皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
桜庭一樹さんは、1971年生まれの作家です。1999年に「夜空に、満点の星」でファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビューしました。当初はライトノベルを中心に執筆していましたが、その後は一般文芸にも活躍の場を広げ、レーベルの垣根を越えて多くの読者を獲得しています。
桜庭さんの作品の大きな魅力は、少女たちの繊細で複雑な心理描写にあります。特に、現実世界で生きづらさを感じ、葛藤する少女たちの姿をリアルに描き出す筆致は、多くの読者の心を掴んでいます。少女の純粋な美しさだけでなく、時に見せる残酷さや物悲しさまでをも描き切るのが特徴です。
2007年には『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞を、そして2008年には『私の男』で第138回直木賞を受賞するなど、その実力は高く評価されています。ミステリーからSF、青春小説まで、多彩なジャンルで少女たちの物語を紡ぎ続ける、現代日本を代表する作家のひとりです。
ここからは、桜庭一樹さんのおすすめ小説をランキング形式でご紹介します。
直木賞を受賞した代表作から、アニメ化や映画化で話題になった人気作、そして知る人ぞ知る初期の名作まで、幅広くランクインしました。どの作品も、桜庭さんならではの危うくも美しい世界観が詰まっています。まだ読んだことのない作品があれば、ぜひこの機会に手に取ってみてください。
桜庭一樹さんの名を世に知らしめた、第138回直木賞受賞作です。物語は、北海道の地震による津波で孤児となった少女・花が、遠縁の男・淳悟に引き取られるところから始まります。寄り添うように暮らす二人は、やがて養父と娘という関係性を超え、禁断の愛に溺れていきます。
本作の特徴は、花の結婚から過去へと時間を遡っていく構成にあります。美しい北の自然を背景に、父と娘の濃密な関係と、彼らが犯した罪が少しずつ明らかになっていく様は圧巻です。近親相姦という重いテーマを扱いながらも、その文章はどこか詩的で、読む人の心を強く揺さぶります。
2014年には浅野忠信さんと二階堂ふみさん主演で映画化され、こちらも大きな話題となりました。桜庭文学の真骨頂ともいえる、危うさと美しさが同居した傑作です。
本作における無機質なまでのシンプルな語り口からは作者の覚悟をひしひしと感じざるを得ない。
桜庭一樹さんの名をライトノベル界に轟かせた、初期の代表作です。「このライトノベルがすごい!」で高く評価されるなど、刊行当時から話題を呼びました。
物語の主人公は、田舎町で鬱屈した日々を送り、早く大人になることを夢見る少女・山田なぎさ。彼女のクラスに、自分を「人魚」だと名乗る不思議な転校生・海野藻屑がやってきます。藻屑の突拍子もない言動に戸惑いながらも、なぎさは次第に彼女に惹かれていきますが、やがて藻屑が父親から凄惨な虐待を受けているという秘密を知ってしまいます。
子供という無力な存在の絶望と、それでも必死に生きようともがく少女たちの痛切な願いが胸に迫る物語です。物語は藻屑の死から始まり、なぜ彼女が死ななければならなかったのかが描かれていきます。ライトノベルの枠を超えた「暗黒の少女小説」として、今なお多くの読者の心に深い爪痕を残す傑作です。
わたし、このお話は何度読んでも泣いちゃうんだ…。ふたりの友情が切なすぎるよ。
『私の男』の前年に発表され、第60回日本推理作家協会賞を受賞した傑作長編です。物語の舞台は、鳥取の製鉄業で財を成した名家・赤朽葉家。この家に生きた三代の女性たちの数奇な運命を、孫娘である瞳子の視点から描いていきます。
