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直木賞小説のおすすめランキング13選【2024年最新】

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直木賞とは?日本を代表する大衆文学賞の魅力

直木賞は、文藝春秋社の創業者・菊池寛が創設した日本文学振興会が主催する文学賞で、正式名称は「直木三十五賞」です。大正から昭和初期に活躍した大衆作家・直木三十五の名を冠したこの賞は、1935年に芥川賞と同時に創設されました。

エンターテインメント性の高い優れた大衆小説を対象とし、年に2回(1月と7月)選考されます。幅広いジャンルの作品が受賞対象となるため、ミステリー、歴史小説、SF、恋愛小説など様々な作品が選ばれてきました。

直木賞と芥川賞の違いを解説

日本の文学賞の双璧と言われる直木賞と芥川賞ですが、重要な違いがあります。芥川賞が純文学作品を対象とするのに対し、直木賞はエンターテインメント性の高い大衆文学が対象です。

もう一つの大きな違いは、芥川賞が雑誌掲載の短・中編小説を対象とするのに対し、直木賞は単行本として発表された作品が対象となる点です。大衆に広く読まれ、エンターテインメントとして優れた作品が評価される直木賞は、読みやすさと面白さを兼ね備えた作品の指標として多くの読者に親しまれています。

直木賞受賞作のおすすめ小説ランキング13選

第1位 ともぐい(河﨑秋子)

2023年下半期(第170回)直木賞受賞作「ともぐい」は、明治後期の北海道を舞台に、猟師として生きる孤高の男・熊爪の生涯を描いた作品です。獣のような感覚で熊を追う熊爪が、穴持たずの熊との出会いや盲目の少女との交流を通して、人間としての感情を取り戻していく様子が繊細に描かれています。

雄大な自然と厳しい環境の中で生きる人々の姿を通して、人間の本質や自然との共生について考えさせる深い物語です。迫力ある描写と時代の変遷を感じさせる筆致が読者を惹きつけます。

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心が洗われるような自然描写が素晴らしいよ。熊と人間の関係性が複雑で、ただの動物文学じゃない深みを感じた!

第2位 八月の御所グラウンド(万城目学)

2023年下半期(第170回)直木賞をともに受賞した「八月の御所グラウンド」は、スポーツと戦争をテーマにした2つの中編が収録された作品です。表題作は借金のために謎の野球大会に出場する大学生の物語、もう一編「十二月の都大路上下(カケ)ル」は方向音痴の少女が全国高校駅伝のピンチランナーとなる物語です。

万城目学独特のユーモアと独創的な世界観でスポーツを描きながらも、その背景に戦争というシリアスなテーマを組み込んだ作品となっています。ファンタジー要素と人間ドラマが絶妙に融合した魅力的な小説です。

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万城目さんのくすっと笑えるユーモアセンスがたまらないんだけど、その裏にある戦争への視点がジワリと効いてくるんだよね。文体の軽さと内容の深さのギャップにやられた!

第3位 少年と犬(馳星周)

2020年上半期(第163回)直木賞受賞作「少年と犬」は、東日本大震災後の仙台を舞台に始まる、飼い主を失った犬・多聞を軸にした連作短編小説です。震災で仕事を失った和正が拾った一匹の犬が、彼の「守り神」となり人生を変えていきます。

しかし、多聞はいつも南の方角を気にしており、犬が出会うさまざまな人々の7つのエピソードが収録されています。それぞれ事情を抱えた人々と心に寄り添う犬の姿が感動的に描かれており、人と動物の絆を深く考えさせる一冊です。

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多聞という一匹の犬が繋ぐ人間模様に泣けた…。震災という傷跡を抱えた人々の再生と希望を、犬との関係性で描く手法が素敵だよ。

第4位 宝島(真藤順丈)

2018年下半期(第160回)直木賞受賞作「宝島」は、アメリカ統治下の沖縄を舞台に、固い絆で結ばれた4人の幼馴染(オンちゃん、グスク、レイ、ヤマコ)の物語です。アメリカ軍基地の強奪未遂事件をきっかけにオンちゃんが消息を絶ち、残された3人はそれぞれの道を歩み始めます。

沖縄の歴史を背景に、刑事、教師、テロリストとなった3人が、同じ夢を抱きながらも異なる方法で理想を追求する姿が描かれています。沖縄の土地の魅力と辛い歴史、そして友情と青春が鮮やかに描かれた作品です。

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沖縄の抱える問題を友情物語として描いているのが新鮮だった!方言や島の雰囲気が伝わってくる文章に引き込まれちゃう。複雑な歴史の中で揺れる若者たちの姿が胸に刺さるよ。

