【2025年最新】澤村伊智の小説おすすめ人気ランキングTOP19

澤村伊智の人気小説おすすめランキング！初心者向けの選び方からシリーズの読む順番まで解説

澤村伊智（さわむら いち）さんは、1979年生まれのホラー作家です。 2015年に『ぼぎわんが、来る』で第22回日本ホラー小説大賞を受賞してデビューし、その衝撃的な内容でホラー小説界に大きな波紋を広げました。

デビュー作は選考委員から満場一致で絶賛され、後に『来る』というタイトルで映画化もされるなど、一躍人気作家の仲間入りを果たしました。 彼の作品は、ただ怖いだけでなく、巧みなストーリーテリングとミステリー要素が融合しているのが特徴で、多くの読者を虜にしています。

この記事では、そんな澤村伊智さんの作品の中から、特におすすめの小説をランキング形式でご紹介します。初心者向けの選び方や、大人気「比嘉姉妹シリーズ」の読む順番も解説するので、ぜひお気に入りの一冊を見つける参考にしてくださいね。

【初心者向け】澤村伊智作品の選び方

「澤村伊智さんの小説を読んでみたいけど、どれから手をつければいいかわからない…」そんな初心者の方のために、作品の選び方を3つのポイントに分けてご紹介します。

まずは、澤村伊智さんの代名詞ともいえる代表作『比嘉姉妹シリーズ』から読み始めるのが王道です。 次に、物語にじっくり浸れる読み応え抜群の長編小説。そして最後に、様々なタイプの恐怖を手軽に楽しめる短編集です。

澤村さんの作品は、背筋が凍るようなホラーでありながら、巧みな伏線が張り巡らされたミステリー要素も魅力の一つです。 この3つのポイントを参考に、あなたの好みに合った一冊を見つけて、澤村伊智ワールドの扉を開いてみてください。

まずは代表作『比嘉姉妹シリーズ』から

澤村伊智作品を初めて読むなら、まずは代表作である『比嘉姉妹シリーズ』から手に取るのがおすすめです。 このシリーズは、霊能力を持つ比嘉真琴（ひが まこと）と、彼女の姉で日本最強クラスの霊媒師・琴子（ことこ）が、人知を超えた恐ろしい怪異に立ち向かう物語です。

シリーズの魅力は、なんといってもその圧倒的な恐怖描写。正体不明の存在がじわじわと日常を侵食してくる展開は、ページをめくる手が止まらなくなること間違いなしです。 さらに、単なるホラーに留まらず、怪異を通して人間の心の闇や複雑な関係性を描き出す、深みのあるストーリーも高く評価されています。

デビュー作にしてシリーズ第1作の『ぼぎわんが、来る』は、第22回日本ホラー小説大賞を受賞し、映画化もされた傑作です。 まずはこの作品から、澤村伊智が創り出す恐怖の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

一気読み必至の長編小説

一つの物語にじっくりと没入したい方には、澤村伊智さんの長編小説がぴったりです。シリーズ作品とはまた違う、一冊で完結する濃厚な恐怖体験があなたを待っています。

澤村さんの長編は、巧みなストーリーテリングで読者をぐいぐいと引き込み、一気読みさせる力が魅力です。 例えば、孤島を舞台にしたホラーミステリー『予言の島』は、読み進めるほどに深まる謎と、終盤の衝撃的な展開で多くの読者を驚かせました。

ホラーとミステリーが見事に融合した澤村さんの長編は、ただ怖いだけでは終わらない満足感を味わえます。 ページをめくる手が止まらなくなるような、濃密な読書体験を求める方は、ぜひ挑戦してみてください。

多彩な恐怖を味わえる短編集

「長い小説を読む時間はないけど、澤村伊智作品の恐怖は味わいたい…」そんな方には、珠玉の物語が詰まった短編集がおすすめです。 一編一編が独立しているので、通勤時間や寝る前のちょっとした時間に気軽に楽しめます。

澤村さんの短編集の魅力は、なんといってもそのバリエーションの豊かさ。 日常が静かに侵食されていくような忍び寄る恐怖から、人間の狂気が際立つ物語、そしてあっと驚くどんでん返しが待つミステリー仕立ての話まで、まさに「恐怖の幕の内弁当」です。

例えば、怪談をテーマにした『怪談小説という名の小説怪談』では、古典的な怖い話が現代風にアレンジされており、新鮮な恐怖を味わうことができます。 どの短編集も澤村さんの引き出しの多さを感じさせる作品ばかりなので、ぜひ手に取って、あなた好みの「怖い」を見つけてみてください。

