【2025年最新】将棋小説のおすすめランキングTOP19

将棋小説の奥深い世界へ！初心者からファンまで夢中になれるおすすめ作品をご紹介

藤井聡太棋士の活躍などで、大きな注目を集めている将棋の世界。その熱気は、小説の世界にも広がっています。将棋小説と聞くと「ルールを知らないと難しそう」と感じるかもしれませんが、そんなことはありません。

プロ棋士たちの熱い勝負や人間ドラマ、手に汗握るミステリー、胸が熱くなる青春物語など、多彩なジャンルの作品が揃っているのが将棋小説の魅力です。 将棋の知識がなくても、一つのエンターテイメントとして存分に楽しめます。 この記事では、初心者から長年の将棋ファンまで、誰もが夢中になれるおすすめの将棋小説をランキング形式でご紹介します。

将棋小説のおすすめランキングTOP19

ここからは、いよいよおすすめの将棋小説をランキングで発表します。命を懸けた勝負の世界を描いた重厚な作品から、棋士の日常にクスッと笑えるライトな作品、そして涙なしには読めない感動のノンフィクションまで、幅広く選びました。

あなたのお気に入りの一冊がきっと見つかるはずです。ページをめくれば、盤上を挟んで繰り広げられる熱いドラマがあなたを待っています。気になる作品から、ぜひ手に取ってみてください。

1位『盤上の向日葵』柚月裕子

『孤狼の血』で知られる柚月裕子さんが描く、圧巻の将棋ミステリーです。山中から発見された白骨遺体と、遺留品である名匠の将棋駒。この二つを巡り、たたき上げの刑事と元奨励会員の若手刑事が事件の真相に迫ります。

過去と現在が交錯しながら、一人の天才棋士の壮絶な人生が浮かび上がってくる構成が見事。 将棋界の光と闇、そして勝負にすべてを懸ける棋士たちの生き様が描かれ、ミステリーファンだけでなく人間ドラマが好きな方にもたまらない一作です。2018年の本屋大賞で2位に輝いたことからも、その面白さは折り紙付きです。

2位『神の悪手』芦沢央

「神の悪手」という謎の言葉を残して失踪した天才将棋少年。彼に一体何があったのか。関係者へのインタビュー形式で少しずつ真相が明らかになっていく、構成の巧みさが光るミステリー短編集です。

一つの事件が、語り手によって全く違う側面を見せるため、読者は何度も驚かされることになります。将棋の対局そのものよりも、棋士たちの繊細な心理描写に重点が置かれており、人間の心の機微を鋭く描き出しています。 将棋好きはもちろん、ミステリーファンも唸らせる傑作です。

3位『りゅうおうのおしごと！』白鳥士郎

史上最年少の16歳で将棋界の最高タイトル「竜王」を獲得した主人公・九頭竜八一。彼の前に、弟子入りを志願する9歳の少女・雛鶴あいが現れるところから物語は始まります。

ライトノベルながら、将棋の描写は本格的で、プロ棋士への取材に基づいたリアルなエピソードも満載です。 コメディタッチで読みやすい一方で、勝負の厳しさや棋士たちの葛藤もしっかりと描かれており、将棋ファンも納得の深みがあります。アニメ化もされた大人気シリーズで、将棋小説の入り口としてもおすすめです。

4位『聖の青春』大崎善生

29歳の若さで亡くなった実在の天才棋士・村山聖さんの生涯を描いた、魂を揺さぶるノンフィクション小説です。 幼い頃から腎臓の難病を患い、常に死と隣り合わせの状況にありながらも、名人になるという夢を追い続け、命を燃やし尽くした壮絶な人生が描かれています。

「東の羽生、西の村山」と並び称されたライバル・羽生善治さんとの友情や、師匠・森信雄さんとの深い師弟愛など、胸を打つエピソードが満載です。 2016年には映画化もされ、多くの人々に感動を与えました。 将棋を知らなくても、一人の人間の生き様として心に深く刻まれる作品です。

5位『泣き虫しょったんの奇跡』瀬川晶司

プロ棋士になるための登竜門「奨励会」。年齢制限によって一度はその夢を絶たれた男が、サラリーマンを経て再びプロ棋士を目指すという、驚きの実話を基にした自伝的小説です。 著者は、実際にプロ編入試験を突破し、棋士となった瀬川晶司五段本人です。

