【2025年最新】一穂ミチの小説おすすめランキングTOP20

はじめに：多彩な世界観で魅了する作家・一穂ミチとは

一穂ミチ（いちほ みち）さんは、大阪府出身の小説家。2007年に『雪よ林檎の香のごとく』でデビューして以来、BL（ボーイズラブ）ジャンルを中心に活躍し、会社員として働きながら執筆活動を続けていることでも知られています。

2021年に刊行した初の一般文芸作品『スモールワールズ』が大きな注目を集め、吉川英治文学新人賞を受賞、本屋大賞で3位にランクイン。その後も『光のとこにいてね』や、直木賞を受賞した『ツミデミック』など、話題作を次々と発表しています。人物の心理を繊細に描写する叙情的な作風が特徴で、BLから一般文芸まで、幅広いジャンルで読者を魅了し続けている、今最も注目される作家の一人です。

一穂ミチのおすすめ小説ランキングTOP20

ここからは、一穂ミチさんのおすすめ小説をランキング形式でご紹介します。BL作品から、心揺さぶる人間ドラマを描いた一般文芸作品まで、多彩なラインナップとなりました。

直木賞受賞作や本屋大賞ノミネート作など、評価の高い人気作が勢揃いです。気になる作品を見つけて、一穂ミチさんの世界に触れてみてください。

1位『スモールワールズ』

一穂ミチさんの名を広く知らしめた代表作であり、初の一般文芸単行本です。夫婦、親子、姉弟など、様々な関係性の中に潜む喜びやもどかしさを丁寧に描き出した6編からなる連作短編集で、多くの読者から共感と絶賛の声を集めました。

本作は第43回吉川英治文学新人賞を受賞したほか、2022年の本屋大賞で第3位に輝くなど、文学界で高く評価されています。ままならない日常の中で人々が抱える心の揺らぎに、そっと寄り添ってくれるような物語が詰まった、珠玉の一冊です。

著者	一穂ミチ
発売日	2021/04/21
ジャンル	一般文芸、連作短編集

2位『光のとこにいてね』

2023年の本屋大賞で第3位にランクインし、第168回直木賞の候補にもなった感動の長編小説。物語は、裕福な家庭で育つ少女・結珠（ゆず）と、古びた団地で暮らす少女・果遠（かのん）という、正反対の環境にいる二人が出会うところから始まります。

何もかもが違う二人ですが、互いに惹かれ合い、心の隙間を埋めるように時を重ねていきます。しかし、過酷な運命が二人を何度も引き離すことに。出会いと別れを繰り返しながらも、互いを想い続ける四半世紀にわたる愛の物語は、多くの読者の心を揺さぶりました。

著者	一穂ミチ
発売日	2022/11/07
ジャンル	一般文芸、長編小説

3位『ツミデミック』

第171回直木賞を受賞し、大きな話題を呼んだ作品です。本作は、コロナ禍の社会を舞台に、人々が抱える「罪」や心の闇をテーマにした6編の短編集となっています。

物語に登場するのは、ごく平凡な人々。しかし、パンデミックという非日常の中で、孤独や不安から罪を犯してしまいます。フードデリバリーサービスや給付金詐欺など、コロナ禍ならではの事象が背景にあり、一歩間違えれば自分も当事者になったかもしれないという恐怖を感じさせます。渦中の人々の姿を鮮烈に描き出した、心震える一冊です。

著者	一穂ミチ
発売日	2023/11/21
ジャンル	一般文芸、短編集

4位『イエスかノーか半分か』

一穂ミチさんの代表的なBL小説シリーズの第1作目です。人気若手アナウンサーの国江田計（くにえだ けい）は、王子と称される完璧な外面と、「愚民め」が心の口癖という強烈な裏の顔を持つ、極端な二重人格者。誰にもその本性を知られずに生きてきましたが、ある日、取材で知り合ったアニメーション作家の都築潮（つづき うしお）に、オフモードの姿で遭遇してしまいます。

完璧な自分と素の自分との間で揺れ動く計の姿と、そんな彼を受け入れていく潮との関係性がコミカルかつ繊細に描かれています。2020年にはアニメ映画化もされた人気シリーズです。

著者	一穂ミチ
発売日	2014/11/08
ジャンル	BL小説

5位『恋とか愛とかやさしさなら』

2024年10月発売の最新刊で、発売前から大きな注目を集めています。物語の詳細はまだ広く知られていませんが、読書メーターなどのレビューサイトでは多くの読者から高い評価を得ています。

一穂ミチさんならではの繊細な心理描写と、心に響くストーリーが期待される一冊です。これまでの作品で多くのファンを魅了してきた作家の最新作として、ぜひチェックしてみてください。

