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【2025年最新】元気が出る・前向きになれる小説のおすすめランキングTOP38

心が晴れない日に読みたい!元気が出る・前向きになれる小説で明日への活力をチャージ
仕事や人間関係で落ち込んだり、なんとなく心が晴れなかったりする日、誰にでもありますよね。そんな時、物語の世界に没頭してみませんか?読書には心を落ち着かせ、ストレスを軽減する効果があると言われているんですよ。
特に、登場人物が困難を乗り越えたり、ひたむきに夢を追いかけたりする「元気が出る・前向きになれる小説」は、明日への活力をチャージするのにぴったり。物語のキャラクターに自分を重ね合わせ、一緒に笑ったり感動したりすることで、凝り固まった心がほぐれ、新しい一歩を踏み出す勇気がもらえるかもしれませんね。この記事では、あなたの背中をそっと押してくれるような素敵な小説をたくさんご紹介します。
【2025年最新】元気が出る・前向きになれる小説おすすめランキングTOP38
ここからは、読書好きの編集部が厳選した「元気が出る・前向きになれる小説」をランキング形式でご紹介します。心温まる家族の物語から、スカッとするお仕事小説、奇想天外な青春ストーリーまで、幅広いジャンルの作品がランクインしました。
最近の話題作から長年愛される名作まで、様々な角度から選んだ38作品です。きっとあなたの心に響く、お気に入りの一冊が見つかるはず。ぜひ、本選びの参考にしてみてくださいね。
1位『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ
2019年の本屋大賞を受賞した、心温まる家族小説です。主人公の優子は、幼い頃に母親を亡くし、血の繋がらない親たちの間をリレーされながら育ちました。これまでに苗字が4回も変わるという複雑な環境ながら、たくさんの愛情を注がれてきた優子の姿が描かれています。
大人の都合に振り回されながらも、決して不幸ではない優子の物語は、「家族とは何か」を優しく問いかけます。血の繋がりだけではない、多様な愛の形に触れ、読んだ後は心がじんわりと温かくなるでしょう。映画化もされた感動の名作です。
ふくちい血の繋がりだけが家族じゃないんだね。優子ちゃんを取り巻く大人たちの愛情に、心がじんわり温かくなったよ。
2位『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈


2024年の本屋大賞に輝いた、今最も勢いのある作品です。舞台は滋賀県大津市。主人公は、我が道を突き進む規格外の中学生、成瀬あかりです。「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。閉店を控えるデパート・西武大津店を盛り上げるため、成瀬は奇想天外な挑戦を始めます。
周りの目を気にせず、自分の「やりたい」に一直線な成瀬の姿は、とにかく痛快で爽快。彼女のユニークな魅力に周りの人々も巻き込まれていく様子が、ユーモラスに描かれています。閉塞感を感じている時に読めば、成瀬が風穴を開けてくれるような、パワフルな一冊です。



成瀬の行動力、最高だね!周りを巻き込んでいくパワーに、こっちまでワクワクしちゃったよ。
3位『舟を編む』三浦しをん


2012年の本屋大賞受賞作で、辞書編集部を舞台にしたお仕事小説です。出版社の営業部で浮いていた馬締光也(まじめ みつや)が、新しい辞書『大渡海(だいとかい)』の編纂メンバーとしてスカウトされるところから物語は始まります。
気の遠くなるような時間と手間をかけ、一つの辞書を作り上げていく編集者たちの情熱とひたむきな姿に、胸が熱くなります。言葉の奥深さや、何かを成し遂げることの素晴らしさを教えてくれる作品です。映画化、アニメ化もされ、多くの人に愛されています。



一つの辞書を作る情熱がすごい!言葉を大切にする人たちのひたむきな姿に、じーんときちゃったな。
4位『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦


不思議で奇妙な京都の夜を舞台に、「黒髪の乙女」に恋する「先輩」が、彼女の目に留まろうと奮闘する、ユーモアあふれる恋愛ファンタジーです。偽電気ブラン、詭弁論部、古本市の神様など、個性的なキャラクターたちが織りなす摩訶不思議な一夜の物語が描かれます。
リズミカルで独特な文体と、奇想天外なストーリー展開が魅力で、読んでいるだけで楽しい気分にさせてくれます。乙女の天真爛漫さと先輩の一途な想いが交差する、ポップでハッピーな世界観に浸れば、悩み事も忘れてしまうかもしれません。



