【2025年最新】忍者小説のおすすめランキングTOP30

隠密、謀略、超絶アクション！おすすめの忍者小説ランキングで運命の一冊を

闇に生き、影に徹する孤高の存在、忍者。彼らは主君のために諜報活動や暗殺、破壊工作など、過酷な任務を遂行するスペシャリスト集団です。そのミステリアスな存在は、多くの作家たちの創作意欲を刺激し、数々の魅力的な忍者小説を生み出してきました。

忍者小説と一口に言っても、その魅力はさまざま。史実をもとに忍びのリアルな生き様を描いた重厚な歴史小説から、奇想天外な忍術が乱れ飛ぶアクション満載のエンタメ作品まで、幅広いジャンルの物語が存在します。今回は、そんな奥深い忍者小説の世界から、珠玉の作品をランキング形式でご紹介。あなたのお気に入りの一冊がきっと見つかるはずです。

【2025年最新】忍者小説のおすすめ人気ランキングTOP30

ここからは、いよいよ忍者小説のおすすめ人気ランキングTOP30を発表します。時代小説の大家が描く不朽の名作から、新進気鋭の作家による斬新な忍者ストーリーまで、幅広くランクインしました。

歴史の裏で繰り広げられた壮絶な戦いや、忍びたちの知られざる葛藤、そして人間離れした超絶アクション。ページをめくる手が止まらなくなること間違いなしの傑作ぞろいです。ぜひ、ランキングを参考にして、スリリングな忍者小説の世界に飛び込んでみてください。

1位『甲賀忍法帖』 山田風太郎

忍者小説の金字塔として、まず名前が挙がるのが山田風太郎の『甲賀忍法帖』です。徳川三代将軍の世継ぎ問題を背景に、長年の宿敵である甲賀と伊賀の忍者たちが、それぞれ10人の精鋭を選出し、死闘を繰り広げる物語です。

本作の大きな魅力は、奇想天外かつ独創的な忍術の数々。そして、敵対する甲賀と伊賀の跡継ぎでありながら恋に落ちた、甲賀弦之介と朧（おぼろ）の悲劇的な運命です。愛と憎しみが渦巻く中で、次々と命を落としていく忍者たちの壮絶な生き様は、読む者の心を強く揺さぶります。

2位『忍びの国』 和田竜

『のぼうの城』で知られる和田竜が描く、伊賀忍者と織田信雄軍との壮絶な戦いをテーマにした作品が『忍びの国』です。伊賀一の腕を持つとされる忍者・無門（むもん）は、普段は無類の怠け者。しかし、妻のお国に尻を叩かれ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺めたことから、物語は大きく動き出します。

従来の時代小説の枠にとらわれない、個性的なキャラクター造形が本作の魅力です。金のためなら仲間さえ裏切る伊賀忍者の価値観と、天下統一を目指す織田軍との激突を、スリリングな謀略と迫力満点の戦闘シーンで描き出しています。破天荒ながらも人間味あふれる主人公・無門の活躍から目が離せません。

3位『梟の城』 司馬遼太郎

歴史小説の巨匠・司馬遼太郎による、直木賞受賞作です。天正伊賀の乱で家族を失い、忍びの道を捨てて隠遁生活を送っていた伊賀忍者・葛籠重蔵（つづらじゅうぞう）。彼が、かつての師から豊臣秀吉の暗殺を依頼されたことから、再び過酷な運命に身を投じていく物語です。

忍びとしての任務と、人間としての感情との間で葛藤する主人公の姿が深く描かれています。また、忍者の道を捨てて武士としての出世を目論む相弟子・風間五平との対立や、敵対する甲賀のくノ一・小萩（こはぎ）との許されぬ恋など、重厚な人間ドラマも本作の大きな魅力です。司馬遼太郎ならではの緻密な時代考証と、手に汗握る謀略戦が見事に融合した傑作です。

