皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
「ノンフィクション小説」と聞いて、あなたはどんなイメージを持ちますか? 難しそう、堅苦しそう…そんな風に感じている人もいるかもしれません。でも、実はノンフィクション小説は、私たちの心を激しく揺さぶる、とてつもない魅力とパワーを秘めたジャンルなんです。
ノンフィクション小説とは、その名の通り「フィクション(作り話)」ではない物語。 実際に起きた事件や、実在の人物の人生を、綿密な取材に基づいて描き出した作品を指します。 著者の「伝えたい」という強い意志と熱量が込められた物語は、時に私たちの価値観を根底から覆すほどの衝撃を与えることもあります。 「事実は小説よりも奇なり」という言葉があるように、現実で起きた出来事には、どんな創作物もかなわない圧倒的な重みとリアリティが宿っているのです。
さあ、ここからは『小説ヨミタイ』編集部が厳選した、おすすめのノンフィクション小説をランキング形式で一挙にご紹介します!
実際に起きた衝撃的な事件の真相に迫るものから、歴史の裏側に隠された感動の物語、そして壮大な旅の記録まで、幅広いジャンルの作品を集めました。あなたの心を揺さぶり、新たな世界への扉を開いてくれる一冊が、この中にきっとあるはずです。
ジャーナリストの清水潔氏が、長年の執念の取材によって「北関東連続幼女誘拐殺人事件」の真相に迫った一冊です。この事件は、栃木県と群馬県の県境、わずか半径10kmの範囲で5人の少女が犠牲になった痛ましい事件でした。
本書は、警察のずさんな捜査や司法の闇を鋭く告発し、冤罪の可能性や野放しにされている真犯人の存在を浮かび上がらせます。 その衝撃的な内容は「調査報道のバイブル」とまで絶賛され、新潮ドキュメント賞や日本推理作家協会賞を受賞するなど、非常に高い評価を得ています。 事実の持つ圧倒的な力に、ただただ打ちのめされる作品です。
本作における著者の執念と、それによって暴かれる司法の暗部には戦慄を禁じ得ない。事実を積み重ねる筆致の冷静さが、かえって事件の異常性を際立たせている。
1位に続き、清水潔氏の著作がランクイン。1999年に発生し、日本社会に大きな衝撃を与えた「桶川ストーカー殺人事件」の真相を追ったノンフィクションです。当時、被害者の女子大生は警察にストーカー被害を訴えていたにもかかわらず、適切な対応がなされませんでした。
本書は、警察の怠慢と隠蔽体質を徹底的に追及し、調査報道がいかにして巨大な権力を動かしたかを克明に記録しています。ジャーナリズムの存在意義を世に問い、多くの読者の心を揺さぶった傑作です。
警察組織の不作為が招いた悲劇の構造を、著者は冷徹な視点で解き明かしていく。この事件報道が、後のストーカー規制法制定のきっかけとなった事実は重い。
日本犯罪史上、類を見ないほど残虐で異常な事件として知られる「北九州・連続監禁殺人事件」。そのおぞましい実態を、加害者と被害者の生い立ちから丁寧に取材し、描き出したのが本書です。
主犯の男女が、被害者一家を長期間にわたって監禁し、マインドコントロール下に置いて互いを殺害させたという、信じがたい事件の全貌が明らかにされます。人間の心の闇、そして極限状況における心理を克明に描いた、読む者に強烈な衝撃を与える一冊です。
人間の心理が如何に脆弱で、他者によって支配されうるかという恐怖を突きつけられる。淡々とした記述だからこそ、事件の異常性が際立つ構成は見事だ。
2018年に起きた「滋賀医科大生母親殺害事件」の真相に迫るノンフィクションです。医学部を目指す娘が、母親からの過剰な期待と干渉、いわゆる「教育虐待」の末に母親を殺害し、遺体を遺棄するに至った悲劇を描いています。
著者は、獄中の娘と9回にわたる面会と100通以上の手紙のやりとりを重ね、その内面に深く迫りました。 親子の間に横たわる根深い問題と、現代社会が抱える歪みを浮き彫りにした作品として、大きな反響を呼んでいます。
