皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
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皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
芦辺拓(あしべ たく)は、1958年大阪府生まれの推理作家です。同志社大学を卒業後、読売新聞大阪本社の記者として働きながら執筆活動を開始し、1990年に『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞を受賞して華々しくデビューしました。
芦辺拓の魅力は、なんといってもその作風の幅広さにあります。緻密なトリックにこだわった本格ミステリーを主軸としながらも、SFや歴史、法廷もの、冒険小説まで、多彩なジャンルの作品を数多く手掛けています。特に、シャーロック・ホームズや金田一耕助といった過去の名探偵を自作に登場させる「パスティーシュ」と呼ばれる手法を得意としており、原作への深いリスペクトが感じられる作品は多くのファンを魅了しています。
代表作である「森江春策の事件簿」シリーズをはじめ、近年では2022年に『大鞠家殺人事件』で日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞をダブル受賞するなど、その実力は高く評価されています。大人も唸る難解なミステリーから、子ども向けの作品まで手掛ける芦辺拓の、奥深い物語の世界へ足を踏み入れてみませんか?
ここからは、いよいよ芦辺拓のおすすめ小説をランキング形式でご紹介します。
デビュー作から近年の話題作まで、多彩な作品がランクインしました。あなたの好みにぴったりの一冊がきっと見つかるはずです。気になる作品から、ぜひチェックしてみてくださいね。
堂々の1位に輝いたのは、2022年に第75回日本推理作家協会賞と第22回本格ミステリ大賞をダブル受賞した傑作『大鞠家殺人事件』です。物語の舞台は太平洋戦争末期の大阪・船場。化粧品販売で財を築いた豪商・大鞠家に嫁いだ美禰子が、一族を襲う連続殺人事件に巻き込まれていきます。
夫が出征し、古くからの風習が色濃く残る商家に一人残された主人公の視点から、閉鎖的な一族の人間関係と次々に起こる不可解な事件が描かれます。戦時下という特殊な状況と、丁稚奉公の文化が残る商家の独特な世界観が、物語に一層の深みと不気味さを与えています。古き良き本格ミステリーの魅力が詰まった、読み応え抜群の一冊です。
戦時下の大阪っていう設定がたまらないよね。閉鎖的な一族の中で起こる連続殺人、本格ミステリの王道でワクワクしちゃう!
2位は、芦辺拓の記念すべきデビュー作であり、第1回鮎川哲也賞を受賞した『殺人喜劇の13人』です。この作品は、弁護士・森江春策が探偵役を務める人気シリーズの第1作目でもあります。
物語は、ミニコミ誌サークルのメンバーが共同生活を送る「泥濘荘(でいねいそう)」で、メンバーの一人が遺体で発見されるところから始まります。連続殺人の幕開けとなったこの事件を、サークル内で探偵作家を目指すメンバーが推理していく、という構図で話が進みます。多くの登場人物が入り乱れ、次々と事件が発生するスピーディーな展開が魅力。若き日の芦辺拓の才能がほとばしる、本格ミステリーの入門編としてもおすすめの一冊です。
デビュー作でこの完成度はすごい!ここから森江春策の伝説が始まったんだね。
3位にランクインしたのは、少し不思議でノスタルジックな雰囲気が魅力の連作短編集『奇譚を売る店』です。この作品は高く評価されており、続編も刊行されている人気シリーズです。
物語の舞台は、骨董品や古書、曰く付きの品々を扱う不思議な店「奇譚堂」。訪れた客が持ち込む謎や、品物にまつわる奇妙な出来事を、店主代理の青年が解き明かしていきます。ミステリーでありながら、どこか切なく、心温まる物語が収録されており、ホッと一息つきたい読書時間にぴったりの一冊です。続編も刊行されている人気シリーズとなっています。
こういう不思議なお店の話、大好きだな。どんな奇妙な品物と物語に出会えるのか楽しみ!