挫折を味わいながらも夢を諦めきれず、周囲の支えを受けながら前代未聞の挑戦に臨む姿に、胸が熱くならない人はいません。夢を追うことの素晴らしさと厳しさを教えてくれる、感動の物語。映画化もされ、大きな話題を呼びました。

6位『覇王の譜』橋本長道

著者の橋本長道さんは、元奨励会員という異色の経歴の持ち主。その経験に裏打ちされた圧倒的なリアリティが本作の魅力です。なかなか芽が出ないC級2組の棋士・直江を主人公に、青年棋士の成長と個性豊かな棋士たちの群像劇が描かれます。

対局中の息詰まるような心理描写や、棋士たちの日常、将棋界の専門用語の使い方の的確さなど、将棋を深く知る著者だからこそ描ける世界観は圧巻の一言。 熱い将棋エンターテインメントを読みたいなら、間違いなくおすすめの一冊です。

7位『将棋の子』大崎善生

『聖の青春』の著者・大崎善生さんが、プロ棋士になれなかった奨励会員たちの「その後」を追ったノンフィクション作品です。 年齢制限という厳しい掟により、人生を懸けた夢を絶たれた若者たちが、どのように社会と向き合い、新たな人生を歩んでいくのかを丁寧に取材しています。

華やかなプロの世界の裏側にある、知られざる現実と、それでも将棋を愛し続ける人々の姿を描いた名著。 勝負の世界の厳しさと、そこで生きる人々の人間ドラマに深く考えさせられる一冊です。

8位『駒音高く』佐川光晴

プロ棋士を目指す兄弟を主人公に、才能の差、家族との葛藤、そして挫折と再生を描いた青春小説です。兄を追いかけて将棋の世界に飛び込んだ弟と、天才的な才能を持つ兄。二人の関係性を軸に、勝負の世界で生きる少年たちの喜びや苦しみが瑞々しく描かれています。

将棋に打ち込むひたむきな姿はもちろん、家族小説としても深く味わえる作品です。夢を追う兄弟の姿に、爽やかな感動を覚えることでしょう。

9位『盤上のアルファ』塩田武士

かつてプロ棋士を目指しながらも夢破れ、今は新聞記者として働く中年男性が主人公。アマチュア将棋界を舞台に、人生の再起をかけた男たちの熱いドラマが繰り広げられます。

プロの世界だけでなく、アマチュアの世界にも熱い勝負があることを教えてくれる作品です。人生に挫折した男が、将棋を通して再び情熱を取り戻していく姿は、読む人に勇気を与えてくれます。NHKでドラマ化もされた、感動の物語です。

10位『死神の棋譜』奥泉光

芥川賞作家・奥泉光さんが描く、文学的な香りの高い将棋ミステリーです。「死神」の異名を持つ天才棋士が、ある対局の直後に謎の死を遂げます。一度は将棋界を去った男が、その死の真相に迫るうちに、将棋の歴史や文化にまつわる壮大な謎へと巻き込まれていきます。

ミステリーとしての面白さはもちろん、将棋というゲームが持つ奥深さや、その歴史的背景にまで踏み込んだ知的な魅力に満ちた一作。他の将棋小説とは一味違った、重厚な読書体験を求める方におすすめです。

11位『うつ病九段』先崎学

現役のプロ棋士である先崎学九段が、自らのうつ病との闘いを赤裸々に綴ったノンフィクション作品です。2017年、対局中に突如思考が停止し、うつ病と診断された著者。休場から復帰までの道のりを、ユーモアを交えながらも正直な筆致で描いています。

病気の苦しみだけでなく、羽生善治さんをはじめとする棋士仲間や家族の温かい支えがあったことも描かれており、感動を呼びます。将棋界の裏側を知ることができると同時に、心の病との向き合い方を考えさせられる一冊です。

12位『サラの柔らかな香車』橋本長道

『覇王の譜』の橋本長道さんによる、女性奨励会員を主人公にした作品です。まだまだ男性社会である将棋界で、プロ棋士を目指して奮闘する少女の姿を描いています。

女性ならではの悩みや葛藤、そして恋愛模様も描かれており、これまでの将棋小説とは少し違った視点から楽しむことができます。ひたむきに夢を追いかける主人公の姿を、きっと応援したくなるはずです。

13位『無月の譜』松浦寿輝

老いた名人級の棋士と、新進気鋭の若き天才。二人の棋士による緊迫感あふれる対局を通して、芸の極致や人間の生と死といった深遠なテーマを描き出す、非常に文学的な作品です。

