皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らし...
皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
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皆さま、はじめまして。わたくし、『小説ヨミタイ』編集長の「ふくちい」と申します。夜の森で獲物を見つけるように、わたしの鋭い目で、世に埋もれた素晴らしい物語たちを見つけ出し、皆さまにお届けするのが仕事です。星の数ほどある物語の中から、あなたの心を照らす一編を見つけ出すお手伝いをさせてください。これからどうぞ、よろしくお見知りおきを。
ファンタジー小説と聞くと、魔法やドラゴンが登場する西洋風の世界を思い浮かべるかもしれません。しかし、今回ご紹介する上橋菜穂子さんの作品は、そのどれとも一線を画す、唯一無二の世界観を持っています。
上橋さんは作家であると同時に、文化人類学者でもあります。オーストラリアの先住民アボリジニの研究を専門とし、その深い知見が作品の隅々にまで活かされているのです。そのため、彼女が描く物語は、架空の世界でありながら、そこに暮らす人々の文化や社会、歴史が驚くほど緻密に設定されています。壮大な物語に没頭しながら、異文化に触れるような知的好奇心も満たしてくれる、それが上橋作品の大きな魅力です。
それでは、いよいよ上橋菜穂子さんのおすすめ小説ランキングTOP20をご紹介します。
子どもから大人まで、幅広い世代を魅了し続ける傑作が勢揃いです。壮大な「守り人」シリーズや「獣の奏者」シリーズはもちろん、一冊で完結する読みやすい作品もランクインしています。あなたの心に響く一冊が、きっと見つかるはずです。
堂々の1位は、2015年に本屋大賞を受賞した『鹿の王』です。強大な帝国から故郷を守るために戦った戦士団の頭ヴァンと、謎の病の治療法を探す天才医師ホッサル、二人の視点から物語は進みます。
本作の魅力は、ファンタジーでありながら、謎の病をめぐる医療サスペンスの要素を併せ持っている点です。絶望的な状況の中で、人々がどう生き、どう立ち向かうのかが描かれ、その壮大な人間ドラマに心を揺さぶられます。劇場アニメ化もされた、上橋菜穂子作品を初めて読む方にもおすすめの一冊です。
大きな運命に抗いながら懸命に生きる姿に涙が止まらないよ…。これはもうファンタジー版の医療ドラマだね。
上橋菜穂子さんの代表作「守り人」シリーズの記念すべき第1作目が『精霊の守り人』です。短槍使いの凄腕用心棒バルサが、精霊の卵を宿したために命を狙われる皇子チャグムを守り、逃亡の旅に出る物語です。
バルサの圧倒的な強さと優しさ、そしてチャグムの成長が大きな見どころ。アニメ化やドラマ化もされ、多くのファンに愛されています。この一冊から、壮大な「守り人」の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
バルサのアクションが爽快でかっこいい!わたしも短槍を振り回してみたくなっちゃうな。
「獣の奏者」シリーズの始まりを告げる『闘蛇編』。獣と心を通わせる特別な才能を持つ少女エリンの、過酷な運命を描いた物語です。戦闘用の獣である闘蛇を育てる村で暮らすエリンは、ある事件をきっかけに母を失い、天涯孤独の身となってしまいます。
母と同じ獣ノ医術師になることを決意し、困難に立ち向かっていくエリンの姿に、きっと胸を打たれるはずです。NHKで『獣の奏者エリン』としてアニメ化もされており、その世界観に引き込まれること間違いなしです。
エリンの境遇が過酷すぎてハラハラするよ…。これからどうなっちゃうのか、目が離せないね。
『精霊の守り人』から4年後を描いた、「守り人」シリーズの第2作です。再び一人旅を続けていたバルサが、故郷カンバル王国で過去の因縁と対峙する物語が描かれます。
本作では、バルサの過去や、彼女を育てた養父ジグロの秘密が明かされます。前作とはまた違う、バルサの人間的な側面に光が当てられており、より深くキャラクターを理解することができます。シリーズのファンなら必読の一冊です。
バルサの過去が明らかに…!彼女の強さの秘密がわかった気がするな。
呪いをかけられた少女と、彼女に仕える不思議な力を持つ少年。二人の運命的な出会いと絆を描いた、一冊完結のファンタジー小説です。野間児童文芸賞を受賞するなど、高い評価を得ています。
「守り人」や「獣の奏者」といった長編シリーズとは異なり、一冊で物語が完結するため、上橋菜穂子さんの世界観に初めて触れる方にもおすすめです。美しくも切ない物語に、きっと心を奪われるでしょう。
シリーズじゃないから気軽に読めるのがいいね。切ないけど、すごく美しい物語なんだ。
植物や香りをテーマにした、壮大なファンタジー小説です。人々を病から救う奇跡の植物「香木」を育てる力を持つ少女アイシャと、帝国に仕える青年ヤンが出会い、大きな運命に巻き込まれていきます。
文化人類学者である上橋さんならではの、緻密な世界観設定が光る作品です。植物の知識や香りの文化が物語に深く関わっており、読者を未知の世界へと誘います。これまでの作品とは一味違った、新たな上橋ワールドを堪能できます。
香りの描写がリアルで、物語の世界にいるみたいだよ。植物がテーマって新しい感じでワクワクするね!
