皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
近年、発表する作品が次々と文学賞を受賞し、大きな注目を集めている作家・小川哲。1986年千葉県生まれ、東京大学大学院の博士課程在学中の2015年に『ユートロニカのこちら側』で第3回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞し、作家としてデビューしました。
デビュー後はSF、歴史、ミステリーなど、ジャンルの垣根を越えた壮大な物語を次々と発表。2017年の『ゲームの王国』で山本周五郎賞と日本SF大賞を、2023年の『地図と拳』で直木賞を受賞するなど、今最も勢いのある作家の一人です。
緻密な取材と圧倒的な構成力で、虚構と現実を織り交ぜながら唯一無二の世界観を創り上げるのが小川哲作品の魅力です。読めばその世界に没頭してしまうこと間違いなし。今、絶対に読んでおくべき作家と言えるでしょう。
SF、歴史、ミステリー、私小説まで、幅広いジャンルで読者を魅了する小川哲。デビュー作から直木賞受賞作まで、その魅力を存分に味わえる人気作をランキング形式でご紹介します。
どの作品も、知的好奇心をくすぐられる壮大なスケールが魅力。まだ小川哲作品に触れたことがない方も、次の一冊を探しているファンの方も、ぜひこのランキングを参考に壮大な物語の世界へ旅立ってみてください。
堂々のランキング1位は、第168回直木賞と第13回山田風太郎賞をダブル受賞した『地図と拳』です。日露戦争前夜から第二次世界大戦後までの半世紀にわたる満州(現在の中国東北部)を舞台に、架空の都市「李家鎮」の成り立ちと崩壊を描いた壮大な歴史小説です。
地図作りと測量に情熱を燃やす主人公・細川と、未来を幻視する能力を持つロシア人兵士・須野が、それぞれの信念を胸に都市の建設に関わっていく姿が描かれます。戦争という大きな歴史の流れの中で、人間がいかにして生き、理想の都市を追い求めたのか、その壮絶なドラマに圧倒されるでしょう。
SF、歴史、冒険小説の要素が見事に融合した、まさに小川哲の真骨頂ともいえる傑作です。ページをめくる手が止まらなくなる、重厚な物語体験があなたを待っています。
受賞歴 | 第168回 直木三十五賞 第13回 山田風太郎賞 |
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ジャンル | 歴史小説 / SF |
刊行年 | 2022年 |
歴史の大きなうねりと、そこで生きる人々の熱量に圧倒されちゃった!まさに「読む」というより「体験する」小説だよ。
第76回日本推理作家協会賞を受賞し、「ミステリが読みたい! 2024年版」国内篇で2位にランクインするなど、ミステリーファンからも高い評価を得ているのが『君のクイズ』です。物語は、クイズ番組の生放送中、挑戦者である三島玲央がまだ読まれていない問題を先読みして正解するという前代未聞の事件から始まります。
なぜ彼は、誰も知らないはずの答えを知っていたのか? 不正を疑われた三島が、自身の半生を語り始めることで、一つの「問い」が生まれるまでの壮大な物語が明らかになっていきます。クイズに人生を捧げた男の知られざる知識と、その裏に隠された真実が、スリリングに描かれます。
単なるクイズ小説やミステリーの枠に収まらない、知識と人生を巡る極上のエンターテインメント作品です。終盤の展開には、きっとあなたも驚かされるはず。
え、どうして答えがわかったの!?って、主人公と一緒になってドキドキしちゃった。最後の最後に全部がつながる瞬間がたまらないんだ!