【読む順番を解説】大人気『比嘉姉妹シリーズ』の全作品を紹介

澤村伊智さんの名を世に知らしめた大人気作『比嘉姉妹シリーズ』。 「どれから読めばいいの？」と迷っている方のために、おすすめの読む順番と各作品の概要をご紹介します。

このシリーズは、物語の中の時系列が必ずしも刊行順と一致しているわけではありません。 しかし、登場人物たちの関係性の変化や物語の背景を深く理解するためにも、基本的には刊行された順番に読み進めるのが最もおすすめです。

以下が、2024年3月時点での刊行順リストです。

1. 『ぼぎわんが、来る』（長編）
2. 『ずうのめ人形』（長編）
3. 『などらきの首』（短編集）
4. 『ししりばの家』（長編）
5. 『ぜんしゅの跫』（短編集）
6. 『ばくうどの悪夢』（長編）
7. 『さえづちの眼』（中編集）
8. 『すみせごの贄』（短編集）

まずは第1作の『ぼぎわんが、来る』から手に取り、比嘉姉妹の活躍と澤村伊智ワールドの原点を体験してみてください。短編集にはキャラクターたちの過去に迫る物語も収録されているので、長編を読んだ後だとさらに楽しめること間違いなしですよ。

澤村伊智のおすすめ人気小説ランキングTOP19

ここからは、いよいよ澤村伊智さんのおすすめ人気小説をランキング形式で発表します！

デビュー作にして代表作の『比嘉姉妹シリーズ』はもちろん、一冊で完結する長編や、バラエティ豊かな短編集まで、様々な作品がランクインしました。

「まだ澤村伊智作品を読んだことがない」という方から、「次は何を読もうか迷っている」というファンの方まで、誰もが楽しめるランキングになっています。ぜひ、このランキングを参考にして、あなたの心に響く最高の一冊を見つけてくださいね。

1位『ぼぎわんが、来る』

堂々のランキング1位に輝いたのは、澤村伊智さんのデビュー作にして「比嘉姉妹シリーズ」の幕開けを飾る『ぼぎわんが、来る』です。 この作品なくして澤村伊智は語れない、まさに伝説の始まりとなった一冊です。

本作は、第22回日本ホラー小説大賞を満場一致で受賞し、選考委員たちを唸らせた傑作。 主人公・田原秀樹の幸せな日常が、正体不明の怪異「ぼぎわん」によって静かに、しかし確実に蝕まれていく様が描かれます。 物語は3つの章で構成され、章ごとに視点が変わることで、一つの事件が多角的に描かれ、読者はより深い恐怖の渦へと引きずり込まれます。

2018年には中島哲也監督、岡田准一さん主演で『来る』として映画化もされ、大きな話題を呼びました。 民俗学的な要素と現代的な恐怖が見事に融合した、ジャパニーズホラーの新たな金字塔です。

2位『予言の島』

シリーズ作品以外からランクインしたのは、孤島を舞台にしたノンシリーズの長編ミステリーホラー『予言の島』です。本作は「2020本格ミステリ・ベスト10」で8位にランクインするなど、ミステリーファンからも高い評価を受けています。

物語は、元推理小説研究会のメンバーたちが、かつて謎の集団失踪事件が起きたとされる「鳥坏島（とりつきじま）」を訪れるところから始まります。島に伝わる不気味な伝承、謎の怪文書、そして次々と起こる不可解な出来事。閉ざされた空間で、登場人物たちは疑心暗鬼に陥っていきます。

本作の魅力は、巧みに張り巡らされた伏線と、読者の予想を裏切る衝撃の結末にあります。ホラーの皮を被った本格ミステリーとも言える一冊で、澤村伊智さんの構成力の高さを存分に味わうことができます。

3位『ずうのめ人形』

比嘉姉妹シリーズの第2弾長編『ずうのめ人形』が3位にランクイン。本作は、Webサイトに掲載された都市伝説「ずうのめ人形」を読んだ人々に降りかかる呪いの恐怖を描いた作品です。

オカルトライターの野崎のもとに、都市伝説の調査依頼が舞い込みます。しかし、その都市伝説には「話を聞いた者は、ずうのめ人形に目玉を抉り出されて殺される」という恐ろしい呪いがかけられていました。呪いはネットを通じて拡散し、野崎の恋人である比嘉真琴にも危険が迫ります。