物語は三部構成で、千里眼の力を持つ祖母・万葉、元暴走族総長の漫画家である母・毛毬、そして現代を生きるニートの自分(瞳子)と、それぞれの時代が鮮やかに描き出されます。一族の歴史を縦糸に、戦後の高度経済成長からバブル、平成に至る日本の現代史を横糸にして織りなされる壮大な物語は、まさに圧巻です。
祖母が死の間際に残した「わたしは人を殺した」という謎の言葉。その真相を追うミステリー要素も絡み合い、読者を一気に物語の世界へと引き込みます。幻想的でありながら骨太な、桜庭文学のもう一つの到達点といえるでしょう。
壮大な家族の歴史にワクワクが止まらないよ!毛毬さんの生き様がかっこいいんだよね。
桜庭一樹さんの人気を不動のものにした、代表的なライトノベルシリーズです。2011年にはテレビアニメ化もされ、大きな話題を呼びました。
物語の舞台は、20世紀初頭のヨーロッパに位置する小国ソヴュール。この国の聖マルグリット学園に留学してきた日本の少年・久城一弥が、天才的な頭脳を持つ美少女・ヴィクトリカと出会うところから物語は始まります。ヴィクトリカは、警察や探偵が匙を投げた難事件を、図書館塔の自室から一歩も動かずに解決してしまう安楽椅子探偵。二人が様々な事件に巻き込まれていく、キュートでダークなミステリーです。
ヴィクトリカのツンデレな魅力と、一弥との微笑ましい関係性も人気の秘密。ゴシックな世界観と本格的な謎解きが融合した、エンターテインメント性抜群のシリーズです。
ヴィクトリカがとにかく可愛いの!わたしもあんな風に謎を解いてみたいな。
北海道の寂れた港町を舞台に、美しくも孤独な少女・七竈(ななかまど)と、彼女を取り巻く「可愛そうな大人たち」の人間模様を描いた物語です。
主人公の七竈は、雪のように白い肌と美しい黒髪を持つ17歳の高校生。しかし、彼女の出生には秘密があり、町の人々からはどこか遠巻きにされています。そんな彼女の前に現れるのは、借金を抱えた父親、過去に傷を持つ教師、孤独なヤクザなど、どこか欠落を抱えた大人たち。彼らとの関わりの中で、七竈の閉ざされた心は少しずつ変化していきます。
思春期の少女の繊細な心の揺れ動きと、どうしようもなく不器用な大人たちの姿を、桜庭さんならではの透明感あふれる筆致で描いた作品です。切なくも温かい読後感が心に残る一冊です。
七竈ちゃんがだんだん心を開いていくところに感動するんだ。大人になるって、ちょっと切ないことなのかもね。
中学生の少女たちが、ひょんなことから裏社会のトラブルに巻き込まれていく青春ミステリーです。軽快なテンポと、個性的なキャラクターたちの掛け合いが魅力的な作品です。
主人公は、少し大人びた中学2年生の大西葵。彼女のクラスに、暴力団組長の娘である宮乃下静香が転校してきたことから、葵の日常は一変します。葵と静香、そしてその仲間たちは「胸の谷間にゴキブリを飼う」という奇妙なゲームをきっかけに、危険な事件へと足を踏み入れていきます。
少女たちの友情、淡い恋、そして裏社会の非情さが、スリリングな展開の中に織り交ぜられています。一見物騒なタイトルですが、少女たちの成長物語として楽しめる、エンターテインメント性の高い一冊です。
女の子たちが力を合わせて事件に立ち向かうのがかっこいい!ちょっとハラハラするけど、そこがいいんだよね。
家出の途中で不思議な少女と出会った主人公の逃避行を描く、ロードムービーのような魅力を持った作品です。桜庭さんの「地方都市シリーズ」の第一作目とも言われています。
地方都市に住む無気力な中学生「ぼく」こと巣篭カナは、ある日家出を決行。逃げ込んだ先のダストシュートで、銃を握ったまま眠る全裸の美少女「白雪」を発見します。記憶喪失を自称する白雪と共に、カナは東京を目指して逃亡の旅を始めますが、謎の追っ手が二人に迫ります。
思春期特有の焦燥感や、大人になることへの戸惑いが、疾走感あふれる物語の中に鮮やかに描かれています。角川文庫版には、当初の構想であったバッドエンドを含む複数のエンディングが収録されており、作品をより深く味わうことができます。
