【2025年最新】コメディ小説のおすすめランキングTOP42

とにかく笑える一冊を！ユーモアあふれるコメディ小説の選び方と魅力

毎日仕事や勉強でお疲れのあなた、「心の底から笑える小説が読みたい！」と思ったことはありませんか？コメディ小説は、そんなあなたにぴったりのジャンルです。読めば愉快な気持ちになり、現実を忘れてリフレッシュできるのが大きな魅力です。

コメディ小説と一言でいっても、思わずクスッと笑ってしまうシュールな笑いから、お腹を抱えて笑うようなドタバタコメディまで様々です。 選び方のポイントは、今のあなたの気分に合った笑いの種類を見つけること。口コミやあらすじを参考に、「ゲラゲラ笑いたい」「静かに読みたいけど面白い本がいい」といった希望に合わせて選ぶのがおすすめです。 また、短い時間で楽しみたいなら短編集、じっくり物語の世界に浸りたいなら長編と、話の長さで選ぶのも良いでしょう。

【2025年最新】決定版！面白いコメディ小説おすすめランキングTOP42

さあ、お待たせしました！ここからは、『小説ヨミタイ』編集部が厳選した、最高に面白いコメディ小説のランキングを大発表します。国内の有名作家の作品から、海外のユニークな一冊まで、バラエティ豊かに取り揃えました。

このランキングを参考に、あなたの本棚に新たな笑いを加えてみませんか？きっと、あなたのお気に入りの一冊が見つかるはずです。それでは、早速見ていきましょう！

1位『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦

栄えある第1位に輝いたのは、森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』です。本作は、クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋をした「先輩」が、彼女の目に留まるよう奇妙でユニークな作戦「なるべくアノ子の目に留まる作戦（ナカメ作戦）」を実行していく物語です。

京都の街を舞台に、個性豊かなキャラクターたちが奇想天外な騒動を巻き起こします。独特の文体とユーモアのセンスが光る、唯一無二の世界観が魅力。恋愛小説でありながら、そのコミカルな展開にページをめくる手が止まらなくなるでしょう。

2位『陽気なギャングが地球を回す』伊坂幸太郎

第2位は、伊坂幸太郎さんの『陽気なギャングが地球を回す』。嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、そして正確な体内時計を持つ女。そんな4人の天才たちが繰り広げる、百発百中の銀行強盗の物語です。

しかし、ある日せっかく奪った売上を、別の現金輸送車襲撃犯に横取りされてしまいます。 個性的なキャラクターたちの軽快な会話劇と、テンポの良いストーリー展開が魅力の都会派サスペンス。 ミステリー要素も含まれており、伏線回収の鮮やかさも楽しめます。

3位『イン・ザ・プール』奥田英朗

第3位には、奥田英朗さんの『イン・ザ・プール』がランクイン。本作は、トンデモ精神科医・伊良部一郎が主人公の「精神科医伊良部シリーズ」の第一弾です。水泳中毒のサラリーマンや、勃ちっぱなしの高校生など、ユニークな悩みを抱えた患者たちが伊良部の元を訪れます。

常識外れな治療法で患者たちを振り回す伊良部の姿に、思わず笑ってしまうこと間違いなし。悩みを抱えている人も、読めばきっと元気が出る痛快な一冊です。

4位『キケン』有川浩

第4位は、有川浩さんの『キケン』です。舞台は、都内にある「成南電気工科大学」のサークル「機械制御研究部」、通称【キケン】。部長の上野と副部長の大神をはじめとする、個性豊かなメンバーたちが巻き起こす騒動を描いた物語です。

爆発騒ぎや、部長と副部長による壮絶なバトルなど、パワフルで笑えるエピソードが満載。大学生たちの青春と友情が詰まった、爽快な一冊です。

5位『ドミノ』恩田陸

第5位は、恩田陸さんの『ドミノ』。東京駅に集まった見ず知らずの人々が、ほんの些細な偶然から連鎖的に繋がり、思いもよらない大きな事件へと発展していく様子を描いたパニックコメディです。