歪んだ母娘関係の閉塞感が、読む者の心に重くのしかかる。これは特殊な家庭の話ではなく、現代社会に潜む普遍的な問題を抉り出している。
2015年にノーベル文学賞を受賞したベラルーシの作家、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの主著です。第二次世界大戦中、ソ連軍として従軍した500人以上の女性たちの証言を集め、戦争の知られざる側面を浮き彫りにしました。
英雄的な物語として語られがちな戦争の裏で、女性たちが何を思い、何に苦しんだのか。狙撃兵、看護師、パルチザンなど、様々な立場で戦争を体験した彼女たちの生々しい声が、戦争の非人間性を強く告発します。歴史の教科書には載らない、一人ひとりの「声の歴史」がここにあります。
今まで語られてこなかった女性たちの戦争体験が、あまりにも痛々しくて…。声にならない声を集めたこの本は、本当にすごいと思う。
心理学者である著者が、ナチスの強制収容所での自らの体験を綴った、世界的なロングセラーです。極限状態に置かれた人間が、いかにして生きる意味を見出し、尊厳を保ち続けたのかが克明に記録されています。
本書は単なる収容所の記録にとどまらず、人間の精神のあり方を深く洞察した哲学書でもあります。 過酷な運命に翻弄されながらも、希望を失わなかった人々の姿は、私たちに生きることの本当の意味を問いかけてきます。人生に迷ったときに、何度でも読み返したい一冊です。
極限状態でも人間は意味を求められるっていうのが、すごい衝撃だった。生きる希望について、深く考えさせられる一冊だよ。
バックパッカーのバイブルとして、長年にわたり多くの若者たちの心を掴んできた紀行小説の金字塔です。著者の沢木耕太郎が26歳のとき、香港からロンドンまで乗合いバスだけで旅をした記録が綴られています。
デリーの熱気、香港の喧騒、道中で出会う人々との交流。読んでいるだけで、まるで自分も一緒に旅をしているかのような臨場感を味わえます。旅に出たいという衝動を抑えきれなくなる、魔法のような力を持った作品です。
これを読むと、今すぐ旅に出たくなっちゃうんだよね!未知の世界に飛び込むワクワク感がたまらないよ。
2003年に福岡で起きた、ある中学校のいじめ問題をめぐる事件の真相に迫ったノンフィクションです。当時、マスメディアは一人の教師を「殺人教師」として大々的に報道しましたが、その裏には驚くべき事実が隠されていました。
著者は、報道の裏側に隠された保護者の嘘やメディアの暴走を、丹念な取材によって暴き出します。情報化社会に生きる私たちが、いかに情報の受け手として注意深くなるべきかを教えてくれる、警鐘の書とも言えるでしょう。
メディアによる報道被害の恐ろしさを克明に記録した本作は、情報社会における個人の脆弱性を浮き彫りにする。一次情報へのアクセスの重要性を痛感させられる。
第二次世界大戦後、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留され、亡くなった山本幡男さんの遺書が、いかにして遺族の元へ届けられたかを描いた感動のノンフィクションです。 本書は大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞しました。
厳しい監視網が敷かれる収容所では、手紙を外部に持ち出すことは不可能でした。 しかし、山本さんを慕う仲間たちは、彼の長い遺書を分担して暗記し、帰国後に遺族へ届けたのです。 極限状況下における人間の気高さと、仲間たちの深い絆が胸を打つ、涙なくしては読めない物語です。
仲間を想う気持ちが、こんな奇跡を起こすなんて…。人間の絆の強さに、ただただ涙が止まらなかったよ。
探検家でありノンフィクション作家でもある角幡唯介氏が、チベットの秘境、ツアンポー峡谷の未踏査地域「空白の五マイル」に挑んだ記録です。開高健ノンフィクション賞を受賞した、冒険ノンフィクションの傑作として知られています。
