【2025年最新】乗代雄介のおすすめ小説人気ランキングTOP9

乗代雄介の小説世界へようこそ！人気作からおすすめ作品までランキングで徹底紹介

近年、発表する作品が続々と文学賞を受賞し、多くの読書好きから注目を集めている作家、乗代雄介（のりしろ ゆうすけ）さん。 1986年に北海道で生まれ、法政大学を卒業後、塾講師として働きながら執筆活動を続けていました。

2015年に『十七八より』で群像新人文学賞を受賞してデビューして以来、その確かな筆致と独特の世界観で読者を魅了し続けています。 今回は、そんな乗代雄介さんの作品の中から、特におすすめの小説をランキング形式でご紹介します。心に響く一冊が、きっと見つかるはずです。

乗代雄介のおすすめ小説人気ランキングTOP9

それでは、いよいよ乗代雄介さんのおすすめ小説をランキングで見ていきましょう。デビュー作から最新の芥川賞候補作まで、読み応えのある作品が勢ぞろいです。

それぞれの作品のあらすじや魅力、そして小説をこよなく愛するわたし、ふくちいの一言感想も添えてご紹介します。気になる作品を見つけて、乗代さんの文学の世界に深く飛び込んでみてくださいね。

1位『旅する練習』

乗代雄介さんの代表作との呼び声も高いのが、第34回三島由紀夫賞と第37回坪田譲治文学賞を受賞した『旅する練習』です。 主人公である小説家の叔父と、サッカー少女の姪・亜美が、茨城県の我孫子から鹿島までを歩いて旅する様子が描かれています。

コロナ禍の日常を背景に、旅の道中での出来事や人々との出会いが、穏やかで心地よい筆致で綴られています。 しかし、物語の結末には衝撃的な展開が待っており、読後に深い余韻と問いを残す作品です。 その巧みな構成と美しい文章で、多くの読者を魅了しました。

発売日	2021年1月14日
出版社	講談社
主な受賞歴	第34回三島由紀夫賞、第37回坪田譲治文学賞

2位『それは誠』

第169回芥川賞の候補作となり、第40回織田作之助賞を受賞したのが『それは誠』です。 物語の舞台は、高校の修学旅行。複雑な家庭環境で育った主人公の佐田誠が、自由行動の日に生き別れた叔父に会うため、班のメンバーと小さな冒険を繰り広げます。

同じ班になっただけの、普段はあまり話さないクラスメイトたちが、誠の計画をきっかけに少しずつ心を通わせていく様子が、みずみずしい筆致で描かれています。 青春時代ならではの危うさや純粋さ、そして人と人との繋がりの温かさが感じられる、爽やかな読後感の青春小説です。

発売日	2023年6月29日
出版社	文藝春秋
主な受賞歴	第40回織田作之助賞、第74回芸術選奨文部科学大臣賞

3位『最高の任務』

第162回芥川賞の候補作にもなった『最高の任務』は、乗代さんの作品の中でも特にユニークな設定が光る一冊です。 物語は、定年退職した父親が、娘の依頼で「ある任務」を遂行するところから始まります。

その任務とは、娘が不在の間に、娘の家に住み着いた「何か」の世話をすること。どこかユーモラスでありながら、家族の在り方や仕事について考えさせられる、深みのある物語です。

発売日	2020年1月11日
出版社	講談社
主な受賞歴	第162回芥川龍之介賞候補

4位『皆のあらばしり』

『皆のあらばしり』は、第166回芥川賞の候補作に選ばれたミステリー風の作品です。 物語は、男子高校生と中年男性が、幻の書物『皆のあらばしり』を探し求めるというもの。

二人の珍道中を通して、本を愛する人々の情熱や、知識を探求することの面白さが描かれています。乗代さんらしい、文学や歴史に関する深い知識が散りばめられており、知的好奇心をくすぐられる一冊です。ミステリー要素もあり、ページをめくる手が止まらなくなるでしょう。

