皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
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皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
山田風太郎(やまだ ふうたろう)は、戦後日本を代表する娯楽小説の巨匠です。奇想天外なアイデアと、血湧き肉躍るエンターテイメント性あふれる作風で、今なお多くの読者を魅了し続けています。その作品は、伝奇的な時代小説や人間心理に迫るミステリー、自伝的要素を含む日記など、非常に多彩なジャンルにわたるのが大きな特徴です。
特に有名なのが、超人的な忍者たちが奇想天外な忍法を駆使して戦う「忍法帖シリーズ」で、1958年に発表された『甲賀忍法帖』を皮切りに一大ブームを巻き起こしました。この記事では、『小説ヨミタイ』編集部が厳選した山田風太郎の名作を、ランキング形式でご紹介します。忍法帖シリーズはもちろん、歴史小説やミステリーまで幅広くピックアップしましたので、あなたにぴったりの一冊がきっと見つかるはずです。
ここからは、いよいよ山田風太郎のおすすめ小説ランキングTOP20を発表します。山田風太郎自身が最高傑作と認める作品から、映像化されて話題になった作品、そして彼の人間性が垣間見える日記文学まで、様々な魅力を持つ作品がランクインしました。
史実をベースにしながらも、大胆な発想で全く新しい物語を紡ぎ出すのが山田風太郎作品の真骨頂といえるでしょう。壮大なスケールで描かれる忍者たちの死闘や、歴史の裏で繰り広げられる人間ドラマなど、一度読み始めると止まらない、中毒性の高い作品ばかりです。ぜひこのランキングを参考にして、山田風太郎の唯一無二の世界に足を踏み入れてみてください。
山田風太郎のおすすめ小説ランキング、堂々の1位は『甲賀忍法帖』です。忍法帖シリーズの第一作にして、最高傑作との呼び声も高い作品です。400年来の宿敵である甲賀と伊賀の忍者たちが、徳川家三代将軍の世継ぎ問題を巡り、精鋭10人対10人の代理戦争を繰り広げるという壮絶な物語です。
本作の魅力は、なんといっても奇想天外な忍術の数々です。超人的な能力を持つ忍者たちが、それぞれの秘術を尽くして戦う様は圧巻の一言。しかし、ただのバトル小説ではなく、敵対する甲賀の弦之介と伊賀の朧(おぼろ)の悲恋という、切ないラブストーリーが物語に深みを与えています。漫画『バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』の原作としても有名で、世代を超えて多くのファンに愛され続けている不朽の名作です。
シリーズ | 忍法帖シリーズ |
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ジャンル | 時代小説、伝奇小説 |
こんな人におすすめ | 忍者バトルが好き、切ない恋物語が好き |
忍者バトルと悲恋の組み合わせが最高!わたし、こういうのに弱いんだよね。
『魔界転生』は、山田風太郎の代表作の一つとして知られています。物語は、島原の乱で死んだはずの天草四郎が、魔界の力で蘇り、現世への復讐を企てるところから始まります。
天草四郎は、宮本武蔵や荒木又右衛門といった歴史上の名だたる剣豪たちを「転生衆」として復活させ、最強の剣士・柳生十兵衛に戦いを挑みます。史実とフィクションを巧みに織り交ぜた壮大なストーリーと、魅力的なキャラクターたちが繰り広げる死闘から目が離せません。何度も映画化やゲーム化がされており、山田風太郎作品の中でも特に人気の高い一作です。
シリーズ | 忍法帖シリーズ(柳生十兵衛三部作) |
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ジャンル | 時代小説、伝奇小説 |
こんな人におすすめ | 歴史上の剣豪の活躍が見たい、壮大な物語が好き |
歴史上のヒーローたちが復活して戦うなんて、ロマンがありすぎるよ!柳生十兵衛がカッコよすぎてしびれるんだ。
3位は、これまでの作品とは一線を画すノンフィクション・エッセイ『人間臨終図巻』です。古今東西の著名人たちが、どのような最期を迎えたのかを淡々と記録した作品で、山田風太郎の死生観が色濃く反映されています。