前作『ぼぎわんが、来る』とは一味違う、都市伝説という現代的なテーマを扱っているのが特徴です。呪いが伝播していく過程はじわじわとした恐怖を感じさせ、読んでいるこちらまで呪われるのではないかと不安にさせられます。山本周五郎賞の候補にもなった、エンターテイメント性の高い一作です。

4位『ししりばの家』

比嘉姉妹シリーズの長編第3弾『ししりばの家』は、いわゆる「幽霊屋敷」をテーマにした王道ホラーです。しかし、そこは澤村伊智さん、一筋縄ではいかない恐怖が待ち受けています。

東京に引っ越してきたばかりの主婦・果歩は、偶然再会した同級生の家に招かれます。しかし、その家はどこか奇妙な雰囲気に包まれていました。家中いたるところに砂が積もり、啜り泣くような声やドアを叩く音が聞こえるのです。やがて果歩は、その家に隠されたおぞましい秘密と、最強の霊媒師・比嘉琴子の過去を知ることになります。

時系列的にはシリーズ第1作『ぼぎわんが、来る』よりも前の物語で、比嘉琴子の知られざる一面が描かれているのもファンには見逃せないポイント。家そのものが持つ邪悪な意志と、人間の業が絡み合う、重厚な恐怖を体験できる作品です。

5位『などらきの首』

比嘉姉妹シリーズ初の短編集である『などらきの首』。シリーズのファンはもちろん、ここから澤村伊智作品に入門する人にもおすすめできる一冊です。

表題作「などらきの首」をはじめ、オカルトライター野崎と比嘉真琴の出会いを描く話や、今は亡き三女・美晴が主人公のエピソードなど、バラエティに富んだ6編が収録されています。各話で異なるタイプの恐怖が味わえるため、飽きることなく読み進められます。

特に、第72回日本推理作家協会賞（短編部門）を受賞した「学校は死の匂い」は必読。ホラーでありながらミステリーとしての完成度も非常に高く、澤村伊智さんの多才さを証明した一編と言えるでしょう。シリーズの魅力を凝縮した、まさに「おいしいとこ取り」の短編集です。

6位『ファミリーランド』

センス・オブ・ジェンダー賞特別賞を受賞した『ファミリーランド』は、「家族」という身近なテーマに潜む歪みや恐怖を描いたSFホラー短編集です。

少し未来の日本を舞台に、「バーチャルお墓参り」や「故人を再現するAI」といったテクノロジーが、家族の形を少しずつ変えていく様子が描かれます。一見便利になった世界で浮き彫りになる、人間の孤独やコミュニケーションの断絶が、じわりとした恐怖を生み出します。

ホラーでありながら、現代社会が抱える問題にも鋭く切り込んでおり、読後に深い余韻と思考を残す作品集です。澤村伊智さんの新たな一面を見ることができる、挑戦的な一冊と言えるでしょう。

7位『ぜんしゅの跫』

比嘉姉妹シリーズの短編集第2弾『ぜんしゅの跫（あしおと）』。前作『などらきの首』に続き、シリーズの主要キャラクターたちが遭遇する様々な怪異を描いた5編が収録されています。

表題作「ぜんしゅの跫」では、姿なき通り魔の恐怖が描かれ、最強霊媒師・比嘉琴子でさえも苦戦を強いられます。他にも、いわくつきの鏡にまつわる話や、都市伝説「わたしの町のレイコさん」の謎に迫るエピソードなど、粒ぞろいの作品が並びます。

長編では描かれないキャラクターたちの日常や、過去の因縁が垣間見えるのも短編集ならではの魅力。シリーズを追いかけている読者であれば、より一層楽しめること間違いなしの一冊です。

8位『怖ガラセ屋サン』

「誰かを怖がらせてほしい」という歪んだ願いを叶える謎の存在「怖ガラセ屋サン」を巡る、連作短編集です。ホラーでありながら、どこかユーモラスでブラックな笑いを誘う、澤村伊智さんの新境地ともいえる作品です。

依頼者の身勝手な願いに応じて、怖ガラセ屋サンはターゲットをあの手この手で恐怖のどん底に突き落とします。しかし、その結末はいつも依頼者の予想を超えた、皮肉なものばかり。因果応報をテーマにした、痛快ささえ感じる物語が展開されます。