前人未到の地に足を踏み入れることの困難さ、大自然の脅威、そして極限状態での人間の心理が、臨場感あふれる筆致で描かれています。地図から消えた滝を探し求めるその情熱は、読む者の冒険心をくすぐり、未知なるものへの憧れをかき立てます。
地図にない場所を探すなんて、ロマンがありすぎる!ドキドキハラハラしながら、一気に読んじゃったよ。
なぜ地域によって文明の発展に差が生まれたのか? この壮大な謎に、地理的・環境的な要因からアプローチした画期的な一冊です。ピューリッツァー賞を受賞し、世界中でベストセラーとなりました。
著者は、ユーラシア大陸が他の大陸に比べて地理的に優位であったことが、その後の歴史の大きな流れを決定づけたと論じます。 人類史の大きな謎を解き明かすダイナミックな展開は、知的好奇心を大いに刺激してくれます。歴史の見方がガラリと変わる、まさに「目からウロコ」の体験ができるでしょう。
歴史って、地理的な条件でこんなに変わるんだね。壮大なスケールの話で、すごく面白かったよ。
ナチス・ドイツの迫害から逃れるため、隠れ家での生活を余儀なくされたユダヤ人の少女、アンネ・フランクが書き綴った日記です。世界中で翻訳され、今なお多くの人々に読み継がれている不朽の名作です。
多感な少女の喜びや悩み、家族との葛藤、そして戦争の恐怖が、みずみずしい感性で綴られています。過酷な状況下でも希望を失わず、ひたむきに生きようとするアンネの姿は、私たちに平和の尊さと生きる勇気を与えてくれます。
隠れ家での生活なのに、アンネの文章がすごく生き生きしてるんだ。平和な世界で生きてほしかったな…。
「3以上の自然数nについて、xⁿ + yⁿ = zⁿ となる0でない自然数 (x, y, z) の組は存在しない」―この、3世紀以上にわたって誰も解けなかった数学の超難問「フェルマーの最終定理」の証明に挑んだ数学者たちのドラマを描いたノンフィクションです。
古代ギリシャから現代に至るまでの数学の歴史を背景に、天才たちの苦悩と情熱がスリリングに描かれています。 数学の知識がなくても、まるでミステリー小説を読むように楽しむことができる一冊。知の冒険に満ちた、興奮と感動の物語です。
数学って聞くと難しそうだけど、これはミステリーみたいで面白い!天才たちの情熱ってすごいんだね。
登山家の山野井泰史・妙子夫妻が、ヒマラヤの難峰ギャチュンカン登頂後、極限の状況下で生還した壮絶な記録を描いた作品です。講談社ノンフィクション賞を受賞しました。
雪崩、凍傷、そしてパートナーの滑落。次々と襲いかかる絶望的な状況の中で、二人がいかにして生き抜いたのか。事実に基づきながらも、小説的な手法で描かれるその描写は、読む者をヒマラヤの雪山へと引き込みます。 人間の精神力と夫婦の絆の強さに、心を揺さぶられること間違いなしです。
読んでるだけで凍えそうだった…。こんな極限状況で生き延びるなんて、信じられないよ。
「鬼の木村」と呼ばれた史上最強の柔道家・木村政彦の生涯を、18年の歳月をかけて取材し、描き切った大作です。大宅壮一ノンフィクション賞を受賞しました。
戦後の日本で国民的ヒーローとなった力道山との、あまりにも有名な「昭和の巌流島決戦」。その試合の裏に隠された真実と、木村政彦のその後の壮絶な人生が描かれています。一人の男の誇りと無念、そして柔道という武道に捧げた人生が、読む者の魂を激しく揺さぶります。
最強の柔道家の、知られざる苦悩が描かれていて胸が熱くなったよ。男の生き様って感じだね。
太平洋戦争の終結、すなわちポツダム宣言受諾を決定した1945年8月14日の正午から、玉音放送が流れる8月15日正午までの24時間を克明に描いたノンフィクションです。
降伏に反対し、クーデターを企てる青年将校たち。聖断を下す天皇。そして和平工作に奔走する閣僚たち。日本の運命が決まった激動の一日を、様々な立場の人々の視点から描き出しています。歴史が大きく動く瞬間の、息詰まるような緊張感を追体験できる作品です。
日本の運命が決まる、たった一日の出来事なのに、ものすごい緊張感だった…。歴史の裏側ってこうなってるんだね。