本作では、歴史上の偉人から作家、芸術家まで、様々な人物の「死に際」が、癌や脳卒中といった死因別に分類されて紹介されています。そこにはフィクションのようなドラマティックな展開はありませんが、事実だけが持つ圧倒的な迫力と重みがあります。人間の生と死について深く考えさせられる、唯一無二の傑作です。
シリーズ | なし |
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ジャンル | ノンフィクション、エッセイ |
こんな人におすすめ | 人間の生と死について考えたい、歴史上の人物の最期を知りたい |
本作における死の克明な記録は、人間の生の有限性を浮き彫りにする。その無機質なまでの筆致に、作者の冷徹な観察眼を感じざるを得ない。
4位は、『魔界転生』でも活躍した剣豪・柳生十兵衛を主人公とする『柳生忍法帖』です。『魔界転生』『柳生十兵衛死す』と合わせて「十兵衛三部作」と呼ばれています。物語は、会津藩主・加藤明成に陵辱され、惨殺された堀一族の女性たちが、柳生十兵衛に復讐の助太刀を依頼するところから始まります。
十兵衛は、堀一族の女性たちに武芸を授け、共に残虐非道な会津の猛者たちに立ち向かいます。本作の魅力は、なんといっても柳生十兵衛の圧倒的な強さと、個性豊かなキャラクターたちが繰り広げる頭脳戦です。手に汗握る復讐劇を読みたい方に、ぜひおすすめしたい一作です。
シリーズ | 忍法帖シリーズ(柳生十兵衛三部作) |
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ジャンル | 時代小説、伝奇小説 |
こんな人におすすめ | 痛快な復讐劇が読みたい、強い主人公が好き |
十兵衛の強さはまさに規格外だね。絶望的な状況をひっくり返していく展開が最高に気持ちいいんだ!
5位には、山田風太郎自身の体験を基にした日記文学『戦中派不戦日記』がランクイン。1945年、当時23歳の医学生だった山田誠也(のちの山田風太郎)が、激動の時代をありのままに記録した貴重な日記です。
戦争という異常な状況下での日常や、死を冷静に見つめる著者の視点が克明に描き出されています。後のエンターテイメント作品とは全く異なる趣ですが、作家・山田風太郎がいかにして形成されたか、その原点を知ることができる重要な作品です。歴史の証言としても価値の高い一冊であり、山田風太郎をより深く知りたい方におすすめです。
シリーズ | なし |
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ジャンル | 日記、ノンフィクション |
こんな人におすすめ | 作家の原点に触れたい、戦争中のリアルな日常を知りたい |
派手な忍法帖とは違うけど、ここに山田風太郎の魂が詰まっている気がするな。すごく考えさせられる一冊だよ。
6位は、明治初期の東京を舞台にした『警視庁草紙』です。山田風太郎自身が全作品中の最高傑作と認める「明治もの」シリーズの第一作にあたります。物語は、近代的な警察組織へと変貌を遂げる警視庁の創設期を背景に、大警視・川路利良と、彼を見守る元町奉行を中心に展開されます。
文明開化の時代、新しい体制に戸惑いながらも懸命に生きる人々の姿が、18話の連作短編形式で生き生きと描かれています。時代が大きく変わる中で起こる様々な事件を通して、明治という時代の光と影を映し出す歴史活劇の傑作です。
シリーズ | 明治もの |
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ジャンル | 時代小説、歴史小説 |
こんな人におすすめ | 明治時代の雰囲気が好き、連作短編が好き |
明治時代って面白いよね!新しい時代を作ろうとする人たちの熱気が伝わってくる作品だよ。
7位は、曲亭馬琴の長編伝奇小説『南総里見八犬伝』を、山田風太郎が独自の解釈で再構築した『八犬伝』です。本作のユニークな点は、『八犬伝』の物語世界(虚)と、作者である馬琴の現実世界(実)が交互に描かれるという構成にあります。
山田風太郎は、壮大な原作の物語を大胆にアレンジしつつ、それを生み出した馬琴自身の人生にも光を当てます。この二つの世界が交錯することで、物語はより立体的で深みのあるものになっています。古典文学に新たな命を吹き込んだ、野心的な傑作です。
シリーズ | なし |
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ジャンル | 時代小説、伝奇小説 |