奇妙でポップな京都の夜、最高だね!こんな大学生活、わたしも送ってみたかったな。
5位『陽気なギャングが地球を回す』伊坂幸太郎


嘘を見抜く名人、天才的なスリ、演説の達人、そして正確な体内時計を持つ男。そんな特殊能力を持つ4人組が繰り広げる、痛快なクライムコメディです。彼らの職業はなんと銀行強盗。しかし、その計画はいつもどこかユニークで、思わぬ方向に転がっていきます。
軽快なテンポで進む会話劇と、鮮やかな伏線回収が伊坂幸太郎作品の真骨頂。キャラクターたちのクールでコミカルなやり取りを読んでいると、思わず笑みがこぼれます。困難な状況でもユーモアを忘れない彼らの姿に、スカッとした爽快感と元気をもらえる一冊です。



この4人組、本当にかっこいい!軽快な会話劇と鮮やかな伏線回収に、ワクワクが止まらないよ。
6位『本日は、お日柄もよく』原田マハ


ごく普通のOLだった主人公・二ノ宮こと葉が、幼なじみの結婚式で聞いたスピーチに感動し、スピーチライターの世界に飛び込んでいくお仕事小説です。伝説のスピーチライターとの出会いをきっかけに、言葉の持つ力に魅了され、人々の心を動かす言葉を紡ぐために奮闘します。
結婚式の祝辞から企業のトップの演説まで、様々な場面で言葉が持つ影響力の大きさを実感させられます。ひたむきに仕事に取り組むこと葉の姿に勇気づけられるとともに、自分の想いを伝えることの大切さを教えてくれる物語です。何か新しいことを始めたくなる、前向きな気持ちにさせてくれます。



言葉の力って本当にすごいんだね。主人公と一緒に、スピーチライターの世界に夢中になっちゃったよ。
7位『お探し物は図書室まで』青山美智子


2021年の本屋大賞で2位に選ばれた、心温まる連作短編集です。仕事や人生に行き詰まりを感じた人々が訪れる、町の小さな図書室。そこで出会うのは、不愛想だけど聞き上手な司書・小町さゆりさんです。彼女は、相談者の思いもよらない本を選び、特別な付録を付けて手渡します。
それぞれの悩みに寄り添う選書と、さりげない言葉が、登場人物たちの背中をそっと押し、新たな一歩を踏み出すきっかけを与えてくれます。自分でも気づかなかった「本当に探している物」が見つかるかもしれません。優しい物語に癒されたい時におすすめの一冊です。



こんな司書さんがいる図書室、わたしも通いたいな。自分だけの特別な一冊に出会えそうだね。
8位『三匹のおっさん』有川浩


かつての悪ガキ3人組が還暦を迎え、ご町内の平和を守るために「三匹のおっさん」を結成。剣道の達人キヨ、柔道の達人シゲ、そして頭脳派のノリが、詐欺や痴漢、動物虐待といった身近な悪に立ち向かう痛快活劇です。
おっさんたちの豊富な人生経験と、それぞれの特技を活かした事件解決の手法は、時に強引で、時に温かい人情にあふれています。孫たちとの微笑ましいやり取りや、昔ながらのご近所付き合いも描かれ、読んでいると心がほっこりします。ドラマ化もされた人気シリーズで、読めばスカッと元気が出ること間違いなしです。



還暦のヒーロー、かっこよすぎ!ご町内の悪をバッサバッサと斬る姿にスカッとしたよ。
9位『イン・ザ・プール』奥田英朗


伊良部総合病院の神経科に勤務する、トンデモ精神科医・伊良部一郎が主人公の医療コメディです。プール依存症のサラリーマン、陰茎強直症の高校生、妄想に悩むモデルなど、奇妙な悩みを抱えた患者たちが次々と伊良部のもとを訪れます。
患者の話をろくに聞かず、見当違いなアドバイスをしたり、いきなり注射を打ったりと、伊良部の治療法はハチャメチャそのもの。しかし、その型破りな診察が、なぜか患者たちの心を解きほぐしていきます。深刻な悩みも笑い飛ばしてしまうような、伊良部のキャラクターに元気をもらえる作品です。