4位は、ロマンあふれる世界観が魅力の『スチームオペラ 蒸気都市探偵譚』です。本作は、蒸気機関が異常発達した架空の19世紀末のロンドンを舞台にした、「スチームパンク」と呼ばれるジャンルのミステリー作品です。
主人公は、自作の蒸気自動車を乗り回す若き女性探偵アリス・リデル。霧の都ロンドンで起きる奇怪な殺人事件の謎に、相棒である日本人留学生の九条惟親(くじょうこれちか)と共に挑みます。幻想的な世界観の中で繰り広げられる論理的な謎解きが本作の魅力。SFと本格ミステリーが見事に融合した、ユニークな読書体験ができます。
蒸気都市の探偵なんて、考えただけで最高じゃない?アリスの活躍が目に浮かぶよ!
5位には、日本ミステリー界の巨匠・江戸川乱歩の世界に挑んだ意欲作『乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび』がランクイン。この作品は、2024年版の「週刊文春ミステリーベスト10」で8位に選ばれるなど、注目を集めました。
物語は、江戸川乱歩が探偵役となり、自身の未完の小説『悪霊』をなぞるかのような連続殺人事件の謎を追うという、大胆な設定で描かれます。乱歩作品を彷彿とさせる猟奇的でグロテスクな雰囲気と、本格ミステリーとしての緻密な謎解きが融合。乱歩ファンはもちろん、本格ミステリー好きも唸らせる一冊です。
本作における乱歩世界の再現度からは、作者の並々ならぬ覚悟を感じざるを得ない。猟奇的な事件の描写が素晴らしい。
6位は、ミステリーファンなら誰もが夢見る対決を描いた『金田一耕助VS明智小五郎』です。横溝正史が生んだ金田一耕助と、江戸川乱歩が生んだ明智小五郎。日本を代表する二大名探偵が、一つの事件で推理を戦わせるという豪華なパスティーシュ(模倣)作品です。
軍需産業の社長殺害事件を軸に、二人の名探偵がそれぞれのスタイルで真相に迫っていきます。表題作のほかにも、怪人二十面相と明智・小林コンビの活躍を描いた短編なども収録されており、遊び心にあふれています。両作家への深い愛情とリスペクトが感じられる、ファン必読の一冊と言えるでしょう。この作品はテレビドラマ化もされています。
夢の対決がついに実現!どっちの探偵を応援するか迷っちゃうね!
7位は、SFと本格ミステリーの融合に挑戦した『異次元の館の殺人』です。この作品は、2015年の「本格ミステリ・ベスト10」で第2位にランクインし、高い評価を受けました。
物語の舞台は、最新鋭の技術で作られたテーマパーク「未来世界(フューチャー・ラマ)」。その中にある、四次元的にねじれた館で殺人事件が発生します。物理法則を超越したかのような不可能犯罪の謎に、弁護士・森江春策が挑みます。奇抜な設定を逆手に取った大胆なトリックは、ミステリーファンを唸らせること間違いなし。芦辺拓ならではの独創性が光る一冊です。
異次元の館で殺人事件なんて、どうやって解決するの!?トリックが全然想像つかないよ…。
8位にランクインしたのは、ゴシック・ミステリーの雰囲気が漂う『綺想宮殺人事件』です。本作は2011年の「本格ミステリ・ベスト10」で第3位に選ばれました。
舞台は、明治時代の日本。元英国貴族が建てたという奇怪な屋敷「綺想宮」で、当主が密室状態の書斎で殺害されます。さらに、屋敷に伝わる吸血鬼伝説をなぞるかのような第二の殺人が発生。この連続不可能犯罪の謎に、名探偵・帆村荘(ほむらそう)が挑みます。怪しい洋館、吸血鬼伝説、密室殺人といった、本格ミステリーの王道要素がふんだんに盛り込まれた、贅沢な一冊です。
吸血鬼伝説のある洋館での密室殺人。これ以上ないほどに完成されたシチュエーションだ。
9位は、現実の司法制度をテーマにした社会派ミステリー『裁判員法廷』です。2009年から始まった裁判員制度を題材に、法廷で繰り広げられる人間ドラマと謎解きを描いています。
物語は、ごく普通の市民から選ばれた6人の裁判員が、ある殺人事件の審理に参加するところから始まります。被告人は無罪を主張し、検察側と弁護側は真っ向から対立。二転三転する証言や証拠に、裁判員たちは翻弄されます。果たして、彼らは正しい判決を下すことができるのか。法廷ミステリーとしての面白さはもちろん、裁判員制度の難しさや意義についても考えさせられる作品です。
自分が裁判員になったら…って考えるとドキドキするね。真実を見抜くのって本当に難しそう。
10位には、ミステリーへの愛が詰まった短編集『名探偵は誰だ』がランクインしました。この作品には、古今東西の有名な探偵たちが登場する、豪華なパスティーシュ作品が7編収録されています。
シャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロといった海外の探偵から、明智小五郎、神津恭介など日本の名探偵まで、オールスターが勢ぞろい。それぞれの探偵の個性や推理スタイルを巧みに再現しつつ、芦辺拓ならではのオリジナルな謎解きが展開されます。ミステリーファンならニヤリとしてしまう小ネタも満載で、どの話から読んでも楽しめる一冊です。
こんなにたくさんの名探偵に会えるなんて夢みたい!どの探偵が一番活躍するのか気になるな!
