皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
門井慶喜(かどい よしのぶ)は、1971年群馬県桐生市生まれの小説家です。同志社大学文学部を卒業後、大学職員として勤務していましたが、2003年に『キッドナッパーズ』でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、作家デビューを果たしました。
門井作品は、歴史上の人物や出来事を丹念な取材に基づいて描く歴史小説で特に高い評価を得ています。2018年には、宮沢賢治とその父の関係を描いた『銀河鉄道の父』で第158回直木三十五賞を受賞。デビュー当初はミステリーも手掛けており、その経験が歴史小説に深みを与えています。
歴史上の偉人だけでなく、彼らを支えた名もなき人々に光を当てる視点や、建築・美術・インフラといったユニークなテーマを扱う点も大きな魅力です。読者はまるでその時代にタイムスリップしたかのような臨場感とともに、歴史の新たな一面を発見できるでしょう。
ここからは、門井慶喜のおすすめ小説をランキング形式でご紹介します!
直木賞を受賞した代表作から、知る人ぞ知る初期の名作まで、門井慶喜の魅力を存分に味わえる19作品を厳選しました。歴史小説ファンはもちろん、これまであまり歴史小説を読んでこなかった方も、きっとお気に入りの一冊が見つかるはずです。
歴史上の人物たちが、現代に生きる私たちと同じように悩み、情熱を燃やす姿に、きっと心を動かされることでしょう。さあ、門井慶喜が描く壮大な歴史の世界へ旅立ちましょう!
堂々の1位は、第158回直木三十五賞を受賞した門井慶喜の代表作『銀河鉄道の父』です。国民的作家・宮沢賢治を、生涯にわたって支え続けた父・政次郎の視点から描いた物語で、2023年には役所広司主演で映画化もされ、大きな話題を呼びました。
裕福な質屋の長男でありながら家業を継がず、農業や宗教、文学と我が道を突き進む賢治。そんな息子を、父・政次郎はどのように見守り、愛したのか。これまであまり語られることのなかった、宮沢賢治の「父子の物語」が描かれています。
家族の愛という普遍的なテーマが胸を打つ、感動の傑作です。門井作品の入門書としても、まず間違いのない一冊と言えるでしょう。
息子の才能を信じ抜く父の愛に涙腺がゆるんじゃう…。家族の愛って普遍的だよね。
第155回直木賞候補にもなった『家康、江戸を建てる』は、徳川家康の天下事業である江戸の街づくりをテーマにした連作短編集です。物語の主役は、家康本人ではなく、彼のもとで都市計画を支えた名もなき技術者たち。
湿地帯だった江戸を世界有数の大都市へと変貌させるため、上水を引き、石垣を築き、天守閣を建てる…。困難な課題に、知恵と情熱で立ち向かった人々の姿が生き生きと描かれています。2019年にはテレビドラマ化もされました。
歴史の表舞台には出てこない人々の活躍に光を当てた、門井ならではの視点が光る作品です。ものづくりの面白さや、チームで何かを成し遂げることの素晴らしさを感じさせてくれます。
巨大プロジェクトを成功させる男たちの物語ってワクワクする!わたしも江戸の街づくりに参加したかったな。
『家康、江戸を建てる』の続編ともいえるのが、この『東京、はじまる』です。舞台は江戸から明治へと移り、文明開化の波に乗って「東京」へと生まれ変わっていく街の姿を描いています。
主人公は、銀座のレンガ街計画を推進したお雇い外国人のウォートルスや、日本初の鉄道建設に尽力した井上勝など、近代日本の礎を築いた人々。彼らの夢と葛藤が、壮大なスケールで展開されます。
私たちが今暮らす「東京」が、いかにして作られたのか。その知られざる歴史に触れることができる一冊です。前作と合わせて読むことで、江戸から東京へのダイナミックな変化をより深く楽しめるでしょう。
いつもの東京の景色が違って見えてくるよ。歴史を知ると街歩きがもっと楽しくなるね!