こんな人におすすめ | 『南総里見八犬伝』が好き、ユニークな構成の小説が読みたい |
原作を知らなくても楽しめるのがいいね。物語が生まれる瞬間を追体験できるような不思議な感覚が面白いんだ。
8位にランクインしたのは、5人の「くノ一(女忍者)」の活躍を描いた『くノ一忍法帖』です。大阪城落城の寸前、豊臣秀頼の子を宿すよう命じられた5人のくノ一が、それぞれの特殊な忍法を駆使して徳川方の追手と戦う物語です。
本作では、男性忍者が中心の作品とは一味違った、華やかで妖艶、そして残酷な戦いが繰り広げられます。それぞれのくノ一が持つユニークな忍法と、彼女たちの運命から目が離せません。女性忍者の活躍が見たい方には、特におすすめの一冊です。
シリーズ | 忍法帖シリーズ |
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ジャンル | 時代小説、伝奇小説 |
こんな人におすすめ | 強い女性キャラクターが好き、くノ一の活躍が見たい |
くノ一たちの忍法がすごくユニークで面白い!華やかさと残酷さが同居する世界観がたまらないんだよね。
9位は、山田風太郎のミステリー作品から『太陽黒点』をご紹介します。本作は、戦争と戦後の混乱期を背景に、怨念に満ちた間接的な連続殺人の謎を追う物語です。新聞記者である主人公が、奇妙な事件の真相に迫っていく過程がスリリングに描かれます。
忍法帖シリーズのような派手さはありませんが、人間の心の闇や業を鋭くえぐるような、重厚なストーリーが魅力です。山田風太郎のミステリー作家としての一面を知ることができる作品であり、社会派ミステリーや人間の心理に興味がある方におすすめです。
シリーズ | なし |
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ジャンル | ミステリー |
こんな人におすすめ | 社会派ミステリーが好き、人間の心の闇を描いた作品が読みたい |
こんなに静かで恐ろしい殺人の方法があったなんて…。人間の怨念の深さにぞっとしちゃったよ。
10位は、山田風太郎の代名詞ともいえる「忍法帖シリーズ」の中から『伊賀忍法帖』です。戦国時代、謎の術を操る男・果心居士(かしんこじ)の弟子である笛吹城太郎(うすいじょうたろう)が、松永弾正の陰謀に立ち向かう物語です。
本作は、シリーズの中でも特に奇想天外な忍法や妖術が次々と登場するのが特徴です。アダルトな要素やグロテスクな描写も多く含まれており、山田風太郎作品の持つエロ・グロ・ナンセンスの魅力が存分に味わえる一作と言えるでしょう。刺激的なエンターテイメントを求める方におすすめです。
シリーズ | 忍法帖シリーズ |
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ジャンル | 時代小説、伝奇小説 |
こんな人におすすめ | 奇想天外なストーリーが好き、刺激的な描写が平気な方 |
本作で描かれる常軌を逸した忍法の数々は、人間の想像力の限界を試すかのようだ。そのグロテスクさの中に、一種の芸術性すら感じさせる。
11位は、「明治もの」シリーズから『明治断頭台』です。この作品は、明治時代に実際に起こった大逆事件や、実在の人物たちを題材に、史実の裏側を大胆な想像力で描いた歴史小説です。
山田風太郎は、歴史小説の鬼門と言われた明治時代を舞台に、多くの傑作を生み出しました。本作もその一つで、「もしもあの歴史上の人物たちが、意外な場所で出会っていたら」という、山田風太郎ならではの手法が存分に発揮されています。歴史のifに興味がある方や、骨太な歴史小説を読みたい方におすすめです。
シリーズ | 明治もの |
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ジャンル | 時代小説、歴史小説 |
こんな人におすすめ | 明治時代が好き、歴史のifを描いた物語が好き |
歴史の裏側って、想像するとワクワクするよね!史実とフィクションのバランスが絶妙なんだ。
12位には、豊臣秀吉を全く新しい視点から描いた異色の歴史小説『妖説太閤記』がランクイン。多くの物語で英雄として描かれる秀吉を、山田風太郎は徹底的なエゴイストとして描き出しました。
