【2025年最新】乾くるみのおすすめ小説ランキングTOP17

乾くるみ小説の魅力と選び方

乾くるみさんは、1963年静岡県生まれの男性作家です。 理系の大学を卒業後、IT企業で働いていたというユニークな経歴を持っています。 1998年に『Jの神話』でメフィスト賞を受賞して作家デビューしました。

乾くるみ作品の最大の魅力は、緻密に計算された構成と、読者の予想を鮮やかに裏切る「どんでん返し」にあります。 恋愛小説やSFといった様々なジャンルに本格ミステリーの要素を組み合わせた作風が特徴で、多くの読者を驚かせてきました。 物語の最後に待ち受ける衝撃の展開に、「もう一度読み返したくなる」という声も多く聞かれます。

どの作品から読めばいいか迷ったら、まずは映画化もされてミリオンセラーとなった代表作『イニシエーション・ラブ』から手に取ってみるのがおすすめです。 また、作風が気に入った方には、同じく恋愛ミステリーの『セカンド・ラブ』も人気があります。 他にもシリーズ作品があるので、好みに合わせて選んでみてください。

乾くるみのおすすめ小説ランキングTOP17

ここからは、乾くるみさんのおすすめ小説をランキング形式でご紹介します。乾さんといえば、やはり巧みな叙述トリックと鮮やかな「どんでん返し」が魅力です。

代表作であり、映画化もされ大きな話題を呼んだ『イニシエーション・ラブ』はもちろん、SFや青春ミステリーなど、多彩なジャンルの名作が揃っています。 ぜひ、このランキングを参考にお気に入りの一冊を見つけて、乾くるみワールドの虜になってください。

1位: 『イニシエーション・ラブ』

乾くるみ作品の代名詞ともいえるのが、映画化もされ社会現象を巻き起こした『イニシエーション・ラブ』です。 「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリーで、多くの読者を驚かせました。

物語の舞台は1980年代後半の静岡。 大学生の鈴木が合コンで出会った歯科助手のマユと恋に落ち、甘酸っぱい恋愛を繰り広げます。 しかし、就職を機に東京と静岡の遠距離恋愛が始まると、二人の関係は少しずつ変化していきます。 ここまで読むと、誰もが切ない恋愛小説だと思いますが、物語の最後から二行目で、全てが覆される衝撃の事実が明かされます。 張り巡らされた伏線に気づいた時、あなたは必ずもう一度最初から読み返したくなるはずです。

2位: 『リピート』

タイムリープと本格ミステリーを融合させた傑作が『リピート』です。 2018年にはテレビドラマ化もされ、大きな話題を呼びました。 もし現在の記憶を持ったまま過去に戻れたら、あなたはどうしますか？そんな夢のような話から物語は始まります。

主人公の大学生・圭介のもとに、未来から来たと語る男「風間」から電話がかかってきます。 風間は、記憶を保ったまま10ヵ月前に戻れる「リピート」に参加しないかと圭介を誘います。 圭介を含む男女が人生をやり直すためにリピートに参加しますが、次々と謎の死を遂げていくのです。 SF設定のスリルと、犯人探しのミステリーが同時に楽しめる、エンターテイメント性の高い一冊です。

3位: 『セカンド・ラブ』

『イニシエーション・ラブ』の衝撃を再び、というコンセプトで書かれたのが『セカンド・ラブ』です。 こちらも「二度読み必至」の恋愛ミステリーで、乾くるみファンなら見逃せない一冊となっています。

物語は1983年、スキー旅行で出会った「僕」と春香の恋愛から始まります。 幸せな交際を続ける二人でしたが、ある日、春香と瓜二つのミステリアスな女性「美奈子」が登場。 清楚な恋人・春香と、大胆で魅力的な美奈子。 そっくりな二人の間で揺れ動く主人公の恋愛模様が描かれますが、もちろんただの三角関係では終わりません。ラストに待ち受ける驚きの展開に、あなたもきっと騙されるはずです。

4位: 『スリープ』

冷凍睡眠をテーマにしたSFミステリーが『スリープ』です。 乾くるみさんならではの「どんでん返し」がSFの世界観と見事に融合した一冊で、先の読めない展開に引き込まれます。