一話完結の連作形式なので非常に読みやすく、それでいて各話がリンクしていく構成も見事。エンターテイメント性の高いホラーを読みたい方にぴったりの一冊です。

9位『邪教の子』

新興宗教の施設で育った少年を主人公に、人間の狂気と信仰の恐ろしさを描いた長編ホラー。本作は超常的な怪異ではなく、「人間」そのものの怖さに焦点を当てた作品です。

主人公の少年・輝（ひかる）は、母親が信じる「かがやきの会」という宗教団体で暮らしています。ある日、教団の施設で凄惨な殺人事件が発生。輝は教団から逃げ出し、刑事の保護のもとで新たな生活を始めますが、過去の記憶と教団の影が彼を苛みます。

閉鎖的なコミュニティで育った子供の視点から描かれる世界の歪みは、息苦しさを感じるほどリアル。カルト宗教という社会的なテーマを扱いながら、一級のサスペンスとしても楽しめる、読み応えのある一作です。

10位『ひとんち 澤村伊智短編集』

比嘉姉妹シリーズとは無関係の、ノンシリーズ短編集です。「日常に潜む違和感」をテーマにした8つの物語が収録されており、澤村伊智さんの巧みな語り口を堪能できます。

表題作「ひとんち」は、友人の家で語られる奇妙な「家庭のルール」から、じわじわと恐怖が立ち上ってくる物語。他にも、クラスの子供たちが同じ悪夢を見る「夢の行き先」など、アイデアの光る作品が揃っています。

派手な怪異が登場するわけではないのに、読者の不安を静かに煽るような作風が特徴です。日常が少しずつずれていくような、不気味で後味の悪い恐怖を味わいたい方におすすめの一冊です。

11位『ばくうどの悪夢』

比嘉姉妹シリーズの長編第4弾。本作では、夢を操る怪異「ばくうど」との対決が描かれます。シリーズの中でも特にスプラッター要素が強く、凄惨な描写が多いため、ホラー耐性のある方におすすめです。

比嘉真琴のアルバイト先であるバーの常連客が、次々と悪夢にうなされ、謎の死を遂げます。事件を調査する野崎と真琴、そして最強の霊媒師・琴子は、夢の世界に潜む邪悪な存在「ばくうど」の仕業だと突き止めます。

現実と夢が交錯する中で繰り広げられる、息もつかせぬ攻防は圧巻の一言。シリーズの主要キャラクターたちが総登場し、それぞれの能力を駆使して強大な敵に立ち向かう展開は、ファンならずとも胸が熱くなるでしょう。

12位『さえづちの眼』

比嘉姉妹シリーズの中編集で、「母と」「あの日の光は今も」「さえづちの眼」の3編が収録されています。シリーズの核心に迫る重要な物語が展開されるため、ファン必読の一冊です。

表題作「さえづちの眼」では、比嘉姉妹の母親が登場し、姉妹のルーツやその強大な力の秘密が明かされます。また、オカルトライターの野崎が過去の事件と向き合うエピソードも収録されており、主要キャラクターたちの人間的な側面が深く掘り下げられています。

これまでのシリーズ作品を読んできたからこそ、より一層楽しめる物語が詰まっています。長編と短編のちょうど中間にあたるボリュームで、物語にじっくりと浸りたい方に最適です。

13位『怪談小説という名の小説怪談』

「小説でしか表現できない怪談」をコンセプトに、澤村伊智さんが技巧を凝らして書き上げたノンシリーズの短編集です。古今東西の怪談をモチーフに、現代的な解釈やどんでん返しを加えた7編が収録されています。

深夜のドライブで始まる恐怖の連鎖「高速怪談」、呪われたホラー映画を巡る「苦々陀の仮面」など、バラエティ豊かな物語が楽しめます。どの作品も、読者の思い込みや先入観を利用した構成になっており、最後の1行で世界が反転するような驚きを味わえます。

「怖い」と「面白い」が見事に両立した、エンターテイメント性の高い一冊。澤村伊智さんの小説家としての技量を存分に堪能したい方におすすめです。

14位『すみせごの贄』

比嘉姉妹シリーズの短編集第3弾。料理をテーマにした表題作「すみせごの贄」をはじめ、シリーズの脇を固めるキャラクターたちにスポットを当てた6編が収録されています。

人気の料理研究家が関わる不気味な事件、老舗旅館に閉じ込められた比嘉琴子のサバイバル、バーの客が体験した奇妙な出来事など、多彩なシチュエーションの怪異譚が楽しめます。短編ならではの凝縮された恐怖と、鮮やかな結末が魅力です。

