皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
「勉強や部活が忙しくて、なかなか本を読む時間がない…」「活字が苦手で、読書ってなんだか難しそう…」と感じている中学生は多いかもしれません。でも、自分にぴったりの一冊と出会えれば、読書は最高のエンターテイメントになります。
本選びで大切なのは、自分が「面白そう!」と思えるかどうかです。 例えば、好きなアニメや映画があるなら、その原作小説から入ってみるのがおすすめです。 ストーリーを知っているから内容を追いやすく、読書の楽しさを感じやすいはずです。
また、ハラハラドキドキの冒険が好きならファンタジー、謎解きが好きならミステリーといったように、自分の興味があるジャンルから選ぶのも良い方法です。 短いお話がたくさん入った短編集や、1冊で完結する本なら、読書が苦手な人でも最後まで読み切りやすいでしょう。 この記事のランキングを参考に、あなたが夢中になれる一冊を見つけてみてくださいね。
ここからは、いよいよ中学生におすすめの小説ランキングTOP30を発表します!
このランキングでは、最近話題になった人気作から、世代を超えて愛され続ける不朽の名作まで、幅広いジャンルの作品を厳選しました。 友情や恋に胸が熱くなる青春小説、手に汗握るミステリー、そして思わず涙がこぼれる感動の物語など、あなたの心に響く作品がきっと見つかるはずです。
気になる本があったら、ぜひあらすじをチェックして、本屋や図書館で手に取ってみてください。それでは、ランキングを見ていきましょう!
堂々の第1位は、2018年に本屋大賞を受賞した辻村深月さんの『かがみの孤城』です。 劇場アニメ化もされ、大きな話題を呼びました。
主人公は、学校に居場所をなくし、部屋に閉じこもってしまった中学1年生のこころ。 ある日、自室の鏡が突然光り出し、吸い込まれるように鏡を通り抜けると、そこには海に浮かぶ不思議な城がありました。 城の中には、こころと似た境遇の6人の中学生が集められています。 彼らは「オオカミさま」と名乗る謎の少女から、どんな願いも叶うという「願いの鍵」を探すよう告げられます。
なぜこの7人が集められたのか、そして鍵は見つかるのか。物語に散りばめられた伏線が最後に繋がる展開は見事です。 思春期の繊細な悩みや痛みに寄り添い、人と繋がることの温かさを教えてくれる感動のファンタジーミステリーです。
ラストの伏線回収が本当に見事だよ。わたしもあのお城に入って、みんなに会ってみたいな…。
第2位は、2024年の本屋大賞を受賞し、デビュー作にして数々の文学賞を総なめにした宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』です。
舞台は滋賀県大津市。主人公の中学生・成瀬あかりは、「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」と宣言し、閉店を控える百貨店「西武大津店」に毎日通い、テレビ中継に映り込もうとします。それだけでなく、M-1グランプリに挑戦したり、丸坊主になったりと、常に我が道を突き進む唯一無二のキャラクターです。
彼女の奇想天外な行動と、周りの人々とのユニークな交流が、爽やかな笑いと感動を呼びます。読めばきっと元気が出て、新しいことに挑戦したくなる、そんなパワーをくれる一冊です。
成瀬がかっこよすぎる!こんな友達がいたら毎日が絶対楽しいよね!
