【2025年最新】畠中恵の小説おすすめ人気ランキングTOP29

畠中恵の小説の魅力と選び方のポイント

畠中恵（はたけなか めぐみ）先生の小説は、江戸時代を舞台にしながらも、現代の私たちにも通じる人情の機微や温かい物語で多くの読者を魅了しています。特に、あやかし（妖怪）と人間がごく自然に共存する世界観は、他の時代小説とは一線を画す大きな魅力です。

物語の中心には、心優しいけれど少し頼りない主人公が据えられ、彼らを支える個性豊かなキャラクターたちが脇を固めます。ファンタジーの要素がありながらも、江戸の風俗や暮らしが丁寧に描かれており、歴史好きはもちろん、普段あまり時代小説を読まない方でもすんなりと世界に入り込めるでしょう。

初めて畠中恵作品に触れるなら、代表作である「しゃばけ」シリーズや「つくもがみ」シリーズから読み始めるのがおすすめです。ほとんどがシリーズ作品ですが、一話完結型の話も多いため、どの巻からでも楽しめます。しかし、登場人物たちの関係性の変化も魅力の一つなので、ぜひ1作目から順番に読んでみてください。

畠中恵のおすすめ小説人気ランキングTOP29

ここからは、いよいよ畠中恵先生のおすすめ小説をランキング形式でご紹介します。デビュー作にして代表作の「しゃばけ」シリーズから、心温まる人情話が魅力の「まんまこと」シリーズ、そして単発で楽しめる作品まで幅広くランクインしました。

あなたのお気に入りの一冊を見つけるお手伝いができれば幸いです。それでは、早速見ていきましょう。

1位『しゃばけ』

記念すべき畠中恵先生のデビュー作であり、シリーズ累計1000万部を超える大人気「しゃばけ」シリーズの第1弾です。 物語の舞台は江戸、主人公は廻船問屋兼薬種問屋を営む長崎屋の若だんな・一太郎。彼は生まれつき体が弱く、外出もままならない日々を送っていますが、実は不思議な力を持っていました。それは、あやかし（妖怪）の姿が見えるというもの。

彼の周りには、正体は白沢（はくたく）と犬神（いぬがみ）である手代の仁吉（にきち）と佐助（さすけ）をはじめ、たくさんのあやかしが集まってきます。若だんなとあやかしたちが協力し、江戸で起こる不思議な事件を解決していく、ファンタジーとミステリーが融合した心温まる物語です。本作は第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞しており、畠中作品の原点ともいえる一冊です。

2位『ぬしさまへ』

大人気「しゃばけ」シリーズの第2弾です。 今作でも、病弱な若だんな・一太郎の周りでは不思議な事件が次々と起こります。幼なじみが作った饅頭を食べたご隠居が亡くなったり、新品の布団からすすり泣きが聞こえてきたりと、一筋縄ではいかない難事件ばかり。

前作でおなじみの仁吉や佐助といったあやかしたちの助けを借りながら、若だんなが事件の真相に迫ります。キャラクターたちの掛け合いがより一層楽しくなり、シリーズの魅力をさらに深めてくれる一冊です。 特に、手代の仁吉がひそかに想いを寄せる相手とのエピソードは、多くのファンの心を掴みました。

3位『ねこのばば』

「しゃばけ」シリーズの第3弾。今作では、若だんなの許嫁である於りん（おりん）が登場し、物語に新たな彩りを加えます。薬種問屋の長崎屋に、猫の姿をした「ねこのばば」というあやかしが薬を求めてやってくるところから物語は始まります。

ねこのばばが探している薬草、そして彼女が気にかける人間の娘の存在。それらがやがて、若だんなの周りで起こる事件と複雑に絡み合っていきます。あやかしと人間の切ない関係性を描きながら、ミステリー要素もしっかりと楽しめる、シリーズの中でも人気の高い一冊です。

4位『つくもがみ貸します』

「しゃばけ」シリーズと並ぶ畠中恵先生の代表作、「つくもがみ」シリーズの第1弾です。舞台は江戸の深川。主人公は、古道具屋兼損料屋（レンタルショップ）を営むお紅（こう）と清次（せいじ）の姉弟。

