【2025最新】時代小説・歴史小説おすすめランキング30選! 名作から話題作まで

日本の小説

時代小説・歴史小説には、戦国武将の壮絶な人生を描いた作品から江戸の人情味あふれる物語まで様々な魅力があります。今回は、初心者の方からベテラン読者まで楽しめる厳選30作品をランキング形式でご紹介します。

名作から最新の話題作まで、あなたにぴったりの一冊が見つかるはずです。

時代小説と歴史小説の違いとは?

時代小説は主に江戸時代を舞台に架空の人物を中心に描いた物語を指し、剣客や町人の生活などが題材になることが多いです。一方の歴史小説は実在した歴史上の人物や事件を題材にした作品で、史実に基づいて描かれています。

近年では両者の境界線が曖昧になり、史実と創作をうまく織り交ぜた「歴史エンターテインメント」と呼ばれる作品も増えています。

時代小説・歴史小説おすすめランキング30選

第1位 燃えよ剣(司馬遼太郎)

幕末の動乱期を新選組副長・土方歳三の視点から描いた不朽の名作です。剣に生き剣に死んだ男の生涯を通して、激動の時代を鮮やかに描き出しています。

司馬遼太郎の筆力が冴え渡る代表作で、映画化やドラマ化も多数されている人気作品です。

第2位 竜馬がゆく(司馬遼太郎)

坂本龍馬の波乱万丈の生涯を描いた歴史小説の金字塔です。幕末という激動の時代を駆け抜けた龍馬の姿を、同時代に生きた若者たちの群像とともに描き出しています。

総発行部数2500万部を超える司馬文学の代表作で、現代の龍馬像はこの作品によって形作られたといっても過言ではありません。

第3位 鬼平犯科帳(池波正太郎)

江戸時代後期、火付盗賊改方長官・長谷川平蔵(通称:鬼平)の活躍を描いた時代小説の名作です。盗賊から恐れられながらも人情味あふれる主人公の姿が魅力的な作品です。

シリーズ累計2700万部を超える大ベストセラーで、ドラマや映画など様々なメディアミックス作品が展開されています。

第4位 村上海賊の娘(和田竜)

戦国時代、瀬戸内海で強勢を誇った村上海賊の武吉の娘・景が主人公の歴史小説です。信長と本願寺の対立を背景に、凄惨な合戦の様子が生き生きと描かれています。

本屋大賞と吉川英治文学新人賞をダブル受賞した和田竜の代表作で、女性主人公の活躍が痛快な人気作品です。

第5位 しゃばけ(畠中恵)

江戸の薬種問屋の若旦那・一太郎が、妖(あやかし)たちと共に不思議な事件を解決していく人気シリーズです。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作で、ファンタジー要素が加わった新感覚の時代小説です。

コミカルでありながら人情味あふれる物語展開が魅力で、シリーズ全作を通して楽しめる作品です。

第6位 八朔の雪 みをつくし料理帖(髙田郁)

江戸時代、両親を亡くした少女・澪が料理人として成長していく姿を描いた人気シリーズです。「食」をテーマにした時代小説で、江戸の風情や人情が細やかに描かれています。

女性読者からの支持が特に高く、シリーズ累計400万部を突破するベストセラーとなっています。

第7位 壬生義士伝(浅田次郎)

新選組でありながら庶民の心を失わなかった隊士・吉村貫一郎の非業の生涯を描いた感動作です。柴田錬三郎賞受賞作で、新選組を題材にした時代小説の傑作として知られています。

著者の浅田次郎が描く人間ドラマは深く、読者の心に強く訴える力を持っています。

第8位 のぼうの城(和田竜)

関東の北条家に対し豊臣秀吉が大軍を投じた際、忍城の城代・成田長親を中心に描いた戦国エンターテインメント小説です。秀吉軍2万に対し、わずか500の兵で立ち向かう姿が痛快に描かれています。

本屋大賞2位を受賞し、映画化もされた人気作品で、従来の武将像とは異なる新しい英雄像が魅力です。

第9位 坂の上の雲(司馬遼太郎)

明治という時代を舞台に、秋山好古・真之兄弟と正岡子規を中心とした青春群像劇です。日露戦争を勝利に導いた人々の姿を通して、日本の近代化を描いた壮大な歴史ロマンです。