戦国時代の風雲児・織田信長を、当時最新の兵器であった「鉄砲」という切り口で描いた意欲作です。若き日の信長が鉄砲と出会い、その威力に魅せられ、やがては天下統一の切り札として活用していくまでを描きます。
長篠の戦いで武田の騎馬隊を打ち破った「三段撃ち」はあまりにも有名ですが、信長が鉄砲という新技術をいかに理解し、戦略に組み込んでいったか、その過程がスリリングに描かれています。
単なる英雄譚ではなく、技術革新が時代をどう変えたのかを問う、ビジネス書のような側面も持つ作品です。信長の先進性や合理的な思考に、現代の私たちも学ぶべき点が多いかもしれません。
新しい技術で時代を切り拓く信長、かっこよすぎ!イノベーターとしての姿にシビれちゃうな。
明治維新後、蝦夷地が北海道と改められ、その中心都市として札幌が誕生するまでの物語です。主人公は、初代北海道開拓判官として札幌の都市計画を指揮した島義勇(しま よしたけ)。
京都をモデルにした壮大な碁盤の目状の街づくり計画を立てたものの、厳しい自然や予算不足といった数々の困難に直面します。それでも、北海道の未来を信じて奔走する島の姿が熱く描かれています。
何もない原野に、未来への希望を描き出すことの壮大さと困難さ。都市開発というテーマを通して、明治という時代のエネルギーを感じさせてくれる作品です。
ゼロから街を創るってすごいロマンだよね。札幌に行く前に読んでおきたかったな!
舞台は昭和初期の東京。まだ地下鉄というものがなかった時代に、東京に地下鉄を走らせようと奮闘した二人の男の物語です。一人は「地下鉄の父」と呼ばれる早川徳次、もう一人は「強盗慶太」の異名を持つ五島慶太。
理想に燃える早川と、現実的な経営手腕を発揮する五島。二人は時に激しく対立しながらも、東京の地下に壮大な鉄道網を築き上げていきます。巨大プロジェクトの裏にあった、男たちの熱いドラマが描かれています。
毎日何気なく利用している地下鉄が、これほどまでの情熱と努力の結晶だったとは。通勤や通学の景色が少し違って見えるかもしれません。
ライバル同士が火花を散らす展開、たまらない!男たちの熱いドラマって最高だよね。
今では当たり前のように利用している郵便制度。その礎を築いた「日本近代郵便の父」前島密(まえじま ひそか)の生涯を描いた作品です。
江戸時代、武士の子として生まれた前島は、やがて英語を学び、海外の進んだ制度に触れる中で、全国どこへでも公平に手紙を届けられる仕組みの必要性を痛感します。彼の抱いた壮大なビジョンと、それを実現するための並々ならぬ情熱が描かれています。
「縁の下の力持ち」として社会を支えた人物に光を当てる、門井らしい一冊。彼の功績なくして、現代の便利な暮らしはなかったのかもしれません。
当たり前のサービスも、誰かのすごい努力から始まってるんだね。前島さんの情熱に感動しちゃった。
『恩讐の彼方に』などの作品で知られる文豪・菊池寛。彼が出版社「文藝春秋」を立ち上げ、実業家として奮闘する姿を描いたユニークな作品です。
芥川賞や直木賞を創設するなど、日本の文学界に大きな功績を残した菊池寛ですが、その裏では会社の経営に頭を悩ませる一人の社長でもありました。作家仲間との交流や、出版業界の裏側なども垣間見え、文学ファンならずとも楽しめる内容になっています。
文豪の意外な一面を知ることができる、エンターテインメント性あふれる歴史小説です。
作家が会社を経営するなんて新鮮!文豪たちの人間らしい一面が見えて面白いな。
幕末、旧幕府軍を率いて箱館(現在の函館)で「蝦夷共和国」を樹立した榎本武揚(えのもと たけあき)。「かまさん」という愛称で呼ばれた彼の、知られざる実像に迫る物語です。
