【2025年最新】新川帆立のおすすめ小説ランキングTOP11

まずは知りたい！作家・新川帆立のプロフィール

新川帆立（しんかわ ほたて）さんは、1991年にアメリカのテキサス州で生まれ、宮崎県で育ちました。 東京大学法学部を卒業後、弁護士として活躍するという華々しい経歴の持ち主です。

実は、16歳の時に夏目漱石の『吾輩は猫である』を読んで作家を志したそうですが、まずは安定した職業に就くことを目指したといいます。 弁護士のほかにもプロ雀士として活動していた時期もあり、その多才ぶりには驚かされます。

2020年に『元彼の遺言状』で第19回『このミステリーがすごい！』大賞を受賞し、2021年に同作で作家としてデビューを果たしました。 現在は弁護士の仕事を休職し、作家業に専念しています。 特定のジャンルに縛られず、幅広いテーマで執筆活動を続けている、今注目の作家です。

【2025年最新】新川帆立のおすすめ小説ランキングTOP11

ここからは、いよいよ新川帆立さんのおすすめ小説をランキング形式でご紹介します。

デビュー作にして大ヒットを記録した『元彼の遺言状』をはじめ、法律知識や社会問題を取り入れたユニークなミステリーが盛りだくさんです。どの作品から読もうか迷っている方は、ぜひこのランキングを参考に、気になる一冊を見つけてみてください。

1位『元彼の遺言状』

第1位は、新川帆立さんのデビュー作にして、第19回『このミステリーがすごい！』大賞を受賞した『元彼の遺言状』です。 2022年には綾瀬はるかさん主演でテレビドラマ化もされ、大きな話題を呼びました。

物語は、「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言状から始まります。 主人公の弁護士・剣持麗子は、亡くなった元彼の遺産を手に入れるため、依頼人を「犯人」に仕立て上げようと大胆な計画に乗り出します。

お金に貪欲で強気なヒロイン・剣持麗子のキャラクターがとにかく強烈で魅力的。 遺産をめぐる謎解きと、二転三転するスピーディーな展開に、ページをめくる手が止まらなくなること間違いなしの一冊です。

2位『倒産続きの彼女』

ランキング第2位は、『元彼の遺言状』の続編である『倒産続きの彼女』です。 「剣持麗子」シリーズの第2弾ですが、本作では新たなヒロインが登場します。

主人公は、麗子の後輩にあたる弁護士の美馬玉子。麗子とは対照的に、ぶりっ子で婚活に励む玉子が、先輩である麗子とタッグを組んで「会社を倒産に導く女」の謎に挑みます。

倒産寸前の会社で起きた殺人事件をきっかけに、物語は経済ミステリーの色合いを帯びていきます。前作とはひと味違うヒロインの奮闘や、麗子とのデコボココンビぶりに注目です。ミステリーとしてだけでなく、働く女性の成長物語としても楽しめます。

3位『競争の番人』

第3位は、公正取引委員会（公取委）という珍しい組織を舞台にしたお仕事ミステリー『競争の番人』です。坂口健太郎さんと杏さんのダブル主演でドラマ化もされた話題作です。

主人公は、叩き上げの女性審査官・白熊楓と、東大首席のエリート審査官・小勝負勉。まったくタイプの違う2人がバディを組み、談合やカルテルといった企業の不正行為を暴くために奮闘します。

「競争の番人」として、公正で自由な市場を守るために奔走する彼らの姿が描かれます。普段はなじみの薄い公正取引委員会の仕事内容がリアルに描かれており、社会派ミステリーとしても読み応え十分な一冊です。

4位『剣持麗子のワンナイト推理』

第4位は、「剣持麗子」シリーズの第3弾となる『剣持麗子のワンナイト推理』です。 この作品は、麗子が深夜に持ち込まれる数々の難題を、朝までに解決していくという短編集形式になっています。

『元彼の遺言状』の事件後、麗子は亡くなった弁護士のクライアントを引き継ぐことになりました。 大手法律事務所での激務の傍ら、一般民事の相談にも乗る羽目になり、てんてこ舞いの日々を送ります。

一話完結で読みやすく、麗子の見事な推理とキャラクターの魅力が存分に味わえる一冊です。前作までを読んでいなくても楽しめますが、シリーズを追っているファンにはたまらないエピソードが満載です。