4位『風神の門』 司馬遼太郎

『梟の城』と並び、司馬遼太郎の代表的な忍者小説として知られるのが『風神の門』です。関ヶ原の戦いから十数年後、徳川と豊臣の緊張が続く時代を背景に、伊賀の忍者・霧隠才蔵が、ある人違いから時代の大きな渦に巻き込まれていく物語です。

いかなる組織にも属することを嫌う一匹狼の才蔵が、真田幸村の器に惹かれ、甲賀忍者・猿飛佐助と共に豊臣方として戦う姿が描かれます。荒唐無稽な描写を排し、催眠術のような人の心を操る術など、合理性を持たせた忍術の描写が特徴的です。乱世の終焉を背景に、忍びの生き様を通して時代の変化を描き出した名作です。

5位『柳生忍法帖』 山田風太郎

山田風太郎の「忍法帖シリーズ」の中でも、特に人気の高い一作です。会津藩主・加藤明成に陵辱され、無残に殺された堀主水（ほりもんど）の侍女たち。生き残った7人のくノ一が、剣豪・柳生十兵衛の助力を得て、強大な権力を持つ加藤家と、その配下の忍者軍団に復讐を挑む物語です。

本作の魅力は、個性豊かなくノ一たちが繰り出す奇想天外な忍法と、柳生十兵衛の圧倒的な強さ。理不尽な暴力によって虐げられた女性たちが、それぞれの特技を活かして強大な敵に立ち向かう姿は、痛快そのものです。山田風太郎らしいエロティシズムとグロテスクな描写も健在で、エンターテインメント性の高い作品に仕上がっています。

6位『魔界転生』 山田風太郎

島原の乱で死んだ天草四郎が、妖術「魔界転生」によって宮本武蔵や荒木又右衛門といった歴史上の剣豪たちを蘇らせ、幕府転覆を企むという壮大な物語です。主人公は、隻眼の天才剣士・柳生十兵衛。魔界から蘇った恐るべき剣士「転生衆」を相手に、壮絶な死闘を繰り広げます。

史実とフィクションを大胆に融合させた設定が本作の最大の魅力。誰もが知る英雄たちが、不気味な魔人として蘇り、十兵衛の前に立ちはだかります。剣豪たちの夢の対決が、山田風太郎ならではの奇抜なアイデアと迫力ある筆致で描かれており、歴史ファン、剣豪小説ファンも必読の一冊です。

7位『影武者徳川家康』 隆慶一郎

「関ヶ原の戦いで、実は徳川家康は暗殺されていた」という、大胆な仮説に基づいて描かれた歴史小説です。家康の影武者を務めていた世良田二郎三郎元信が、本物の家康亡き後、その遺志を継いで天下泰平の世を築くために奮闘する姿を描きます。

本物の家康の死を知る者はごくわずか。二郎三郎は、徳川秀忠をはじめとする周囲の疑念や陰謀と戦いながら、孤独な闘いを強いられます。影武者として生きた男の葛藤と、彼が目指した「誰もが自由に生きられる世の中」への熱い思いが胸を打つ、読み応えのある大作です。

8位『真田太平記』 池波正太郎

戦国時代の謀将・真田昌幸と、その息子である信之、幸村（信繁）の生涯を、真田家に仕える草の者（忍者）たちの活躍を交えて描いた大河歴史小説です。池波正太郎の「真田もの」の集大成ともいえる作品で、全12巻（文庫版）に及ぶ長大な物語となっています。

武田家の滅亡から大坂の陣まで、激動の時代を真田一族がいかにして生き抜いたかを、史実と創作を巧みに織り交ぜながら描いています。特に、真田忍びたちの卓越した情報収集能力や、彼らが繰り広げる諜報戦の描写は圧巻。歴史の裏側で繰り広げられる忍者たちの戦いが、物語に深みとスリルを与えています。

9位『剣樹抄』 冲方丁

江戸時代初期、明暦の大火の黒幕とされる謎の集団「極楽党」と、彼らに立ち向かう若き剣士・水戸光圀の活躍を描いた作品です。光圀に協力するのは、柳生義仙（柳生十兵衛の甥）や、伊賀の少年忍者・六郎太など、個性豊かな仲間たち。