シリーズの主要人物だけでなく、これまであまり描かれなかったキャラクターの活躍も見どころの一つ。比嘉姉妹シリーズの世界をさらに広げてくれる一冊です。

15位『うるはしみにくし あなたのともだち』

学校という閉鎖的な空間を舞台に、少女たちの嫉妬や劣等感、そして外見至上主義（ルッキズム）といった現代的なテーマを扱った学園ホラー長編です。

物語は、スクールカーストの頂点に立つ美少女・愛菜の唐突な自殺から始まります。彼女の死の真相を探るうち、クラスメイトの間で囁かれる「おまじない」の存在が浮かび上がります。美醜をテーマにしたこのおまじないが、少女たちの関係をおぞましい方向へと導いていきます。

思春期特有の不安定な心理描写が巧みで、超常的な恐怖だけでなく、人間の内面から滲み出るような怖さを感じさせます。ミステリー要素も強く、最後まで結末が読めない展開に引き込まれること間違いなしです。

16位『頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集』

その名の通り、「異形」をテーマにしたノンシリーズの短編集です。人ならざるものへの恐怖や畏怖、そして時には哀愁を描いた、幻想的で奇妙な物語が6編収録されています。

UMA（未確認動物）らしき生物が登場する話や、異形の神を崇める村の物語など、澤村伊智さんの豊かな想像力が存分に発揮された作品集です。ホラーだけでなく、SFやダークファンタジーの要素も感じられます。

これまでの作品とは一味違った、幻想怪奇譚の世界を味わいたい方におすすめです。人間の理解を超えた存在と対峙した時の、根源的な恐怖と魅力を堪能できます。

17位『一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集』

1話が数ページで終わる「掌編（しょうへん）」という非常に短い形式で書かれた怪談集です。サクサクと読み進められる手軽さとは裏腹に、読後にずっしりとした恐怖を残す作品が満載です。

収録されているのは、日常のふとした瞬間に訪れる怪異を描いた物語たち。エレベーター、公衆電話、帰り道など、見慣れた風景が突如として恐怖の舞台に変わります。短い文章の中に恐怖のエッセンスが凝縮されており、澤村伊智さんの筆力の高さを改めて感じさせられます。

隙間時間に読むのに最適で、ホラー初心者の方でも手に取りやすい一冊。短いからと油断していると、眠れない夜を過ごすことになるかもしれません。

18位『恐怖小説キリカ』

作者である澤村伊智自身を主人公にした、非常に実験的なメタ構造のサイコサスペンス長編です。どこまでが現実でどこからが虚構なのか、その境界線が曖昧になっていく感覚が恐ろしい一作です。

日本ホラー小説大賞を受賞し、作家として順風満帆な生活を送る「僕」＝澤村伊智。しかし、ある日から誹謗中傷の手紙が届き始め、次第に日常が脅かされていきます。そして、その恐怖は最愛の妻・キリカにも及んでいき…。

小説家という職業の業や、創作と現実の浸食を描いた本作は、他の作品とは一線を画す異色の恐怖を味わえます。「人間が一番怖い」系の物語が好きな方には特におすすめです。

19位『アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿』

弱小Webマガジン「アウターQ」の編集部を舞台に、オカルトや都市伝説にまつわる事件の真相を追う連作短編集です。ホラーとミステリーのバランスが絶妙で、軽快なテンポで読み進めることができます。

主人公の編集者・長曽我部（ちょうそかべ）と個性的な同僚たちが、ネットで噂される怪しげな事件を取材し、その裏に隠された真実を解き明かしていきます。扱われるテーマは「きさらぎ駅」や「コトリバコ」など、ネットの都市伝説好きならニヤリとするものばかり。

ホラー要素はありつつも、キャラクターたちの掛け合いがコミカルで、シリーズ作品の中でも特にエンタメ性の高い一冊です。気軽に読めるホラーミステリーを探している方にぴったりです。

ランキングを参考に、あなたにぴったりの澤村伊智作品を見つけよう

澤村伊智さんの小説おすすめ人気ランキングTOP19をお届けしました。気になる作品は見つかりましたか？

澤村さんの作品は、王道のジャパニーズホラーから、ミステリー、SF、サイコサスペンスまで、非常に幅広いジャンルを網羅しています。どの作品にも共通しているのは、読者の予想を裏切る巧みなストーリー構成と、人間の心理を鋭く描く筆力です。

この記事で紹介した選び方やランキングを参考に、ぜひあなたの好みに合った一冊を手に取ってみてください。一度読めば、あなたもきっと澤村伊智が創り出す恐怖の世界の虜になるはずです。