皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
長江俊和(ながえ としかず)氏は、1966年2月11日生まれ、大阪府吹田市出身の小説家、そして映像作家です。テレビディレクターやドラマ演出家、脚本家、映画監督としても幅広く活動しています。
特に、ドキュメンタリーのように見せかけたフィクション作品である「モキュメンタリー」という手法を得意としています。その作風は多くのファンを生み出し、現代ホラーを代表するクリエイターの一人として知られています。
長江俊和氏は、もともとテレビディレクターとしてキャリアをスタートさせました。深夜ドラマ『放送禁止』シリーズは、ドキュメンタリーと見せかけた演出でカルト的な人気を博し、長江氏の代表作となりました。このシリーズは多くの熱狂的な支持者を生み出し、3作品が劇場公開されるほどの人気を博しました。
その後、2014年に小説『出版禁止』を刊行し、小説家としてデビュー。映像で培った「モキュメンタリー」の手法を小説にも持ち込み、映像化できなかった企画を小説の題材にすることもあると語っています。「禁止」シリーズは累計で30万部を突破するなど、小説家としても大きな成功を収めています。
長江俊和作品の最大の魅力は、まるでノンフィクションのように描かれることで、読者が現実と虚構の境界を見失ってしまう点です。ドキュメンタリー番組の取材記録や、いわくつきのルポルタージュといった形式で物語が展開されるのが特徴です。
一見すると淡々と事実が並べられているように見えますが、読み進めるうちに些細な違和感が積み重なっていきます。そして、最後に明かされる衝撃の事実に、読者は「騙された!」という快感とともに、物語をもう一度読み返したくなるのです。この緻密に計算された構成と、読者を巧みに誘導する仕掛けが、多くのミステリー・ホラーファンを惹きつけてやみません。
ここからは、いよいよ長江俊和氏のおすすめ小説をランキング形式でご紹介します。どの作品も一筋縄ではいかない魅力的なものばかりです。
現実と虚構が入り混じる独特の世界観に、あなたもきっと引き込まれるはず。ぜひ、気になる作品から手に取ってみてください。
有名なドキュメンタリー作家が、愛人である秘書と心中するという衝撃的な事件が発生。しかし、心中現場から秘書だけが生還します。物語は、この事件の真相を追うルポルタージュの形式で進みますが、取材を進めるうちに、とんでもない事実が明らかになっていきます。
なぜ女だけが生き残ったのか、そして事件の裏に隠された真実とは何か。ページをめくる手が止まらなくなる展開と、すべてが覆るラストのどんでん返しは圧巻の一言。長江俊和作品の入門書としても最適な、まさに異形の傑作ミステリーです。
わたしもまんまと騙されたよ…。読み終わった後、もう一回最初から読み返しちゃった!
『掲載禁止』は、ある理由から発表が見送られた短編が収録された作品集です。一見すると無関係に見える物語たちが、読み進めるうちに少しずつ繋がりを見せ始め、やがて一つの大きな謎が浮かび上がってきます。
それぞれの物語に散りばめられた伏線が、最後にどのように結びつくのか。短編集でありながら、長編小説のような読み応えを味わえるのが魅力です。一つ一つの話の完成度も高く、長江俊和氏の巧みな構成力を存分に堪能できる一冊です。
短編だからサクサク読めるのに、全部繋がってるなんてすごいよね。構成力に脱帽だよ!