一手一手に込められた棋士の哲学や人生観が、美しい文章で綴られていきます。派手な展開はありませんが、静かな緊張感の中で人間の魂のぶつかり合いが描かれ、読後は深い余韻に包まれます。じっくりと物語を味わいたい読者におすすめの一冊です。

14位『盤上に散る』塩田武士

『盤上のアルファ』の著者・塩田武士さんが送る、将棋ミステリーです。主人公は『盤上のアルファ』と同じ新聞記者の秋葉。今回は、昭和の将棋界に君臨した伝説的な棋士の死の真相に迫ります。

勝負の世界の非情さや、棋士たちの知られざる苦悩が、ミステリーという形で巧みに描き出されています。昭和の将棋界の雰囲気もリアルに再現されており、往年のファンにはたまらない一作かもしれません。

15位『盤上の君はもういない』綾崎隼

将棋を通じて出会った少年と少女の、切ない恋と成長を描いた青春小説です。かつて神童と呼ばれながらも、あるトラウマから将棋を指せなくなった少年。彼の前に現れた、将棋が大好きな少女。二人の交流を通して、再び盤に向かう勇気を取り戻していく姿が描かれます。

将棋が結びつける二人の絆と、すれ違う想いが繊細な筆致で描かれており、青春小説が好きな方におすすめです。読後は爽やかでありながらも、少しほろ苦い気持ちになるかもしれません。

16位『僕は金になる』桂望実

なんと、将棋の駒である「金」が主人公という、非常にユニークな視点で描かれた物語です。 この「金」の駒は、持ち主である棋士たちの人生をすぐそばで見つめてきました。プロ棋士、真剣師、そして将棋を愛する人々…。駒の視点から、様々な人間の生き様が語られていきます。

奇想天外な設定ながら、描かれる人間ドラマは深く、心に響きます。普段何気なく見ている将棋の駒に、こんな物語が宿っているのかもしれない。そんな想像を掻き立てられる、温かい一冊です。

17位『踊り子と将棋指し』坂上琴

昭和初期のレトロな雰囲気が漂う、異色の純愛物語です。記憶を失った将棋の真剣師（賭け将棋で生計を立てる人）と、彼を支えるストリッパーの踊り子。過酷な運命に翻弄されながらも、互いを想い合う二人の姿が描かれます。

昭和の歓楽街を舞台に、真剣勝負の緊迫感と、切ない恋模様が交錯するストーリーは、他の将棋小説にはない独特の魅力を持っています。 どこか懐かしく、そして切ない大人のラブストーリーを読みたい方におすすめです。

18位『千里の駒』村山由佳

女性プロ棋士を目指す姉妹の物語です。奔放で天才肌の姉と、努力家で堅実な妹。対照的な二人が、時にぶつかり、時に支え合いながら、厳しい勝負の世界を駆け上がっていきます。

姉妹ならではの複雑な感情や、才能への嫉妬、そして深い家族の絆が丁寧に描かれています。女性棋士の世界という、まだあまり知られていない舞台の裏側を垣間見ることができるのも魅力の一つ。姉妹の成長物語として、多くの読者の共感を呼ぶでしょう。

19位『殺人の駒音』亜木冬彦

将棋界を舞台にした、本格的なミステリー小説です。ある重要な対局の当日、対局相手のプロ棋士が自宅で遺体となって発見されます。 容疑をかけられたのは、かつて天才と呼ばれながらも一度は将棋界を去った男。彼は自らの無実を証明するため、事件の謎に挑みます。

将棋の対局と事件の捜査がリンクしながら進んでいく展開は、ミステリーファンにはたまりません。将棋の知識が事件を解くカギとなる場面もあり、知的な興奮を味わえる一作です。

お気に入りの将棋小説を見つけて、盤上の熱いドラマを味わおう

ここまで、おすすめの将棋小説を19作品ご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。ミステリー、ノンフィクション、青春、歴史、ライトノベルまで、将棋小説の世界は驚くほど豊かで多様です。

どの作品にも共通しているのは、盤上という宇宙で繰り広げられる、人間の知力と精神力のぶつかり合い、そしてそこに生まれる熱いドラマです。将棋のルールを知らなくても、棋士たちの生き様や勝負にかける情熱は、きっとあなたの心を揺さぶるはずです。 気になった一冊を手に取って、奥深い将棋小説の世界に飛び込んでみてください。