次々と視点が切り替わり、多くの登場人物たちの行動がパズルのピースのようにはまっていく構成は見事。一つの出来事がドミノ倒しのように広がっていく展開から、目が離せません。ドタバタ劇の中に、人の縁の不思議さや面白さが詰まっています。

6位『怪笑小説』東野圭吾

ミステリーの巨匠・東野圭吾さんが描く、ブラックユーモアあふれる短編集『怪笑小説』が第6位です。鬱積した思いを抱える人々が、ふとしたきっかけでその鬱憤を晴らそうとする9つの物語が収録されています。

人間の少し意地悪な部分や滑稽さを、皮肉と笑いを交えて描いています。単なる面白い話ではなく、読後には少しゾッとするような、東野圭吾さんならではのスパイスが効いた一冊です。

7位『銀河ヒッチハイク・ガイド』ダグラス・アダムス

第7位は、イギリスの作家ダグラス・アダムスによるSFコメディの金字塔『銀河ヒッチハイク・ガイド』です。ある日突然、銀河ハイウェイ建設のために地球が破壊されることを知った主人公アーサー・デント。彼は宇宙人の友人に助けられ、地球が破壊される直前にヒッチハイクで宇宙へ脱出します。

タオルや詩、そして生命、宇宙、そして万物についての究極の答え「42」など、奇想天外なガジェットや設定が満載。ブラックユーモアと風刺に富んだ、壮大な宇宙の旅が楽しめます。

8位『鴨川ホルモー』万城目学

京都を舞台にしたファンタジーコメディ、万城目学さんの『鴨川ホルモー』が第8位にランクイン。京都大学に入学した主人公・安倍が、怪しげなサークル「京大青竜会」に入会し、「ホルモー」と呼ばれる謎の競技に挑む物語です。

「ホルモー」とは、オニ（式神）を操って戦う対抗戦のこと。奇想天外な設定と、京都の街並みが融合した独特の世界観が魅力です。大学生たちの青春や恋愛模様も描かれており、笑いの中に甘酸っぱさも感じられる作品です。

9位『太陽の塔』森見登美彦

再び森見登美彦さんの作品が登場、第9位は『太陽の塔』です。本作は、クリスマスイブに恋人に振られた主人公の男子学生が、その失恋の腹いせに様々な迷惑行為を計画し、実行していく様子を描いた物語です。

彼の行動は「彼女の周囲をうろつき、ストーカーと間違われる」「大きな鯉を彼女の研究室に放つ」など、実にくだらなく、そして滑稽。しかし、そのどうしようもない行動の裏にある切なさや純粋さが、読者の笑いを誘います。独特の文体で綴られる、おかしくて少し切ない青春小説です。

10位『オー・マイ・ガアッ！』浅田次郎

第10位は、浅田次郎さんの『オー・マイ・ガアッ！』。本作は、神様の世界「高天原」を舞台にした、ユニークな設定のコメディです。主人公は、亡くなって神様見習いとなった元ヤクザの親分・伝法本家の五代目。

高天原で繰り広げられる神様たちの人間くさい日常や騒動が、ユーモラスに描かれています。ヤクザと神様という異色の組み合わせが生み出す、笑いと人情味あふれる物語。読めばきっと、温かい気持ちになれる一冊です。

11位『愚か者同盟』ジョン・ケネディ・トゥール

第11位は、ジョン・ケネディ・トゥールの『愚か者同盟』です。30歳にして定職にも就かず、母親と二人で暮らす超肥満の主人公イグネイシャス・J・ライリー。彼は自分を中世の哲学者ボエティウスの生まれ変わりだと信じ、現代社会の堕落を嘆きながら、珍妙な騒動を巻き起こしていきます。