本作は、史実をベースにしながらも、冲方丁ならではのスタイリッシュな筆致とスピーディーな展開が魅力のエンターテインメント時代小説です。忍術や剣術を駆使したアクションシーンは迫力満点。光圀と仲間たちが、巨大な陰謀の謎を解き明かしていくミステリー要素も楽しめます。新しいタイプの忍者小説を読みたい方におすすめの一冊です。

10位『伊賀忍法帖』 山田風太郎

戦国の梟雄・松永弾正が、主君の妻である右京太夫を手に入れるため、妖術師・果心居士に「淫石」という媚薬の作成を依頼します。そのおぞましい計画に巻き込まれ、妻・篝火を無残に殺された伊賀忍者・笛吹城太郎が、復讐のために果心居士配下の7人の忍者僧「七天狗」に立ち向かう物語です。

山田風太郎作品の中でも、特にエロティックでグロテスクな描写が多いことで知られる本作。しかし、その根底にあるのは、愛する者を奪われた男の純粋な復讐心です。奇怪な忍法を操る七天狗との常軌を逸した戦いは、凄惨ながらも読者を引きつけて離しません。

11位『忍者丹波大介』 火坂雅志

上杉謙信に仕えた伝説の忍者、丹波大介の生涯を描いた歴史小説です。越後の上杉家と甲斐の武田家が激しく争った川中島の戦いを背景に、大介が諜報活動や破壊工作で活躍する姿が描かれます。

火坂雅志は、史実を丹念に掘り起こし、歴史上の人物に新たな光を当てることで知られる作家です。本作でも、これまで謎に包まれていた丹波大介という忍者の実像に迫ります。忍びとしての非情な任務と、その中で芽生える人間的な感情との間で揺れ動く大介の姿が、リアルに描き出されています。歴史の裏側で生きた忍者の真実の姿に触れたい方におすすめです。

12位『戦国の忍び』 司馬遼太郎

司馬遼太郎が描いた忍者小説5編を収録した短編集です。表題作の「下請忍者」をはじめ、「忍者四貫目の死」「伊賀者」「伊賀の四鬼」「最後の伊賀者」といった作品が収められています。

戦国大名に雇われ、過酷な任務をこなす下忍たちの悲哀や、忍びの世界の非情な掟、そしてその中で生きる者たちの人間臭さが、司馬遼太郎ならではの視点で描かれています。派手な忍術合戦はありませんが、乱世の裏側で繰り広げられたであろう、リアルな忍びたちの姿が浮かび上がってくる作品集です。

13位『蝶の戦記』 池宮彰一郎

関ヶ原の戦いを、一人のくノ一の視点から描いた異色の歴史小説です。主人公は、石田三成に仕えるくノ一・お蝶。彼女は、徳川家康の暗殺という密命を帯びて、敵陣に潜入します。

お蝶は、忍びとしての冷徹な任務と、一人の女性としての感情との間で激しく揺れ動きます。敵であるはずの武将との出会いや、同じく忍びとして生きる仲間たちとの絆を通して、彼女が成長していく姿が丁寧に描かれています。歴史の大きな流れの中で、自分の意志で未来を切り開こうとする女性の強さが光る作品です。

14位『くノ一忍法帖』 山田風太郎

豊臣秀頼の子を宿した千姫を護衛するため、徳川方に追われる5人のくノ一の戦いを描いた物語です。彼女たちは、それぞれが持つ特異な忍法を駆使して、次々と襲い来る強敵に立ち向かいます。

山田風太郎の「忍法帖シリーズ」の中でも、特にくノ一の活躍に焦点を当てた作品として知られています。官能的な描写も多く含まれますが、それ以上に、過酷な運命に翻弄されながらも、仲間と協力し、己の使命を全うしようとするくノ一たちの姿が印象的です。彼女たちの悲しくも美しい戦いから目が離せません。