彼らの店で扱っている道具の中には、百年以上使われたことで魂を宿した「つくもがみ」たちがいました。このつくもがみたちが、客としてやってくる人々が巻き込まれた事件の解決に一役買うという、ユニークな設定の時代小説です。人間味あふれるつくもがみたちの会話がとてもコミカルで、江戸の人々の暮らしや人情が温かく描かれています。

5位『おまけのこ』

「しゃばけ」シリーズの第4弾。今作は、これまで以上に若だんなの身に危険が迫る、スリリングな展開が魅力です。ある日、長崎屋に奉公したいとやってきた少年・鈴太郎。しかし、彼の正体は、若だんなの命を狙う恐ろしいあやかしでした。

なぜ彼は若だんなを狙うのか、そして彼の背後にいる黒幕は誰なのか。シリーズおなじみの仁吉や佐助、そして屏風のぞきや鳴家（やなり）といったあやかしたちが総出で若だんなを守ろうと奮闘する姿に胸が熱くなります。家族や仲間との絆の強さが試される一冊です。

6位『うそうそ』

「しゃばけ」シリーズ第5弾にして、ファン待望の長編作品です。 相変わらず病弱な若だんなは、両親の勧めで箱根へ湯治に行くことになります。 しかし、生まれて初めての旅は、災難の連続でした。道中では頼りの仁吉や佐助とはぐれ、宿では侍にさらわれ、山では天狗に襲われる始末。

さらに、箱根の山神の怒りが原因とされる奇妙な地震も頻発し、若だんなは大きな事件に巻き込まれていきます。 いつもの江戸を飛び出し、箱根の雄大な自然を舞台に繰り広げられる大冒険。あやかしたちも大活躍する、読み応え抜群の一冊です。

7位『まんまこと』

「まんまこと」シリーズの記念すべき第1弾。このシリーズは「しゃばけ」とは異なり、あやかしは登場しませんが、江戸の人々の人情や心の機微を丁寧に描いた作品として高い人気を誇ります。

主人公は、町名主の跡取り息子である高橋麻之助（たかはし あさのすけ）。「お気楽」な性格の彼が、幼馴染で親友の遊び人・清十郎（せいじゅうろう）や同心・吉五郎（きちごろう）と共に、町で起こる様々な揉め事を解決していきます。軽快なテンポで進む物語の中に、思わずほろりとさせられる人情話が織り込まれており、読後感の良さが魅力です。

8位『ちんぷんかん』

「しゃばけ」シリーズの第6弾。今作では、若だんなの周りで「ちんぷんかん」な、つまり訳の分からない出来事が立て続けに起こります。長崎屋に泥棒が入ったかと思えば、若だんなの寝床には見知らぬ赤ん坊が。

さらに、若だんなの許嫁・於りんの実家では、家宝の皿が喋り出すという珍事件まで発生します。一つ一つの事件は小さいながらも、それらがやがて一つの大きな謎へと繋がっていく構成が見事です。コミカルな要素とミステリーが絶妙に融合した、シリーズの中でも特に楽しい一冊です。

9位『いっちばん』

「しゃばけ」シリーズの第7弾。物語は、長崎屋に「自分は日本一の薬売りだ」と豪語する男が現れるところから始まります。その男がもたらした薬が、江戸の町に大きな騒動を巻き起こすことになります。

一方、若だんなはあやかしの力を借りて、ある人探しに乗り出します。果たして、若だんなは「いっちばん」大切なものを見つけ出すことができるのでしょうか。人の幸せとは何か、本当の豊かさとは何かを問いかける、心に深く染み入る物語です。

10位『ころころろ』

「しゃばけ」シリーズの第8弾。今作のテーマは「変化」です。若だんなの周りで、物事が次々と変わっていきます。長崎屋の商売敵が現れたり、手代の佐助が犬神の姿に戻れなくなったりと、不穏な出来事が続きます。

そんな中、若だんなは変わっていくものと、決して変わらないものの間で揺れ動きます。シリーズを通して描かれてきた、若だんなとあやかしたちの絆の強さが改めて感じられる一冊。少し切なくも、心温まる結末が待っています。