11位は、中国の四大奇書の一つである古典小説『紅楼夢』を題材にした、壮大な歴史ミステリー『紅楼夢の殺人』です。この作品は、2004年の「本格ミステリ・ベスト10」で第2位にランクインしました。
物語の舞台は18世紀の清朝中国。貴族である賈家に、謎の連続殺人事件が起こります。『紅楼夢』の世界観や登場人物を巧みに取り入れながら、本格ミステリーとしての謎解きが展開されていきます。華やかな貴族社会の裏で渦巻く愛憎と、緻密に仕掛けられたトリックが見事に融合した、読み応えのある大作です。
中国の古典がミステリーになるなんて面白いね。雅な世界の裏でどんな事件が起きるんだろう?
12位は、戦前の大阪を舞台にした「モダン・シティ」シリーズの一作、『モダン・シティの殺人』です。このシリーズは、1930年代の活気あふれる大阪の街を背景に、新聞記者の大悵(おおちょう)が事件に挑む物語です。
本作では、大阪のシンボルである通天閣や道頓堀などを舞台に、連続殺人事件が発生します。当時の風俗や文化が生き生きと描かれており、読者をレトロな世界へと誘います。ノスタルジックな雰囲気と本格的な謎解きが楽しめる、味わい深いミステリー作品です。
昔の大阪ってどんな感じだったんだろう?街の雰囲気を感じながら事件を追うのが楽しそう!
13位は、架空の昭和史を舞台に繰り広げられる壮大な物語『帝都探偵大戦』です。この作品は、2019年の「本格ミステリ・ベスト10」で第4位にランクインしました。
物語の舞台は、第二次世界大戦が起こらなかったパラレルワールドの日本。昭和16年の帝都・東京で、陸軍と海軍がそれぞれ擁する名探偵たちが、国家の存亡をかけた推理合戦を繰り広げます。実在の人物や史実を織り交ぜながら展開する、奇想天外なストーリーが魅力。芦辺拓の豊かな想像力が存分に発揮されたエンターテインメント大作です。
探偵たちが国の存亡をかけて推理合戦なんてスケールが大きすぎ!どんな展開になるのかハラハラするよ。
14位にランクインしたのは、フランスを舞台にしたゴシック・ホラーミステリー『グラン・ギニョール城』です。この作品は、2002年の本格ミステリ大賞で候補作となりました。
物語は、フランスのブルターニュ地方にそびえる古城「グラン・ギニョール城」で、残虐な見世物で知られるグラン・ギニョール劇団の団員たちが次々と惨殺される、というショッキングな展開で幕を開けます。城に伝わる呪いや、いわくつきの曰くなど、ホラー要素満載の雰囲気の中で、論理的な推理が光る本格ミステリーです。弁護士・森江春策シリーズの一作でもあります。
グラン・ギニョール、すなわち残酷劇。本作で描かれる凄惨な情景は、まさにその名にふさわしい。
15位は、江戸時代から現代まで、三百年という壮大な時間をまたにかける歴史ミステリー『三百年の謎匣』です。
物語の中心となるのは、三百年にわたって受け継がれてきた一つの「謎匣(なぞばこ)」。この箱に秘められた謎を解き明かすため、江戸、明治、そして平成と、三つの時代の探偵たちが奮闘します。それぞれの時代の風景や文化が巧みに描かれ、歴史小説としても楽しめます。時代を超えて繋がる謎と、見事な結末が読者を魅了する、ユニークな構成の一冊です。
三百年も続く謎なんて、ロマンがあるよね。時代ごとにどんな探偵が活躍するのか楽しみだな。
16位は、趣の異なる二つの中編ミステリーを収録した『ダブル・ミステリ 月琴亭の殺人/ノンシリアル・キラー』です。
「月琴亭の殺人」は、昭和初期の神戸を舞台にしたクラシカルな本格ミステリー。異人館で起きた密室殺人事件の謎に、名探偵・左京俊介が挑みます。一方、「ノンシリアル・キラー」は、現代を舞台に、連続性のない連続殺人犯「ノンシリアル・キラー」を追う警察ミステリーです。一冊で二度おいしい、芦辺拓の多才さが感じられる作品集となっています。
本格ミステリーと警察ミステリーが両方読めるなんてお得だね。どっちの話から読もうかな?