第3位は、衝撃的なタイトルと感動のストーリーで社会現象を巻き起こした、住野よるさんのデビュー作『君の膵臓をたべたい』です。実写映画化や劇場アニメ化もされ、多くの人の涙を誘いました。
高校生の「僕」は、病院で偶然「共病文庫」という日記帳を拾います。それは、クラスメイトの山内桜良が膵臓の病で余命わずかであることを綴った秘密の日記でした。秘密を共有したことで、正反対の性格の二人は急速に距離を縮め、一緒に過ごすようになります。
一日一日を大切に生きる桜良と、彼女と過ごす中で変わっていく「僕」。「生きること」の意味を問いかける、切なくも温かい物語です。 タイトルに隠された本当の意味を知ったとき、涙が止まらなくなるでしょう。
タイトルからは想像もつかないくらい、ピュアで切ない物語なんだ。最後は涙なしには読めないよ…。
第4位は、世代を超えて読み継がれる森絵都さんの名作『カラフル』です。 生前の罪によって輪廻のサイクルから外された「ぼく」の魂が、自殺を図った中学3年生・小林真の体に乗り移り、人生の再挑戦の機会を与えられるという物語です。
天使の「プラプラ」に導かれ、真として生きることになった「ぼく」。しかし、真の生活は家族の問題や学校での悩みなど、決して幸せなものではありませんでした。様々な問題に直面しながらも、周囲の人々と関わる中で、生きることの素晴らしさや世界の「カラフル」さに気づいていきます。
思春期の揺れ動く心を繊細に描き、生きる希望を与えてくれる作品です。 もし人生をやり直せるとしたら、あなたはどう生きますか?そんなことを考えさせられる一冊です。
人生っていろんな色があるんだなって、当たり前のようで忘れがちなことを教えてくれるんだ。心が温かくなるよ。
第5位は、ミステリーの巨匠・東野圭吾さんが描く、心温まるファンタジー小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』です。
悪事を働いた3人の若者が逃げ込んだのは、かつて悩み相談で有名だった廃屋の「ナミヤ雑貨店」。すると、シャッターの郵便受けから一通の手紙が投げ込まれます。それはなんと、32年前に書かれた悩み相談の手紙でした。彼らが戸惑いながらも返事を書くと、また過去からの手紙が届き始めます。
過去と現在が手紙で繋がり、雑貨店を訪れた人々の運命が少しずつ変わっていく様子が描かれます。バラバラだった物語が最後に一つに繋がる構成は、まさに東野圭吾作品の真骨頂。読み終わった後、温かい気持ちになれる感動の物語です。
過去と現在が繋がる不思議な体験、わくわくするよね。わたしも悩み相談の手紙、出してみたいな。
第6位は、長年にわたって多くの読者に愛され続けている梨木香歩さんの『西の魔女が死んだ』です。 中学校に通えなくなってしまった少女まいが、田舎で暮らすイギリス人の「西の魔女」、つまりおばあちゃんのもとで過ごした日々の物語です。
まいは、大好きなおばあちゃんから「魔女修行」を教わります。それは、早寝早起きや食事、掃除といった規則正しい生活を通して、何事も自分で決める力を養うというもの。自然に囲まれた生活と、おばあちゃんの温かい言葉は、まいの心を少しずつ癒していきます。
生きる上で本当に大切なことは何かを優しく教えてくれる一冊。 忙しい毎日の中で少し疲れてしまった時に読むと、心がふっと軽くなるような物語です。
おばあちゃんの言葉が、一つひとつ心に染みるんだ。自然の中で暮らすのって、憧れるなぁ。
第7位は、シリーズ累計1000万部を突破する、あさのあつこさんの大人気青春小説『バッテリー』です。 アニメ化や映画化もされ、多くのファンを魅了し続けています。
主人公は、天才的なピッチング能力に絶対の自信を持つピッチャー・原田巧。 中学入学を目前に岡山県の田舎町へ引っ越してきた巧は、そこで自分の球を受けられると熱望するキャッチャー・永倉豪と出会います。 孤高の天才である巧と、彼を理解しようとする豪。二人がバッテリーを組むことで、物語は大きく動き出します。
野球を通して描かれる、思春期の少年たちの友情、葛藤、そして成長。 部活動に打ち込んでいる人なら、誰もが共感できる熱い想いが詰まっています。全6巻の長編ですが、読み始めれば一気に引き込まれること間違いなしの傑作です。
巧と豪、最高のバッテリーだよね!ぶつかり合いながらも認め合っていく姿に、胸が熱くなるんだ。
第8位は、世界中で翻訳され、感動を呼び続けているダニエル・キイスの不朽の名作『アルジャーノンに花束を』です。
主人公は、32歳になっても幼児並みの知能しかないパン屋の店員、チャーリイ・ゴードン。彼は、ある革新的な脳手術を受けることで、天才的な知能を手に入れます。手術は成功し、チャーリイはこれまで知らなかった喜びや愛、そして世界の複雑さを学んでいきます。