11位『つくもがみ、遊ぼうよ』

「つくもがみ」シリーズの第2弾。お紅と清次の姉弟が営む古道具屋「出雲屋」に、新たなつくもがみが仲間入りし、物語はさらに賑やかになります。

今作では、いわくつきの品々が引き起こす事件に、お紅たちが挑みます。客が持ち込む不思議な相談事を、つくもがみたちの力を借りて解決していく中で、姉弟の絆も深まっていきます。前作よりもパワーアップしたつくもがみたちの活躍と、江戸の町で繰り広げられる人情味あふれる物語が魅力です。

12位『ゆんでめて』

「しゃばけ」シリーズの第9弾。ある日、若だんなは不思議な夢を見ます。それは、自分が全く別の人間として生きている夢でした。夢から覚めても、その奇妙な感覚は消えません。

時を同じくして、江戸の町では人々が突然眠りに落ち、目覚めなくなるという奇病が流行り始めます。この事件と若だんなの夢には、何か関係があるのでしょうか。夢と現実が交錯する幻想的な雰囲気と、事件の裏に隠された切ない真実が胸を打つ、ミステリアスな一冊です。

13位『やなりいなり』

「しゃばけ」シリーズの第10弾。今作では、シリーズきっての愛されキャラである小さなあやかし・鳴家（やなり）が大活躍します。ある日、長崎屋にやってきたお稲荷様のお使い狐。彼らが持ってきた依頼が、若だんなと鳴家を大きな事件に巻き込んでいきます。

鳴家たちが持つ特別な能力が、事件解決の鍵となります。いつもはか弱い鳴家たちが、若だんなのために一生懸命頑張る姿は、思わず応援したくなること間違いなし。シリーズファンにはたまらない一冊です。

14位『こいしり』

「まんまこと」シリーズの第2弾。前作に引き続き、町名主の跡取り息子・麻之助が、江戸の町で起こる様々な揉め事の解決に奔走します。今作では、麻之助自身の恋模様にも進展が…？

幼馴染の清十郎や吉五郎との軽妙なやり取りはそのままに、登場人物たちの人間関係がより深く描かれています。甘酸っぱい恋の話から、少しほろ苦い人情話まで、様々な「恋」の形が楽しめる短編集です。江戸の粋な暮らしぶりが感じられるのも魅力の一つです。

15位『えどさがし』

「しゃばけ」シリーズ初となる外伝です。 この作品の面白いところは、若だんなではなく、仁吉や佐助といったお馴染みのキャラクターたちが主人公になっている点です。 物語は江戸から明治へと時代が移った銀座から始まります。 仁吉は「京橋」と名乗り、行方知れずとなった若だんなを探していました。

手がかりを求めて訪れた新聞社で銃声が鳴り響き、仁吉は事件に巻き込まれてしまいます。 若だんなのいない世界で、彼らがいかにして生き抜いていくのか。本編とは一味違った視点で「しゃばけ」の世界を楽しめる、ファン必読の一冊です。

16位『ひなこまち』

「しゃばけ」シリーズの第11弾。桃の節句を前にした江戸の町が舞台です。長崎屋では、若だんなの妹・鈴（すず）のために雛人形を飾りますが、その雛人形にまつわる不思議な出来事が起こります。

一方、江戸では若い娘ばかりを狙った辻斬り事件が発生し、町を不安に陥れていました。一見無関係に見える二つの出来事が、やがて一つに繋がっていきます。華やかな雛祭りの裏で起こる事件という対比が鮮やかで、少しダークな雰囲気も漂うミステリー色の濃い作品です。

17位『わが殿』

特定のシリーズに属さない、単独で楽しめる作品です。物語の主人公は、小藩の殿様・政嗣（まさつぐ）。彼は生まれつき体が弱く、政務も家臣に任せきりの頼りない殿様でした。

しかし、彼にはある秘密がありました。それは、夜な夜な城を抜け出し、庶民の姿で城下を散策すること。その中で出会う人々との交流を通じて、政嗣は少しずつ殿様として成長していきます。昼と夜、二つの顔を持つ殿様の活躍を描いた、心温まる成長物語です。

18位『すえずえ』

「しゃばけ」シリーズの第13弾。今作では、若だんなと許嫁・於りんの関係に大きな進展が見られます。祝言を間近に控え、幸せいっぱいの二人。しかし、そんな彼らの周りでまたしても不穏な事件が起こります。