伊良部先生のハチャメチャな診察に大笑い!悩んでるのがバカらしくなっちゃうくらいパワフルだね。
10位『塞王の楯』今村翔吾


第166回直木賞を受賞した、興奮と感動の歴史小説です。舞台は戦国時代。「どんな攻めも防ぐ石垣」を築く石工集団と、「どんな守りも打ち破る鉄砲」を作る鉄砲職人集団の、意地と誇りをかけた対決を描きます。
「最強の楯」と「最強の矛」の戦いという、誰もがワクワクする設定のもと、職人たちの技術の粋を尽くした攻防が繰り広げられます。極限の状況で己の仕事に魂を込める男たちの生き様は、読む者の胸を熱くさせます。壮大なスケールで描かれるプロフェッショナルの物語に、明日への活力が湧いてくるでしょう。



最強の楯と最強の矛の対決、めちゃくちゃ熱いね!職人たちの魂のぶつかり合いに感動したよ。
11位『大事なことほど小声でささやく』森沢明夫


ジムで体を鍛える仲間たちが集う、とあるバーを舞台にした心温まる連作短編集です。マッチョでオネエのゴンママが営むその店には、様々な悩みや過去を抱えた人々が夜な夜な訪れます。
登場人物たちが交わす何気ない会話や、ゴンママのさりげない一言が、彼らの心を優しく解きほぐし、前を向くきっかけを与えてくれます。人と人との温かい繋がりや、ユーモアを交えた優しい眼差しが、疲れた心にじんわりと染み渡ります。読後には、そっと背中を押されたような、穏やかで前向きな気持ちになれる一冊です。



ゴンママのいるバー、わたしも行ってみたいな。優しい言葉に心がじんわり温かくなる物語だよ。
12位『運転者 未来を変える過去からの使者』喜多川泰


仕事も家庭もうまくいかず、人生に絶望していた主人公が、ある不思議なタクシー運転手との出会いをきっかけに再生していく物語です。その運転手は、乗客が「人生で一番良かった時」に戻れる特別なサービスを提供していました。
過去に戻り、様々な出会いや出来事を追体験する中で、主人公は自分がいかに多くの人に支えられ、愛されてきたかに気づいていきます。自己肯定感が下がり、何事にもやる気が起きない時に読むと、自分自身の価値を再発見し、未来へ向かう勇気をもらえるでしょう。運や幸せについての考え方が変わる、自己啓発的な側面も持った一冊です。



過去に戻れるタクシー、不思議だね。自分の人生を見つめ直すきっかけをくれる、優しい物語だよ。
13位『博士の愛した数式』小川洋子


記憶が80分しか持たない天才数学者「博士」と、彼の世話をすることになった家政婦の「私」、そしてその息子「ルート」の、心温まる交流を描いた物語です。博士が愛する数学の美しさや不思議さが、三人の日常を通して優しく語られます。
博士は新しい記憶を留めておけませんが、数字とルート、そして私への愛情は、常に彼の心の中に存在し続けます。数字が紡ぐ静かで美しい世界と、血の繋がりを超えた三人の穏やかな関係性に、心が洗われるような感動を覚えるでしょう。映画化もされた、世代を超えて愛される名作です。



数字が紡ぐ、静かで美しい世界が素敵。博士と家政婦さん、ルートの優しい関係に心が洗われたよ。
14位『あすなろ三三七拍子』重松清


さえない中年サラリーマンの藤巻が、リストラの代わりに、廃部寸前の大学応援団へ団長として出向を命じられるという、奇想天外な物語です。応援団の知識も経験もゼロの藤巻が、クセのある団員たちと共に、応援団の再建に奮闘します。
時代錯誤とも思える応援団の伝統や、理不尽なしきたりに戸惑いながらも、誰かを全力で応援することの素晴らしさに目覚めていく藤巻の姿に、胸が熱くなります。人を応援することは、自分自身を応援することにも繋がる。そんな熱いメッセージが込められた、笑って泣ける一冊です。