家出のドキドキ感と、白雪ちゃんの謎が気になって一気に読んじゃった。結末がいくつかあるのも面白い試みだよね。
直木賞受賞後第一作として発表された、少女の成長を描く長編小説です。鎌倉を舞台に、12歳から15歳までの多感な時期を過ごす少女・山野内荒野の日常が、瑞々しい筆致で描かれています。
恋愛小説家の父と二人で暮らす荒野。中学の入学式の日、電車で困っているところを助けてくれた少年に淡い恋心を抱きます。しかし、その少年との間には、親たちの再婚という複雑な事情が絡んできます。友情、恋、家族の変化といった様々な出来事を通して、少女が少しずつ大人へと羽化していく様子が丁寧に綴られます。
恋に至る前の甘酸っぱさや、思春期ならではのきらめきと痛みが詰まった物語です。桜庭作品の中でも特に爽やかで、優しい読後感に包まれる一冊です。
荒野ちゃんの初恋が甘酸っぱくて、なんだか自分のことみたいにドキドキしちゃった。鎌倉の景色も目に浮かぶようだよ。
お嬢様学校の秘密の読書会「文芸部」を舞台にした、ミステリアスな連作短編集です。格式高い女学園の裏で繰り広げられる、少女たちの愛憎劇が魅力的に描かれています。
舞台は、良家の子女が通う聖マリアナ学園。この学園の文芸部員たちは、放課後になると図書準備室に集まり、自分たちで書いた小説を朗読し合います。しかし、彼女たちが綴る物語は、学園内で実際に起きた事件や、部員たちの秘められた感情を反映したものでした。
一編一編が独立したミステリーでありながら、全体を通して読むことで、登場人物たちの関係性の変化や学園の謎が明らかになっていきます。少女たちの楽園に潜む毒と、文学の香りに満ちた独特の世界観が癖になる作品です。
お嬢様学校の秘密の読書会なんて、設定だけでワクワクするよね!ミステリー仕立てなのも最高なんだ。
女子格闘技の世界を舞台に、4人の女性格闘家の生き様を鮮烈に描いた物語です。2014年には映画化もされました。
物語の中心となるのは、それぞれに事情を抱えてリングに上がる4人の女性たち。元いじめられっ子の空手家、性同一性障害に悩むキックボクサー、夫のDVから逃れてきた元主婦、そして無敗の女王。彼女たちは、自らの尊厳と未来をかけて、激しい戦いに身を投じます。
肉体をぶつけ合うことでしか得られない絆や、女性たちの強さと脆さが、熱く、そして切なく描かれています。格闘技の描写は本格的でありながら、登場人物たちの内面を深く掘り下げた人間ドラマとしても読み応えのある一作です。
戦う女の子って、どうしてこんなに魅力的なんだろう!4人それぞれのドラマに、思わず感情移入しちゃうよ。
江戸時代を舞台に、曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』を大胆にアレンジした和風ファンタジーです。2012年には『伏 鉄砲娘の捕物帳』として劇場アニメ化もされました。
物語の主人公は、山で育った猟師の少女・浜路。彼女は、江戸の町で人を襲う人と犬の血を引く「伏(ふせ)」を狩るため、兄の道節を頼って江戸へやってきます。しかし、伏を追う中で、浜路は犬の面をつけた美しい青年・信乃と出会い、彼に惹かれていきます。
八犬伝の世界観をベースにしながらも、桜庭さんならではの切ない恋の物語が展開されます。活気あふれる江戸の町の描写も魅力的で、時代小説ファンからファンタジー好きまで、幅広い読者が楽しめるエンターテインメント作品です。
八犬伝がこんなお話になるなんてびっくり!浜路と信乃の恋の行方が気になって、ページをめくる手が止まらなかったな。
少し不思議な力を持つ少女と、アンドロイドの青年との交流を描いた、近未来SF小説です。桜庭作品としては珍しい、穏やかで優しい世界観が特徴です。