1997年に起きた「神戸連続児童殺傷事件」の加害者である元少年A自身が、事件に至るまでの経緯や犯行後の心境を綴った手記です。その出版は、社会に大きな議論を巻き起こしました。
彼がなぜ、あの残忍な事件を起こしたのか。その内面世界が、彼自身の言葉で赤裸々に語られています。被害者や遺族への配慮など、倫理的な問題を抜きにしては語れない一冊ですが、犯罪者の心理を理解しようとする上で、避けては通れない書物であることもまた事実です。
加害者自身の内面が語られる本作は、事件の社会的影響とは別に、個人の精神の深淵を覗かせる。その記述の客観性には、ある種の異様さが漂う。
歴史学者である著者が、中高生に行った講義をもとに、日清戦争から太平洋戦争に至るまでの日本の近代史を解説した一冊です。小林秀雄賞を受賞しました。
なぜ日本は、破滅的ともいえる戦争への道を選んでしまったのか。その原因を、当時の国際情勢や国内の動きを多角的に分析することで解き明かしていきます。歴史を「暗記科目」ではなく、現代につながる「考える材料」として捉え直すきっかけを与えてくれる、知的な刺激に満ちた名著です。
歴史の授業とは全然違う視点で、すごく引き込まれたよ。どうして戦争が起きたのか、深く考えさせられたな。
アラスカの雄大な自然を撮り続けた写真家・星野道夫氏によるエッセイ集です。取材中にヒグマに襲われ、43歳の若さでこの世を去った著者が、その死の直前まで綴っていました。
アラスカの厳しい自然の中で生きる動物たちや、そこに暮らす人々との交流を通して、生命の不思議さや大切さ、そして人間と自然との関わり方を、優しく深い眼差しで語りかけます。読後は、心が洗われるような穏やかな気持ちになれる一冊です。
アラスカの自然の描写がすごく綺麗で、心が落ち着くんだ。星野さんの優しい視点が好きだな。
1972年、早稲田大学で起きた内ゲバ殺人事件の真相を、元朝日新聞記者の著者が45年の時を経て追ったノンフィクションです。学生運動が激化する時代、革マル派の学生たちが、対立する党派の学生をリンチの末に殺害した事件でした。
著者は、事件の目撃者でありながら、これまで沈黙を続けてきた自分自身の過去とも向き合いながら、事件の関係者たちに取材を重ねていきます。「正義」の名の下に行われた暴力の恐ろしさと、時代に翻弄された若者たちの悲劇を描き出した、渾身のルポルタージュです。
イデオロギーが個人を飲み込み、暴力を正当化する過程が克明に描かれている。集団心理の危うさと、沈黙がもたらす罪の重さを問う作品だ。
2020年9月、黄海上で韓国の海洋水産省の公務員が北朝鮮軍によって射殺され、遺体を焼かれた事件を追ったノンフィクションです。 この事件は、日韓の複雑な関係性を背景に持ち、多くの謎に包まれていました。
フリーランスのジャーナリストである著者は、現地での丹念な取材を通して、事件の背後に隠された国家間の思惑や、翻弄される個人の姿を浮き彫りにしていきます。国際社会の現実と、報道されない真実について深く考えさせられる一冊です。
国と国の間で起きた事件の裏側って、こんなに複雑なんだね…。知らなかった事実がたくさんあって、衝撃的だったよ。
『羅生門』『七人の侍』『日本のいちばん長い日』など、数々の名作映画の脚本を手がけた橋本忍の生涯を描いた評伝です。映画史研究家の著者が、橋本忍本人への長時間にわたるインタビューをもとに執筆しました。
黒澤明をはじめとする巨匠たちとの創作の裏側や、脚本家としての壮絶な葛藤が、臨場感たっぷりに描かれています。一本の映画が生まれるまでの、すさまじい情熱と才能のぶつかり合いに圧倒されることでしょう。映画ファン必読の一冊です。
名作映画の裏側って、こんなにドラマチックなんだ!脚本家の仕事のすごさが分かって、映画がもっと好きになったよ。
身元不明のまま亡くなった「行旅死亡人」の人生を、2人の記者が官報のわずかな情報を手がかりに追ったノンフィクションです。 孤独死や無縁社会といった、現代社会が抱える問題を浮き彫りにした作品として、大きな話題を呼びました。