強烈な個性を持つ主人公と、彼を取り巻く人々が織りなすドタバタ劇は、まさに圧巻の一言。その文学的な価値も高く評価されており、著者の死後にピュリッツァー賞を受賞したという逸話も持つ、伝説的な一冊です。

12位『店長がバカすぎて』早見和真

本屋大賞にもノミネートされた話題作、早見和真さんの『店長がバカすぎて』が12位にランクイン。 主人公は、老舗書店の契約社員として働く谷原京子。彼女の悩みは、空気が読めず、的外れな発言ばかりする「バカすぎる」山本店長です。

店長の突拍子もない言動に振り回される京子の日常が、ユーモラスに描かれています。書店員としての仕事の面白さや、本への愛情も感じられる作品で、笑いの中にも心温まるエピソードが散りばめられています。 続編も刊行されており、シリーズで楽しめるのも魅力です。

13位『恋文の技術』森見登美彦

森見登美彦さんの作品が、このランキングで3作目の登場です。『恋文の技術』は、大学院生の主人公・守田一郎が、文通武者修行と称して様々な相手に手紙を送りまくる書簡体小説です。

手紙のやり取りだけで物語が進行していくというユニークな構成で、守田の妄想と珍妙な理屈が炸裂する手紙の数々に、思わず笑いがこみ上げてきます。彼の勘違いや暴走っぷりが、独特のユーモアを生み出しています。森見ワールド全開の、おかしくて愛おしい物語です。

14位『キャッチ=22』ジョーゼフ・ヘラー

第14位は、戦争文学の傑作としても名高いジョーゼフ・ヘラーの『キャッチ=22』。第二次世界大戦中のイタリア戦線を舞台に、爆撃機の乗組員である主人公ヨッサリアンが、狂気的な軍隊のルールに翻弄される様をブラックユーモアたっぷりに描いています。

「キャッチ=22」とは、どうやっても逃れられない矛盾した規則のこと。例えば、「危険な任務から逃れるためには、自分が狂っていると証明しなければならないが、危険を認識して逃げようとすること自体が正気の証拠である」といったものです。この不条理な状況で繰り広げられるシュールな笑いは、戦争の狂気を鋭く風刺しています。

15位『超・殺人事件 推理作家の苦悩』東野圭吾

東野圭吾さんのユーモアミステリー短編集『超・殺人事件 推理作家の苦悩』が15位にランクイン。ミステリー界の裏側を、皮肉と笑いを込めて描いた8つの物語が収録されています。

密室殺人、アリバイ崩しといったミステリーの定番をパロディにしたり、作家や編集者、書評家たちの本音を赤裸々に描いたりと、ミステリーファンならニヤリとしてしまうネタが満載。東野圭吾さんの、ミステリーへの深い愛情と遊び心が感じられる一冊です。

16位『猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました』やーこ

一度聞いたら忘れられないユニークなタイトルが魅力の『猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました』が16位です。著者のやーこさんが、愛猫たちとの日常や、動物病院での出来事を綴ったエッセイ風の小説です。

猫たちの愛らしい行動や、獣医さんとのコミカルなやり取りが、絶妙なユーモアで描かれています。猫好きはもちろん、動物好きなら誰もが共感し、笑ってしまうこと間違いなし。心温まるエピソードも満載で、読めばほっこりとした気持ちになれます。

17位『どすこい。』京極夏彦

妖怪小説の第一人者、京極夏彦さんが描く異色のコメディ『どすこい。』が17位にランクイン。本作は、相撲部屋を舞台にしたスラップスティック・コメディです。

個性豊かすぎる力士たちが繰り広げる、奇想天外な日常がハイテンションで描かれています。分厚い本で知られる京極作品ですが、本作は比較的読みやすく、そのギャップも魅力の一つ。妖怪も出てこない、純粋なコメディ作品で、京極さんの新たな一面を発見できるかもしれません。