しかし、同じ手術を受けたネズミのアルジャーノンに異変が現れたことから、チャーリイは自分の未来を悟ります。知性を手に入れたことで見えた幸せと孤独。「本当の賢さとは何か」「人間にとって大切なものは何か」を深く考えさせられる物語です。 チャーリイの経過報告という形で物語が進むため、彼の心情の変化がダイレクトに伝わってきます。
これは本当に考えさせられる物語だよ。賢くなることが、必ずしも幸せとは限らないんだなって…。
第9位は、2023年の本屋大賞を受賞した凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』です。瀬戸内の美しい島を舞台に、高校生の男女の切ない恋愛と成長を描いた物語です。
高校生の暁海(あきみ)は、母親のせいで島の人間から疎まれていました。そんな彼女の前に現れたのが、父親の事情で京都から転校してきた櫂(かい)。二人は互いに惹かれ合い、困難な状況の中で愛を育んでいきますが、その関係は成長するにつれて少しずつ変化していきます。
誰かを愛すること、自分の人生を生きることの難しさと素晴らしさを描いた作品です。ままならない現実の中でもがきながらも、自分の人生を懸命に生きようとする二人の姿に、心を強く揺さぶられます。
切なくて、でもすごく美しい物語なんだ。自分の人生を自分で選ぶことの大切さを教えてくれるよ。
第10位は、2022年の本屋大賞を受賞し、デビュー作ながら大きな衝撃を与えた逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』です。
物語の舞台は、第二次世界大戦中のソ連。ドイツ軍の奇襲によって故郷と母を失った少女セラフィマは、ソ連の女性狙撃兵イリーナに助けられます。母を殺した狙撃兵への復讐を誓ったセラフィマは、イリーナの指導のもと、女性だけの狙撃小隊に入隊し、最強の狙撃兵を目指すことになります。
戦争の過酷な現実と、その中で生きる少女たちの葛藤が力強く描かれています。アクション小説としての面白さはもちろん、戦争とは何か、敵とは誰なのかを問いかける重厚なテーマも内包しており、読後に深い余韻を残す作品です。
本作における戦闘描写の緻密さと、登場人物の心理描写の鋭さには戦慄を覚える。歴史の非情さを突きつけられる一冊だ。
第11位は、2021年の本屋大賞を受賞した町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』です。他のクジラには届かない高い周波数で鳴く「52ヘルツのクジラ」のように、誰にも声を届けられずに孤独を抱える人々を描いた物語です。
主人公の貴瑚(きこ)は、家族に虐待され、人生を搾取されてきました。ある日、東京から逃げるように海辺の町へ移り住んだ彼女は、そこで母親から「むし」と呼ばれ、虐待されている少年と出会います。かつての自分と少年を重ね合わせた貴瑚は、彼を助け出すことを決意します。
傷ついた魂が、新たな出会いを通して再生していく姿が描かれています。誰にも届かないと思っていた声が、誰かに届くかもしれないという希望を与えてくれる、温かい感動に満ちた一冊です。
孤独を抱えているのは自分だけじゃないんだって思えるんだ。読み終わった後、優しい気持ちになれるよ。
第12位は、直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』です。国際ピアノコンクールを舞台に、才能あふれる若きピアニストたちの挑戦と成長を描いた青春群像劇です。
コンクールに集まったのは、かつて天才少女と呼ばれた栄伝亜夜、妻子を持つサラリーマンの高島明石、完璧な演奏技術を持つマサル、そして謎の少年・風間塵。それぞれが異なる背景や想いを抱えながら、コンクールという舞台で自らの音楽と向き合います。
文字で音楽を表現する著者の圧倒的な筆力は圧巻です。まるで実際にコンサートホールで聴いているかのような臨場感を味わうことができます。音楽の素晴らしさ、そして才能とは何かを問いかける、熱い物語です。
読んでいるだけでピアノの音が聞こえてくるみたい!音楽に詳しくなくても、絶対に楽しめるよ。
第13位は、怒涛の伏線回収と驚きの結末が話題を呼んだ、浅倉秋成さんの青春ミステリー『六人の嘘つきな大学生』です。
急成長中のIT企業の最終選考に残った6人の大学生。彼らに与えられた課題は、1ヶ月後に最高のチームを作り上げること。しかし、最終選考の直前に、それぞれのSNSアカウントに「●●は人殺し」という告発文が送られます。 犯人は誰なのか、そしてその目的とは。疑心暗鬼に陥った6人は、互いの裏の顔を暴き合っていきます。
二転三転する展開にページをめくる手が止まらなくなること間違いなし。ミステリーとしての面白さはもちろん、就職活動というリアルな舞台設定も魅力です。 全ての謎が解けたとき、タイトルの本当の意味に気づき、衝撃を受けるでしょう。
え、誰が犯人なの!?って最後までドキドキしっぱなしだったよ。最後の最後で全部ひっくり返されるんだ!