名前もわからない一人の男性が、どんな人生を送り、なぜ誰にも知られずに亡くなったのか。その足跡をたどる調査の過程は、まるでミステリーのようです。一人の人間の生きた証を探し求めるその真摯な姿勢が、読む者の胸を打ちます。
誰にでも人生の物語があるんだなって、改めて感じたな。少し切ないけど、温かい気持ちにもなる不思議な本だよ。
女性ノンフィクション作家の中村安希氏が、約2年間にわたってユーラシア大陸とアフリカ大陸を旅した記録です。開高健ノンフィクション賞を受賞しました。
旅の途中で出会う人々との交流や、日本では想像もできないような文化との遭遇が、詩的で美しい文章で綴られています。旅を通して自分自身と向き合い、成長していく著者の姿に、勇気をもらえる読者も多いでしょう。旅の本質的な魅力が詰まった一冊です。
知らない世界を旅するって、やっぱり素敵だね!文章がすごく綺麗で、一緒に旅してる気分になれたよ。
太平洋戦争開戦前夜、日本の若きエリートたちが「総力戦研究所」という組織で、日米戦のシミュレーションを行っていたという驚きの事実を描いたノンフィクションです。
彼らが導き出した結論は「日本必敗」。 にもかかわらず、なぜ日本は無謀な戦争へと突き進んでしまったのか。その原因を、日本的組織の構造的な欠陥から解き明かしていきます。 現代の私たちにとっても、多くの教訓を与えてくれる作品です。
負けるって分かってたのに、戦争を始めちゃったなんて…。組織の決定って、本当に怖いものなんだね。
2017年に発覚し、社会を震撼させた「座間9人殺害事件」の犯人、白石隆浩の実像に迫ったノンフィクションです。著者は、白石本人と330分にも及ぶ獄中対話を重ね、その歪んだ内面を明らかにしていきます。
なぜ彼は、SNSで自殺願望をほのめかす若者たちを次々と殺害するに至ったのか。 犯行の残虐さだけでなく、彼の語る言葉の端々から見える異常な論理に、読者は戦慄を覚えるでしょう。 現代社会の闇を象徴する事件の深層に切り込んだ、衝撃的な一冊です。
犯人自身の言葉から浮かび上がる自己中心的な論理は、理解を超えた恐怖を感じさせる。現代社会の匿名性が生んだ怪物、その一端を垣間見るようだ。
アメリカに実在する、12人の子供のうち6人が統合失調症を発症したギャルヴィン一家の壮絶な歴史を追ったノンフィクションです。 精神医療の研究に多大な影響を与えたこの一家の姿を通して、「病」と「人間」の本質を問いかけます。
厳格な家庭で育った優秀な子供たちが、なぜ次々と精神のバランスを崩していったのか。 家族の愛と葛藤、そして統合失調症という病の謎に迫る物語は、私たちに家族のあり方や精神疾患への理解を深く考えさせます。 各メディアで年間ベストブックに選ばれるなど、世界的に高い評価を受けました。
12人中6人が発症するなんて、想像を絶するよ…。家族の苦しみと、それでも失われない絆に胸が締め付けられた。
作家・藤原ていが、終戦直後の満州で3人の子供を抱え、夫と離れ離れになりながらも、日本への引き揚げを成し遂げるまでの過酷な体験を綴った手記です。
飢えや寒さ、そして我が子を失う悲しみ。極限状況の中で、母として、一人の人間として、いかに強く生き抜いたか。その壮絶な記録は、読む者の心を強く打ちます。戦争がもたらす悲劇と、逆境に屈しない母の愛の深さを描いた、不朽の名作です。
お母さんの強さに、ただただ感動したよ。どんなに辛くても、子供を守ろうとする姿に涙が止まらなかった。
「神戸連続児童殺傷事件」の加害者である「少年A」の両親が、事件後に綴った手記です。 愛する息子が、なぜあの凶悪な事件を起こしたのか。逮捕の日まで息子の犯行に気づけなかった両親の苦悩と後悔が、痛切に語られています。
この手記は、加害者家族という視点から事件を捉え直すものであり、多くの議論を呼びました。 「私たちはどこで間違えたのか」という問いかけは、子を持つすべての親にとって、そして社会全体にとって、重く響くものがあります。