誰かを全力で応援するって、こんなに熱いんだね!主人公の成長していく姿に、胸がジーンとしちゃった。
15位『太陽のパスタ、豆のスープ』宮下奈都


結婚を機に、馴染みのない町の古いアパートで暮らし始めた主人公・明日羽(あすわ)。そこで出会うのは、ちょっと風変わりだけれど心優しい人々との、ささやかで温かい日々です。物語は、明日羽が作る料理を通して、彼女の心の変化や周りの人々との関係性を丁寧に描いていきます。
特別な事件が起こるわけではありませんが、日々の暮らしの中にある小さな幸せや、人との繋がりの大切さに気づかせてくれます。宮下奈都さんの優しく美しい文章と、おいしそうな料理の描写が、疲れた心を癒してくれるでしょう。新しい生活を始める人や、日常に少し疲れた人に読んでほしい一冊です。



日々の暮らしの中にある小さな幸せが愛おしいね。美味しそうな料理の描写に、お腹が空いちゃったよ。
16位『カラフル』森絵都


生前に大きな罪を犯した「ぼく」の魂が、自殺を図った中学生・小林真の体に乗り移り、人生を再挑戦する物語です。天使のガイドのもと、真としての日々を送りながら、自分が犯した罪を思い出さなければなりません。
最初はモノクロに見えていた世界が、家族や友人との関わりの中で、少しずつ色鮮やかに見えてくる様子が描かれています。人は誰でも一面だけではなく、様々な色を持っているということ、そして人生はやり直せるというメッセージが込められた、感動の名作です。映画化もされ、多くの若者に影響を与えました。



人生はやり直せるんだって、強く思わせてくれる物語だよ。モノクロの世界が色づいていく様に感動しちゃった。
17位『空飛ぶタイヤ』池井戸潤


中小運送会社のトレーラーが起こした脱輪事故。整備不良を疑われ、警察や社会から激しいバッシングを受ける中、社長の赤松は自社の無実を信じ、巨大企業である自動車メーカーの闇に立ち向かっていきます。この物語は、実際に起きたリコール隠し事件をモデルにしています。
圧倒的な力を持つ大企業を相手に、社員や家族、取引先を守るため、決して諦めずに真実を追求する赤松の姿は、読む者に勇気と感動を与えます。正義とは何か、働くとは何かを問いかける、池井戸潤の真骨頂ともいえる熱い企業小説です。映画化もされ、大きな話題を呼びました。



巨大な権力に立ち向かう主人公、本当にかっこいい!諦めない心の大切さを教えてくれる熱い物語だね。
18位『ナミヤ雑貨店の奇蹟』東野圭吾


悪事を働いた3人組の若者が逃げ込んだ古い廃屋。そこはかつて、どんな悩み相談にも真剣に答えてくれることで有名だった「ナミヤ雑貨店」でした。彼らがいる現代と、雑貨店が営業していた過去が、郵便受けを通して不思議な繋がりを持つようになります。
過去から投函される悩み相談の手紙に、戸惑いながらも返事を書く3人。彼らの言葉が、時を超えて相談者たちの人生に影響を与えていきます。人と人との繋がりの温かさや、善意がもたらす奇蹟を描いた、心温まるファンタジーミステリー。読後には、優しい気持ちと希望が心に残るでしょう。



過去と現在が手紙で繋がるなんて、素敵だね。人と人との善意が起こす奇蹟に、心が温かくなったよ。
19位『キッチン』吉本ばなな


唯一の肉親である祖母を亡くし、天涯孤独になった主人公・桜井みかげ。悲しみに暮れる彼女を救ったのは、祖母の行きつけだった花屋の青年・雄一と、その母親(実は父親)であるえり子さん、そして彼らが暮らす家の温かいキッチンでした。
大切な人を失った喪失感と、そこから再生していく過程を、瑞々しい感性で描いた物語です。特に、人々が集い、食事を作る場所である「キッチン」が、主人公の心の拠り所として象徴的に描かれています。世界中で翻訳され、多くの読者の心を掴んだ、吉本ばななさんの代表作です。