新政府軍との圧倒的な戦力差の中、なぜ彼は最後まで戦い続けたのか。降伏後、敵であった新政府に仕え、大臣にまで上り詰めた彼の真意とは何だったのか。理想と現実の間で揺れ動く、榎本武揚の苦悩と決断を描き出します。
敗者の側から描かれるもう一つの明治維新。歴史のif(もしも)に思いを馳せることができる、ロマンあふれる一冊です。
負けるとわかっていても戦うってすごい覚悟だよね。幕末の男たちの生き様には心を揺さぶられるよ。
日本の初代内閣総理大臣として知られる伊藤博文。本作は、彼がまだ「伊藤俊輔(しゅんすけ)」と名乗っていた若き日の破天荒な青春時代を描いた物語です。
尊王攘夷の志士として、イギリス公使館焼き討ちなどの過激な活動に身を投じる一方、仲間たちとイギリスへ秘密留学し、西洋の進んだ文明に衝撃を受ける俊輔。後の大政治家からは想像もつかないような、彼の情熱と行動力に満ちた日々が描かれます。
歴史上の偉人も、かつては夢と希望に燃える一人の若者だった。そんな当たり前の事実に気づかせてくれる、爽快な青春歴史小説です。
伊藤博文ってお札のイメージしかなかったけど、若い頃はヤンチャだったんだね!なんだか親近感が湧いちゃうな。
江戸時代、八代将軍・徳川吉宗の享保の改革期を舞台にした経済歴史小説です。主人公は、世界初の先物取引市場といわれる大坂・堂島の米相場に挑んだ男たち。
米という「モノ」ではなく、その未来の価格を売買する「デリバティブ取引」。この画期的なシステムを巡って繰り広げられる、幕府と商人たちの激しい頭脳戦が描かれます。専門的な内容でありながら、門井の巧みな筆致でエンターテインメントとして楽しめます。
江戸時代にこれほど高度な金融システムが存在したという事実に、きっと驚かされるはず。歴史の意外な側面を教えてくれる一冊です。
え、江戸時代にデリバティブ!?お金の歴史って奥が深いんだね…。ちょっと難しいけどすごく面白い!
幕末のクライマックス、江戸城無血開城。その歴史的な大事業を、旧幕府軍の勝海舟と、新政府軍の西郷隆盛の交渉を軸に描いた作品です。
百万の民が暮らす江戸を戦火から守るため、二人は何を語り、いかなる決断を下したのか。緊迫した交渉の裏側で繰り広げられる、両者の思惑や人間ドラマが鮮やかに描き出されます。
歴史の大きな転換点が、人々の強い意志と対話によって作られていく様は圧巻です。リーダーシップや交渉術について考えさせられる、ビジネスパーソンにもおすすめの一冊です。
たった二人の話し合いで江戸の未来が決まったんだね。歴史が動く瞬間のドキドキ感がたまらないよ!
幕末のヒーロー・坂本龍馬。その妻として知られる「おりょう」を主人公に据え、彼女の視点から激動の時代を描いた物語です。
龍馬と出会い、恋に落ち、やがて妻となるおりょう。しかし、夫は常に日本の未来のために奔走し、彼女のそばにはいない。龍馬の死後も、数奇な運命を力強く生き抜いたおりょうの生涯が描かれます。
歴史の陰で、英雄を支え続けた女性の生き様に光を当てた作品。龍馬ファンはもちろん、強い女性の物語が好きな方にもおすすめです。
龍馬を支えただけじゃなく、自分の足でしっかり生きたおりょうさん、かっこいい!わたしもこんな風に強く生きたいな。
門井作品の中でも異色の、明治時代の東京帝国大学を舞台にした歴史ミステリー。第153回直木賞候補にもなりました。
主人公は、古文書解読の天才でありながら、世間の常識から少しズレている「叡古(えいこ)教授」こと上野英太郎。彼のもとに持ち込まれる、歴史に埋もれた謎や事件を、鮮やかな推理で解き明かしていきます。
歴史の知識と謎解きの面白さが見事に融合した作品です。ミステリー好きも歴史好きも、両方楽しめること間違いなしの一冊。
歴史とミステリーの組み合わせって最高にワクワクする!叡古教授と一緒に謎解きしたいな。