カルト的な人気を誇ったテレビ番組『放送禁止』の小説版です。ある事情でお蔵入りとなったドキュメンタリー映像を再検証するという設定で、3つの物語が収録されています。「呪われた大家族」「ストーカー地獄編」「しじんの村」といった、いかにもいわくありげなテーマが並びます。
一見、オカルトやホラーのように見えますが、映像の断片や取材メモを注意深く読み解くと、隠された全く別の真相が浮かび上がってくる構成になっています。映像作品の不気味な雰囲気を、小説ならではの表現で見事に再現した一冊です。
本作におけるドキュメンタリーという体裁は、語り手の主観を排し、客観的な事実の断片を提示することに徹している。これにより読者は自ら能動的に謎を解き明かすことを要求されるのだ。
幼い姉弟を殺害した罪で死刑判決を受けた男、望月。彼は反省の言葉を口にすることなく、刑に処されました。事件から22年後、新たな殺人事件が発生し、過去の事件との奇妙な共通点が浮かび上がります。
望月が獄中で詠んでいた短歌に隠された意味とは何だったのか。複数の視点から事件を追うルポルタージュ形式で、虚実が複雑に絡み合いながら物語は二転三転します。本当の「鬼畜」は誰なのか、その問いが読者に重くのしかかる衝撃作です。
人間の悪意という主題を、複数の視点と時系列を交錯させることで多層的に描き出している。和歌に込められた暗号というギミックも、物語に深みを与える上で極めて効果的に作用している。
フリーライターの原田璃々子が、大学の先輩である元民俗学講師の島野と共に、東京二十三区に実在するいわくつきのスポットを巡る連作短編集です。各話で取り上げられるのは、渋谷区の暗渠や江東区の夢の島、板橋区の縁切榎など、実在の場所ばかり。
それぞれの土地に伝わる恐ろしくも哀しい物語と、璃々子たちが怪異に遭遇する現代のパートが同時進行で描かれていきます。オカルトや都市伝説、そして民俗学的な要素が好きな読者にはたまらない一冊でしょう。読み終えた後、いつもの東京の景色が少し違って見えるかもしれません。
各区にまつわる歴史的背景や伝承を物語に織り込むことで、恐怖のリアリティを増幅させている。都市という空間に潜む闇を浮き彫りにした秀逸なホラー作品と言えよう。
絶対に検索してはいけない言葉、という都市伝説をモチーフにした作品です。物語は、あるウェブライターが「パンドラ」という謎の言葉について調査を始める場面から幕を開けます。
ネット掲示板の書き込みや、関係者へのインタビューなど、様々な情報をつなぎ合わせていくうちに、恐ろしい真相が少しずつ明らかになっていきます。ネット社会の闇と人間の狂気が交錯する、現代的な恐怖を描いた一冊。好奇心で読み進める手が止まらなくなること間違いありません。
ネットの都市伝説って、なんでこんなに惹かれちゃうんだろう…。わたしもつい検索しちゃいそうだよ!
奈良県の山奥に、心に傷を負った人々が集団で暮らす「いやしの村」がありました。しかし、ネット上では「呪いで人を殺すカルト集団」という不穏な噂が絶えません。その真相を探るため、一人のルポライターが村に潜入取材を試みます。
実際に村を訪れてみると、村人たちは温厚で、穏やかな生活が営まれているように見えました。しかし、取材を進める中で、近隣の廃村で起きた陰惨な死体遺棄事件との関連が浮上します。二度読み必至の衝撃的な仕掛けが施されており、多くの読者から驚きの声が上がった問題作です。
本作は叙述トリックの巧みさにおいて特筆すべきものがある。読者の先入観を利用し、物語の構造自体を反転させる手腕は、作者の計算の高さを物語っている。
ある映画の撮影現場で起こる不可解な出来事を描いた、モキュメンタリーホラー。この作品は『掲載禁止』シリーズの一作で、独立した物語でありながら、シリーズ特有の仕掛けも楽しめます。
関係者のインタビューや撮影日誌などを通じて、現場で何が起こっていたのかが徐々に明らかになっていきます。俳優たちの間に漂う不穏な空気、次々と起こる奇妙な事故。それらは単なる偶然なのか、それとも……。映像作家でもある長江俊和氏ならではの、リアリティあふれる描写が恐怖を一層引き立てています。
映画の裏側って感じでワクワクするよね!でも、こんな現場はちょっと怖いかな…。
主人公の瑞帆は、元カレからのDVに悩まされた末、衝動的に彼を刺してしまいます。しかし、現場から遺体は忽然と消え、事件そのものがなかったかのように日常が過ぎていきます。瑞帆は新たな恋人と幸せな家庭を築きますが、ある日「believer」と名乗る人物から不気味なメールが届き始めます。
過去の罪の影に怯える瑞帆に、3人の男たちが歪んだ愛を向けてくる、予測不能のホラーサスペンス。「恋愛」という名の地獄で、瑞帆がどのような結末を迎えるのか、最後まで目が離せません。
恋愛って、こんなに怖くなることもあるんだね…。幸せなはずなのに、ずっとドキドキしちゃった。
『ゴーストシステム』は、受け取った人が次々と自殺するという謎のメールを巡るホラー作品。主人公の女子高生のもとにそのメールが届き、親友が自殺してしまったことから、恐怖の連鎖が始まります。
呪いのメールなんて、怖すぎるよ…。わたしに来たらどうしよう!