喪失からの再生を描く、優しくて力強い物語だね。温かいキッチンが、心の拠り所になるのがすごくわかるな。
20位『かがみの孤城』辻村深月


2018年の本屋大賞を受賞した、ファンタジーミステリーの傑作です。学校に居場所がなく、部屋に閉じこもっていた中学生・こころの目の前で、ある日突然、鏡が光り輝きます。鏡を抜けた先にはお城のような建物があり、そこにはこころと似た境遇の6人の中学生が集められていました。
「願いの部屋」の鍵を見つけ出した者一人の願いが叶うというルールのもと、7人は少しずつ心を通わせていきます。なぜこの7人が集められたのか、全ての謎が解き明かされた時、驚きとともに大きな感動が押し寄せます。居場所がないと感じている人に、きっと希望を与えてくれる物語です。



ラストの伏線回収には鳥肌が立ったよ…。『あなたは一人じゃない』っていうメッセージに、涙が出ちゃった。
21位『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ


2021年の本屋大賞受賞作。家族に人生を搾取されてきた過去を持つ貴瑚(きこ)は、東京での生活を捨て、大分の海辺の町へ移り住みます。そこで彼女は、母親から虐待を受け、「ムシ」と呼ばれている言葉を話せない少年と出会います。
タイトルの「52ヘルツのクジラ」とは、他のクジラには届かない高い周波数で鳴く、世界で一番孤独なクジラのこと。誰にも届かない助けの声を上げる孤独な魂たちが、互いに寄り添い、新たな人生を歩みだす姿を描いています。辛いテーマを扱いながらも、読後には確かな希望の光を感じられる作品です。



孤独な魂たちが寄り添う姿に、胸が締め付けられたよ。辛いけど、最後には確かな希望の光が見える物語だね。
22位『汝、星のごとく』凪良ゆう


2023年の本屋大賞に輝いた、切なくも美しい恋愛小説です。瀬戸内の島で育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され、島へやってきた櫂(かい)。孤独を抱える二人は惹かれ合い、すれ違いを繰り返しながらも成長していきます。
ままならない現実に悩み、傷つきながらも、自分の人生を懸命に生きようとする二人の姿が、読む者の心を強く揺さぶります。恋愛だけでなく、家族や夢、自立といったテーマも深く描かれており、多くの共感を呼んでいます。自分の足で人生を歩むことの覚悟と希望を与えてくれる一冊です。



ままならない現実を生きる二人の姿が、切なくて美しいね。自分の人生を自分で選ぶ強さをもらえたよ。
23位『夜のピクニック』恩田陸


高校生活最後のイベント「歩行祭」を舞台にした青春小説です。全校生徒が夜を徹して80kmの道のりを歩くという、特別な一日。主人公の貴子は、この歩行祭で、ある一つの賭けを自分の中でしていました。
大きな事件が起こるわけではなく、友人たちとの他愛ない会話や、夜の闇の中で浮かび上がる心情が繊細に描かれています。歩き続けるという非日常的な空間の中で、高校生たちの友情、恋愛、そして未来への不安や期待が交錯します。誰もが経験したであろう青春時代のきらめきと切なさが詰まった、ノスタルジックな気持ちにさせてくれる作品です。2005年の本屋大賞受賞作です。



夜通し歩くだけなのに、すごく特別な時間だね。青春のきらめきと切なさに、胸がキュッとなったよ。
24位『西の魔女が死んだ』梨木香歩


中学校に通えなくなってしまった少女まいが、田舎で暮らすイギリス人の祖母、「西の魔女」のもとで過ごすひと夏の物語です。まいは、大好きなおばあちゃんから「魔女修行」の手ほどきを受けることになります。
その修行とは、早寝早起きや食事の支度、庭仕事といった、規則正しい生活を送ること。自然に囲まれた穏やかな日々の中で、まいは少しずつ心の元気を取り戻していきます。おばあちゃんの言葉の一つ一つが、人生における大切な知恵として心に響きます。忙しい毎日の中で、自分らしく生きることの大切さを思い出させてくれる、優しい物語です。