第14位は、米澤穂信さんの大人気ミステリー「古典部シリーズ」の第1作目『氷菓』です。 アニメ化もされ、多くのファンに愛されています。
「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」をモットーとする省エネ主義の高校生、折木奉太郎。彼は姉の命令で、廃部寸前の「古典部」に入部します。そこで出会ったのは、好奇心旺盛な少女、千反田える。彼女の「わたし、気になります!」という一言で、奉太郎は日常に潜む様々な謎を解き明かすことになります。
殺人事件のような派手な事件は起こりませんが、学校生活の中に隠された小さな謎を解き明かしていく「日常の謎」がテーマ。 魅力的なキャラクターたちと、鮮やかな謎解きが楽しめる青春ミステリーです。
奉太郎の推理力、すごいよね。日常のちょっとした疑問も、彼にかかれば壮大なミステリーになっちゃうんだ。
第15位は、「ミステリーの女王」アガサ・クリスティーの代表作であり、世界中で読み継がれる不朽の名作『そして誰もいなくなった』です。
舞台は、外界から隔絶された孤島。謎の人物から招待された、職業も年齢も異なる10人の男女が集められます。しかし、招待主は姿を現さず、代わりに彼らの過去の罪を告発する不気味な声が響き渡ります。そして、童謡の歌詞になぞらえるように、一人、また一人と殺されていきます。
電話も船もない絶海の孤島で、パニックに陥る登場人物たち。犯人は一体誰なのか?最後まで続く緊張感と、衝撃の結末は、ミステリー小説の最高峰と言えるでしょう。 本格ミステリーの入門書としても最適な一冊です。
この閉鎖された空間における極限の心理状態の描写は、他の追随を許さない。完璧なプロットにただただ感嘆するばかりである。
第16位は、独特の世界観とユーモラスな文体で人気の森見登美彦さんの代表作『夜は短し歩けよ乙女』です。アニメ映画化もされ、多くのファンを獲得しました。
クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋をした「先輩」。彼は彼女の気を引くために「なるべく彼女の目にとまる」という作戦、名付けて「ナカメ作戦」を実行します。しかし、天真爛漫な彼女は、先輩の想いなど露知らず、次々と奇妙な騒動に巻き込まれていきます。
京都の街を舞台に、個性豊かなキャラクターたちが繰り広げる、奇妙で不思議な一夜の物語。先輩の空回りする恋の行方と、予測不能な展開が面白い、ユーモアあふれる恋愛ファンタジーです。
こんな不思議で楽しい夜を過ごしてみたい!先輩の恋、思わず応援したくなっちゃうんだよね。
第17位は、本屋大賞で3位に入賞した三浦しをんさんの傑作青春小説『風が強く吹いている』です。アニメ化や映画化もされ、多くの感動を呼びました。
寄せ集めの素人陸上部が、日本で最も伝統のある駅伝「箱根駅伝」出場を目指す物語。天才的な走りを持つカケルと、彼を陸上の世界に引き入れたハイジを中心に、個性豊かな10人の大学生が、たった一つの目標に向かって突き進みます。
陸上経験も、やる気もバラバラだったメンバーが、練習を重ねるうちに少しずつチームとしてまとまっていく姿に胸が熱くなります。「走る」ことの意味を問いかけながら、仲間との絆や目標を達成することの素晴らしさを描いた、感動の物語です。
みんなで一つの目標に向かって頑張るって、最高に青春だよね!読み終わった後、走り出したくなるよ!