18位『グッド・オーメンズ』ニール・ゲイマン＆テリー・プラチェット

イギリスを代表するファンタジー作家、ニール・ゲイマンとテリー・プラチェットの共著による『グッド・オーメンズ』が18位です。天使アジラフェルと悪魔クロウリーのコンビが、世界の終わり「ハルマゲドン」を阻止するために奮闘する物語。

長年の付き合いですっかり仲良くなってしまった天使と悪魔が、なんとかして今の暮らしを守ろうと協力する姿がユーモラス。聖書をベースにした壮大な設定と、イギリスらしい皮肉の効いたユーモアが絶妙にマッチした、唯一無二のファンタジーコメディです。

19位『スメル男』原田宗典

第19位は、原田宗典さんの『スメル男』。生まれつき嗅覚がない主人公が、ある日親友の遺品に触れたことをきっかけに、体から強烈な異臭を放つようになってしまうという奇想天外な物語です。

真面目な文体でシュールな状況が淡々と描かれていくため、そのギャップに思わず笑いがこみ上げてきます。 物語の後半はサスペンスのような展開も見せ、ただ笑えるだけでなく、読者を飽きさせないストーリーテリングも魅力です。

20位『国語入試問題必勝法』清水義範

清水義範さんのショートショート集『国語入試問題必勝法』が20位にランクイン。表題作は、国語の入試問題で高得点を取るためのテクニックを、皮肉とユーモアたっぷりに解説した作品です。

「作者の意図を考えずに、出題者の意図を読む」といった、身も蓋もないけれど的を射た分析に、学生時代を思い出しながら笑ってしまう人も多いはず。他にも、パスティーシュ（文体模倣）を駆使した作品など、言葉遊びの面白さが詰まった一冊です。

21位『王妃の館』浅田次郎

浅田次郎さんの『王妃の館』が21位です。倒産寸前の旅行会社が企画した、パリの一流ホテル「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ・レーヌ（王妃の館）」を舞台にした物語。ツアー料金を安くするため、同じ部屋を昼と夜で別のツアー客に貸し出すという「ダブルブッキング」を計画します。

個性豊かなツアー客たちが、お互いの存在に気づかずにホテルで過ごす中で、様々な騒動が巻き起こります。華やかなパリを舞台にした、おしゃれでユーモラスな人情喜劇。読めば、パリに旅行したくなること間違いなしです。

22位『残念な日々』ディミトリ・フェルフルスト

ベルギーの作家、ディミトリ・フェルフルストによる『残念な日々』が22位にランクイン。主人公の少年ディミトリが、アルコール依存症の父と3人の叔父たちと共に暮らす、破天荒で「残念」な日常を描いた自伝的小説です。

飲んだくれでろくでもない大人たちに囲まれながらも、たくましく成長していく少年の姿が、ブラックユーモアを交えて生き生きと描かれています。深刻な状況のはずなのに、なぜか笑えてしまう。そして、その笑いの奥には家族への愛情が感じられる、パワフルな一冊です。

23位『全裸刑事チャーリー』七尾与史

インパクト抜群のタイトル『全裸刑事チャーリー』が23位です。主人公は、ある事件をきっかけに、人前で裸にならないと推理ができない体質になってしまったエリート刑事・チャーリー。彼は、その特異体質を武器（？）に、難事件を解決していきます。

設定のバカバカしさと、本格的なミステリーが融合した「バカミス」の傑作。全裸で推理を披露するというシュールな光景に笑いが止まりません。くだらないけど面白い、そんな小説を読みたいときにぴったりの一冊です。

24位『新釈 走れメロス』森見登美彦

森見登美彦さんが、太宰治や中島敦などの文豪たちの名作を、独自の解釈で書き直したパロディ短編集『新釈 走れメロス』が24位。表題作の「走れメロス」では、友情の物語が悪友たちの詭弁と怠惰によって、全く違う物語へと変貌します。

原作のイメージを大胆に覆す、ひねくれた視点とユーモアが満載。森見さんらしい理屈っぽさと妄想が、古典の世界で大暴れします。原作を知っていると、さらにニヤリとできること間違いなしの一冊です。