於りんの家に代々伝わる掛け軸にまつわる謎、そして若だんなの命を脅かす新たな敵の出現。二人は無事に祝言を挙げ、末永く幸せに暮らすことができるのでしょうか。シリーズの大きな節目となる一冊であり、ハラハラドキドキの展開から目が離せません。

19位『ちょちょら』

武家社会を舞台にした、シリーズ外の単独作品です。 主人公は、兄の自刃を受けて弱小藩の江戸留守居役（えどるすいやく）となった間野新之介（まの しんのすけ）。 留守居役とは、江戸に常駐し、幕府や他藩との交渉を行う重要な役職ですが、貧乏な藩に生まれた新之介は、接待や情報戦に明け暮れる日々に苦労します。

そんな中、藩の存亡を揺るがす「お手伝い普請」の情報が舞い込みます。 兄の死の謎や、想いを寄せる女性の運命に悩みながらも、藩を救うために奔走する若き藩士の姿を描いた痛快奮闘記です。 「ちょちょら」とは、弁舌の立つお調子者といった意味の江戸言葉です。

20位『つくもがみ笑います』

「つくもがみ」シリーズの第3弾。今作では、出雲屋の姉弟、お紅と清次の周りで、これまで以上に奇妙で面白い事件が巻き起こります。人の嘘を見抜くことができるという不思議な鏡や、持つ主に幸運をもたらすという香炉など、ユニークな古道具が続々と登場。

それらの道具に宿るつくもがみたちと共に、姉弟は事件の真相に迫ります。笑いあり、涙ありの痛快な物語は健在で、シリーズのファンはもちろん、本作から読み始めても十分に楽しめる内容になっています。

21位『アコギなのかリッパなのか』

シリーズ外の単独作品で、江戸の「会所（かいしょ）」を舞台にしたお仕事小説です。会所とは、様々な藩の武士たちが集まり、情報交換や交流を行う場所。主人公は、そんな会所で働くことになった実直な武士・相馬次郎。彼は、個性豊かすぎる同僚たちに振り回されながらも、会所に持ち込まれる様々な厄介事の解決に奔走します。

武士たちの意外な日常や、藩同士の駆け引きなどがコミカルに描かれており、歴史の裏側を覗いているような楽しさがあります。果たして、彼らの仕事ぶりは「アコギ」なのか、それとも「リッパ」なのか。読者も一緒に考えさせられる、ユニークな一冊です。

22位『てんげんつう』

「しゃばけ」シリーズの第18弾です。 ある日、若だんなの前に「天眼通（てんげんつう）」、つまり過去や未来、人の心まで見通す力を持つと名乗る男が現れます。 彼は、10年前に飼い猫が猫又になり、そのお礼としてこの能力を授かったものの、今ではその力のせいで人々から恐れられ、命を狙われることもあると助けを求めてきました。

一方、手代の仁吉に惚れた天狗の姫が求婚してきたり、許嫁・於りんの実家が災難に見舞われたりと、長崎屋の周りは相変わらず大騒ぎ。 若だんなは、天眼通の男を救うことができるのでしょうか。不思議な力に翻弄される人々の姿を描いた物語です。

23位『まことの華姫』

「まことの華姫」シリーズの第1弾。物語の主人公は、とある小藩の姫君・華（はな）。彼女は、生まれながらにして「まこと」を見抜く不思議な力を持っていました。その力ゆえに、藩の存亡を揺るがす大きな陰謀に巻き込まれていきます。

世間知らずで少しおっとりした華姫が、許嫁の武士や個性的な家臣たちに支えられながら、困難に立ち向かい成長していく姿が描かれます。恋愛要素もあり、ミステリーもありの、女性におすすめしたい華やかな時代小説です。

24位『こいわすれ』

「まんまこと」シリーズの第3弾です。 今作では、主人公・麻之助の妻であるお寿ず（おすず）との関係に大きな変化が訪れます。江戸七不思議の一つ「置いてけ堀」で起こった事件を皮切りに、麻之助の周りでは様々な出来事が起こりますが、その中で夫婦の絆や家族のあり方が問われることになります。