著者	一穂ミチ
発売日	2024/10/30
ジャンル	一般文芸

6位『パラソルでパラシュート』

大阪のテレビ局を舞台に、様々な年代や職業の男女が抱える悩みや葛藤を描いた群像劇です。40代の独身女性アナウンサー、娘との関係に悩む50代の報道デスク、ゲイの同僚に片思いする20代のタイムキーパー、そして向上心を持てずにいる30代の非正規AD。

華やかな世界の裏側で、ままならない日々を生きる人々の姿が、四季の移ろいとともに綴られていきます。つらいことがあっても、また前を向く勇気をくれるような、優しさに満ちた連作短編集です。

著者	一穂ミチ
発売日	2021/12/15
ジャンル	一般文芸、群像劇

7位『砂嵐に星屑』

10代の少年少女の揺れ動く心を鮮烈に描いた物語です。主人公は、どこか満たされない日々を送る高校生の志緒。彼は、ぽっかりと心の空白を抱えて生きる年上の男性・桂と出会います。

10代特有の思い込みの激しさや純粋さ、コントロールできない焦燥感を抱える志緒と、ずるさや脆さを持った大人である桂。その対比が印象的で、人間観察に長けた一穂ミチさんならではの筆致が光ります。純粋で危うい少年たちの関係性を描いた、清冽な物語です。

著者	一穂ミチ
発売日	2022/02/09
ジャンル	一般文芸

8位『うたかたモザイク』

様々な事情を抱えた登場人物たちが織りなす人間模様が、モザイクのように組み合わさっていく群像劇です。

一穂さんの作品に共通する、登場人物の内面に深く寄り添う丁寧な筆致が、本作でも存分に発揮されています。複雑ながらも美しい人間関係の描写が好きな方におすすめの一冊です。

著者	一穂ミチ
発売日	2023/03/29
ジャンル	一般文芸

9位『青を抱く』

静かな海辺の街を舞台にした、切なくも美しいBL小説です。主人公の和佐泉は、日課の散歩中に一人の男・宗清と出会います。彼は、2年前に海難事故に遭い眠り続ける泉の弟・靖野にそっくりでした。

人懐っこい宗清に惹かれながらも、ある理由から彼の想いに応えられない泉。弟への想いと宗清への恋心との間で揺れ動く、繊細な心理描写が胸を打ちます。静かに深く、青に染まっていくような読書体験ができる一冊です。

著者	一穂ミチ
発売日	2015/06/17
ジャンル	BL小説

10位『ふったらどしゃぶり』

こちらも一穂ミチさんの人気BL小説の一つ。雨の日に出会った二人の関係性を、天気や季節の移ろいとともに描いていきます。

繊細な感情の機微を捉えることに定評のある一穂ミチさん。本作でも、登場人物たちの心の揺れ動きが丁寧に描写されており、読者を物語の世界へと引き込みます。雨音が聞こえてくるような、しっとりとした情緒あふれる物語が好きな方におすすめです。

著者	一穂ミチ
発売日	2013/03/08
ジャンル	BL小説

11位『雪よ林檎の香のごとく』

一穂ミチさんの記念すべきデビュー作です。2007年に雑誌『小説ディアプラス』で発表され、翌年に書籍化されました。タイトルは北原白秋の短歌から取られています。

この作品で作家としてのキャリアをスタートさせ、その後BLジャンルを中心に数多くの名作を生み出していくことになります。一穂ミチさんの原点ともいえる作品であり、ファンにとっては必読の一冊と言えるでしょう。

著者	一穂ミチ
発売日	2008/07/10
ジャンル	BL小説

12位『きょうの日はさようなら』

少し不思議な設定が光る、感動的な家族の物語です。2025年の夏、高校生の明日子と双子の弟・日々人のもとに、一緒に暮らすことになる従姉の今日子がやってきます。しかし彼女は、長い眠りから目覚めたばかりの、三十年前の女子高生でした。

母親の死後、どこか冷え切っていた家族の関係が、天真爛漫な今日子の存在によって少しずつ変化していきます。重くなりがちなテーマを、軽やかで瑞々しい筆致で描いた、夏に読み返したくなる一冊です。

著者	一穂ミチ
発売日	2016/01/20
ジャンル	一般文芸

13位『off-air』

『イエスかノーか半分か』シリーズのスピンオフ作品で、本編の主人公・国江田計が勤める放送局の同僚たちに焦点を当てた物語です。本編とは異なる視点から、キャラクターたちの新たな一面を垣間見ることができます。

シリーズのファンであればもちろん、読んでいない方でも楽しめる内容になっています。テレビ業界で働く人々の日常や恋愛模様がリアルに描かれており、お仕事小説としても読み応えのある一冊です。