25位『極悪専用』大沢在昌

ハードボイルドの旗手、大沢在昌さんが描く痛快コメディ『極悪専用』が25位です。主人公は、悪党専門の始末屋「エンジェル」。彼のもとに、ある日、巨大暴力団の組長から「息子を更生させてほしい」という奇妙な依頼が舞い込みます。

腕利きの始末屋が、どうしようもないドラ息子に振り回される姿がコミカルに描かれています。ハードボイルドな世界観と、ドタバタコメディのギャップが面白い。テンポの良いストーリーで、一気に読めるエンターテインメント作品です。

26位『サスペンス作家が人をうまく殺すには』エル・コシマノ

26位は、アメリカの作家エル・コシマノによる『サスペンス作家が人をうまく殺すには』。主人公は、スランプ中のサスペンス作家フィネガン・リー。ある日、彼女は執筆のために借りた家で、本物の殺し屋と出会ってしまいます。

ひょんなことから、殺し屋の仕事を手伝うことになったフィネガン。作家ならではの知識を活かして死体の処理方法などをアドバイスするうちに、二人の間には奇妙な友情が芽生えていきます。ユーモアとスリルが絶妙にミックスされた、コージーミステリーの快作です。

27位『うしろにご用心！』ドナルド・Ｅ・ウェストレイク

コミカルな犯罪小説の名手、ドナルド・E・ウェストレイクの代表作『うしろにご用心！』が27位にランクイン。本作は、不運でどこか憎めない泥棒ドートマンダーが活躍するシリーズの一作です。

ドートマンダーは、仲間たちと完璧な計画を立てて宝石を盗み出しますが、次から次へと予期せぬトラブルに見舞われ、事態はどんどんおかしな方向へ。緻密なプロットと、軽妙な会話劇が光る、犯罪コメディの傑作です。

28位『もぎ取れ！３億円大作戦 丹馬九重市役所特命係のおかしな１日』香住泰

香住泰さんの『もぎ取れ！３億円大作戦』が28位です。財政難に苦しむ丹馬九重市の市役所職員である主人公・弓沢が、市の問題児・櫛間とタッグを組み、市の財政を救うための特別プロジェクトに挑む物語。

そのプロジェクトとは、なんと「ライオンのひげ」と名付けられた作戦。崖っぷちのコンビが繰り広げる、痛快なドタバタクライムコメディです。 笑いの中にも、地方都市が抱える問題や、仕事への情熱が描かれており、読後には爽やかな感動が残ります。

29位『デシベル・ジョーンズの宇宙（スペース）オペラ』キャサリン・M・ヴァレンテ

きらびやかで破天荒なSFコメディ『デシベル・ジョーンズの宇宙（スペース）オペラ』が29位。かつて一世を風靡したものの、今ではすっかり落ちぶれたロック歌手デシベル・ジョーンズ。彼のもとに、ある日宇宙人が現れ、銀河的スケールの歌唱コンテストに出場するよう要求します。

もしコンテストで負ければ、地球は破壊されてしまうという絶体絶命の状況。デシベルは、地球の運命を背負って、宇宙のスターたちと歌で戦うことになります。グラムロックの華やかさと、SFの壮大さが融合した、ゴージャスで笑える一冊です。

30位『おっぱいとトラクター』マリーナ・レヴィツカ

30位は、ウクライナ出身のイギリス作家、マリーナ・レヴィツカのデビュー作『おっぱいとトラクター』。84歳の父親が、36歳で金髪爆乳のウクライナ人女性と再婚すると言い出したことから始まる、大騒動を描いた家族コメディです。

父親の暴走を止めようと、姉妹が奮闘する様子がユーモラスに描かれています。移民問題や家族の歴史といったシリアスなテーマを扱いながらも、全体を包むのは温かい笑い。強烈なキャラクターたちが織りなす、パワフルな物語です。