司馬遼太郎作品の中でも特に高い評価を受けており、NHKでドラマ化もされた名作です。

第10位 蝉しぐれ(藤沢周平)

東北の小藩を舞台に、過酷な運命に翻弄されながらも成長していく少年藩士・牧文四郎の姿を描いた作品です。淡い恋心や友情、突然の父の死など、人間ドラマが丁寧に描かれています。

藤沢周平の代表作で、映画化・ドラマ化もされた人気の高い時代小説です。

第11位 天地明察(冲方丁)

江戸時代初期、日本独自の暦の作成に挑んだ実在の天文学者・渋川春海の生涯を描いた小説です。本屋大賞・吉川英治文学新人賞受賞作で、知的好奇心を刺激する歴史エンターテインメントです。

春海が「天」との壮絶な勝負に挑む姿が感動的に描かれており、算術という難しいテーマながら読みやすい文体で書かれています。

第12位 剣客商売(池波正太郎)

老剣客・秋山小兵衛と息子の大治郎が江戸の悪事を剣で斬り伏せていく人気シリーズです。池波正太郎の3大シリーズのひとつで、累計発行部数2400万部を突破する人気作です。

軽快なタッチで描かれた親子の活躍が魅力的で、時代小説初心者にもおすすめの読みやすい作品です。

第13位 関ヶ原(司馬遼太郎)

天下分け目の決戦「関ヶ原」の起因から終結までを描いた歴史小説です。徳川家康の謀略や石田三成の忠義など、戦国武将たちの思惑が複雑に絡み合う様子が描かれています。

登場人物の心情がリアルに描かれており、歴史好きにはたまらない一冊となっています。

第14位 おそろし 三島屋変調百物語事始(宮部みゆき)

江戸時代、袋物屋「三島屋」を舞台に、訪れた客たちが語る怪談話を収めた連作短編集です。ミステリー要素と時代小説が融合した宮部みゆきの代表シリーズの第一作です。

怖いながらも美しくファンタジックな雰囲気があり、怪談話好きにはたまらない作品となっています。

第15位 孤宿の人(宮部みゆき)

讃岐国・丸海藩を舞台に、身寄りのない少女・ほうを中心に描かれた長編時代小説です。不審な毒死や謎めいた凶事が相次ぐ中、ほうの成長と真相究明の物語が展開します。

宮部みゆきの時代小説最高峰と称される作品で、時代背景や登場人物の描写が緻密に描かれています。

第16位 海賊とよばれた男(百田尚樹)

実話をもとに、終戦後の日本で石油会社「国岡商店」を営む国岡鉄造が世界と戦った生涯を描いた物語です。敗戦の荒波の中、信念を貫く主人公の姿が感動的に描かれています。

映画化もされた百田尚樹の大ベストセラーで、経済小説としても読み応えのある作品です。

第17位 黒牢城(米澤穂信)

本能寺の変より4年前の戦国時代、荒木村重が立てこもった有岡城を舞台にした歴史ミステリーです。土牢に囚われた織田家の軍師・黒田官兵衛が謎を解いていく展開が見どころです。

米澤穂信の直木賞受賞作で、歴史小説とミステリーの要素が絶妙に融合した意欲作です。

第18位 蒼穹の昴(浅田次郎)

19世紀末の中国清朝末期を舞台にした大河小説です。貧しい糞拾いの少年・春児が、老占い師から「天下の財宝を手中に収める」と予言され、波乱の人生を歩む物語です。

日本と中国でそれぞれドラマ化され、シリーズ累計590万部を突破した浅田次郎の代表作のひとつです。

第19位 影法師(百田尚樹)

生涯の契りを誓った2人の男の友情や絆を描いた感動作です。下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた勘一と、確かな腕を持ちながら「卑怯傷」を負った竹馬の友・彦四郎の物語が展開します。

百田尚樹初の時代小説で、切なくも美しい友情と愛に関する作品として多くの読者の心を打っています。

第20位 本所おけら長屋(畠山健二)

江戸・本所亀沢町の貧乏長屋「おけら長屋」を舞台に、個性豊かな住人たちの騒動を描いた人気シリーズです。お金はないものの人情に厚い長屋の住人たちが繰り広げる物語は笑いと涙に溢れています。

落語テイストの会話が魅力で、世代を問わず人気の高い時代小説シリーズです。

第21位 宮本武蔵(吉川英治)