従来の英雄像を覆す大胆な解釈と、史実に基づいた緻密な描写が融合し、読者をぐいぐいと引き込みます。歴史上の人物を多角的に捉える山田風太郎の真骨頂が味わえる作品です。一般的な歴史小説に飽きてしまった方にこそ、読んでほしい一冊です。
シリーズ | なし |
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ジャンル | 時代小説、歴史小説 |
こんな人におすすめ | 新しい解釈の歴史小説が読みたい、アンチヒーローが好き |
わたしが知ってる秀吉と全然違う…!でも、こっちのほうが人間らしくてリアルかもしれないな。
13位は、「十兵衛三部作」の完結編にあたる『柳生十兵衛死す』です。『魔界転生』の激闘を生き抜いた柳生十兵衛が、謎の死を遂げるところから物語は始まります。彼の死の真相を追う中で、幕府を揺るがす巨大な陰謀が明らかになっていきます。
最強の剣豪として名を馳せた十兵衛の「死」という衝撃的なテーマを扱いながら、ミステリー要素も加わった重厚なストーリーが展開されます。三部作を締めくくるにふさわしい、読み応えのある一作です。シリーズのファンはもちろん、ミステリー好きの方も楽しめます。
シリーズ | 忍法帖シリーズ(柳生十兵衛三部作) |
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ジャンル | 時代小説、ミステリー |
こんな人におすすめ | 柳生十兵衛が好き、ミステリー要素のある時代小説が読みたい |
あの十兵衛が死ぬなんて信じられない…。一体何があったのか、最後までドキドキしっぱなしだったよ。
14位は、『南総里見八犬伝』を忍法帖の世界観で描いた『忍法八犬伝』です。7位の『八犬伝』が原作と作者の世界を往還する構成だったのに対し、こちらは八犬士たちが忍者として活躍する、純粋なエンターテイメント作品となっています。
仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の玉を持つ八犬士が、それぞれの忍法を駆使して悪に立ち向かう姿は痛快そのもの。原作の壮大な物語を、山田風太郎流の奇想天外なアクション満載で楽しむことができます。勧善懲悪の王道ストーリーが好きな方におすすめです。
シリーズ | 忍法帖シリーズ |
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ジャンル | 時代小説、伝奇小説 |
こんな人におすすめ | 『南総里見八犬伝』が好き、痛快なアクション小説が読みたい |
八犬伝と忍法帖の組み合わせなんて、面白くないわけがない!個性豊かな八犬士たちの活躍が最高だよ。
15位は、江戸時代を舞台にした忍法帖シリーズの一作、『江戸忍法帖』です。本作は、世継ぎ争いやお家騒動といった、江戸時代ならではのテーマを背景に、忍者たちの暗躍を描いています。
奇想天外な忍術バトルはもちろんのこと、武家社会の複雑な人間関係や陰謀が絡み合い、ストーリーに深みを与えています。山田風太郎作品の中でも、より時代小説としての側面が強い作品と言えるでしょう。江戸時代の雰囲気が好きな方や、じっくりと物語を味わいたい方におすすめです。
シリーズ | 忍法帖シリーズ |
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ジャンル | 時代小説、伝奇小説 |
こんな人におすすめ | 江戸時代の雰囲気が好き、人間ドラマも楽しみたい |
江戸の町で忍者が暗躍するって、想像するだけでワクワクするな。忍術だけじゃない、人間同士の駆け引きも面白いんだ。
16位には、中国の四大奇書の一つである『金瓶梅』を山田風太郎がミステリーとして再構築した『妖異金瓶梅』がランクイン。物語の舞台は、中国・宋代。性欲絶倫の豪商・西門慶(せいもんけい)の屋敷で、彼の寵愛をめぐって妻や妾たちが争う中、奇怪な殺人事件が起こります。
原作の持つ濃厚なエロティシズムと、山田風太郎ならではの奇抜なトリックが見事に融合した伝奇ミステリーです。妖艶で退廃的な雰囲気と、本格的な謎解きを同時に楽しむことができる異色作。著者の持つミステリー作家としての技巧が光る一冊です。
シリーズ | 金瓶梅シリーズ |
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ジャンル | ミステリー、伝奇小説 |