総合出版社「岩波書店」の創業者である岩波茂雄の生涯を描いた物語です。一冊の本が持つ価値と、それを読者に届けることの意義を問い続けた、彼の出版人としての情熱が描かれています。
夏目漱石との出会いをきっかけに出版の世界に足を踏み入れ、やがて「岩波文庫」を創刊し、安価で良質な本を多くの人々に届けようと奮闘する姿は、本好きならずとも胸が熱くなるはずです。
本という文化を愛し、その発展に生涯を捧げた男の物語。読書好きにはたまらない一冊と言えるでしょう。
本好きとしては絶対に読んでおきたい一冊だね。岩波さんの本への愛が伝わってくるよ。
門井のデビュー作の流れを汲む、アートミステリーシリーズの第一弾。主人公は、天才的な審美眼を持つ美術探偵・神永美有(かみなが みゆ)。
彼女が、ゴッホやフェルメールといった天才画家たちの名画に隠された謎を解き明かしていきます。美術史の知識がなくても、アートの世界の奥深さや面白さに触れることができる、エンターテインメント性の高い作品です。
ミステリーとして楽しめるのはもちろん、読後は美術館に行きたくなること請け合い。知的好奇心をくすぐられる一冊です。
アートとミステリーなんておしゃれで知的!これを読んだら絵画の見方が変わりそうだな。
門井作品としては珍しい、現代の高校を舞台にした学園小説です。物語の中心となるのは、ディベート(討論)の授業「パラドックス実践」に取り組む教師と生徒たち。
「死刑制度は是か非か」「AIは人間を超えるか」といった難題をテーマに、生徒たちが言葉の力を駆使して議論を戦わせます。その中で、教師も生徒も成長していく姿が爽やかに描かれています。
歴史小説とは一味違った、門井の新たな一面を発見できる作品。コミュニケーションや論理的思考について考えるきっかけにもなるでしょう。
門井さんの現代ものって新鮮だね。ディベートって難しそうだけど面白そう!
金閣寺を建てた足利義満の孫であり、銀閣寺を建立した室町幕府八代将軍・足利義政。政治的には無気力で、応仁の乱を招いた暗君として評価されがちな彼を、文化人・芸術家としての側面から再評価する物語です。
戦乱の世にあって、なぜ彼は美の世界に心を寄せたのか。わびさびに代表される東山文化を生み出した義政の、内なる情熱と美意識に迫ります。
歴史の評価とは異なる、人物の多面的な魅力を描き出す門井ならではの一冊。銀閣寺や枯山水の庭園が、また違った味わいを見せてくれるかもしれません。
キラキラの金閣もいいけど、落ち着いた銀閣の魅力って深いよね。義政さんの美意識、わかる気がするな。
地震、津波、噴火、台風。日本は古来より、数多くの自然災害に見舞われてきました。本作は、歴史上の様々な天災と、それに立ち向かった人々の姿を描いた短編集です。
関東大震災の混乱の中でデマと戦った人々や、安政の大地震で崩れた石垣を修復した職人たちなど、困難な状況でも希望を失わずに生き抜いた先人たちの記録が、静かな筆致で綴られます。
自然の脅威と、それに翻弄されながらも前に進もうとする人間の強さ。日本の歴史のもう一つの側面を教えてくれる、重厚な一冊です。
本作における無機質なまでのシンプルな語り口からは作者の覚悟をひしひしと感じざるを得ない。
門井慶喜のおすすめ小説ランキング、いかがでしたでしょうか?
直木賞受賞作『銀河鉄道の父』のような感動的な家族の物語から、『家康、江戸を建てる』のような壮大な都市開発の物語、さらにはアートミステリーまで、その作風は非常に多彩です。
どの作品にも共通しているのは、歴史上の人物たちを血の通った人間として描き、その情熱や葛藤を追体験させてくれる点です。門井の小説を読めば、これまで遠い存在だった歴史が、きっと身近で面白いものに感じられるはずです。
この記事を参考に、ぜひ気になる一冊を手に取って、壮大な歴史のロマンに浸ってみてくださいね。