一介の武士が「二天一流」の開祖・宮本武蔵となるまでを描いた歴史小説です。現在の日本人の宮本武蔵像に大きな影響を与えた国民的作家・吉川英治の代表作です。

ドラマ化や映画化も多数され、マンガ『バガボンド』の原作としても知られる時代小説の金字塔です。

第22位 陽炎ノ辻 居眠り磐音(佐伯泰英)

江戸時代、浪人・坂崎磐音が「居眠り剣法」で試練や敵に立ち向かう「居眠り磐音シリーズ」の第一作です。平成で最も愛されたとされるエンタメ時代小説として知られています。

シリーズ累計2000万部を突破する人気作で、ドラマ化・映画化もされています。

第23位 三国志(吉川英治)

中国三国時代を舞台に、劉備・関羽・張飛の桃園の誓いから始まる英雄たちの物語を描いた歴史小説です。政治が腐敗し、黄巾の乱が各地に起こる中、英雄たちの野望と戦いが壮大に描かれます。

多数ある三国志ものの中でも金字塔とされる傑作で、描写が丁寧で読みやすいのが特徴です。

第24位 超高速!参勤交代(土橋章宏)

弱小貧乏藩・磐城湯長谷藩が、「5日以内に参勤せねば藩を取り潰す」という難題を突きつけられ、江戸城を目指すコメディタッチの時代小説です。隠し金山の疑いをかけられた藩の運命が見どころです。

映画化もされた人気作で、笑えるシーンと泣けるシーンが満載の痛快エンターテインメントです。

第25位 銀二貫(髙田郁)

大坂天満の寒天問屋「井川屋」を舞台に、銀二貫で救われた少年の成長と恋を描いた物語です。商家の厳しい仕込みに耐える松吉が、寒天への愛着を深めていく過程が丁寧に描かれています。

髙田郁の「みをつくし料理帖」に次ぐ人気作で、市井の人々の暮らしと幸福を優しく描いています。

第26位 風林火山(井上靖)

戦国時代の天才軍師・山本勘助を主人公に描いたロマンあふれる歴史小説です。実在の軍師でありながら謎に包まれた人物の生涯が、作者の想像力豊かに描かれています。

ノーベル賞候補にも挙げられた井上靖の代表作で、NHKの大河ドラマ化もされた名作です。

第27位 あきない世傳 金と銀(髙田郁)

江戸時代、呉服商「五鈴屋」に奉公に出た主人公・幸の商道を描いた時代小説シリーズです。享保の大飢饉で家族と別れた少女が、商いの世界で成長していく姿が感動的に描かれています。

髙田郁の人気シリーズで、商人の世界を舞台にした物語が好きな方におすすめの作品です。

第28位 塞王の楯(今村翔吾)

「絶対に破られない石垣」を作る石工と「どんな城をも落とす鉄砲」を作る鉄砲職人、それぞれの誇りをかけた戦いを描いた戦国小説です。第166回直木賞を受賞した話題作です。

職人たちの信念と技術への情熱、時代の波に翻弄される人々の姿が心を打つ作品として高い評価を得ています。

第29位 利休にたずねよ(山本兼一)

茶人・千利休の謎めいた生涯を新たな視点から描いた長編歴史小説です。第140回直木賞受賞作で、利休に艶やかな感性を与えたといわれる秘めた恋や人生の謎に迫ります。

利休の研ぎ澄まされた感性や気迫に満ちた人生を生み出したものは何だったのか、茶道ファンならずとも楽しめる傑作です。

第30位 国盗り物語(司馬遼太郎)

1517~1582年までの66年間を描いた戦国時代の歴史小説です。前半は油売りから美濃国主となった斎藤道三、後半は天才的な知略で天下統一を計った織田信長の生涯を描いています。

司馬遼太郎独自の明晰な歴史観「司馬史観」が冴える作品で、NHKで大河ドラマ化もされました。

最近の時代小説・歴史小説のトレンド

最近の時代小説・歴史小説は多様化が進み、従来の剣戟物や英雄伝だけでなく、ミステリー要素を取り入れた作品や女性主人公による成長物語が増えています。特に髙田郁や畠中恵など女性作家の躍進が目覚ましいです。

また、史実に基づきながらも新しい視点で歴史を描き直す「歴史エンターテインメント」も人気で、和田竜や今村翔吾などの作家が新風を吹き込んでいます。

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