第18位は、本屋大賞を受賞した小川洋子さんの『博士の愛した数式』です。 映画化もされ、静かな感動を呼びました。
主人公は、家政婦として働く「私」。彼女が派遣されたのは、記憶が80分しか持たない元数学者の「博士」の家でした。博士は、交通事故の後遺症で新しいことを記憶できませんが、こよなく愛する数学のことだけは忘れません。
「私」とその息子「ルート」、そして博士。三人の穏やかで心温まる交流が、美しい数式と共に描かれます。数字の美しさや、記憶を失っても変わらない人間の尊さを教えてくれる、優しく切ない物語です。 数学が苦手な人でも、その魅力に気づかされる一冊です。
数字ってこんなに美しいんだって、博士が教えてくれるんだ。すごく穏やかで、優しい気持ちになれるよ。
第19位は、家族や友情をテーマにした作品で人気の重松清さんが描く、心に響く友情物語『きみの友だち』です。
足が不自由な恵美ちゃんと、病気がちの由香ちゃん。二人はいつも保健室で一緒に過ごす「ともだち」でした。しかし、クラスメイトからは「かわいそう」という目で見られてしまいます。そんな二人の関係を中心に、小学生から中学生にかけての様々な「ともだち」の形が、連作短編形式で描かれています。
本当の「ともだち」って何だろう?きれいごとだけではない、友情の複雑さや痛み、そして素晴らしさを丁寧に描いた作品です。 自分の友達関係について、改めて考えるきっかけをくれるかもしれません。
ともだちって、楽しいだけじゃないんだよね。この本を読むと、自分の友達をもっと大切にしたくなるんだ。
第20位は、『図書館戦争』シリーズでも知られる有川浩さんの、心温まる感動作『旅猫リポート』です。
主人公は、元野良猫のナナ。ある日、心優しい青年・サトルに助けられ、彼の飼い猫になります。しかし、ある事情でサトルはナナを飼い続けることができなくなり、新しい飼い主を探すため、一人と一匹の最後の旅が始まります。旅の道中でサトルの幼少期や友人、初恋など、彼の人生をたどっていきます。
物語は猫のナナの視点から、ユーモアたっぷりに語られます。しかし、旅の終わりに明かされるサトルの「秘密」と、ナナの深い愛情には、涙なしではいられません。人間と動物の絆を描いた、温かくも切ない物語です。
ナナのサトルへの愛が深くて、もう涙が止まらないよ…。動物を飼っている人は特に感動すると思うな。
第21位は、現役医師でもある作家・知念実希人さんが描く、本格医療ミステリー『天久鷹央の推理カルテ』シリーズです。
舞台は、様々な分野の専門家が集まる統括診断部。そこに所属する天才女医・天久鷹央(あめくたかお)は、他の医師が匙を投げた不可解な症状の謎を、驚異的な知識と観察眼で見抜き、診断していきます。「河童に襲われた」と訴える少年や、人魂を見たという患者など、一見オカルトのような事件の裏に隠された「病」を解き明かします。
医療知識に基づいたロジカルな謎解きが魅力で、ミステリーファンはもちろん、医療ドラマが好きな人にもおすすめです。個性的なキャラクターたちの掛け合いも面白く、サクサク読み進められます。
どんな不思議な事件も、鷹央先生が医学でズバッと解決しちゃうのが爽快なんだ。医学の知識もついちゃうかも?