第5位 蜜蜂と遠雷(恩田陸)

2016年下半期(第156回)直木賞受賞かつ2017年本屋大賞受賞という快挙を達成した「蜜蜂と遠雷」は、芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台に4人の天才ピアニストの姿を描いた群像劇です。養蜂家の父と暮らすピアノを持たない天才少年・風間塵、母の死以来弾けなくなった元天才少女、楽器店勤務のサラリーマン、そして優勝候補と目される4人が競い合います。

丁寧な取材に基づく繊細な音楽描写が特徴で、ピアノの知識がなくても人間ドラマとして楽しめる作品として高い評価を受けています。コンクールという舞台で自分自身と向き合う人間の姿が感動的に描かれています。

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音を文字で表現する難しさを超えた傑作…!ピアノが弾けない私でも音が聞こえてくるような錯覚に陥るほど。登場人物それぞれの内面描写も繊細で、本当に引き込まれるよ。

第6位 熱源(川越宗一)

2019年下半期(第162回)直木賞受賞作「熱源」は、樺太アイヌのヤヨマネクフとリトアニア出身のブロニスワフ・ピウスツキという二人の主人公の物語です。開拓使によって故郷を奪われ集団移住を強いられたヤヨマネクフと、ロシアの同化政策に苦しみ樺太に送られたピウスツキが、文明の押し付けとアイデンティティの揺らぎに直面します。

少数民族アイヌの歴史を題材に、アイヌ・日本・ロシアそれぞれの視点から描かれる歴史小説です。文明と伝統、帰属と自由、そして自分が守るべきものの正体を問いかける深遠なテーマを持つ作品です。

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歴史の中で消されそうになった民族の物語って、心に重く響くんだけど、この本は学びと感動が同時に得られる素晴らしい作品だよ。著者の綿密な取材が感じられるリアリティがすごい!

第7位 ファーストラヴ(島本理生)

2018年上半期(第159回)直木賞受賞作「ファーストラヴ」は、血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が父親を刺殺した事件を巡る物語です。臨床心理士の真壁由紀が事件のノンフィクションを執筆するため、環菜や周辺人物と面会を重ねることで、環菜の過去が少しずつ明らかになっていきます。

環菜はなぜ父親を殺さなければならなかったのか?「家族」という名の迷宮を描いた傑作長編小説で、家族の愛と傷、そして最初の愛(ファーストラヴ)の意味を問いかける心理サスペンスです。

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家族という閉じた世界の暴力性と愛情の複雑さが痛いほど伝わってくる…。女性作家ならではの繊細な心理描写にゾクゾクしながら読んだよ。

第8位 サラバ!(西加奈子)

2014年(第152回)直木賞受賞作で累計100万部を突破したベストセラー「サラバ!」は、「僕はこの世界に左足から登場した!」という印象的な書き出しで始まります。父の海外赴任に伴い、イラン革命から大阪へ、そしてエジプトへと移り住む圷歩と姉の物語です。

様々な国の文化に触れながら成長していく主人公が、自分のアイデンティティを模索する姿が描かれています。エジプトで出会った少年・ヤコブとの友情も重要な要素となる、壮大なスケールの青春小説です。

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海外と日本を行き来する少年の目線で描かれる世界観がめちゃくちゃ新鮮!西加奈子さんの文体は読んでいて心地よくて、長編だけど一気に読めちゃうんだよね。

第9位 黒牢城(米澤穂信)

2021年下半期(第166回)直木賞受賞作「黒牢城」は、戦国時代を舞台にしたミステリー小説です。本能寺の変を4年前に控えた時代、織田信長に反発して城に立て籠もった荒木村重は、城内で起きた4つの不可解な事件に困惑します。

捕らえていた智将・黒田官兵衛に謎を解くよう命じる展開が物語を進めていきます。実在の歴史上の人物を探偵役に据え、謎解きと戦国史がうまく融合した作品として高い評価を受けています。米澤穂信らしい緻密な謎解きと戦国時代の雰囲気が見事に調和した一冊です。

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戦国時代×ミステリーという組み合わせが最高すぎる!黒田官兵衛が名探偵として活躍する姿に新しい歴史小説の可能性を感じたよ。米澤さんの緻密な謎解きは裏切らない!