おばあちゃんの『魔女修行』、わたしも受けたいな。自然の中の暮らしと、優しい言葉に心が癒されるよ。
25位『バッテリー』あさのあつこ


天才的なピッチング能力を持つピッチャー・原田巧と、彼のボールを受け止められるキャッチャー・永倉豪。二人の出会いから始まる、王道の青春野球小説です。孤高の天才である巧が、豪や野球部の仲間たちとの関わりの中で、少しずつ変わっていく姿が描かれます。
野球にかける少年たちの情熱や、思春期ならではの揺れ動く心情が、瑞々しく描かれています。ぶつかり合いながらも、信頼関係を築いていく巧と豪のバッテリーの関係性から目が離せません。何かに打ち込むことの素晴らしさや、仲間と心を通わせることの大切さを教えてくれる、爽やかな感動が味わえる作品です。



巧と豪、最高のバッテリーだね!ぶつかり合いながら絆を深めていく姿に、胸が熱くなったよ。
26位『しゃべれども しゃべれども』佐藤多佳子


なかなか芽が出ない若手落語家・今昔亭三つ葉が主人公。ある日、師匠の命令で、変わり者の弟子たちに落語を教える「しゃべり方教室」を開くことになります。集まったのは、口下手な野球少年、自信のない元モデル、そして無口な美女。
人に何かを「伝える」ことの難しさや面白さを、落語という題材を通して描いた人情噺です。三つ葉が弟子たちと向き合う中で、自分自身も見つめ直し、落語家として成長していく姿が描かれます。古典落語の演目が物語に巧みに織り込まれており、落語の世界の魅力にも触れることができます。読後には、寄席に行ってみたくなるかもしれません。



落語を通して成長していく姿がいいね。不器用だけど一生懸命な登場人物たちを、つい応援しちゃうよ。
27位『神様からひと言』荻原浩


食品会社のクレーム処理係に勤める、気弱でうだつの上がらないサラリーマン・佐倉。ある日、彼の部署に「神様」と呼ばれる伝説のクレーム処理担当者がやってきます。神様の型破りな仕事ぶりを目の当たりにし、佐倉の仕事への意識が少しずつ変わっていきます。
理不尽なクレーマーとのやり取りなど、思わず笑ってしまうようなエピソードが満載のお仕事コメディです。しかし、その中には仕事の本質や、人と向き合うことの大切さといったテーマが込められています。毎日同じことの繰り返しで仕事にやりがいを感じられない、そんな人に元気と笑いを届けてくれる一冊です。



伝説のクレーム処理担当『神様』がすごい!笑いながら、仕事の極意を学べるなんて最高だね。
28位『店長がいっぱい』山本幸久


様々な飲食店の「店長」を主人公にした、6つの物語が収められた連作短編集です。ファミリーレストラン、牛丼屋、居酒屋など、舞台となるお店はどれも身近な場所ばかり。それぞれの店長が、仕事やプライベートの悩みを抱えながらも、日々奮闘する姿が描かれています。
お客さんやアルバイトとの心温まる交流、ライバル店との競争など、飲食店のあるあるネタが満載で、楽しく読み進めることができます。どの物語も読後感が爽やかで、働くことの喜びや、人と人との繋がりの温かさを感じさせてくれます。明日からまた仕事を頑張ろう、と前向きな気持ちになれる作品です。



身近なお店の店長さんたちが主人公なのがいいね。明日からまた頑張ろうって、元気をもらえる物語だよ。
29位『永遠の0』百田尚樹


司法試験に落ち続け、人生の目標を失っていた青年・佐伯健太郎。彼は、太平洋戦争で特攻により戦死した祖父・宮部久蔵の生涯を調べることになります。しかし、祖父のかつての戦友たちが語る宮部の人物像は、「臆病者」「卑怯者」という意外なものでした。
天才的な操縦技術を持ちながらも、「生きて還ること」に執着した祖父。彼はなぜ特攻を選んだのか。その謎を追ううちに、健太郎は戦争の真実と、家族への深い愛を知ることになります。命の尊さや、愛する人を守りたいという強い想いが胸を打つ、壮大な物語です。