江戸川乱歩の世界と現実が交錯する、幻想的なミステリーです。主人公は、古書店で偶然手に入れた一冊の本をきっかけに、昭和初期の東京へと迷い込んでしまいます。
そこで出会うのは、名探偵・明智小五郎や、妖艶な美女・黒蜥蜴など、乱歩作品でおなじみのキャラクターたちです。果たして主人公は現代に戻ることができるのか、そして彼を待ち受ける運命とは。乱歩ファンはもちろん、一風変わったミステリーを読みたい方にもおすすめの一冊です。
乱歩の世界に行けるなんて、楽しそう!わたしも明智小五郎に会ってみたいなあ。
『禁忌装置』は、人間の脳に直接情報を送り込むことができる、恐るべき装置を巡るSFサスペンスです。この装置を使えば、人の記憶や感情を自由に操ることが可能になります。
装置を開発した研究者の失踪をきっかけに、その存在が公になり、やがて世界中を巻き込む巨大な陰謀へと発展していきます。人間の倫理観を問うような重厚なテーマと、スリリングな展開が魅力。長江俊和氏の新たな一面が垣間見える、社会派エンターテイメント作品です。
人の心を操るなんて、絶対にあっちゃいけないことだよ…。考えただけでゾッとしちゃう。
人気シリーズ『東京二十三区女』の続編にあたる作品です。前作同様、フリーライターの璃々子と先輩の島野が、東京の各区に隠された恐ろしい伝承や怪異に迫っていきます。
前作で残された謎や、璃々子が心霊スポット巡りを続ける理由も、少しずつ明らかになっていきます。豊島区の雑司ヶ谷霊園や、足立区の千住小橋など、今回も実在のスポットが舞台となっており、物語への没入感を高めてくれます。ホラーとミステリーが見事に融合した、読み応えのある一冊です。
前作に続き、土地の歴史と人間の情念が絡み合う様相は、怪談というジャンルの本質を突いている。続編として、物語世界の深度をさらに増すことに成功していると言えるだろう。
恩田陸氏や阿部智里氏など、8人の作家によるホラーアンソロジーです。長江俊和氏の作品としては「例の支店」が収録されています。日常に潜む恐怖を描いた物語が集められており、眠れない夜のお供に最適な一冊です。
本作は、日常に潜む異質さを描くことで、読者の不安を静かに、しかし的確に刺激する。恐怖とは必ずしも非日常的な事象から生まれるものではないことを、本作は示唆している。
「長江俊和作品に興味はあるけど、どれから読めばいいかわからない…」そんなあなたのために、編集部が厳選した入門にぴったりの3冊をご紹介します。
まずはこれらの作品から、現実と虚構が入り混じる長江俊和ワールドの魅力に触れてみてください。
長江俊和氏の名前を世に知らしめた代表作であり、小説家としてのデビュー作でもあります。有名ドキュメンタリー作家の不可解な心中事件を追うルポルタージュという形式で、読者を巧みに物語の世界へ引き込みます。
長江作品の代名詞ともいえる「モキュメンタリー」の手法と、衝撃的な「どんでん返し」の魅力を存分に味わえる一冊です。初めて長江作品を読むなら、まずこの『出版禁止』から手に取ることを強くおすすめします。
『掲載禁止』は、連作短編集。一つ一つの話が独立しているため、サクサクと読み進めることができます。
しかし、ただの短編集と侮ってはいけません。それぞれの物語に散りばめられた謎や伏線が、最後には一つに収束していく構成は見事の一言。まずは短編で長江作品の雰囲気を掴みたいという方にぴったりの一冊です。
ミステリー要素だけでなく、しっかりとしたホラーを味わいたいという方には『東京二十三区女』がおすすめです。東京に実在する心霊スポットやいわくつきの場所を舞台に、恐ろしくも哀しい物語が展開されます。
都市伝説や民俗学的な要素もふんだんに盛り込まれており、知的好奇心も刺激されることでしょう。じっとりとしたジャパニーズホラーが好きな方なら、きっと夢中になれるはずです。
今回は、モキュメンタリー作家・長江俊和氏のおすすめ小説をランキング形式でご紹介しました。
どの作品も、現実と虚構の境界を曖昧にし、読者を巧みに騙す仕掛けに満ちています。一度その世界に足を踏み入れたら、あなたもきっと「二度読み」したくなるはずです。ぜひこのランキングを参考に、長江俊和の唯一無二の小説世界を堪能してみてください。