『闘蛇編』の続編にあたる「獣の奏者」シリーズの第2部です。母と同じ獣ノ医術師になるため、カザルム王獣保護場で学び始めたエリンの物語が描かれます。
伝説の生き物である王獣と心を通わせようと奮闘するエリン。しかし、その特別な才能が、やがて王国の運命を揺るがす大きな争いに彼女を巻き込んでいきます。エリンの成長と、彼女を取り巻く人々の思惑が交錯する、読み応えのある一冊です。
エリンがどんどん成長していく姿から目が離せないな。王獣との絆がどうなるのか、すごく気になるよ。
「守り人」シリーズの第3作。人の夢を喰らうという花の謎を追うバルサの活躍を描きます。前2作『精霊の守り人』『闇の守り人』と合わせて、路傍の石文学賞を受賞しました。
本作では、目に見えない異界「ナユグ」の存在がより深く描かれ、シリーズの世界観がさらに広がります。バルサの新たな戦いと、彼女が出会う人々との交流を通して、物語はより一層深みを増していきます。
夢を食べる花なんて、ちょっとロマンチックだよね。でも、その裏には大きな秘密が隠されているんだ。
「守り人」シリーズの中で、初めてバルサではなく、皇太子となったチャグムを主人公として描いた作品です。バルサと別れた後のチャグムが、海の国サンガル王国で陰謀に巻き込まれ、成長していく姿が描かれます。
かつてバルサに守られるだけだった少年が、一人の青年として、そして次期皇帝として、困難に立ち向かう姿は必見です。バルサの視点とは異なる角度から「守り人」の世界を見ることで、物語の奥行きをより感じることができるでしょう。
あの小さかったチャグムがこんなに立派になって…!彼の成長ぶりに感動しちゃうよ。
「守り人」シリーズの大きな区切りとなる、3部作の第1部です。成長したチャグムと、彼を支えるバルサが、北の大国タルシュ帝国の侵攻という国家的な危機に立ち向かいます。
これまで個人の物語として描かれてきたシリーズが、国と国との壮大な戦いの物語へとスケールアップします。チャグムとバルサ、二人の主人公がそれぞれの立場でどう戦うのか、手に汗握る展開が待っています。
物語のスケールが一気に大きくなったね!国同士の戦いなんて、どうなっちゃうんだろう…。
「守り人」シリーズの第5作で、来訪編と帰還編の2冊に分かれています。バルサが、故郷を追われた少女アスラと出会い、彼女が持つ不思議な力を巡る争いに巻き込まれていく物語です。
神とは何か、人とは何かという、より根源的なテーマに迫る重厚な一作。小学館児童出版文化賞を受賞するなど、文学的にも高く評価されています。バルサの旅を通して、読者もまた深い思索へと誘われるでしょう。
テーマは少し難しいけど、すごく考えさせられる物語だよ。アスラが持つ不思議な力が気になるな。
『蒼路の旅人』に先立ち、皇太子チャグムの新たな旅を描いた「守り人」シリーズの一作です。隣国との関係や国内の政情に心を悩ませるチャグムが、自らの足で立つために再び旅に出ます。
為政者としての苦悩や葛藤がリアルに描かれており、チャグムの人間的な成長をより深く感じることができます。バルサの物語と並行して読むことで、「守り人」の世界を複眼的に楽しむことができます。
チャグムも為政者として大変なんだね。彼の旅が良い結果につながるといいな。
大ヒット作『鹿の王』のその後を描いた待望の続編です。前作で生き延びたヴァンとホッサルが、新たなる脅威に立ち向かう姿が描かれます。
前作で残された謎が解き明かされるとともに、新たな登場人物も加わり、物語はさらに深みを増していきます。医療サスペンスとしての側面も健在で、ページをめくる手が止まらなくなることでしょう。『鹿の王』を読んだ方は、ぜひ続けて手に取ってみてください。
また『鹿の王』の世界に浸れるなんて最高!ヴァンとホッサルの活躍がまた見られて嬉しいよ。
『王獣編』から数年後、王獣たちと心を通わせる術を見出したエリンの姿を描く、「獣の奏者」シリーズの第3部です。