15位『火の国の城』 池波正太郎

加藤清正の死後、お家騒動に揺れる肥後熊本藩を舞台に、藩を守るために暗躍する忍びたちの活躍を描いた作品です。主人公は、清正に仕えた伊賀忍者・横手五郎。彼は、藩を乗っ取ろうとする悪家老の陰謀を阻止するため、仲間たちと共に立ち上がります。

池波正太郎作品らしい、緻密な時代考証と、義理人情に厚い登場人物たちが魅力です。忍びたちの派手なアクションだけでなく、藩を思う武士たちの熱い心や、敵との駆け引きといった人間ドラマが丁寧に描かれています。正義とは何か、忠義とは何かを問いかける、重厚な物語が楽しめます。

16位『最後の忍び』 柴田錬三郎

戦国時代が終わり、泰平の世となった江戸時代を舞台に、時代に取り残された一人の老忍者の生き様を描いた作品です。かつては恐れられた伊賀忍者・黒部無辺も、今ではその技を使う場所もなく、静かに暮らしていました。しかし、ある事件をきっかけに、彼は最後の任務に臨むことになります。

忍びが必要とされなくなった時代に、忍びとして生きることの意味を問いかける、哀愁漂う物語です。派手な戦いはありませんが、老忍者の内に秘めた誇りや、失われゆくものへの郷愁が、静かな筆致で描かれています。柴田錬三郎ならではの、円熟した文章が心に染みる一冊です。

17位『伊賀忍び控え帖』 井上靖

歴史小説の名手・井上靖による、忍者たちの悲哀を描いた短編集です。表題作をはじめ、戦国の世に翻弄される忍びたちの姿を、抑制の効いた筆致で描き出しています。

井上靖の作品は、歴史の大きな流れの中に生きる個人の運命を、詩情豊かに描くのが特徴です。本作でも、超人的な活躍をするヒーローとしての忍者ではなく、任務のために感情を殺し、時には非情な決断を下さなければならない、苦悩する人間としての忍者の姿が浮き彫りにされています。歴史の影に消えていった無名の忍びたちに、思いを馳せることができる作品集です。

18位『神遊の城』 山本兼一

安土城の築城をテーマに、天才的な築城技術を持つ宮大工と、彼を支える「歩き巫女」と呼ばれる忍者集団の活躍を描いた作品です。主人公は、織田信長から安土城の作事を命じられた岡部又右衛門。彼は、前代未聞の巨大な天主を築くという難題に、歩き巫女たちの力を借りて挑みます。

直木賞作家・山本兼一が、史実をベースに、ものづくりの情熱と、それを支える人々の絆を描き出した感動的な物語です。忍びたちは、戦闘員としてではなく、情報収集や測量技術などで築城をサポートする専門家集団として描かれているのがユニーク。歴史の創造の裏にあった、知られざる職人たちのドラマが楽しめます。

19位『梟の系譜』 松井今朝子

司馬遼太郎の『梟の城』で描かれた、豊臣秀吉暗殺事件。その事件に関わった忍者・葛籠重蔵の息子を名乗る男が、江戸時代に現れたという設定で始まる物語です。彼は、父の果たせなかった夢を継ぐのか、それとも新たな時代を生きるのか。彼の登場が、周囲の人々の運命を大きく変えていきます。

『梟の城』へのオマージュでありながら、全く新しい物語を紡ぎ出した意欲作です。親の世代の因縁を背負った若者たちの葛藤や、泰平の世における忍びのあり方が、深く描かれています。歌舞伎や浄瑠璃といった、江戸の文化が色濃く反映されているのも特徴で、華やかながらも影のある時代の空気感が見事に表現されています。

20位『蛇衆』 矢野隆

室町時代末期を舞台に、特定の主君を持たず、金で雇われて戦う傭兵集団「蛇衆（じゃしゅう）」の活躍を描いたアクション時代小説です。体術の天才である頭目・朽縄（くちなわ）をはじめ、槍や金棒、弓の達人など、個性豊かな7人のメンバーが、戦国の世を縦横無尽に駆け巡ります。