物語の舞台は、人間とアンドロイドが共存する少し未来の日本。主人公の少女・紺は、人の嘘が見えるという特殊な能力を持っています。ある日、紺は祖母の家で、美しい青年型アンドロイドの銀色と出会います。銀色は、かつて紺の祖母に仕えていましたが、今は役目を終え、ただ静かに時を過ごしていました。
嘘がつけないアンドロイドと、人の嘘が見えてしまう少女。二人の静かで穏やかな交流を通して、「ほんとうのこと」とは何か、「心」とは何かを問いかける、温かくも切ない物語です。読後、優しい涙が流れるような感動を味わえます。
アンドロイドと少女の組み合わせって、なんだか切なくて好きだな。心がじんわり温かくなるお話だよ。
大好きなお兄ちゃんを突然亡くした少女の、悲しみと再生を描いたファンタジックな物語です。
紫の瞳を持つ「もらわれっ子」の月夜は、18歳。ある日、目の前でお兄ちゃんが突然死んでしまい、深い悲しみに沈みます。そんな中、町で年に一度開かれる「UFOフェスティバル」で、月夜は亡くなったお兄ちゃんにそっくりな流れ者の少年・密と出会います。
少女の抱える喪失感や妄想が、やがて町全体を巻き込む不思議な奇跡を起こしていく様が描かれます。10代の少女特有の息苦しさや葛藤、そして大切な人を失った悲しみを乗り越えていく過程が、桜庭さんならではの透明感あふれる文章で綴られています。
お兄ちゃんを亡くした月夜ちゃんの気持ちを思うと、胸がぎゅっとなるよ。でも、最後には希望が見える、素敵なお話なんだ。
「地獄」をテーマにした、ブラックでユーモラスな6つの短編が収められた作品集です。桜庭さんらしい毒と、独特の死生観が光る一冊です。
収録されているのは、地獄行きのバスに乗った人々の悲喜こもごもを描く表題作「じごくゆきっ」をはじめ、自殺の名所でカフェを営む兄妹の物語や、死んだはずのアイドルが帰ってくる話など、多彩な物語たち。どの話も「死」を扱いながら、不思議と暗くなりすぎず、どこか可笑しみや温かさが感じられます。
ブラックな設定の中にも、人間の愛おしさや業の深さが垣間見えるのが本作の魅力。一筋縄ではいかない桜庭ワールドを堪能したい方におすすめの短編集です。
「地獄」がテーマなのに、なんだか笑えちゃうのが不思議。本作における死の描き方は、人間の本質を鋭く突いているように思える。
ボーイスカウトのキャンプを舞台に、少年たちの友情と冒険を描いた爽やかな青春小説です。桜庭作品の中では珍しく、少年たちが主人公の物語です。
物語の主人公は、少し気弱な少年・サトル。彼はボーイスカウトの夏キャンプに参加しますが、そこで出会ったのは個性豊かな仲間たちでした。リーダー格の少年、いたずら好きの少年、そして不思議な雰囲気を持つ少年。彼らと共に過ごすキャンプ生活の中で、サトルは様々な経験を通して成長していきます。
少年時代のかけがえのない夏の日々が、美しい自然の描写と共に生き生きと描かれています。友情、冒険、そしてちょっぴりのミステリー。子供の頃の夏休みを思い出すような、ノスタルジックな気持ちにさせてくれる一冊です。
男の子たちの冒険って、どうしてこんなにワクワクするんだろう!自分も一緒にキャンプに参加してる気分になっちゃった。
著者初の自伝的小説集と銘打たれた作品で、3つの短編が収録されています。作家である「わたし」が、故郷や家族との関係を見つめ直す姿が描かれます。
表題作「少女を埋める」では、父の危篤の知らせを受け、7年ぶりに故郷の鳥取に帰省した小説家の「わたし」が、父を看取り、母と過ごす日々を通して、長年のわだかまりと向き合っていきます。故郷の因習的な不文律に縛られ、異端分子として扱われた過去を振り返りながら、家族の解体と再生を描きます。
作家・桜庭一樹のルーツに触れることができる、非常にパーソナルな一冊です。地方の共同体が持つ息苦しさや、家族という複雑な関係性に、共感を覚える読者も多いでしょう。
作家さんの個人的な体験が元になっていると思うと、一層物語に深みを感じるな。家族って、難しいけど愛おしいものだよね。