加害者家族の視点から語られる苦悩は、事件の多層的な側面を提示する。社会から断絶された家族の絶望と、決して消えることのない悔恨の念が記録されている。
元ギリシャ財務大臣である著者が、現代の巨大テック企業が支配する社会を「テクノ封建制」と呼び、資本主義が新たな段階に入ったと警鐘を鳴らす一冊です。
私たちは、GAFAのような巨大プラットフォームに個人情報を提供し、その見返りとしてサービスを享受しています。著者は、この関係性を、かつて領主に土地を借りて労働力を提供した「農奴」になぞらえます。私たちの生活に深く浸透したテクノロジーの光と影を鋭く分析した、刺激的な社会評論です。
自分たちが「農奴」だなんて、考えたこともなかった…。便利さの裏にある仕組みを知って、ちょっと怖くなったよ。
終戦から4日後の満州で、戦闘機に妻を乗せて飛び立った特攻兵がいた―。この知られざる史実を、綿密な取材によって掘り起こしたノンフィクションです。
なぜ彼は、終戦後に特攻という道を選んだのか。そして、なぜ妻を道連れにしたのか。戦争という極限状況が生んだ悲劇の裏にある、夫婦の深い愛と覚悟が描かれています。歴史の片隅に埋もれていた感動的な実話が、読む者の涙を誘います。
戦争が終わったのに、どうして…。二人の覚悟を思うと、胸が張り裂けそうだよ。
1893年のシカゴ万国博覧会を舞台に、二人の男の物語が交錯するノンフィクションです。一人は、万博の総合設計主任として輝かしい成功を収めた建築家ダニエル・バーナム。もう一人は、その万博の裏で、次々と若い女性を殺害したアメリカ初の連続殺人鬼H・H・ホームズ。
光と影、創造と破壊。対照的な二人の人生を交互に描くことで、近代化の熱気に沸く19世紀末のアメリカ社会の姿を鮮やかに浮かび上がらせます。歴史的事実に基づきながらも、まるで上質なサスペンス映画のようなスリルを味わえる一冊です。
万国博覧会の華やかな世界の裏で、これほど残忍な事件が起きていたとは。光が強ければ影もまた濃くなるという、社会の二面性を象徴する事件だ。
終戦直後の満州で、ソ連兵による性暴力から集落の女性たちを守るため、一部の日本人女性が「性接待」を強いられたという、これまで語られてこなかった悲劇の歴史を掘り起こしたノンフィクションです。
著者は、生き残った女性たちの重い口を開かせ、その壮絶な体験を聞き取っていきます。戦争という極限状況下で、女性たちが受けた筆舌に尽くしがたい苦しみと、その後の人生に長く落とす影。歴史の闇に葬られようとしていた事実を、後世に伝えようとする著者の強い意志が感じられる作品です。
こんなに辛い歴史があったなんて、知らなかった…。被害にあった女性たちのことを思うと、言葉にならないよ。
恋愛感情を利用して多額の金銭をだまし取ったとして逮捕され、「頂き女子」として世間の注目を集めた女性、りりちゃん。その実像に、気鋭のライターが迫ったノンフィクションです。
彼女はなぜ、男性たちを次々と騙すことができたのか。その生い立ちや、彼女が作り上げた「頂き女子マニュアル」の内容を分析しながら、現代社会の歪んだ欲望と孤独を浮き彫りにしていきます。事件のセンセーショナルな側面だけでなく、その背景にある社会構造にまで目を向けた、鋭いルポルタージュです。
ただの詐欺事件じゃないんだね。彼女を生み出した社会の側にも、何か問題があるのかもしれないって考えさせられたよ。
文字の読み書きができなかった夫が、夜間中学に通い始め、35年間連れ添った妻へ初めてラブレターを書くまでの実話を描いた物語です。
戦後の混乱期に教育を受ける機会を奪われた夫。彼を支え続けた妻。そして、学ぶことの喜びを知り、新たな人生を歩み始める夫の姿。夫婦の深い愛情と、人が学び続けることの素晴らしさを描き、多くの読者に温かい感動を与えました。
35年越しのラブレターなんて、素敵すぎるよ…。夫婦の愛の深さに、思わず涙が出ちゃった。
ミステリー作家として知られる加納朋子氏が、自身の白血病による闘病生活をユーモラスに綴ったエッセイです。