17位は、子どもから大人まで楽しめる冒険活劇『少年探偵団 対決! 怪人二十面相』です。この作品は、江戸川乱歩の有名な「少年探偵団」シリーズを、芦辺拓が新たに書き起こしたリライト作品です。
名探偵・明智小五郎の助手である小林少年と、彼が率いる少年探偵団が、変装の名人で神出鬼没の大怪盗・怪人二十面相に立ち向かいます。原作の持つワクワクするような冒険の面白さはそのままに、現代の子どもたちにも読みやすい文章で書かれているのが特徴です。親子で楽しめる、ミステリーへの入り口として最適な一冊です。
少年探偵団、懐かしい!わたしも仲間に入れてほしかったなあ。二十面相との対決、応援しなきゃ!
18位には、世界で最も有名な名探偵の物語を子ども向けにリライトした『名探偵シャーロック・ホームズ』がランクイン。コナン・ドイルの原作の中から、特に人気の高い「赤毛組合」や「まだらのひも」といった傑作短編が収録されています。
ロンドン、ベーカー街221Bに住む名探偵ホームズが、相棒のワトソン医師と共に、次々と持ち込まれる難事件を鮮やかに解決していきます。芦辺拓による分かりやすく、かつ原作の雰囲気を損なわない翻訳・リライトにより、初めてホームズ作品に触れる子どもたちも、その魅力に夢中になることでしょう。
やっぱりホームズはかっこいいよね!どんな難しい事件も解決しちゃうんだから、さすがだよ。
19位は、名探偵のライバルとして名高い、怪盗紳士の物語『怪盗アルセーヌ・ルパン』です。フランスの作家モーリス・ルブランの原作を、芦辺拓が子ども向けに分かりやすくリライトした作品です。
変装の名人で、大胆不敵な手口で貴族や富豪からお宝を盗み出す怪盗ルパン。彼は単なる泥棒ではなく、独自の美学を持つ義賊的な側面も持ち合わせています。スリリングな冒険と、ルパンの鮮やかな活躍が楽しめる、痛快なエンターテインメント作品です。
悪い人のはずなのに、ルパンってどこか憎めなくて応援したくなっちゃうんだよね。それが彼の魅力かな!
ランキングの最後を飾るのは、切ない青春ミステリー『少女探偵はもういない』です。この作品は、「ネオ少年探偵」シリーズの第一作にあたります。
物語の主人公は、かつて「少女探偵」として活躍した過去を持つ女子高生・鮎川真理。彼女は探偵稼業から足を洗っていましたが、ある事件をきっかけに、再び謎と向き合うことになります。探偵の宿命や、大人になることのほろ苦さを描き出した、これまでの芦辺作品とは一味違った魅力を持つ一冊です。
『少女探偵はもういない』なんてタイトルが切ない…。彼女がどんな謎に立ち向かうのか、見届けたいな。
芦辺拓のおすすめ小説人気ランキングTOP20をご紹介しましたが、いかがでしたか?
本格ミステリーの傑作から、SFや歴史と融合したユニークな作品、さらには子どもも楽しめる冒険活劇まで、その作風の幅広さに驚いた方も多いのではないでしょうか。どの作品にも、読者を楽しませようというサービス精神と、ミステリーへの深い愛情が込められています。
このランキングを参考に、ぜひあなたのお気に入りの一冊を見つけて、芦辺拓が紡ぎ出す極上のミステリーの世界を堪能してくださいね。