主人公は、テレビで活躍するIQの高い中学生レポーターの羽鳥亜里沙。 彼女は取材で訪れた研究所で、偶然にも冷凍睡眠に関する重大な秘密を知ってしまいます。 なぜ彼女は眠らなければならなかったのか？そして、待ち受ける未来とは？全ての謎が解けたとき、あなたは再び乾くるみさんの術中にはまることでしょう。

5位: 『カラット探偵事務所の事件簿 1』

気軽にミステリーを楽しみたい方におすすめなのが、連作短編集の『カラット探偵事務所の事件簿』シリーズです。 「あなたの頭を悩ます謎を、カラッと解決いたします」をキャッチコピーに、殺人事件ではない日常に潜む謎を解き明かしていきます。

舞台は、謎解きだけを専門に請け負う一風変わった探偵事務所。短編なのでサクサク読めます。

6位: 『蒼林堂古書店へようこそ』

本好きにはたまらない、古書店を舞台にしたミステリーが『蒼林堂古書店へようこそ』です。この作品は、古書にまつわる謎を解き明かしていく連作短編集で、心温まるストーリーが魅力です。

物語の舞台は、風変わりな店主が営む「蒼林堂古書店」。ここに持ち込まれる古書には、前の持ち主の想いや秘密が隠されています。店主は、本の知識と鋭い観察眼で、古書に秘められた人々のドラマを読み解いていきます。ミステリーでありながら、人と本との繋がりを描いたハートフルな物語が楽しめます。

7位: 『Jの神話』

乾くるみさんのデビュー作であり、第4回メフィスト賞を受賞した記念碑的な作品が『Jの神話』です。 乾作品の原点ともいえる衝撃的な一冊で、今なお多くのミステリーファンを魅了しています。

物語の舞台は、山奥にある全寮制の名門女子高。 ここで、生徒が次々と不可解な死を遂げる事件が発生します。 遺体に残された奇妙な状況や、謎の言葉が記された遺書。 閉鎖的な空間で起こる連続事件は、美しくもグロテスクな独特の世界観の中で描かれていきます。SFや百合といった要素も絡み合い、読者を眩惑させるような熱量の高いミステリーです。

8位: 『クラリネット症候群』

乾くるみさんの作品の中でも、爽やかさと切なさが同居する一冊として人気があります。

物語は、音大のクラリネット科に通う男女4人の視点で描かれます。彼らの周りで起こる、楽器の盗難やコンクールでの妨害工作といった小さな事件。犯人捜しを通して、若者たちの友情や恋愛、才能への嫉妬といった複雑な感情が瑞々しく描き出されます。音楽に青春を捧げる彼らの姿と、その裏に潜む謎が巧みに絡み合った作品です。

9位: 『セブン』

『セブン』は、7つの短編が収録された作品集です。それぞれの物語が独立していながら、全体を通してある仕掛けが隠されている、乾くるみさんらしい一冊です。

収録されているのは、日常のちょっとした謎から、少し不思議な話、そしてゾッとするような話まで、バラエティに富んだ7つの物語です。一話一話が独立した短編として楽しめるのはもちろん、すべてを読み終えた時に明らかになる驚きの仕掛けが本書の醍醐味。乾くるみさんのトリックの多彩さを存分に味わえる作品集となっています。

10位: 『匣の中』

乾くるみさんのデビュー2作目にあたる『匣の中』は、四大奇書の一つである竹本健治の『匣の中の失楽』にオマージュを捧げた作品です。 本格ミステリーファンに挑戦状を叩きつけるような、非常に実験的で難解な一作として知られています。

物語は、奇妙な殺人事件を捜査する刑事たちの視点と、事件について推理を繰り広げる四人の推理作家の視点が交錯しながら進みます。作中作の構造や、現実と虚構が入り乱れる複雑なプロットは、まさにミステリー好きのためのパズルのよう。一筋縄ではいかない、歯ごたえのあるミステリーを読みたい方におすすめです。