5位『女の国会』

第5位にランクインしたのは、第38回山本周五郎賞の候補作となった話題作『女の国会』です。（注：受賞結果は2025年5月に発表予定です） もし、女性総理大臣が誕生し、女性だけの内閣が組閣されたら？という大胆な設定で描かれる社会派エンターテインメントです。

物語は、初の女性総理大臣・高遠凛子の奮闘を中心に展開します。彼女が打ち出す政策は、待機児童問題の解決や男女間の賃金格差是正など、現代社会が抱える課題に鋭く切り込むものばかり。

しかし、彼女の前には既得権益にしがみつく男性議員や、旧態依然とした社会の壁が立ちはだかります。政治の世界を舞台に、女性たちが連帯し、未来を切り拓いていく姿が痛快に描かれています。

6位『先祖探偵』

第6位は、自分のルーツを探る「先祖調査」をテーマにしたミステリー『先祖探偵』です。主人公は、興信所に勤める調査員の三拍子。彼女は、依頼者の先祖を辿るうちに、歴史に埋もれた謎や一族の秘密に直面します。

戸籍を遡り、過去の文献を読み解きながら、地道な調査で真実に迫っていく過程は、知的好奇心をくすぐられます。歴史ミステリーとしての面白さはもちろん、自分の知らない過去と向き合うことの意味を問いかける、奥深い物語です。

自分の家族やルーツに興味がある人なら、より一層楽しめること間違いなし。読んだ後、自分の先祖についても調べてみたくなるかもしれません。

7位『競争の番人 内偵の王子』

第7位は、『競争の番人』の続編となる『競争の番人 内偵の王子』です。 前作で活躍した公正取引委員会の凸凹バディ、白熊楓と小勝負勉が、新たな事件に挑みます。

今作で彼らが調査するのは、地方の有力者が牛耳る土木業界の談合疑惑。しかし、調査を進めるうちに、彼らは業界の深い闇と、政治家も絡んだ巨大な陰謀に巻き込まれていきます。

前作以上にスケールアップした事件と、白熊と小勝負のバディとしての成長が見どころです。公正取引委員会の「内偵」という、知られざる調査活動のリアルな描写にも引き込まれます。

8位『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』

第8位は、ユニークなタイトルが目を引く『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』。これは、法律をテーマにしたSF短編集です。

「AIが作った法律で裁かれる世界」や「恋愛が法律で禁止された世界」など、奇想天外な設定のもとで繰り広げられる6つの物語が収録されています。もしもこんな法律があったら、私たちの社会はどうなるのか？という思考実験が楽しめます。

弁護士でもある新川さんならではの、法律への深い知見と豊かな想像力が融合した作品です。SF好きはもちろん、少し変わったミステリーを読んでみたいという方にもおすすめです。

9位『ひまわり』

第9位は、重度の障害を負いながらも弁護士を目指す女性の奮闘を描いた感動作『ひまわり』です。

主人公のひまりは、交通事故で頸髄を損傷し、体が動かなくなってしまいます。 過酷なリハビリを経て、復職を目指しますが叶わず、一念発起して司法試験の受験を決意します。

鉛筆も握れず、六法全書も開けない絶望的な状況から、音声認識ソフトなどを駆使して困難に立ち向かっていく姿に胸を打たれます。 人生の逆境に屈しない人間の強さを描いた、涙なくしては読めない一冊です。

10位『縁切り上等! 離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル』

第10位は、離婚問題専門の弁護士が活躍するリーガルミステリー『縁切り上等! 離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル』です。主人公の松岡紬は、依頼者の新たな門出をサポートするため、様々な離婚案件に挑みます。

財産分与や親権問題など、離婚にまつわるリアルなトラブルが、ミステリー仕立てで描かれています。一見すると単なる夫婦喧嘩に見える案件の裏に、思わぬ秘密や事件が隠されていることも。

法律知識を駆使して問題を解決に導くだけでなく、依頼者の心にも寄り添う紬の姿が印象的です。人間ドラマとしても深く、読後には前向きな気持ちになれる作品です。

11位『魔法律学校の麗人執事1 ウェルカム・トゥー・マジックローアカデミー』

第11位は、新川帆立さんの新境地ともいえる学園ファンタジー『魔法律学校の麗人執事』です。 魔法と法律が融合した「魔法律学」を学ぶ学校を舞台に、男装のヒロインとオレ様系男子の恋模様が描かれます。