31位『任侠梵鐘』今野敏

警察小説の名手、今野敏さんが描く「任侠」シリーズの一作、『任侠梵鐘』が31位です。昔気質のヤクザ・阿岐本組が、経営不振に陥った中学校や病院などを、ヤクザならではのやり方で立て直していく人情コメディ。

本作の舞台は、なんとお寺。破天荒ながらも筋の通った彼らのやり方で、寂れたお寺が再生していく様子が痛快に描かれています。ヤクザとお寺という意外な組み合わせが生み出すユーモアと、読後に心が温かくなる人情噺が魅力です。

32位『オリエンド鈍行殺人事件』藤崎翔

アガサ・クリスティの名作『オリエント急行殺人事件』を大胆にパロディ化した、藤崎翔さんの『オリエンド鈍行殺人事件』が32位。舞台は、豪華寝台列車ではなく、オンボロの鈍行列車「オリエンド鈍行」。乗り合わせた乗客たちも、どこか残念な人々ばかりです。

そんな中で起きた殺人事件を、これまた頼りない素人探偵が解決しようと奮闘します。ミステリーの定番をことごとく外していく展開に、笑いが止まりません。ミステリー好きほど楽しめる、ユーモアミステリーの快作です。

33位『ワニの町へ来たスパイ』ジャナ・デリオン

33位は、ジャナ・デリオンの『ワニの町へ来たスパイ』。CIAのすご腕スパイだったフォーチュン・リーは、ある事件をきっかけに、ルイジアナの田舎町「シンフル」で、おとなしく司書として暮らすことを命じられます。

しかし、平和なはずの田舎町で次々と事件が発生。正体を隠しながら事件を解決しようとするフォーチュンと、彼女を助ける（？）個性的な町の住民たちが繰り広げる、ドタバタコージーミステリーです。スパイアクションとコメディの融合が楽しめます。

34位『男を殺して逃げ切る方法』ケイティ・ブレント

物騒なタイトルが目を引く、ケイティ・ブレントの『男を殺して逃げ切る方法』が34位です。主人公のキティは、ある日、自分を裏切った元カレを事故で殺してしまいます。動揺した彼女は、親友たちに助けを求め、3人で死体を隠蔽しようと奮闘します。

次々と起こる想定外のトラブルに、彼女たちの計画はどんどんおかしな方向へ。シリアスな状況のはずなのに、どこか間抜けでコミカルな展開が続くブラックコメディ。女性たちの友情と、窮地でのたくましさが描かれた痛快な一冊です。

35位『馬鹿★テキサス』ベン・レーダー

35位は、ベン・レーダーの『馬鹿★テキサス』。テキサスの田舎町を舞台に、どこまでもツイてない主人公ブレイディ・ジェニングスが、次から次へとトラブルに巻き込まれるクライムコメディです。

マリファナ畑、ギャング、FBI、そして元カノ。様々な要素が絡み合い、事態は雪だるま式に悪化していきます。登場人物はそろいもそろって「馬鹿」ばかり。そのどうしようもないキャラクターたちが織りなす、ノンストップのドタバタ劇が楽しめます。

36位『スカイジャック』トニー・ケンリック

冒険小説の名手、トニー・ケンリックによる『スカイジャック』が36位。7人の失業中のアメリカ人が、一攫千金を狙ってジャンボジェットのハイジャックを計画します。しかし、彼らの計画は素人ならではのミスだらけで、事態は思わぬ方向へ転がっていきます。

ユーモアとスリル、そしてアクションが絶妙なバランスで配合された、極上のエンターテインメント作品。個性豊かな犯人たちの人間味あふれるやり取りに、思わず彼らを応援したくなってしまうかもしれません。

37位『死体狂躁曲』パミラ・ブランチ

37位は、イギリスの女流作家パミラ・ブランチによるブラックユーモアミステリー『死体狂躁曲』。ロンドンのアパートで発見された一体の死体。しかし、その死体はなぜか次々と場所を移動し、住人たちを大混乱に陥れます。