美しい母と、その娘の逃避行を描いた長編小説です。『赤朽葉家の伝説』や『私の男』にも通じる、濃密な家族の物語が展開されます。
5歳の時、母・マコに「コマコ、逃げるわよ」と告げられた娘のコマコ。そこから、二人の呪いのような、そして祈りのような旅が始まります。老人ばかりの村や奇妙な風習の残る温泉街などを転々としながら、コマコは母との強い絆の中で成長し、「物語」を知っていきます。
母と娘のどうしようもなく強い結びつきと、愛憎の入り混じった複雑な関係性が、幻想的で美しい文章で描かれています。桜庭さん独特の甘く暗い世界観に浸りたい方におすすめの一冊です。
お母さんと娘の関係って、特別だよね。ちょっと危うい二人の旅に、目が離せなくなっちゃうんだ。
名門男子校を舞台に、少年たちの危うくも美しい関係性を描いたボーイズラブ小説です。桜庭さんの初期作品の一つで、コアなファンの間で知られる名作です。
物語の舞台は、全寮制の名門男子校。主人公の少年は、そこで出会ったカリスマ的な魅力を持つ同級生に強く惹かれていきます。閉ざされた学園という空間で、少年たちの友情は次第に熱を帯び、特別な関係へと変化していきます。
思春期の少年たちが抱える孤独や、同性への特別な感情が、繊細かつ耽美的な筆致で描かれています。桜庭作品の原点ともいえる、少年たちのきらめきと痛みが詰まった一冊です。
男子校っていう特別な空間が、物語をさらに魅力的にしてるよね。少年たちの繊細な心の動きに、キュンとしちゃうな。
桜庭一樹さんの多彩な魅力を味わえる、珠玉の短編集です。ミステリー、ファンタジー、青春小説など、様々なジャンルの物語が収録されています。
表題作の「緑のさる」は、山に住む不思議な生き物と、そこに嫁いだ女性の物語。他にも、暴走族の少女の淡い恋を描いた話や、少し不思議な力を持つ人々の話など、個性豊かな作品が揃っています。
どの短編も、桜庭さんならではの美しい文章と、どこか切ない余韻が心に残ります。長編を読む時間はないけれど、桜庭ワールドに触れてみたいという方にぴったりの一冊。一篇一篇、じっくりと味わいたい作品集です。
色々な味のチョコレートが入った箱みたいで、どの話から読もうか迷っちゃう!短いお話の中に、桜庭さんの魅力がぎゅっと詰まってるよ。
明治時代の女学園を舞台にした、華やかで活気あふれる青春小説です。ハイカラな雰囲気と、少女たちの力強い生き様が魅力的な作品です。
物語の主人公は、武家の娘である矢嶋紅子。彼女は、新しい時代を生きる女性を育てるための女学園に入学します。そこで出会ったのは、華族の令嬢や商家の娘など、身分も考え方も違う個性的な学友たち。紅子たちは、時にぶつかり合いながらも、友情を育み、新しい学問や文化に触れて成長していきます。
明治という時代の息吹と、新しい世界へ羽ばたこうとする少女たちの希望に満ちた物語です。読めば元気をもらえるような、明るく前向きな気持ちにさせてくれる一冊です。
明治時代の女学生って、なんだか憧れちゃうな!紅子ちゃんたちのキラキラした青春に、元気をもらえたよ。
桜庭一樹さんのおすすめ小説ランキングTOP20をご紹介しました。
直木賞受賞作『私の男』や、衝撃的な内容で話題を呼んだ『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』、壮大な大河小説『赤朽葉家の伝説』など、桜庭さんの作品はどれも、一度読んだら忘れられない強烈な印象を残すでしょう。
その根底にあるのは、常に「少女」という存在への深い眼差しです。彼女たちの抱える痛み、孤独、そして内に秘めた強さを、桜庭さんは唯一無二の美しい文章で描き出します。まだ桜庭作品に触れたことがない方は、ぜひこのランキングを参考に、気になる一冊を手に取ってみてください。きっと、その危うくも美しい物語の虜になるはずです。