おじいさんの本当の想いが明かされた時、涙が止まらなかったよ。家族への深い愛に胸を打たれる物語だね。
30位『余命10年』小坂流加


数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知った20歳の茉莉(まつり)。彼女は、恋はしないと心に決め、残された時間を淡々と生きていこうとします。しかし、地元の同窓会で和人(かずと)と再会したことで、彼女の日常は少しずつ色づき始めます。
作者自身の経験が基になっているため、主人公の心情が非常にリアルに描かれており、胸に迫るものがあります。限りある時間の中で、懸命に生き、恋をする茉莉の姿は、私たちに「生きること」の意味を問いかけます。切ない物語ですが、読後には一日一日を大切に生きようという、前向きな気持ちが湧いてくるでしょう。



限りある時間だからこそ、今が輝くんだね。一日一日を大切に生きようって、心から思える物語だよ。
31位『君の膵臓をたべたい』住野よる


高校生の「僕」が、クラスメイトである山内桜良の秘密の日記「共病文庫」を偶然拾ったことから始まる物語。彼女が膵臓の病気で余命いくばくもないことを知った「僕」は、彼女と共に残された日々を過ごすことになります。
正反対の性格の二人が、互いに影響を与え合い、少しずつ心を通わせていく様子が丁寧に描かれています。衝撃的なタイトルに隠された、本当の意味を知ったとき、温かい涙が溢れるでしょう。生きることの尊さ、そして日々の何気ない瞬間の大切さを教えてくれる、感動の青春小説です。



タイトルの本当の意味を知った時、涙が溢れたよ。当たり前の日常が、かけがえのない宝物だって気づかせてくれるね。
32位『山女日記』湊かなえ


様々な悩みや思いを抱えた女性たちが、一人で、あるいは誰かと一緒に山に登る姿を描いた連作短編集です。会社の人間関係に疲れたOL、結婚を目前に控えた女性、過去の恋愛を引きずる女性など、登場人物たちの背景は様々です。
一歩一歩、自分の足で山頂を目指す中で、彼女たちは自分自身の心と向き合い、新たな一歩を踏み出す決意を固めていきます。美しい山の風景描写とともに、登場人物たちの心情が巧みに描かれており、まるで一緒に山を登っているかのような気分を味わえます。読後には、何か新しい挑戦をしたくなるような、清々しい気持ちになるでしょう。



山に登りながら自分と向き合う女性たちの姿がいいね。読んだ後、わたしもどこかへ出かけたくなったよ。
33位『i(アイ)』西加奈子


シリアで生まれ、アメリカ人の両親に育てられた主人公・アイ。彼女は、自分自身のアイデンティティや、世界で起こる様々な出来事に対して、常に「自分はどう思うか」を問い続けます。物語は、彼女の視点を通して、愛や家族、国籍、宗教といった大きなテーマを真正面から描いていきます。
西加奈子さんのパワフルでストレートな言葉が、読者の心を強く揺さぶります。世界は複雑で、簡単に答えの出ないことばかりだけれど、それでも信じること、愛することを諦めない。そんな力強いメッセージが込められた、魂の物語です。読めば、自分の足で立ち、自分の頭で考える勇気が湧いてきます。



『わたし』を主語にして世界と向き合う、すごくパワフルな物語だね。自分の足で立つ勇気をもらえるよ。
34位『風と共にゆとりぬ』朝井リョウ


「ゆとり世代」と括られる著者・朝井リョウが、自身の日常や社会に対する鋭い観察眼をユーモアたっぷりに綴ったエッセイ集です。就職活動、SNSとの付き合い方、友人関係など、同世代なら誰もが「あるある!」と頷いてしまうようなエピソードが満載です。
自虐的でありながらも、どこか客観的で冷静なツッコミが冴えわたり、思わず声を出して笑ってしまいます。軽快な文章でサクサク読めるので、活字が苦手な人にもおすすめです。悩んだり落ち込んだりしている時に読めば、まあいっか、と肩の力が抜けるような、元気をもらえる一冊です。