本作の魅力は、なんといっても躍動感あふれる戦闘シーン。己の技と才覚だけを頼りに生きる蛇衆のメンバーたちが、それぞれの武器を手に、敵をなぎ倒していく様は爽快です。彼らが九州の地方領主の家督争いに巻き込まれていく中で見せる、仲間同士の熱い絆も見どころの一つです。

21位『天皇家の忍者』 井沢元彦

歴史の謎に独自の視点で切り込む井沢元彦が、「忍者と天皇家の関係」という大胆なテーマに挑んだ作品です。古代から日本の歴史の裏で、天皇家に仕え、その権威を守るために暗躍してきた忍者集団がいたのではないか、という仮説のもとに物語が展開します。

本作は、史実とフィクションを織り交ぜながら、日本の歴史の深層に迫る知的エンターテインメントです。忍者の起源や、歴史上の様々な事件の裏にあったかもしれない忍びの活動が、スリリングに描かれています。歴史の「もしも」を楽しむことができる、知的好奇心を刺激される一冊です。

22位『猿飛佐助』 柴田錬三郎

講談などで人気の架空の忍者、猿飛佐助を主人公にした痛快忍者小説です。真田幸村に仕える「真田十勇士」の一人として、ライバルの霧隠才蔵と共に、徳川軍を相手に大活躍します。

柴田錬三郎の筆によって、猿飛佐助は単なる超人ではなく、人間味あふれる魅力的なキャラクターとして描かれています。驚異的な身体能力と奇想天外な忍術で敵を翻弄する一方、時には失敗したり、恋に悩んだりする姿も。多くの人がイメージする「猿飛佐助」の決定版ともいえる作品です。

23位『風魔忍法帖』 山田風太郎

北条家に仕えたとされる謎の忍者軍団「風魔一族」の末裔たちが、徳川幕府の転覆を狙う壮大な物語です。風魔の頭領・風魔小太郎の血を引く美女たちが、その肉体を武器にした恐るべき忍法で、幕府の重臣たちを次々と毒牙にかけていきます。

山田風太郎らしい、エロティシズムと奇抜なアイデアが満載の一作。美女たちが繰り出す忍法は、官能的でありながらも恐ろしく、読者の想像力をかき立てます。徳川方の忍者との壮絶な忍法合戦も大きな見どころ。奇想天外な忍者バトルを楽しみたい方におすすめです。

24位『服部半蔵』 戸部新十郎

徳川家康に仕え、「鬼半蔵」として恐れられた伊賀忍者・服部半蔵正成の生涯を描いた本格歴史小説です。多くの小説やドラマで超人的な忍者として描かれる半蔵ですが、本作では、伊賀者を束ねる武将としての側面や、一人の人間としての苦悩に焦点を当てています。

戸部新十郎は、綿密な調査に基づいて、リアルな人物像を描き出すことに定評のある作家です。本作でも、服部半蔵という人物が、いかにして家康の天下取りに貢献したのか、その功績と実像が丁寧に描かれています。忍者軍団のリーダーとしての半蔵の姿に興味がある方には、必読の一冊です。

25位『無明逆流れ』 柴田錬三郎

剣豪小説の名手・柴田錬三郎が描く、異色の忍者小説です。主人公は、ある藩に仕える忍者・神子上源十郎。彼は、藩の密命を受け、恐るべき剣の達人たちが集う謎の集団に潜入します。

本作の魅力は、忍術と剣術が融合した、ハイレベルな戦いの描写です。源十郎は、忍びの技だけでなく、剣の腕も一流。彼が、一癖も二癖もある剣豪たちを相手に、いかにして任務を遂行していくのか、手に汗握る展開が続きます。柴田錬三郎ならではの、ニヒルで孤独なヒーロー像が光る、ハードボイルドな一作です。