出版社	新潮社
主な受賞歴	第166回芥川龍之介賞候補

5位『本物の読書家』

第40回野間文芸新人賞を受賞した『本物の読書家』は、「読むこと」そして「書くこと」の意味を深く問いかける作品です。 主人公は、古書を蒐集し、その余白に自らの思索を書き込むことを趣味とする男。

彼の日常と、彼が読み解く本の内容が交錯しながら物語は進んでいきます。膨大な読書量に裏打ちされた乗代さんならではの、文学への深い愛情と洞察が感じられる一冊です。 読書好きであればあるほど、この作品の奥深さに引き込まれること間違いありません。

出版社	講談社
主な受賞歴	第40回野間文芸新人賞

6位『パパイヤ・ママイヤ』

『パパイヤ・ママイヤ』は、乗代さんの作品の中でも特に家族の形をテーマにした物語が収録されている短編集です。表題作のほか、いくつかの短編が収められており、それぞれ異なる視点から家族や人間関係の機微を描き出しています。

乗代さんの描く家族は、決してありきたりなものではありません。少し変わっているけれど、どこか愛おしい登場人物たちが織りなす物語は、読者に温かい気持ちと、家族について考えるきっかけを与えてくれます。一編一編が短く読みやすいため、乗代作品の入門書としてもおすすめです。

発売日	2022年5月11日
出版社	小学館
収録作品	「パパイヤ・ママイヤ」ほか

7位『十七八より』

2015年に第58回群像新人文学賞を受賞した、乗代雄介さんの記念すべきデビュー作が『十七八より』です。 主人公の女性が、自身の17歳から18歳にかけての日々を「あの少女」と三人称で振り返る、という独特の形式で物語は進みます。

思春期特有の揺れ動く感情や、何気ない日常の風景が、驚くほど緻密で執拗なまでの筆致で描かれています。 派手な出来事が起こるわけではありませんが、その静かな筆致の中に、生きることや記憶について考えさせる深いテーマが横たわっています。乗代文学の原点ともいえる一冊です。

出版社	講談社
主な受賞歴	第58回群像新人文学賞

8位『二十四五』

『二十四五』は、人生の岐路に立つ主人公が、読書を通して自分自身を見つめ直す物語です。 主人公と大叔父、そして田上という人物との対話を中心に、文学が人生に与える影響や、読書の意味が深く掘り下げられていきます。

作中には様々な文学作品への言及があり、文学好きにはたまらない仕掛けが満載です。 物語を通して、読書が単なる趣味ではなく、人生を豊かにし、時に救ってくれる力を持っていることを改めて感じさせてくれます。

発売日	2025年1月16日頃
出版社	講談社

9位『掠れうる星たちの実験』

『掠れうる星たちの実験』は、乗代さんの初期の作品で、その後の作風にも繋がる実験的な試みが感じられる一冊です。物語の形式や文体において、様々な挑戦がなされており、乗代さんの作家としての引き出しの多さを感じさせます。

他の作品と同様に、文学や歴史への深い造詣が感じられる一方で、若さゆえの瑞々しい感性も光ります。まだ読んでいない方は、乗代さんの創作の軌跡を辿る上で、ぜひ手に取っていただきたい作品です。

発売日	2021年12月24日
出版社	国書刊行会
ジャンル	小説

乗代雄介の人気おすすめランキングから、あなたにぴったりの小説を見つけよう

ここまで、乗代雄介さんのおすすめ小説をランキング形式で9作品ご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。旅や冒険を描いた青春小説から、家族の形を問う物語、そして読書そのものをテーマにした作品まで、その作風は非常に多彩です。

どの作品にも共通しているのは、日常の中に潜む小さなきらめきや、人と人との繋がりの尊さを、丁寧な筆致で描き出している点です。このランキングを参考に、ぜひあなたにとっての特別な一冊を見つけて、乗代雄介さんの深く豊かな文学の世界を旅してみてください。