主人公の野々宮椿は、修道院を救うため、魔法の天才である条ヶ崎マリスの執事になります。 傍若無人なご主人様に振り回されながらも、椿は男のふりをして男子寮で生活し、魔法律学校での試練に立ち向かいます。

これまでの作品とは一味違う、ライトノベルテイストの物語ですが、個性的なキャラクターとテンポの良いストーリー展開は健在。ファンタジー好き、学園ものが好きな方にはたまらない一冊です。

新川帆立作品の読むべき順番は？シリーズものを解説

新川帆立さんの作品には、続き物として楽しめるシリーズがいくつかあります。どの順番で読めばいいか迷っている方のために、主要なシリーズをまとめました。

基本的には刊行順に読んでいくのがおすすめですが、それぞれ独立した物語としても楽しめるように作られています。気になる作品から手に取ってみるのも良いでしょう。

「剣持麗子」シリーズ

『元彼の遺言状』で鮮烈なデビューを飾った、弁護士・剣持麗子が主人公のシリーズです。リーガルミステリーを軸に、麗子の痛快な活躍が描かれます。

読む順番は、以下の刊行順がおすすめです。

1. 『元彼の遺言状』
2. 『倒産続きの彼女』
3. 『剣持麗子のワンナイト推理』

『倒産続きの彼女』では麗子の後輩が主人公となりますが、物語は地続きになっています。まずはデビュー作の『元彼の遺言状』から読むと、麗子のキャラクターや世界観をより深く楽しめるでしょう。

「競争の番人」シリーズ

公正取引委員会を舞台に、白熊楓と小勝負勉の凸凹バディが企業の不正に立ち向かうシリーズです。 社会派なテーマを扱いながらも、エンターテインメント性が高いのが特徴です。

こちらも、以下の刊行順で読むのがおすすめです。

1. 『競争の番人』
2. 『競争の番人 内偵の王子』

1作目でバディが誕生し、2作目ではさらに大きな事件に挑んでいくため、順番に読むことで彼らの成長や関係性の変化を追うことができます。

ドラマ化・映像化された新川帆立のおすすめ小説

新川帆立さんの作品は、そのキャッチーな設定と魅力的なキャラクターから、デビュー後すぐに映像化され、大きな注目を集めています。 ここでは、特に人気の高いドラマ化作品を2つご紹介します。

原作小説を読んでからドラマを観るか、ドラマを観てから原作を手に取るか、どちらも違った楽しみ方ができるはずです。

『元彼の遺言状』

2022年4月期にフジテレビ系の「月9」枠で連続ドラマ化されました。 主人公の敏腕弁護士・剣持麗子役を綾瀬はるかさん、麗子とバディを組むことになる謎の男・篠田敬太郎役を大泉洋さんが演じました。

ドラマでは、原作の世界観はそのままに、オリジナルのエピソードも交えて構成されました。 麗子と篠田のコミカルな掛け合いや、豪華な共演者たちの演技も話題となり、原作ファン以外からも高い評価を得ています。

『競争の番人』

『元彼の遺言状』に続き、2022年7月期に同じくフジテレビ系「月9」枠で連続ドラマ化。 天才でひねくれ者の審査官・小勝負勉役を坂口健太郎さん、実直で感情的な元刑事の審査官・白熊楓役を杏さんがダブル主演で務めました。

公正取引委員会という、これまでドラマで描かれることのなかった組織を舞台にした斬新な設定が注目を集めました。 小池栄子さんや大倉孝二さんといった実力派俳優が脇を固め、チームで難事件に挑む姿が痛快に描かれています。

まとめ：新川帆立のおすすめ小説を読んでみよう

今回は、今大注目の作家・新川帆立さんのおすすめ小説をランキング形式でご紹介しました。

弁護士としての知識を活かしたリーガルミステリーから、社会問題を鋭く切り取るエンターテインメント、さらには学園ファンタジーまで、その作風は非常に多彩です。どの作品も、魅力的なキャラクターと先が気になるストーリーで、読者を夢中にさせてくれます。

まだ新川作品を読んだことがないという方は、ぜひこのランキングを参考に、気になる一冊から手に取ってみてください。きっと、あなたのお気に入りの一冊が見つかるはずです。