第22位は、日本の本格ミステリーを牽引する綾辻行人さんが描く、学園ホラーミステリーの傑作『Another』です。 アニメ化や映画化もされ、その恐怖で多くの人を震え上がらせました。
1998年、春。父の都合で地方の中学校に転校してきた榊原恒一は、クラスの奇妙な雰囲気に違和感を覚えます。クラスメイトたちは、眼帯をしたミステリアスな美少女・見崎鳴を、まるで「いないもの」のように扱っていました。やがて、クラスの関係者が次々と謎の死を遂げる「災厄」が始まります。
一体、クラスで何が起きているのか?じわじわと迫りくる恐怖と、謎が謎を呼ぶ展開に、ページをめくる手が止まらなくなります。 夏の夜に読めば、涼しくなること間違いなしの一冊です。
本作が醸し出す不穏な空気と、徐々に明らかになる惨劇の真相は、読者の心に深い恐怖を刻み込む。学園という閉鎖空間の巧みな利用法には脱帽するほかない。
第23位は、日本ホラー小説大賞を受賞した恒川光太郎さんのデビュー作『夜市』です。妖怪たちが開く不思議な市場「夜市」を舞台にした、どこか懐かしくも恐ろしい物語です。
高校生のいずみは、同級生の裕司に連れられて、子供の頃に一度だけ迷い込んだことがある「夜市」を再び訪れます。そこでは、人間の世界では手に入らない不思議なものが何でも売られていました。裕司は、ある目的のために夜市で「自分」を売ろうとしていました。
表題作「夜市」と、もう一編「風の古道」を収録。ホラーでありながら、切なく美しいノスタルジックな世界観が魅力です。一度読んだら忘れられない、独特の余韻を残す一冊です。
不思議で、ちょっと怖いけど、すごく引き込まれる世界観なんだ。こんな市場、本当にあったらどうしよう…。
第24位は、本への愛が詰まった深緑野分さんのミステリーファンタジー『この本を盗む者は』です。
主人公は、本を愛する少女・深冬。彼女が暮らす屋敷の地下には、膨大な蔵書を誇る「読長(よみおさ)の蔵」がありました。ある日、蔵から一冊の貴重な魔導書が盗まれ、深冬は本の呪いによって閉じ込められてしまいます。彼女は、本の悪魔を自称する少年と共に、蔵に収められた様々な物語の世界を旅しながら、犯人を追うことになります。
本の中の世界を冒険するという、本好きにはたまらない設定です。物語の力を信じさせてくれる、壮大なファンタジーでありながら、犯人は誰なのかというミステリー要素も楽しめます。
本の中の世界を旅できるなんて、夢みたいだよね!本が好きな人には絶対読んでほしいな。
第25位は、1985年の刊行以来、今なお中学生に絶大な人気を誇る宗田理さんの『ぼくらの七日間戦争』です。 映画化もされ、時代を超えて愛される青春小説の金字塔です。
舞台は東京の下町。中学1年生の菊地英治たちは、厳しい校則や大人たちへの反発から、廃工場に立てこもり、大人たちへの「反乱」を起こします。知恵と勇気を武器に、教師や親たちを相手に、奇想天外な作戦で戦う七日間の物語です。
理不尽な大人社会に立ち向かう少年少女の姿は、爽快で胸がすくような気持ちにさせてくれます。 友情、冒険、そして少しのユーモアが詰まった、元気が出る一冊です。
大人に逆らって秘密基地に立てこもるなんて、わくわくするよね!仲間との友情がすごく熱いんだ。
第26位は、何度もアニメ化や映画化がされ、世代を超えて愛され続ける筒井康隆さんのSF小説の傑作『時をかける少女』です。
中学3年生の芳山和子は、ある日の放課後、理科実験室でラベンダーの香りを嗅いで意識を失ってしまいます。その日を境に、彼女の周りでは不思議な出来事が起こり始め、やがて自分が時間を自由に行き来できる「タイムリープ」の能力を身につけたことに気づきます。
最初は些細なことに能力を使っていた和子ですが、やがてその能力が、同級生の深町一夫との関係に大きな影響を与えていきます。甘酸っぱく切ない青春ストーリーと、SFの面白さが融合した、瑞々しい物語です。