抗がん剤の副作用や、無菌病棟での不自由な生活など、辛いはずの闘病生活が、著者ならではの軽妙な筆致で描かれています。病気と向き合う中で見えてくる、日常のささやかな喜びや、家族のありがたみ。重いテーマを扱いながらも、読後には前向きな気持ちになれる、不思議な魅力を持った一冊です。
闘病記なのに、すごく面白くて笑っちゃった。辛い状況でもユーモアを忘れないって、すごく大事なことだね。
『赤毛のアン』のプリンス・エドワード島、『ハイジ』のスイス・アルプス、『ピーターラビット』のイギリス湖水地方など、世界中で愛される児童文学の舞台を訪ね歩いた紀行文です。
物語が生まれた土地の風景や文化に触れることで、作品の世界がより一層色鮮やかに立ち上がってきます。子供の頃に夢中になった物語の世界へ、もう一度旅に出たくなる。そんなノスタルジックな気持ちと、旅の楽しさが詰まった一冊です。
子供のころ大好きだった物語の舞台に行けるなんて、夢みたい!この本を読んで、旅行の計画を立てたくなっちゃった。
ウナギ研究の第一人者である著者が、巨大ウナギの謎を追ってアフリカ大陸を冒険する、異色の探検記です。そのユニークな内容から、講談社エッセイ賞を受賞しました。
未知の生物を追い求める研究者の情熱と、アフリカの壮大な自然、そして現地の人々とのユーモラスな交流が、生き生きと描かれています。科学的な探求心と、旅の面白さが融合した、全く新しいタイプのノンフィクションです。知的好奇心と冒険心を同時に満たしてくれます。
ウナギを探しにアフリカまで行っちゃうなんて、すごい情熱だね!研究者の旅って、こんなに面白いんだ!
「学生時代はあんなに本を読んでいたのに、社会人になったらぱったり読めなくなった…」そんな悩みを抱える多くの読書好きから、共感の声が寄せられたエッセイです。
著者は、自身の経験を振り返りながら、仕事の疲れや時間のなさだけでなく、読書という行為そのものの変化について考察します。本とどう向き合い、どうすれば再び読書を楽しめるようになるのか。現代人のための、新しい「読書論」とも言える一冊です。
これ、わたしのことかと思ったよ…。本が読めなくなった理由が分かって、なんだかホッとしたな。
ここまでたくさんの作品を紹介してきましたが、「どれから読めばいいか迷ってしまう…」という方もいるかもしれませんね。そんなあなたのために、自分にぴったりのノンフィクション小説を見つけるための選び方のポイントをいくつかご紹介します。
一番大切なのは、あなたの「知りたい」という気持ちです。 自分の興味や関心を道しるべにすれば、きっと夢中になれる一冊に出会えるはずですよ。
ここでは、これまで紹介してきた39作品をジャンル別に整理してみました。あなたの興味に合わせて、気になるジャンルからチェックしてみてくださいね。
実際に起きた事件の真相に迫る、息をのむような作品たちです。人間の心の闇や社会の矛盾を鋭く描き出します。
戦争の悲劇や、歴史の裏側に隠された真実を伝える作品群。私たちが今を生きる意味を問い直すきっかけを与えてくれます。
歴史上の人物や、ある分野を極めた人々の壮絶な人生を描きます。彼らの生き様から、多くの勇気と感動をもらえるでしょう。
未知の世界への扉を開いてくれる、ワクワクするような作品たち。読めばきっと、あなたも旅に出たくなるはずです。
世界の謎を解き明かす科学の面白さや、命の尊さを教えてくれる作品群。知的好奇心をくすぐられること間違いなしです。
今回は、編集部が自信を持っておすすめするノンフィクション小説39選を、ランキング形式でご紹介しました。気になる作品は見つかりましたか?
ノンフィクション小説は、実際に起きた出来事だからこその「重み」と「衝撃」で、私たちの心を強く揺さぶります。 そして、今まで知らなかった世界や、多様な価値観に触れることで、自分自身の視野を大きく広げてくれるはずです。
この記事が、あなたにとって忘れられない一冊との出会いのきっかけになれば、編集長としてこれほど嬉しいことはありません。ぜひ、気になった作品を手に取って、事実の持つ物語の力を体感してみてください。