第10位 何者(朝井リョウ)

2012年下半期(第148回)直木賞受賞作「何者」は、就職活動中の若者たちの姿を描いた青春小説です。就活を控えた拓人を中心に、同居人の光太郎、元カノの瑞月、瑞月の友人・理香とその彼氏・隆良の5人が就活対策のために集まります。

面接やSNSをきっかけに複雑に変化していく彼らの関係性を通して、「自分は何者なのか」という根源的な問いに向き合う若者たちの姿を鋭く描いています。就職という答えのない人生の岐路に立つ若者たちのリアルな葛藤が共感を呼ぶ作品です。

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就活生のリアルな心情が痛いほど伝わってくる…。SNSで作る「理想の自分」と実際の自分との乖離に悩む現代の若者像がめちゃくちゃ共感できるよ。

第11位 下町ロケット(池井戸潤)

2010年(第145回)直木賞受賞作「下町ロケット」は、町工場から宇宙へと夢を追うヒューマンドラマです。研究者の道を諦め実家の町工場を継いだ佃航平は、高い技術力で業績を伸ばしていましたが、商売敵からの訴えで窮地に立たされます。

特許を売れば危機を脱せるものの、その技術には航平の夢がかかっていました。技術力とロマンを大切にしながら悪に立ち向かう姿を描いた作品で、ものづくりへの情熱と誇りが胸を打つ物語です。テレビドラマや映画化もされた人気作品です。

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町工場の技術者たちの熱い闘いが胸熱!日本のものづくりへの愛と誇りが伝わってくる物語で、経済小説なのに涙が止まらなかったよ。

第12位 理由(宮部みゆき)

1998年(第120回)直木賞受賞作「理由」は、東京の高層マンションで発見された4人の無残な死体に関する謎を解き明かしていく社会派ミステリーです。被害者がマンションの住人ではないという事実から謎は深まり、事件の前後に何があったのか、様々な人々の視点と証言から真相に迫っていきます。

複数の家族の事情が複雑に絡み合う事件の真相を解き明かす展開が秀逸で、「家族」について深く掘り下げたミステリーとして評価されています。宮部みゆきの最高傑作とも評される傑作です。

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ミステリーの女王の名は伊達じゃない!複雑に絡み合う人間関係と事件の真相が明かされていく過程に釘付けになったよ。社会問題にも切り込む姿勢がカッコいい。

第13位 蜩ノ記(葉室麟)

2011年下半期(第146回)直木賞受賞作「蜩ノ記」は、不通疑惑で10年後の切腹を命じられた戸田秋谷のもとに、不始末を犯した檀野庄三郎が遣わされるところから始まる時代小説です。秋谷と関わるうちに彼の無実を確信した庄三郎は、真犯人を突き止めようと動き始めます。

事件の裏に隠された真実が徐々に明かされていく展開と、登場人物の澄んだ性格描写が特徴の爽やかな読後感が得られる作品です。映画化もされ、歴史小説ファンに広く愛される一冊となっています。

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時代小説なのに心がスッキリする爽やかさがたまらない!武士の生き様と誠実さが美しく描かれていて、読み終わった後の清々しさが素晴らしいよ。

直木賞小説の魅力とおすすめの読み方

直木賞受賞作品の最大の魅力は、読みやすさと深い内容を兼ね備えている点にあります。文学的な価値を持ちながらも、エンターテインメント性が高く、読書初心者でも楽しめるのが特徴です。

ジャンルも多岐にわたり、ミステリー、歴史小説、恋愛小説、社会派小説など、自分の興味に合わせて選べるのも魅力です。また、直木賞受賞作品は時代を映す鏡でもあるため、発表された時期の社会情勢や問題にも触れることができます。

おすすめの読み方としては、まず自分の好きなジャンルから入ることです。ミステリーが好きな方は「黒牢城」や「理由」、歴史に興味がある方は「蜩ノ記」や「熱源」、現代社会の問題に関心がある方は「何者」など、興味のある分野から読み始めると入りやすいでしょう。

まとめ:直木賞受賞作品から自分好みの小説を見つけよう

直木賞受賞作品は、日本の優れた大衆文学の指標として長い歴史を持ち、多くの名作を生み出してきました。今回紹介した13作品はいずれも読みごたえがあり、それぞれ異なる魅力を持っています。

最近の受賞作である「ともぐい」や「八月の御所グラウンド」は、現代の価値観や問題意識を反映した新鮮な視点を提供してくれますし、「蜜蜂と遠雷」や「宝島」のようなベストセラー作品は、多くの読者の心を掴んだ普遍的な魅力があります。

直木賞小説は、単なる娯楽にとどまらず、人間の本質や社会の問題を考えさせる深みがあります。この記事を参考に、ぜひ自分の心に響く一冊を見つけて、豊かな読書体験を楽しんでください。

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