王獣との共存という新たな道を模索するエリンですが、その方法は人々に理解されず、孤立を深めていきます。彼女の探求の旅は、やがて王国の歴史や成り立ちの謎にも迫っていくことになります。物語の核心に迫る、重要な一冊です。
エリンの探求はすごいことなのに、周りに理解されないのがもどかしいな。頑張ってほしいよ。
少女エリンの壮大な物語の終着点を描く、「獣の奏者」シリーズの完結編です。王国の存亡をかけた大きな戦乱の中、エリンは獣と人が共に生きる未来のために、最後の決断を下します。
過酷な運命に翻弄されながらも、強く生き抜いたエリンの姿は、多くの読者の心に深い感動を残しました。シリーズを通して彼女の成長を見守ってきたファンにとって、感涙必至のフィナーレです。
ついに完結しちゃった…。エリンが選んだ未来を思うと、涙なしでは読めないよ。
「守り人」シリーズ本編の完結から11年を経て刊行された、ファン待望の一冊です。『天と地の守り人』より後の時代を舞台に、バルサが自身の過去と向き合います。これまで断片的にしか語られなかった養父ジグロとの旅や、若き日の出来事が詳細に描かれており、シリーズのファンにとっては必読の内容です。この一冊を読むことで、「守り人」の世界がより一層、深く豊かなものになるでしょう。
ジグロの視点で物語が読めるなんて嬉しいな。これを読むとバルサのことがもっと好きになるよ。
こちらは「守り人」シリーズの短編集です。バルサの故郷カンバル王国を舞台に、これまで語られなかった様々なエピソードが収められています。
本編では描ききれなかったキャラクターたちの側面や、国の文化、歴史に触れることができ、シリーズの世界をより深く楽しむことができます。長編を読み終えた後に、物語の余韻に浸りながら読むのがおすすめです。
本編の裏側が知れるみたいで楽しいな。こういう短編集も世界が広がっていいよね。
「獣の奏者」シリーズの完結後に刊行された外伝です。本編では描かれなかった登場人物たちの過去や、物語の裏側を描いた4つの短編が収録されています。
エリンの母ソヨンの物語や、若き日のジョウンの姿など、ファンにはたまらないエピソードが満載です。シリーズを読み終えた方は、この外伝を読むことで、再びあの感動的な世界に浸ることができるでしょう。
みんなの過去が知れるなんて嬉しいな!特にエリンのお母さん、ソヨンの話が気になってたんだ。
1989年に刊行された、上橋菜穂子さんの記念すべき作家デビュー作です。異世界に住む二人の少年の出会いと成長を描いた、瑞々しい感性が光るファンタジー小説です。
後の「守り人」シリーズなどにも通じる、緻密な世界観設定や、自然との共生といったテーマがこの頃から描かれています。上橋菜穂子さんの原点に触れることができる、ファンならぜひ読んでおきたい一冊です。
デビュー作って聞くと、なんだか特別な感じがするよね。ここから上橋さんの壮大な物語が始まったんだな。
古代日本を思わせる世界を舞台にした、和風ファンタジー小説です。日本児童文学者協会新人賞を受賞した、上橋さんの初期の傑作として知られています。
病の弟を救うため、禁じられた森へと足を踏み入れた少女の物語。自然への畏敬の念や、目に見えない存在との関わりが、美しくも厳かな筆致で描かれています。西洋ファンタジーとは異なる、独特の雰囲気を味わいたい方におすすめです。
和風ファンタジーも素敵だよね。どこか懐かしい気持ちになる物語なんだ。
上橋菜穂子さんの小説おすすめランキングTOP20、いかがでしたでしょうか。
文化人類学者としての深い知見に裏打ちされた緻密で壮大な世界観と、そこで懸命に生きる魅力的なキャラクターたちが、上橋作品の大きな魅力です。物語に没頭するうちに、異文化や多様な価値観に触れ、私たちの視野を広げてくれます。
まだ上橋作品を読んだことがないという方は、ぜひこのランキングを参考に、気になる一冊を手に取ってみてください。きっと、あなたを夢中にさせる新たな物語の世界が待っています。