シリーズを通して描かれてきた、麻之助とお寿ずの仲睦まじい姿を知る読者にとっては、少し切ない展開も含まれます。しかし、それを乗り越えた先にある感動が、深く心に残る一冊です。

25位『いちねんかん』

「しゃばけ」シリーズの第19弾。 なんと、若だんなの両親が九州へ湯治に出かけることになり、その一年間、若だんなが長崎屋の主を任されることになります。 「頼られる跡取り」を目指して張り切る若だんなですが、商品を狙ういかさま師が現れたり、江戸で疫病が流行したりと、次から次へと困難が降りかかります。

おまけに、主の留守を狙って賊にまで目をつけられる始末。 いつも以上にハラハラする展開ですが、店の主として奮闘し、少しずつ成長していく若だんなの姿が頼もしく感じられます。 波乱万丈な一年間の幕開けです。

26位『ときぐすり』

「まんまこと」シリーズの第4弾です。 前作『こいわすれ』で最愛の妻・お寿ずを亡くし、失意の底にいた主人公・麻之助。 今作では、そんな彼が親友の清十郎や吉五郎の支えを受けながら、少しずつ悲しみを乗り越え、立ち直っていく姿が描かれます。

ある若い医者が処方した薬が、飲んだ人間によって効能が全く違うという不思議な事件の相談を受けた麻之助は、その謎を解くために危険な方法に打って出ます。 「時薬（ときぐすり）」という言葉があるように、悲しみを癒すには時間が必要ですが、周りの人々の優しさもまた、最高の薬になるのだと感じさせてくれる感動的な一冊です。

27位『明治・妖モダン』

時代は江戸から明治へ。 文明開化に沸き、銀座に煉瓦街ができたモダンな時代を舞台にしたシリーズの第1弾です。 銀座の派出所に勤務する巡査の滝（たき）と原田（はらだ）が、近代化していく街の片隅で起こる摩訶不思議な事件に挑みます。

鎌鼬（かまいたち）の仕業としか思えない事件や、瞬く間に成長する不思議な女の子など、文明開化の世でもあやかしは人々のすぐそばにいました。 これまでの江戸を舞台にした作品とは少し違う、レトロでモダンな雰囲気が魅力的な妖怪ファンタジーです。

28位『若様組まいる』

「若様組」シリーズの第1弾。 舞台は明治二十年、徳川の世が終わって久しい時代です。 もし江戸時代が続いていれば「若殿様」と呼ばれていたはずの旧幕臣の子息たち。彼らは「若様組」と呼ばれながらも、新しい時代を生き抜くために、暮らしを支えるべく巡査になることを決意します。

主人公の長瀬健吾（ながせ けんご）をはじめとする若様組の面々が、警察教習所で薩摩出身者たちとの軋轢や様々な困難に立ち向かいながら成長していく姿を描きます。 当時の西洋菓子が登場するなど、甘いスイーツと共に楽しめる、ライトでポップな青春群像劇です。

29位『またあおう』

「しゃばけ」シリーズ20周年を記念して刊行された、外伝シリーズの一冊です。今作は、若だんなと許嫁・於りんの祝言から物語が始まります。幸せな新婚生活を送る若だんなですが、その裏では不穏な影が忍び寄っていました。

人の魂を喰らうという恐ろしいあやかしの噂。そして、若だんなの周りで次々と起こる不可解な事件。シリーズの節目にふさわしい、壮大なスケールで描かれる物語です。「またあおう」というタイトルに込められた意味を、ぜひ最後まで見届けてください。

畠中恵の人気小説を読んで、あやかしのいる江戸の世界を楽しもう

畠中恵先生のおすすめ小説ランキング、いかがでしたでしょうか。病弱な若だんなと彼を支えるあやかしたちの活躍を描く「しゃばけ」シリーズから、つくもがみたちが事件を解決する「つくもがみ」シリーズ、そして江戸の人々の人情を深く描いた「まんまこと」シリーズまで、魅力的な作品ばかりです。

どの作品にも共通しているのは、江戸という時代を生きる人々の温かさや、人間とあやかしの種族を超えた絆です。普段、時代小説をあまり読まないという方でも、きっとその世界に引き込まれるはず。ぜひこの機会に、畠中恵先生の作品を手に取って、あやかしたちのいる江戸の世界を楽しんでみてください。