時間を戻せたら…って一度は考えるよね。でも、未来は変えられないからこそ、今が大切なんだなって思うよ。
第27位は、歴史小説の巨匠・司馬遼太郎が描く、新選組副長・土方歳三の生涯を描いた傑作『燃えよ剣』です。
武州多摩の百姓の家に生まれた土方歳三は、「武士になりたい」という強い意志を持ち、近藤勇らと共に京へ上り、新選組を結成します。彼は組織の「鬼の副長」として恐れられながらも、その生涯を最後まで武士として貫き通そうとします。
幕末という激動の時代を、自分の信念のために駆け抜けた男の生き様は、とにかく格好良く、読む者の心を熱くさせます。歴史が苦手な人でも、土方歳三という一人の人間の魅力に引き込まれること間違いなしの歴史エンターテイメントです。
土方歳三の生き様、本当にしびれるんだ。歴史上の人物が、すごく身近に感じられるよ。
第28位は、世界中で100以上の言語に翻訳され、時代を超えて愛され続けるサン=テグジュペリの名作『星の王子さま』です。
サハラ砂漠に不時着した飛行士の「ぼく」が出会ったのは、小さな星からやってきたという不思議な王子さまでした。王子さまは、自分の星に咲いた一輪のバラの花との関係に悩み、他の星々を旅してきたのです。旅の途中で出会う、風変わりな大人たちとの対話を通して、物語は進んでいきます。
「かんじんなことは、目に見えないんだよ」という有名な言葉に象徴されるように、大人になる過程で忘れてしまいがちな、本当に大切なことを教えてくれます。読む年齢によって感じ方が変わる、奥深い物語です。
読むたびに新しい発見がある不思議な本なんだ。大人になってから読むと、また違う感動があるんだろうな。
第29位は、中学校の部活動を舞台に、生徒たちのリアルな葛藤を描いた佐藤いつ子さんの『透明なルール』です。
主人公は、放送部の中学2年生、宮沢さん。彼女の部活には、先輩たちが決めた「透明なルール」が存在します。それは、コンテストの全国大会に出場できるのは3年生だけ、という暗黙の了解でした。しかし、実力のある1年生が入部してきたことで、そのルールが部内に波紋を広げます。
部活動における理不理尽なルールや、先輩後輩との複雑な人間関係など、中学生なら誰もが「あるある」と感じるような悩みがリアルに描かれています。どうすればみんなが納得できるのか、悩みながらも自分たちの答えを見つけ出そうとする姿に、きっと共感するはずです。
部活の「あるある」が詰まってて、すごく共感できるんだ。みんなで悩んで、前に進んでいく姿がかっこいいよ。
第30位は、韓国でベストセラーとなり、2020年の本屋大賞翻訳小説部門で1位を受賞したソン・ウォンピョンさんの『アーモンド』です。
主人公のユンジェは、「扁桃体(へんとうたい)」が人より小さく、怒りや恐怖といった感情を感じることができません。彼は、母親や祖母から「普通」に見えるように感情表現を教え込まれて育ちます。しかし、ある悲劇的な事件をきっかけに、彼は一人で生きていくことになります。
感情がわからない少年と、彼の前に現れたもう一人の少年との出会いを通して、物語は大きく動き出します。他者と心を通わせることの難しさと尊さを描いた、感動の成長物語です。当たり前だと思っていた「感情」について、改めて考えさせられる一冊です。
感情がわからないって、どういうことなんだろうって考えさせられるんだ。読み終わった後、人の痛みがわかる人間になりたいって思うよ。
ここまで、中学生におすすめの小説ランキングTOP30をご紹介しましたが、気になる作品は見つかりましたか?
小説を読むことは、知らない世界を旅したり、自分とは違う誰かの人生を体験したりできる、最高の冒険です。物語の世界に没頭することで、語彙力や想像力が豊かになるだけでなく、登場人物の気持ちを考えることで、人の心を理解する手助けにもなります。
今回紹介した本の中に、あなたの「一生の一冊」になるような大切な本があるかもしれません。ぜひこのランキングをきっかけに、新たな読書の扉を開いてみてくださいね。