11位: 『ジグソーパズル48』

タイトルの通り、バラバラになったジグソーパズルのピースを読者が組み立てていくような感覚で読み進めることになります。

物語は、ある地方都市で起こった女子高生失踪事件を巡って展開されます。48の断片的なエピソードは、時間軸も語り手もバラバラ。読者はこれらの断片を読み解き、頭の中で事件の全体像を再構築していく必要があります。全てのピースがはまった時に現れる事件の真相は、まさに圧巻の一言です。

12位: 『ハートフル・ラブ』

『ハートフル・ラブ』は、タイトル通り心温まる物語かと思いきや、やはり乾くるみさんらしい一筋縄ではいかない恋愛ミステリーです。一見すると純粋なラブストーリーの中に、巧妙な罠が仕掛けられています。

13位: 『六つの手掛り』

『六つの手掛り』は、6つの独立した事件を収録した連作短編集です。それぞれの事件は、探偵役が提示する「六つの手掛り」をもとに解決へと導かれます。

この作品の面白さは、読者が探偵と一緒に推理を楽しめる点にあります。各章の冒頭で提示される手掛かりをヒントに、「犯人は誰なのか」「トリックは何なのか」を考えながら読み進めることができます。ミステリーの謎解きの楽しさをシンプルに味わえる、正統派の推理小説集です。

14位: 『嫉妬事件』

『嫉妬事件』は、男女の愛憎劇とミステリーが巧みに絡み合った長編小説です。人間の「嫉妬」という感情が、いかにして事件を引き起こすのかをスリリングに描いています。

物語は、ある男女の出会いから始まりますが、幸せな関係は長くは続きません。些細な疑念から生まれた嫉妬の炎が、やがて取り返しのつかない悲劇へと発展していきます。恋愛の裏に潜む人間の心の闇と、二転三転する事件の真相から目が離せなくなる、読み応えのある一冊です。

15位: 『塔の断章』

『塔の断章』は、乾くるみさんの3作目にあたる作品で、その実験的な構成が特徴的なミステリーです。 物語が時系列通りに進まない、まさに「断章」の集まりとなっています。

物語は、ある小説のゲーム化企画のために集まったメンバーが訪れた別荘で起こる殺人事件を描いています。しかし、各章は時間軸がバラバラに配置されており、読者は断片的な情報を繋ぎ合わせ、事件の時系列と真相を自ら見つけ出さなければなりません。 非常に挑戦的な作品であり、読者の思考力を試すパズルのような一冊です。

16位: 『北乃杜高校探偵部』

『北乃杜高校探偵部』は、高校の部活動を舞台にした爽やかな青春ミステリーシリーズです。個性豊かな探偵部のメンバーたちが、学園内で起こる様々な謎に挑みます。

文化祭の準備中に起きた備品盗難事件や、テスト問題の漏洩疑惑など、高校生ならではの日常に潜む「事件」を扱っているのが特徴です。高校生探偵たちの瑞々しい活躍と、彼らの友情や成長を描いたストーリーは、ミステリーファンだけでなく青春小説が好きな方にもおすすめです。

17位: 『カラット探偵事務所の事件簿 2』

人気シリーズの第2弾、『カラット探偵事務所の事件簿 2』も、前作に劣らず楽しめる日常の謎が満載です。名コンビである所長の古谷と助手の井上が、新たな依頼に挑みます。

第2巻でも、殺人事件のような派手なものではなく、私たちの身の回りで起こりうるような、ちょっと不思議な謎が中心となります。古谷の鮮やかな推理と、井上の軽妙な語り口は健在で、安心して読むことができます。もちろん、シリーズを通しての隠された仕掛けも続いているので、1巻から続けて読むことをおすすめします。

まとめ

乾くるみさんのおすすめ小説ランキングTOP17をご紹介しました。乾さんの作品は、巧みなプロットと驚きのどんでん返しが魅力で、一度読んだら忘れられない衝撃を与えてくれます。

代表作の『イニシエーション・ラブ』や『リピート』はもちろん、SFミステリーから日常の謎、青春ミステリーまで、その作風は非常に多彩です。 この記事を参考に、ぜひあなたのお気に入りの一冊を見つけて、乾くるみワールドの奥深さに触れてみてください。きっと、読書の世界がさらに広がりますよ。