26位『妻は、くノ一』 風野真知雄

平戸藩の武士・彦馬のもとに嫁いできた織江は、実は幕府の密命を帯びたくノ一だった。そうとは知らない彦馬と、正体を隠しながらも彼に惹かれていく織江。二人の切ない恋模様と、織江が巻き込まれる事件を描いた、ユーモアとサスペンスあふれる時代小説シリーズです。

忍者小説でありながら、夫婦の日常や愛情が温かく描かれているのが本作の大きな特徴。織江がくノ一としての任務と、妻としての幸せとの間で揺れ動く姿が、読者の共感を呼びます。もちろん、くノ一としてのアクションシーンも見どころ。ほのぼのとした雰囲気と、スリリングな展開が絶妙にミックスされた人気シリーズです。

27位『忍びの旗』 池波正太郎

豊臣秀吉の治世、戦乱の渦に巻き込まれた甲賀忍者・上田源五郎の流転の生涯を描いた作品です。彼は、亡き父の敵とは知らずにその娘を愛してしまい、組織の非情な掟に背くことになります。

愛と任務、そして復讐。過酷な運命に翻弄されながらも、人間の熱い血と忍びの使命を両立させようと生き抜く主人公の姿が、池波正太郎らしい筆致で描かれています。忍びの世界の厳しさと、その中で失われない人間性の輝きが胸を打つ、傑作時代小説です。

28位『異形の者』 司馬遼太郎

戦国時代から江戸時代初期にかけて生きた、伝説的な忍者・果心居士を主人公にした短編小説です。幻術を自在に操り、織田信長や豊臣秀吉といった天下人を翻弄したとされる彼の、謎に満ちた生涯を描いています。

司馬遼太郎は、果心居士を単なる妖術使いではなく、時代の変化を見通し、独自の思想を持って行動した「異形の者」として捉えています。権力者に媚びず、幻術をもって彼らをからかい、時には警告を与える果心居士の姿は、非常にミステリアスで魅力的。歴史の裏に存在したかもしれない、不思議な人物の物語に引き込まれます。

29位『忍者群像』 池波正太郎

池波正太郎が描いた、忍者ものの短編を集めた作品集です。真田家に仕えた草の者や、徳川の世を陰で支えた伊賀者、甲賀者など、様々な立場の忍者たちの生き様が、オムニバス形式で描かれています。

歴史の表舞台に立つことはなくとも、それぞれの信念と誇りを持って任務を遂行した忍者たち。彼らの知られざる苦悩や喜び、そして人間関係が、池波正太郎ならではの温かい視点で描き出されています。一つ一つの物語は短くとも、読後に深い余韻を残す名作ぞろいです。

30位『とっぴんぱらりの風太郎』 万城目学

『プリンセス・トヨトミ』などで知られる万城目学が、初めて本格的な時代小説に挑んだ作品です。主人公は、伊賀の里を飛び出してきた忍者・風太郎。彼は、ある出来事をきっかけに、関ヶ原の戦いの勝敗を左右するほどの重要な密書を運ぶことになってしまいます。

万城目学らしい、奇想天外な発想とユーモアあふれる筆致はそのままに、手に汗握る冒険活劇が繰り広げられます。落ちこぼれ忍者だった風太郎が、様々な人々と出会い、成長していく姿は、読んでいて応援したくなること間違いなし。笑いあり、涙あり、そして壮大な歴史ロマンありの、新感覚忍者小説です。

お気に入りの忍者小説を見つけて、スリリングな物語の世界へ

忍者小説おすすめランキングTOP30、いかがでしたでしょうか。歴史の闇に生きた忍びたちの物語は、時代を超えて私たちの心を魅了し続けます。重厚な人間ドラマから、奇想天外なアクションまで、その魅力は実に多彩です。

今回ご紹介した作品は、どれも忍者小説の奥深さを感じさせてくれる名作ばかりです。このランキングを参考に、ぜひあなただけの一冊を見つけて、スリリングでミステリアスな忍者の世界に浸ってみてください。きっと、忘れられない読書体験が待っていますよ。