死体を巡って繰り広げられる、常識はずれのドタバタ劇がシュールな笑いを誘います。登場人物たちの奇妙な言動と、予測不能なストーリー展開が魅力。ミステリーでありながら、その不条理さに笑いが止まらない、ユニークな一冊です。

38位『平凡すぎて殺される』クイーム・マクドネル

アイルランドの作家クイーム・マクドネルの『平凡すぎて殺される』が38位。主人公のポールは、あまりにも平凡で退屈な毎日を送っていました。しかしある日、彼は自分とそっくりの男が殺されるのを目撃してしまいます。

ひょんなことから、殺し屋に追われる身となったポール。平凡だった彼の日常は、一気にスリリングな非日常へと変わります。ユーモアとサスペンスが融合した、テンポの良いコメディスリラー。ポールの運命やいかに。

39位『一本足のガチョウの秘密』フランク・グルーバー

39位は、フランク・グルーバーの『一本足のガチョウの秘密』。主人公は、本のことなら何でも知っている人間百科事典のような男、オリヴァー・クエイド。彼は、ひょんなことから詐欺師のコンビと組んで、珍しい本を巡る騒動に巻き込まれていきます。

古書の世界を舞台にした、軽快でコミカルなミステリー。個性的なキャラクターたちの掛け合いが面白く、テンポの良いストーリーでサクサク読めます。本好きにはたまらない、蘊蓄（うんちく）が散りばめられているのも魅力の一つです。

40位『消え失せた密画』エーリヒ・ケストナー

『飛ぶ教室』などで知られる児童文学の巨匠、エーリヒ・ケストナーが大人向けに書いたユーモアミステリー『消え失せた密画』が40位。主人公の肉屋の主人オスカルは、旅行先のコペンハーゲンで、盗まれた名画を取り戻すために奮闘します。

善良で少しお人好しな主人公が、個性的な仲間たちと協力して悪党に立ち向かう姿が、温かいユーモアで描かれています。ケストナーらしい、人間への優しい眼差しが感じられる、心温まる一冊です。

41位『ダークマター スケルフ葬儀社の探偵たち』ダグ・ジョンストン

スコットランドの作家ダグ・ジョンストンによる『ダークマター スケルフ葬儀社の探偵たち』が41位。エディンバラで三代続く葬儀社を営むスケルフ家の女性たちが、葬儀の依頼と共に持ち込まれる謎を解き明かしていく物語です。

葬儀社というユニークな舞台設定と、ブラックユーモアの効いた会話が魅力。死を扱いながらも、物語は決して暗くならず、むしろ生命力にあふれています。ミステリーとしても読みごたえがあり、個性的な家族の物語としても楽しめる作品です。

42位『サラリーマンよ悪意を抱け』豊田行二

ランキングの最後を飾るのは、豊田行二さんの『サラリーマンよ悪意を抱け』です。 日々の仕事でストレスを溜め込んだサラリーマンたちが、ささやかな「悪意」で会社や上司に仕返しをする様子を描いた、痛快なショートショート集。

満員電車で迷惑な乗客にささやかな復讐をする話など、サラリーマンなら「あるある！」と共感してしまうようなエピソードが満載。読めば、日頃の鬱憤がスカッと晴れること間違いなし。ストレス社会で戦うすべての人に贈る、ユーモアあふれる一冊です。

ランキングの中からお気に入りのコメディ小説を見つけて、笑いに満ちた読書体験を

ここまで、おすすめのコメディ小説をランキング形式で42作品ご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？奇想天外な設定の物語から、日常のあるあるを描いたもの、そしてブラックユーモアが光る作品まで、コメディ小説の世界は実に多彩です。

疲れたとき、元気が出ないとき、ただただ笑いたいとき。そんなあなたの心に寄り添ってくれる一冊が、この中から見つかれば幸いです。ぜひ、気になった作品を手に取って、笑いに満ちた素晴らしい読書体験をお楽しみください。