こんな人におすすめ | 中国の古典が好き、妖艶な雰囲気のミステリーが読みたい |
人間の欲望が渦巻く世界で起こる奇怪な事件。その描写は極めて倒錯的であり、読者の倫理観を揺さぶるだろう。
17位は、これまでとは少し趣の異なる『青春探偵団』です。本作は、若者たちが探偵団を結成し、身の回りで起こる様々な事件の謎を解き明かしていく青春ミステリーです。
忍法帖シリーズのような超人的な能力は出てきませんが、若者らしい瑞々しい感性と、論理的な推理が光る作品です。山田風太郎の作品世界の幅広さを感じさせてくれる一冊であり、爽やかな読後感を味わいたい方や、ミステリー初心者の方にもおすすめです。
シリーズ | 青春探偵団 |
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ジャンル | ミステリー、青春小説 |
こんな人におすすめ | 青春ミステリーが好き、爽やかな物語が読みたい |
忍法帖とは全然違うけど、これもすごく面白い!仲間と一緒に謎を解くのって、青春って感じがしていいよね。
18位は、明治時代の東京を舞台にしたミステリー『幻燈辻馬車』です。文明開化期の華やかな雰囲気と、その裏に潜む人間の愛憎が絡み合う、読み応えのある作品です。
本作でも、実在の人物や史実を巧みに物語に取り入れる「明治もの」の手法が使われており、読者を明治の世界へと誘います。レトロな雰囲気が好きな方や、人間の心理を深く描いたミステリーが読みたい方におすすめです。
シリーズ | 明治もの |
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ジャンル | ミステリー、時代小説 |
こんな人におすすめ | 明治時代の雰囲気が好き、愛憎劇ミステリーが読みたい |
明治の東京って、なんだかお洒落で憧れるな。華やかな世界の裏側で、こんな事件が起きていたなんてね。
19位は、山田風太郎のノンフィクション作品から『同日同刻』です。本作は、太平洋戦争の開戦日である1941年12月8日と、終戦に至る1945年8月1日から15日までの記録を、著者自らが集めた膨大な資料を基に描き出したドキュメンタリーです。
敵味方の指導者から一兵士、そして民衆まで、戦争に翻弄された人々がその時何を考え、どう行動したのかが克明に記されています。戦中派である山田風太郎だからこそ書けた、戦争の狂気と悲劇を浮き彫りにする貴重な記録です。
シリーズ | なし |
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ジャンル | ノンフィクション、歴史 |
こんな人におすすめ | 太平洋戦争について知りたい、歴史の記録に興味がある |
同じ時間、違う場所で、たくさんの人が生きていたんだなって思うと胸が苦しくなる。戦争について改めて考えさせられたよ。
ランキングの最後を飾るのは、本格ミステリー『眼中の悪魔』です。本作は、探偵作家クラブ賞を受賞した作品で、山田風太郎がミステリー作家として高く評価されるきっかけとなりました。
名探偵・荊木歓喜(いばらきよしき)が、密室殺人や不可解な状況設定といった、本格ミステリーの王道ともいえる難事件に挑みます。奇想天外な忍法帖とはまた違う、緻密な論理と大胆なトリックで読者を驚かせる、知的な魅力に満ちた一冊です。本格ミステリー好きなら見逃せない傑作です。
シリーズ | 荊木歓喜もの |
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ジャンル | ミステリー |
こんな人におすすめ | 本格ミステリーが好き、名探偵の活躍が読みたい |
このトリックは全くわからなかった…!山田風太郎の頭の中ってどうなってるんだろうって、本気で思っちゃったよ。
ここまで、山田風太郎のおすすめ小説をランキング形式で20作品ご紹介してきましたが、いかがでしたか。奇想天外な忍法が乱れ飛ぶ「忍法帖シリーズ」から、史実の裏側を大胆に描く「明治もの」、人間の生と死を見つめたノンフィクションまで、その作品世界の幅広さを感じていただけたのではないでしょうか。
どの作品にも共通しているのは、読者を飽きさせない圧倒的なエンターテイメント性と、人間心理への深い洞察です。今回ご紹介したランキングを参考に、ぜひ気になった一冊を手に取ってみてください。一度読めば、あなたもきっと山田風太郎の唯一無二の世界の虜になること間違いなしです。