『あるある!』って頷きすぎて首がもげそうだよ。朝井さんのキレのあるツッコミに、笑いが止まらないね。
35位『僕らだって扉くらい開けられる』行成薫


それぞれ異なる悩みを抱える5人の高校生が、文化祭でヒーローショーを上演することになる青春小説です。いじめ、家庭問題、将来への不安など、彼らが直面する現実は決して楽なものではありません。
最初はバラバラだった5人が、ヒーローショーの練習を通して、少しずつ心を通わせ、自分たちの弱さと向き合っていきます。ヒーローのように強くはなれなくても、自分たちの手で未来への扉を開けようともがく姿に、胸が熱くなります。一歩踏み出す勇気がほしい時に、背中を押してくれる物語です。



完璧なヒーローじゃなくてもいいんだよね。もがきながらも前に進もうとする姿に、すごく勇気をもらえたよ。
36位『八月の銀の雪』伊与原新


科学の知識が、人々の心を温かく照らし出す連作短編集です。仕事や人間関係に悩み、立ち止まってしまった人々が、ふとしたきっかけで科学の不思議な世界に触れ、新たな視点を得て再生していく姿が描かれます。
例えば、思うように研究成果が出せない大学院生が、ブラジルでの皆既日食観測を通して、自分の進むべき道を見出す物語。科学的な事象と、登場人物たちの心情が巧みにリンクしており、知的好奇心を刺激されると同時に、深い感動を味わうことができます。読後には、夜空を見上げたり、道端の植物を観察したりしたくなるような、世界が少し違って見える一冊です。



科学の視点が、こんなにロマンチックだなんて!日常の世界が、少し違って見えるようになる素敵な物語だね。
37位『宝島』真藤順丈


戦後の沖縄を舞台に、3人の若者たちが激動の時代を駆け抜ける姿を描いた、壮大なエンターテインメント小説です。米軍基地から物資を盗み出し、民衆に分け与える「戦果アギヤー」として英雄になった少年たち。しかし、時代の大きなうねりの中で、彼らの運命は大きく翻弄されていきます。
友情、裏切り、恋愛、そして故郷への想い。様々な要素が詰まった熱量の高い物語に、ページをめくる手が止まらなくなるでしょう。過酷な状況下でも、たくましく生き抜こうとする登場人物たちの姿に、圧倒的な生命力とエネルギーをもらえます。第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞など数々の賞を受賞した傑作です。



すごい熱量の物語に圧倒されちゃった!激動の時代を駆け抜ける若者たちの生き様が、とにかく熱いよ。
38位『コンビニ兄弟』町田そのこ


九州の港町にある小さなコンビニ「テンダネス」を舞台にした、心温まる連作短編集です。イケメンだけどちょっとおせっかいな店長と、無愛想だけど実は優しい店員。このコンビニを訪れる客たちが抱える、ささやかな悩みを、兄弟のように仲の良い二人が解決へと導いていきます。
物語に出てくるのは、ごく普通の人々の、ごく普通の悩み。だからこそ、読者は登場人物に共感し、物語に引き込まれます。人との繋がりが希薄になりがちな現代において、コンビニという身近な場所で生まれる温かい交流に、心がほっこり癒されるでしょう。疲れた夜に読むと、優しい気持ちで眠りにつける一冊です。



こんなコンビニが近所にあったら毎日通っちゃう!店長と店員さんのコンビネーションに、心がほっこりするよ。
ランキングの中からお気に入りの一冊を見つけて、前向きな毎日を送りませんか?
ここまで、元気が出る・前向きになれる小説を38作品ご紹介してきましたが、気になる一冊は見つかりましたか?物語の力は偉大で、たった一冊の本が、沈んだ気持ちを晴れやかにし、明日への一歩を踏み出すきっかけを与えてくれることがあります。
今回ご紹介した小説は、どれも登場人物の魅力にあふれ、読後に温かい気持ちや勇気が湧いてくる作品ばかりです。気分が落ち込んだ時、何かに迷った時、ぜひ本を手に取ってみてください。お気に入りの物語が、あなたの毎日をより豊かでカラフルなものにしてくれるはずです。








































