夢中にさせます。ここから始まる壮大な物語の第一歩を、ぜひ体験してください。

38位: 『夜のピクニック』 恩田陸

あらすじ

高校生活最後のイベント「歩行祭」。それは、全校生徒が夜を徹して80キロを歩き通すという、伝統行事だ。高校3年生の甲田貴子は、この歩行祭で、ある一つの賭けをしていた。それは、一度も話したことのない、異母兄妹である西脇融に話しかけること。

おすすめポイント

2005年の本屋大賞を受賞した、青春小説の傑作。夜通し歩くだけというシンプルな設定の中で、高校生たちの繊細な心の動きや、友情、恋愛、そして家族への想いが丁寧に描かれています。ノスタルジックで、どこか切ない読後感が魅力です。

39位: 『流浪の月』 凪良ゆう

あらすじ

ある雨の日の夕方、公園でずぶ濡れになっていた10歳の少女・更紗は、19歳の大学生・文に声をかけられる。「うち、来る？」。更紗は文の部屋で2ヶ月を過ごし、初めて自分の居場所を見つける。しかし、文は誘拐犯として逮捕されてしまう。15年後、二人は再会するが、彼らには「誘拐犯」と「被害女児」という烙印が押され続けていた。

おすすめポイント

2020年の本屋大賞を受賞した、切なくも美しい物語。世間が作り上げた「普通」や「正しさ」から外れた二人の関係性を、繊細な筆致で描いています。恋愛でも友情でもない、二人だけの特別な絆に、心を揺さぶられます。

40位: 『52ヘルツのクジラたち』 町田そのこ

あらすじ

自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚は、ある日、母親に虐待されている少年と出会う。少年は、他の仲間には届かない高い周波数（52ヘルツ）で鳴くクジラのように、誰にも届かないSOSを発していた。貴瑚は、かつての自分と少年を重ね合わせ、彼を救い出すことを決意する。

おすすめポイント

2021年の本屋大賞を受賞した、魂の救済の物語。虐待やヤングケアラーといった社会問題を扱いながらも、傷ついた人々が再生していく姿を力強く描いています。孤独を抱える人々に寄り添い、希望を与えてくれる感動の一冊です。

まとめ：お気に入りの一冊を見つけて、読書の世界を広げよう

ここまで、読みやすい小説のおすすめランキングTOP40をご紹介してきました。気になる作品は見つかりましたでしょうか？

ミステリーから恋愛、ファンタジーまで、様々なジャンルの作品がランクインしました。普段は読まないジャンルの本に挑戦してみると、思わぬ形で新しい世界が広がるかもしれません。

読書は、私たちに新しい知識や感動、そして人生を豊かにするヒントを与えてくれます。この記事が、あなたにとって素敵な一冊との出会いのきっかけになれば、編集長としてこれほど嬉しいことはありません。さあ、お気に入りの本を手に取って、物語の世界へ飛び込んでみましょう。