第31回山本周五郎賞と第38回日本SF大賞をダブル受賞した、小川哲の初期の代表作が『ゲームの王国』です。舞台は、ポル・ポト政権下のカンボジア。独裁政権によって家族を奪われた少年が、密造したゲーム機で「神」となり、復讐を誓うという衝撃的な物語です。
史実をベースにしながらも、ゲームという独創的な要素を掛け合わせることで、歴史の闇を全く新しい角度から描き出しています。圧政の中で生きる人々の絶望と、そこから生まれる狂気、そしてかすかな希望が、圧倒的な筆力で描かれています。
上下巻にわたる長編ですが、その重厚な世界観と予測不能なストーリーに引き込まれ、一気に読んでしまう読者が続出。歴史の残酷さと物語の力を同時に体感できる、唯一無二の作品です。
受賞歴 | 第31回 山本周五郎賞 第38回 日本SF大賞 |
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ジャンル | 歴史小説 / SF |
刊行年 | 2017年 |
本作における無機質なまでのシンプルな語り口からは作者の覚悟をひしひしと感じざるを得ない。歴史の悲劇をゲームで描き切るという発想がすごい…。
著者自身を思わせる「僕」を語り手に、虚実が入り混じる世界を描いた連作短編集が『君が手にするはずだった黄金について』です。青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、偽物のロレックスを巻く漫画家など、成功や承認を渇望する少し“怪しげ”な人物たちとの出会いが描かれます。
彼らの話はどこまでが本当で、どこからが嘘なのか? 読者は語り手である「僕」と共に、彼らの言葉の真偽を探っていくことになります。SFや歴史といった壮大なテーマとは一味違い、現代に生きる人々の欲望や見栄といった身近なテーマを扱いながらも、小川哲らしい思索に満ちた一冊です。
「才能」とは何か、「成功」とは何かを問いかける、まるで現代社会の寓話のような物語。自分自身の価値観を揺さぶられるような、不思議な読書体験が待っています。
この人、本当にいるのかな?って思いながら読んだよ。現実と小説の境目がわからなくなる不思議な感覚が面白かったな。
第162回直木賞の候補にもなった、小川哲初の短編集が『嘘と正典』です。表題作をはじめ、SFミステリーの傑作が6編収録されています。どの作品も「もしもこんな世界があったら?」というユニークな設定と、ロジカルで知的な謎解きが魅力です。
例えば、ある島では「嘘」をつくと死んでしまう奇病が流行し、人々は真実しか話せなくなってしまいます。そんな世界で起きた殺人事件の真相とは? 奇想天外な設定の中で、人間の心理や社会のあり方を鋭く描き出す手腕はさすがの一言です。
1話完結なので、小川哲の作品を初めて読む方にもおすすめです。長編とはまた違った、キレのある物語の面白さを堪能できる一冊です。
短編なのに、一つ一つの世界観がしっかり作り込まれててびっくり!SFとミステリーの組み合わせが好きな人には絶対読んでほしいな。
記念すべきデビュー作であり、第3回ハヤカワSFコンテストで大賞を受賞したのが『ユートロニカのこちら側』です。舞台は、AIが作り出した仮想空間「ユートロニカ」に、人類のほとんどが精神を移して暮らすようになった未来の世界。
そんな中、現実世界に残された数少ない人々の一人である主人公が、AIの暴走によって引き起こされた事件の謎を追います。AIによる支配と人間の自由という、普遍的なSFのテーマに挑んだ意欲作です。
デビュー作ながら、その完成度の高さと壮大な構想力は、後の作品群を予感させます。小川哲という才能の原点に触れることができる、ファン必読の一冊です。
デビュー作でこのスケール感はすごすぎる!AIと人間の未来について、色々と考えさせられちゃう作品だったよ。
2024年10月10日に刊行された最新作(2025年9月時点)が、陰謀論などをテーマにした作品集『スメラミシング』です。もし、「天皇」が存在しない日本史があったとしたら? そんな大胆な設定のもと、全く異なる歴史を歩んだ架空の日本が描かれます。
物語は、陰謀論を信じる動画配信者の青年が、奇妙な団体「日本天皇継承機構」と関わっていくところから始まります。史実とフィクションを巧みに織り交ぜながら、日本の歴史や社会の根幹を問い直す、知的でスリリングな一冊です。
コロナ禍や陰謀論といった現代的なテーマも取り入れられており、まさに「今」読むべき物語と言えるかもしれません。小川哲の新たな代表作との呼び声も高い、注目の作品です。
もしも天皇がいなかったら…なんて、考えたこともなかった!歴史の「if」をここまで壮大に描けるなんて、本当にすごい作家さんだよね。
小川哲のおすすめ小説ランキングTOP7、いかがでしたでしょうか?SF、歴史、ミステリーと、ジャンルは多岐にわたりますが、どの作品にも共通しているのは、緻密なリサーチに裏打ちされた壮大な世界観と、読者の知的好奇心を刺激する物語です。
一つの作品を読めば、きっと他の作品も読んでみたくなるはず。難しそうだと感じるかもしれませんが、一度ページを開けば、その圧倒的な物語の力にぐいぐいと引き込まれてしまいます。
このランキングを参考に、ぜひ気になる一冊を手に取ってみてください。きっと、今まで知らなかった新しい世界の扉が開くはずです。