著者	一穂ミチ
発売日	2017/11/10
ジャンル	BL小説

14位『龍の棲む家』

ファンタジックな要素と、現代的なテーマが融合したBL小説です。物語の詳細は伏せられていますが、「龍」という存在が、登場人物たちの関係性に大きな影響を与えていきます。

一穂ミチさんの作品の中でも、少し珍しい設定が特徴的な一作。現実世界から少し離れた、不思議な物語に浸りたい気分の時に手に取ってみてはいかがでしょうか。美しい情景描写と、登場人物たちの心の交流が印象に残る作品です。

著者	一穂ミチ
発売日	2012/05/10
ジャンル	BL小説

15位『さよなら、アルファ』

「オメガバース」という特殊な設定を用いたBL小説です。この世界には、男性・女性の性のほかに、「アルファ」「ベータ」「オメガ」という第二の性が存在します。本作は、その設定を巧みに活かし、切ない身分差の恋を描いています。

設定自体は特殊ですが、描かれているのは普遍的な愛の物語です。運命に翻弄されながらも、愛する人を想い続ける登場人物たちの姿に、胸が締め付けられることでしょう。オメガバース作品の入門としてもおすすめです。

著者	一穂ミチ
発売日	2017/07/10
ジャンル	BL小説（オメガバース）

16位『アンティ・ソーシャル・ネットワーク』

現代社会のコミュニケーションのあり方を問うような、示唆に富んだBL小説です。SNSが普及した現代ならではの出会いや、すれ違いが描かれています。

タイトルが示す通り、ソーシャルネットワークが物語の重要な鍵を握ります。ネット上の関係と現実の関係、その間で揺れ動く登場人物たちの心情がリアルに描写されています。現代的なテーマに関心がある方におすすめの一冊です。

著者	一穂ミチ
発売日	2013/11/09
ジャンル	BL小説

17位『世界のまんなか』

『イエスかノーか半分か』シリーズの2作目にあたる作品です。前作で恋人同士になったアナウンサーの国江田計とアニメーション作家の都築潮。本作では、二人のその後の関係が描かれます。

付き合い始めたからといって、すべてが順風満帆というわけではありません。二人の間に生じる新たな悩みや葛藤が、前作同様にユーモラスかつ繊細に綴られていきます。シリーズのファンはもちろん、これから読み始める方にもぜひ続けて読んでほしい一冊です。

著者	一穂ミチ
発売日	2015/07/10
ジャンル	BL小説

18位『花にくちづけ』

花をモチーフにした、美しくも儚い恋物語を描いたBL小説です。登場人物たちの心情が、様々な花のイメージと重ね合わされて表現されています。

一穂ミチさんの叙情的な文体が、物語の雰囲気を一層引き立てています。美しい言葉で綴られる、切なくも心温まるストーリーを味わいたい方におすすめです。読後は、道端に咲く花を見る目が少し変わるかもしれません。

著者	一穂ミチ
発売日	2010/06/10
ジャンル	BL小説

19位『バイバイ、センチメンタル』

青春時代の終わりと、新たな始まりを感じさせる爽やかなBL小説です。学生から社会人へ、あるいは一つの恋の終わりと新しい恋の始まりなど、人生の節目におけるセンチメンタルな感情を描いています。

誰もが経験するであろう、甘酸っぱくて少し切ない気持ちに寄り添ってくれるような物語です。過去を振り返り、未来へ一歩踏み出す勇気をくれる一冊。青春小説が好きな方にもおすすめです。

著者	一穂ミチ
発売日	2021/11/25
ジャンル	BL小説

20位『銀のいばら』

少しダークで、ミステリアスな雰囲気が漂うBL小説です。美しい装飾品「銀のいばら」が、登場人物たちの運命を大きく左右していきます。

他の作品とは一味違った、サスペンスフルな展開が魅力です。一穂ミチさんの描く、人間の心の奥底に潜む複雑な感情や、少し危険な関係性に惹かれる方におすすめ。ハラハラドキドキしながらページをめくる手が止まらなくなるでしょう。

著者	一穂ミチ
発売日	2011/01/08
ジャンル	BL小説

まとめ：ランキングを参考に一穂ミチの小説を読んでみよう

一穂ミチさんのおすすめ小説ランキングTOP20をご紹介しました。BL小説から一般文芸まで、その作風は非常に幅広く、どの作品も深い人間ドラマと繊細な心理描写が魅力です。

『スモールワールズ』や『光のとこにいてね』といった心揺さぶる感動作から、『イエスかノーか半分か』のような人気BLシリーズまで、あなたの心に響く一冊がきっと見つかるはずです。このランキングを参考に、ぜひ気になる作品から手に取ってみてください。